翻訳アニメ あんなセリフ、こんなセリフ
皆さんは、アニメを見ていて、「このセリフを英語に訳すとしたらどうなるのかな?」とか考えたことはないでしょうか?また、受験などで英語の例文を一所懸命覚えた方は、「この例文がアニメのセリフだったら、覚えるのも楽しいのに」と思いませんでしたか?
ここでは、日本製アニメの海外版から、有名セリフや、役に立ちそうな言い回しを含んだセリフ、訳し方が変っているものなどを集めてみました。
まずは有名タイトルということで、「エヴァ」から。
- レイ:ごめんなさい…。こういう時、どんな顔すればいいのか、わからない
の
- Rei: I'm very sorry. I don't know what I should do or feel at a time like this.
かなり有名なセリフ。'What should I do?'は、「どうしよう?」と、他人に指示を乞うときに良く使われます。上の例の他に、'Tell him what he should do.'「彼に、どうすべきか教えてやれ。」などと、応用がききます。
- シンジ:電気、人工の光がないと、星がこんなにきれいなんて、皮肉なものだね。
- アスカ:でも、明かりがないと、人が住んでいる感じがしないわ。
- レイ:人は闇を恐れ、火を使い、闇を削って生きてきたわ。
- Shinji:It's ironic. Without electricity and artificial light, the sky can look so beautiful at night.
- Asuka:Yeah, but without the light, it seems like there are no humans here.
- Rei:Man fears the darkness, and so, he scraped away the edges of it with the fire.
レイのセリフに出てくる、'scrape'は「えぐる、削る」という意味です。この単語を含む有名な言葉が、 'skyscraper'、つまり「超高層ビル」です。文字通りの意味は、「空を削る(えぐる)建物」ということで、「摩天楼(まてんろう)」というのは、実はその直訳なんですね。「空」を削れるぐらいですから、「闇」も削れるんでしょう(本当にそうか?)。
- ゲンドウ:3年ぶりだな、二人でここに立つのは。
- シンジ:僕は…あの時逃げだして…その後は来てない。ここに母さんが眠っているって…ピンとこないんだ。顔も覚えてないのに。
- ゲンドウ:人は思い出を忘れることで生きて行ける。だが、決して忘れてはならないこともあるのだ。ユイはそのかけがえのないものを教えてくれた。私はその確認をするためにここへ来ている。
- Gendo: It's been three years since we were last here.
- Shinji: That's when I ran away. I haven't come back here since then. I just don't believe that my mom is really resting here. I don't even remember her face.
- Gendo: Burying memories is man's way of surviving. But there are some things a man should never forget. Yui talked me that one irreplaceable thing, Shinji. That is the reason I come here to confirm that commitment.
ゲンドウの'It's been three years since ...'は良く使われる表現です。'survive' というと、「サバイバル」からの連想で、「苦労して生き延びる」といった感じを連想しますが、英語の場合、もう少し広い意味で、「死なないで生きていく」というぐらいの意味でも使われるようです。'irreplaceable'は、「取り替え(replace)ができない」->「かけがえのない」ということです。しかし、
- レイ:私が死んでも、かわりはいるもの
- Rei: If I die, I can be replaced.
ということで、レイの方はreplaceできるようです。
- そうやっていやな事から、逃げているのね。
- いいじゃないか! いやなことから逃げ出して、何が悪いんだよ!
- You're running away from the truth, because it's ugly?
- Why not! What's wrong with running away from reality if it sucks!
'It sucks!'は、俗語で、「それには嫌気がさした!」といった意味になります。良く利用されますが、俗語ですから使う場面には気をつけましょう。
次に、志良正宗原作、押井守監督の、「甲殻機動隊」から。海外でのタイトルは、Ghost in the shell(殻の中のゴースト)です。警察の2つの課の部長同士が、とある人物の身柄をめぐって腹をさぐり合う場面です。
- 荒巻:言うまでもないことだが、我々の間では如何なる機密も明らかにせねば、国家への反逆を問われる。
- 中村:お互いにな。
- 荒巻:外務省の意向がどうあれ、これは9課が担当すべき事件だ。だが、納得する理由さえあれば、協力するのにやぶさかではないがな。
- Aramaki:Need I remind you that it's an act of treason to withhold information from me relative to this matter regardless of how classified it is.
