|
2000年 9月 17日
- 最近ホームページを見ていたり、TVを見ていたりしていて言葉の使い方、書き方で気になっていることがあります。 言葉や漢字は変化してきて、さらに変化をしていくものであることは理解しているつもりです。 でも、こだわりたいときがあります。
今、言葉について気になっていることを四つ書きます。
この中には、もしかしたら今の日本の「常識」に逆らう内容もあったりしますが、人に押しつける気は毛頭無いし、こだわるのは自由だと思っています。
- 1.一所懸命
- 「一生懸命」と書かれることが多くなってきました。
一所懸命は封建時代に一ヵ所の領地を命懸けで守って生きることから生まれた言葉と聞いていますが、現代では物事を命がけで行うことの意味で使われているようです。
「いっしょけんめい」と読む言葉だったとのことですが、「いっしょーけんめい」と言われ続けているうちに「一生」という漢字が充てられたようです。
古い辞書(1965年4月10日改訂二十版発行の小学館新選国語辞典)では、「一生懸命」は一所懸命の転であり、かながきで(「いっしょうけんめい」と書いて)使用するように明記されていますが、広辞苑第五版では「一生懸命」をひくと、"一所懸命の転"とだけ書かれています。 「一生懸命」も広く使われるようになって認められてきたということだと思います。
でも、私は"一所懸命"と書き続けようと思っています。
どうしても"いっしょうけんめい"という言葉を使いたいときには、かながきにします。 「一生、命を懸けて」というのは変だと思うからです。
- 2.富士登山競走
- 「富士登山競争」と書く方を、時々掲示板やホームページやフォーラムで見かけることがあります。 大会名も人名と同じで正しい漢字を使いたいです。 特に競走と競争では意味まで違ってきます。
他の大会でも大会名を間違えること、変えて呼ぶことは、その大会に対して失礼なことだと思いますので、自分が参加したことのある大会については、なるべく間違えないように気を付けています。 ただ、自分がよく知らない大会については、大会名を正確に知らないことも多く、失礼があったりしていると思います。
- 3.マラソン
- 陸上競技の一種目、42.195kmロードレースの意味です。
しかし現在の日本では長距離、長時間続けるという意味で走ること以外のいろんな場面でも使われ、また「走ること=マラソン」「ランニング大会=マラソン大会」というふうにも使われています。 このごろ、「フルマラソン」という言葉が生まれてしまったくらい、マラソンという言葉の一人歩きが目につきます。
私も走り始めてからの数年間は「走ること=マラソン」と思っていましたが、正確な意味を知ってからはマラソン(42.195kmロードレース)以外のランニング大会をマラソンと呼ばないようにしています。 大会名として「○○マラソン大会」と名乗っている場合には、しかたがないと思いますが、青梅マラソン(30kmロードレース)という具合に誤解を生みにくいような注釈を加える等、できるだけの配慮をしていきます。
なお、私の中では「ハーフマラソン」とか「ウルトラマラソン」とかの言葉は新語として使っていて、抵抗がなくなりました。
- 4.インターネット
- このごろTVコマーシャル等で、すごく気になるのが「インターネットする」、「インターネットできる」等の言い方です。 インターネットは、道路、鉄道、港湾等と同じ産業基盤の社会資本の一つです(最近、インフラ=インフラストラクチャーと呼ばれるようになりました)。
インターネットはEメールの交信やウェブサイトの閲覧を提供するインフラのことで行為のことではありません。
ですから、「インターネットする」というのは「道路する」とか「鉄道する」等と同様の言い方になってしまいます。
ただ、現在の日本にはウェブサイトの閲覧をする(ホームページを見る)こと=インターネットになってしまっている状況があって、これが分かりにくくしている原因の一つだと思います。
「ポケットボードではEメールはできるけどインターネットはできない」などと言う方が、いらっしゃいますが、これは誤りで、「ポケットボードでは、インターネットを利用してEメールの送受信はできるけど、ホームページの閲覧はできない」というのが正しい言い方だと思います。
|