Monthly T  【2000年2月号】




雑記
「友情」「努力」「勝利」・・・中学校の校訓ではない。
週刊少年ジャンプ創刊以来の目指すべき漫画理念像だ。ジャンプ黄金期といわれた80年代、この方針のもと 「きん肉マン」「キャプテン翼」「北斗の拳」といったビッグタイトルで業界を席巻したが、90年代に入ると その威光にも陰りが生じ始めた。思うに黄金期を経て読者の水準が上がり、少年誌といえど単純なステレオタイプ の作品に飽き足らなくなってきたということであろう。そうした中で荻原一至の「BASTARD」は鮮烈だった。 主人公DSはこれまでのジャンプのどのヒーロー像とも一線を画する存在だった。最近では「HUNTER×HUN TER」・・・。単なる少年の成長ストーリーではなく、社会の暗部であるエグい世界にも目をそむけず描写している。 別に黄金期の理念像が間違っていると言っている訳ではない。読者は進化しているのだ。その点「マガジン」は90年代そうした 機微を見逃さず、多様な作品を提供し続けている。

翻ってゲーム業界に目を向けてみよう。PSの普及とともに作品の技術水準はあがり、発売本数も飛躍的に伸びた。 ところが、巷に溢れかえるアドベンチャーやRPGの中でストーリー的に満足できるレベルの作品は私的には稀有に等しい。 いわゆる2大巨頭たるDQ,FFは申すに及ばず、最近発売された「バイオハザード CODE:Veronica」においても正直物足り なさを禁じえない。全体的に勧善懲悪一辺倒であり、悪役に魅力がないのだ。
これは漫画・映画などと比較して業界全体が未成熟ということなのか、それともゲームクリエーターが買い手を舐めているのか? いずれにしても良作に巡り合えるのはネオンの巷で夜空の星を探すも同様に思われるのだ。


時事
9年間監禁
世の中にはいろんな人間がいる・・・では済まされないのがこの事件である。 まさしくプリンセスメーカーを地で行く話だ。(あ、失言でした)
一つの部屋で9年も拘束されると人間どうなってしまうのか?私の想像の限界を 軽々と飛び越えてしまう内容のハナシだ。
世の中には「引きこもり」状態の若者が多数存在するというが、単に彼らに対して 魔女狩り的な制裁をするのではなく、どうやって彼らの心を開いていくか、そこから始める必要があ るのだろう。
ここ数年こうした社会から切り離された若者の犯罪があまりにも目立つ。

さらに驚いたのは新潟県警本部長の温泉麻雀接待。「踊る大捜査線」の湾岸署みたいなことってホントに やってるわけね。(笑)

秩父の小鹿坂遺跡
埼玉県秩父市で約50万年前の建物跡と見られる穴などが見つかったそうだ。 50万年というと2000年×5×50である。とんでもない時間である。 まあ逆に人類のここ2千年(もっといえば100年)の進化が加速度的であると もいえるのだろうが・・・
ふと勢いよく燃える炎は最後の余光だという巷説が頭をよぎった。

ゲーム
「バイオハザード CODE:Veronica」
よく出来ている。これは間違いない。オープニングのムービーは秀逸であり、2, 3と比較して押さえ気味の色加減も恐怖の演出に一役買っている。 ただカプコンにはおそらく 殆どのヒトが80点以上をつけるであろうこの作品に決して満足してもらいたくないのだ。なんと いうかひとことでいうと3あたりから行き詰まり感が拭えないのだ。

【恐怖の演出】
これは1で95%くらい出尽くしちゃっている気がする。で、2で98%くらい まで出ちゃった。製作者は残り2%で苦心惨澹しているといった印象である。 なにせ次の展開が読めちゃう。(笑) ゾンビという枠に縛られている限りやむを得ないのだろうが、 それくらい初代の出来が良かったということかな。

【シナリオ】
冒頭でも触れたが、正直残念である。STARS対アンブレラという構図が続い ている割にはアンブレラ側の描き込みが足りないのだ。今回もアンブレラ内の対立の図式が今 一つ見えてこない。例の双子にしても精神の病と時代錯誤な復古主義思想しか見えてこな い。アンブレラにはまともな精神構造の持ち主がおらんのかい!といいたくなる。

で今回のキーパーソン、スティーブ君。・・・感情移入できん。彼を話に織り込 ませる意図がわからないのだ。物語の水準を貶めているだけのようだし、私などはゴールドフィン ガー2丁撃ちを演出したいが為のキャラクターなのかと勘ぐってしまう。

(蜻蛉の羽をむしる趣味はないが)双子(兄)のミリタリーおたくぶりには共感で きる。なにせ庭にティガー戦車おいてるんだから・・・・(でもって自家用ハリアー2機所有)

「Flight Simulator 2000」
2月に入って本格的に飛行訓練開始。最近凝っているのがボーイング737で就寝前にニューヨーク離陸、自動航行、お 寝む。朝起きたらパリ着という設定だ。たまにに寝過ごすとシベリアあたりまで行っていることがある が・・・。あとリアジェットによるドーバー海峡横断とかいろいろトライしてますが、まだコ ンコルドでのロンドン−ニューヨーク3時間半のフライトは試してないなあ。

むかし「7人のおたく」という映画で飛行機おたくを扮する江口洋介が旧FSでの東 京−名古屋間のフライトの思い出を楽しそうに回想する場面があったが、あれから数年、ソフトの質は飛躍 的に向上したが気持ちは分かるよ。