- Nakamura:Same goes for you.
- Aramaki:Whatever the Foreign Ministry's wish is, this falls within Section 9's jurisdiction. Of course, we have no objections to coorporating if we feel there's adequate cause.
二人とも互いに相手を信用していない上、政府の人間ですから、日本語も英語も大変堅苦しい表現になっています。'treason'は国家などへの反逆のこと。'regardlessof how'は、「どんなに…であっても」ということですが、もう少しくだけた場面なら、'no matter how'とか言うと思います。'Same goes for you.'は、「おまえだってそうだろう」と言い返す表現です。'Same goes for that.'(それも同じですね。)、'Goes for you as well.'(あんたもね)などという表現もあります。
- 人形使い:AIではない。私のコードネームはプロジェクト2501。私は情報の海で発生した生命体だ。
- Papet Master: Incorrect. I am not an AI. My code name is project 2501. I am a living, thinking entity who was created in the sea of information.
同じく甲殻機動隊から、「自我を持った人工知能もどき(笑)」が名乗る所です。前の例に輪をかけて堅い表現です。自分を表現するのに、'living, thinking entity'なんて言ってます。SFでコンピュータが喋る場合、正確だけど堅い表現を使うのがパターンですからね。
次は「ガンダム0083 スターダストメモリー」のセリフを見てみましょう。
- シナプス:かつてのシドニーは先刻通過したよ。今見えている海はかつて陸地があった所だ。ジオンのブリティッシュ作戦の傷跡だよ。
- ニナ:あ…、ここが…、コロニーの落ちた跡なんですか?
- シナプス:最大直径500キロのクレーター。史上最大の人工の穴だよ。
- Sinaps:We are crossing over Sidney right now as we speak. The ocean you so much admired is where the city used to be. The scar of Zion's operation Britich.
- Nina: Oh....This...This is where the colony fell?
- Sinaps: A crater 500 kilometer's wide. The largest man-made hole in history.
戦艦アルビオンがコロニー落しでできたクレーター上空を通っている時の、ニナと艦長の会話です。'used to'は、「かつて…したが、今はそうでない」という意味で、この場合、「かつて…都市があった(がもう無くなった)所」を表すのに使われています。
- ニナ:2号機のパイロット、聞こえてるでしょう?すぐに降りれば罪は軽いわ。今すぐ2号機から降りなさい!
- ガトー:この機体と核弾頭は頂いていく。ジオン再興のために!
- Nina:Listen up! Piloting unit 2. I know you can hear me. If you get out now, we'll go easy on you. But you MUST get out of there at ONCE!
- Gato:I now claim this mobile suit and its nuclear warhead. Zion will rise again.
'go easy on'で、「…を寛大に扱う。」という意味です。
- モンシャ:ふん、案外やるじゃねえか。青臭い新米小尉にしちゃあよ。
- Moncha: Well, I'd have to say that's pretty damn good for a wet-behind-the-ears rookie ensign.
'I'd have to say ...'で、仮定法を使っているのは、「渋々ながら認めてやるよ」という感じを表しているのでしょう。'damn'は俗語で、ここでは「やけに、すごく」という意味で使われています。'be wet behind the ears'は、「ピイピイの青二才」を表す表現で、' He's still wet behind the ears.'などと使います。
ガンダム0083といえば、やはりガトーの、偉そうなセリフ回しが有名です。そうしたセリフを幾つか挙げておきましょう。
- ガトー:おのれ。このアナベル・ガトーは三年待ったのだ!貴様たちのよ
うな分別のないものどもに、我々の理想を邪魔されてたまるか!
- Gato: God damm you!! Anabel Gato hasn't waited three long years just to let you the unprincipled fools that you are with your infantile greed stand in the way of our ideals!
- ガトー:我々はスペースノイドの真の解放をつかみとるのだ。地球からの悪しき呪縛を、我が正義の剣によってな。
- Gato:Our dream of true freedom for all spacenoids. We will sever the evel hold of the earth with the sword of justice.
- ガトー:もう貴様などに話す舌を持たぬ。戦う意味すら解せぬ男に。
- Gato: I have nothing more to say to you. Not to a man whow doesn't know what he is fighting for.
- ガトー:小尉、覚えておけ。ジオンの中興を阻むものは、いつか必ず私に葬られるということを。
- Gato: Remind my words, ensign. I will destroy you and onyone who stands in the way of my people and the resurrection of Zeon.
ガトーのセリフには、'unprincipled'(節操のない)とか、'infantile'(子供じみた)とか、'sever'(切断する。断つ。)とか、あまり話言葉では使わないはずの難しめの単語が出てきます。
今度は「うる星やつら ビューティフルドリーマー」からです。
- しのぶ:大体なんであたしが付き合わなきゃならないわけ?委員でも無いのにさぁ。
- ラム:なんでだっちゃ?
- しのぶ:それはね,つまりある人がある人を気にして残ってるんで,あたしとしてはそのある人が気になるから残ってるわけよ。ただそのある人が気にしているある人はその事に全然気づいてないわけ。これってわかる?
- ラム:全然わからんっちゃ
- しのぶ:でしょうねぇ
- Shinobu : And why do I have to be here, anyway?. I'm not even a committee member.
- Lum : What do you mean?
- Shinobu : Well, let's say person A staying here out of concern for person B. In my case, I'm staying because I care about this person A. But the person B that the person A is concerned about doesn't know this. Did you understand that?
- Lum : No, not at all.
- Shinobu : No, I suppose you wouldn't.
文化祭の準備の居残りで校内の給湯室(?)でのラムとしのぶの会話です。こんなのリスニングに出されたら頭こんがらがるでしょうね。日本語ですら分りにくい。
次に、デジャヴに悩まされボロボロになった温泉マークが保健室でサクラさんの診察を受けたときの診断結果です。
- サクラ:過労、睡眠不足、栄養不良、自律神経も失調しとるし、顔も悪い。要するに心身共にボロボロじゃ。今や移動するストレスと化しておる。
- Sakura : Over work, lack of sleep, malnutrition, nervous system imbalanced, and your face is ugly. In short, you're mentally physically exhausted. You're a walking bundle of stress.
'a walking bandle of stress'は、「歩くストレスの束」ということですね。
'mental (ly)'と'physical(ly)'は、それぞれ、「精神的な(に)」「身体的
な(に)」という意味で、良く対比されます。 'exhausted'は、擦りきれて消
耗した状態のことです。
- めがね:チビぃ!その胸ポケットのチョコレートは何だぁ?
- チビ:あははは,あの俺,前から食ってみたかったんだ。な,中にあんこが入ってんだぜこれ。
- Megane : Chibi, what's that chocolate bar during your shirt.
- Chibi : Aha,ha,ha..what I've wanted to try one for awhile now. It's got peanut butter inside of it.
コンビニで食料の調達中に,チビがチョコをがめたことがめがねにばれたときの会話です。あんこがピーナッツバターになったら普通にありそうなチョコレートになってしまいましたね。
- 夢邪鬼:あ、ワテね、こーゆーモンだす。
- ラム:夢邪鬼さん? ウチ、ラムだっちゃ。
- 夢邪鬼:ラムだっちゃさん? あ、ラムさんか。甘いような苦いようなエエ名前でんな。
- Mujyaki : Oh, please let me introduce myself.
- Lum : Mr...Mujaki? I'm Lum.
- Mujaki : Miss I'm Lum... I mean, Miss Lum. A nice name, sort of sweet..eh.. sort of bitter...hahaha.
ラムの話し言葉で重要な「だっちゃ」が翻訳に影響を与えている例です。'Miss I'm Lum',そうかこう来たかって感じですね。
次に、刑事物(?)「アミテージIII」からです。
- アミテージ:彼女はケリーマッケンロー。これでカントリーソングなんて歌う人はこの宇宙から絶滅しちゃったわけね。
- Amitage: Her name is Kerry McCannan. Famous county singer. In fact THE only country singer in the univerce. I guess this means they're extinct.