話変わって、今月はタイトーから「ジェットでGO!」なるゲームが出た。 店頭体験版で遊んでみたが、ひどいものである。2匹目の泥鰌狙いの根性丸見えなの だ。 単なる離着陸シミュレーターなら10年以上前から存在する。なぜ敢えて今これを世 に出すのだろうか? マニアならまず手を出さないだろうし、何も知らない素人を騙そうという腹なの か・・・そもそもコンシューマー機で実現を試みようとすること自体無理があるのだろう が、こうした減点主義の教習ゲームをやって何が楽しいのかと問いたくなる。 レッドカードものだね、タイトー。

「カルドセプト」
今月はタスク氏主催の「羽場愛理嬢来福記念大会」で盛り上がった。結果は4戦し て1勝。今回対戦してみてひとつ気付いた点がある。私は「目指せ王国」の大会ルールではまずまずの戦績なのだ が、それは30R制限という性格から勝負の仕掛けどころが自明であるという点にある。いやでも勝負に出なくてはなら ないのだ。どうもこれまでの私の闘い方は布石を打つのには熱心なのだが、肝心の勝負に行くタイミングを逸して勝てる 展開も落としていたように感じる。
その点、松岡氏やルマー氏は届くと見るやいささか無謀とも思えるレベル上げを仕 掛けてくる。実際には相手の手札や位置関係、自分が引くであろうカードまで念頭においてのことであるが・・・。 その点わたしなどはまだまだひよっこであると再認識した。

ドラマ
「葵〜徳川三代」
徳川家康を演じる津川雅彦の演技が巧すぎる。巧すぎてほとんど嫌味にさえ思えて くる。今月は五奉行対徳川家康の構図がよく出てくるのだが、いいように家康にあしらわれてますなぁ。 特に気になるのは家康本人ならともかく本多正信や本多正純などの側近にまでも言いたい放題言われている 点。虎の威を借りおってと思わず五奉行に同情したくなる。

あと家康の子を増やせ(特に男子)、一点張りの主張は毎回毎回くどすぎる気がする。 (西田敏彦の秀忠は笑えるんだけどね)

しかし配役豪華ですなぁ。一話(それも一場面)だけ細川ガラシャ役で鈴木京香を 抜擢したりと大河ならではの布陣です。

連ドラ
今現在で生き残っているのは、

「2千年の恋」
「見合い結婚」
「ブランド」
「ビューティフルライフ」
(「シンデレラは眠らない」は脱落)

一押しは 「ブランド」。
注目の 「ビューティフルライフ」。悪くはないんだけど視聴率に見られるような突 き抜けた印象は持てない。以前はキムタクのサバサバした口調や演技って、 いいなぁと思ってたんだけど、実 はどんな役でもあの調子なんですよね。そこで私の結論。キムタクは演技をしているわけはなく、素で演じ ているだけ・・・おそるべし。
   

漫画・小説
「ヒカルの碁 5巻」 ほったゆみ/小畑健
3面打ちで三谷が負けたとき、聞こえないくらいの小さな声で「負けました」という場面・・・
負けず嫌いで、他人に気持ちを知られることを嫌う彼の性格を知っているだけにほろっときますよね。

「MONSTER 1〜10巻」 浦沢直樹
職場の後輩H君の勧めで読み始めた本作。 巧い・・・・浦沢氏が「YAWARA」だけのヒトでないことを今更ながら思い知ら された。ただちょっと冗長かなという気もする。もうちょっと短くまとめてもよかったかもし れない。

「黒騎士物語」 小林源文
先月に引き続き小林源文作品。

「マンガ夜話 VOL.6」
BSで一つの作品にスポットをあて、専門家(?)で討論する番組があるのだが、 それを本にしたのがコレ。今回は「北斗の拳」、「幽遊白書」、「スラムダンク」。いずれもジャンプの黄金 期の一翼を担ってきた作品である。
レビュアーは

大月隆寛
いしかわじゅん
岡田斗司夫
夏目房之介

特に面白かったのが、「北斗の拳」の巨大な婆さんのシーン。3メートルくらいの婆さんに水を貰おうとするのだが、婆さんが毒 を入れているのがバレてしまう。そこで婆さんのひとこと

婆さん 「おれの変装を見破っていたのか」
ケン 「おまえのようなババアがいるか」

このあたりの確信犯的ギャグにレビュアーが鋭い指摘を入れているのが微笑ましい。 でも「北斗の拳」って研究対象として申し分ないよなぁ

「黄昏流星群 10巻」 弘兼憲史
今回は今一つかなぁ。トリプル不倫・・・普通ないでしょ、そんなシチュエーション。

「グリーンヒル 1巻」 古谷実
個人的に古谷氏の作品は「稲中卓球部」「僕といっしょ」含めて大好きなのだが、 今回の「グリーンヒル」も楽しめる作品であることに変わりはない。正直、出だしの引き込み方は「僕といっしょ」ほどのインパク トはないが、ただ笑わせる漫画ではなく読者に考えさせてくれる内容に仕上がっている。ギャグマンガという分野に人 材なしの今の世にひとり健闘している。

「梟の城」 司馬遼太郎
氏の初期の作品。忍者モノで色恋ありとやや異色ではある。

映画
「ジャッカル」
リチャード・ギア VS ブルース・ウィリス
ありがちな展開ではあるが、結構楽しめた。

「フル・モンティ」
舞台はイギリスの片田舎。かつては鉄鋼業華やかなりしも、今は斜陽の一途。主人 公はそんな街の失業者の一人だが、子供の共同養育権を得るためにもまとまったお金が必要になる。そこで 仲間を集め、男性ストリップによる一攫千金をもくろむが・・・

笑えん・・・
製鉄の町、八幡とダブってしまう点もそうだが、不景気の今の世の中、男達の奮闘 ぶりをみると涙がでそうになる。 久し振りのアタリだ。

CM
ウィダーインゼリー
  メシ食ってる場合じゃない



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