アミテージ(巡査部長)と、ロス警部補とが、殺された被害者について話す場面です。実際の音声では、「たった一人のカントリー歌手」ということを強調するために、'THE only'の'THE'が強調されています。'Extinct'は「絶滅した」という意味ですね。
ロス警部補は、アミテージの、服というよりは水着に近い服を見て言います。
- ロス:MPD(火星警察)の警官てのは、みんなそういう格好してるのか?
- アミテージ:んなわけないでしょ。
- Ross: Is that crazy getup you're wearing standard issue MPD uniform?
- Amitage: Of course not.
'getup'とは、「変わった服装」のこと。彼女の服は確かに'crazy getup'です。'standard issue'は政府などからの標準配給される物のことです。
- Ross: Amitage isn't a good cop. She's a GREAT one.
'good'な警官ではなく、'great'な警官だ、と言っているのですね。
- ジュリアン:子どもが欲しいの?例えば、あのロスって奴のとかさ。
- Julian:Maternal clock ticking? Maybe you'd like detective Loss to set your alarm?
ええっと…。ネタばれになりますけど、アミテージはロボットです。そして、これまたひどいネタばれですけど、彼女は子供を産めます。その関係でからかわれている場面です。英語の方では、アミテージが「目覚まし時計」に例えられています。やはりロボットだからなのでしょうか?
- 警部:無差別自爆テロの捜査に加われ。いいな。
- ロス:俺をこんな体にした奴を野放しにしろと言うのが命令なんですね??
- Chief: Just do what you are talked to.
- Loss: Am I supposed to smile, say "yes,sir." and forget what they did? I don't think so.
'be supposed to ...'は便利な言葉です。字句通りには、「…のはずだ。」という意味ですが、「しかしそうではない」というニュアンスがあります。これにより、「なぜそれを知っている?」というセリフを、"That's supposed to be a securet!!"などと訳すことができます。上の例では、「本当なら、笑って「分りました」と言って、奴らのやったことを忘れるべきなのでしょうが、そうはいきませんよ」と言っているわけです。
アミテージとロスが、2人で軍隊に立ち向かう場面です。かなり絶望的な場面なのですが、「やつらに見せてやろう」->「あいつらに一泡吹かせてやろう」といった感じです。
- Sharon: The show is about to begin.
マクロスプラスのシャロンのセリフ。'be about to'で、「すぐにでも…する」「今まさに…する」という意味ですね。
次は、「ああっ女神様っ」のfantranslation(海外のファンが自分達で作った翻訳文)から。
- Scurd: I said I don't need it and I mean it!
'I mean ...'で、「本気で…と思っている」ということです。
'and I mean it!'で本気だぞ、と言ってるわけですね。
- Urd: If you go any further, it'll be even more painful to you.
'go any further'で、今の状態より先に行く、ということです。
- Urd: How am I supposed to get energy out of this cheap Sake?
- ウルド:あんたに二股かける甲斐性なんて、ないわよねえ。
- Urd:You don't have what it takes to handle 2 girl friends at the same time.
'take'は、「必要になる」と言う意味で使われることがあります。'it takes to handle 2 girl friends'で、 二股かけるのに必要なもの、ということになります。'No matter what it takes, I'll be on your side.'(何を失うことになったとしても、君の見方になってやる)などという使い方もできます。
- Scurd: Is that all you have to say about this!?
- Osawa: But I won't just sit here and let you get away with it.
'get away with ...'は、大変良く使われる表現です。「許さんぞ!!」を、'You'll never get away with this!!'などと訳したりします。
- Keiichi: You could have told me earlier...
仮定法過去完了で、「もっと早く話すこともできたはずなのに…(実際は話してくれなかった)」という気持を表しています。
次は、「神秘の世界エルハザード」から。太古の最終兵器、「神の目」に関する伝承です。
- 「神の目の瞬くとき、天空の回廊開かれ、影の国相通ず。そは大いなる災いなり」
- "When the Eye of God blinks, the path to the sky will open up, and the shadow nation becomes one."
日本語の方が古文調で、伝承らしいのに比べると、英語の方は、暗号めいてはいても、英語そのものはごく分りやすいスタンダードなものです。ではどうやって「伝承らしさ」を表しているのかと言いますと、「ナレーションのリズムの良さ」なのです。字面からは分らないのですが、この伝承は非常に調子良く、リズムに乗って読まれます。日本語の7,5調とかとはかなり違うのですが、ポン、ポン、ポン、という感じで、一度聞いたら、耳から離れません。うーん、伝えにくい。やはり聞いてもらうしかないでしょう…。
- まこと:いつか必ず、僕は「神の目」の原理を解明して、君を迎えに行く。きっと、きっと、行くから。それまで…。
- Makoto:One day, I'll discover the principle of 'Eye of God'. And I sware I'll come and get you. I sware I'll come. So, until then, please think of me.
'I sware I'll ...'で、「誓って…する」という意味です。上記のセリフは、「きっと迎えにいくから。」ってことですね。
「パトレイバー 劇場版」のセリフを見てみましょう。
- 昨日の夢は今日の希望、そして、明日の現実へと、歩、一歩、着実に身を結びつつあります。
- 豊かな明日へ向けて。バビロンプロジェクトは21世紀への挑戦です。
- Yesterday's dream is today's blueprint. And step by step, it's becoming tommorw's reality. We are moving steadily into a prosperous new century.
- The Babilon Project. The challenge of the future.
政府広報のテレビCMです。日本語では「夢->希望->現実」と来たのが、英語だと"dream(夢)->bluprint(青写真)->reality(現実)"となってます。確かに「夢」と「希望」ではあまり差がないので、「青写真(具体的な計画)」の方が意味は通りやすいかも知れません。
- Goto: Hey, you still think I'm reading too much into this?
'Read too much into ...'で、「深読みをしすぎる」ということです。
- 遊馬:共鳴だよ、共鳴。低周波の発生源を個々のデータでシミュレートしても無意味だったんだ。固有振動が一致するもの同士、共鳴現象を起こせば、相互に干渉しあって、増幅されて…。
- Asuma: Resonance! Resonance! Structures bibrating on the same frequency. When they marching across a bridge, solders always break step, because if they don't, they set up sympathetic bibrations, which will collaps the bridge. That's what we could have here. Sympathetic bibrations will reinforce and amplify one another.
ここでは、日本語と英語で、内容が全然違っています。英語の方を直訳してみると、次のようになります。
「共鳴だよ、共鳴。同じ周波数で振動する構造物(のことを考えてみろ)。橋の上を行進する時は、兵隊はわざと足を乱すんだ。そうしないと、共鳴振動が起きて、橋を崩落させちまう。この場合も同じなんだ。共鳴振動が互いに重なり合い、増幅される。」
わざわざ共鳴について(少しだけ)易しく説明しています。日本語の内容では分かり難いと思ったのでしょうか。それにしても、兵隊のお話は本当なんでしょうか?
次は、「マップス」(知ってるかな?)から。
- リプミラ:だから気にすることはない。長い長い旅だったけれど、わたしには…、どこで終わってもいい旅立ったのだから。
OVA、「ジャイアントロボ」から。
- ナレーション:来るべき近未来、人類は第三のエネルギー革命「シズマドライブ」の発明によってかつてない繁栄の時を迎ていた。
- だが、その輝かしい平和の影で、激しくぶつかり合う二つの力があった。世界征服を策謀する秘密結社BF団。
- Narration: "Earth!! The marvelous world of our future. This(!!) is the Shizuma Drive, the invention that brought about the 3rd Energy Revolution, catapalting mankind into new age of prosperity.
- But behind every tower of exalted success, dark shadows of envy and greed. Big Fire. An underwold organization whose only goal is absolute world domination....
最初のオープニングナレーションの前半部です。聞いてみないと分らないことですが、日本語にしても英語にしても、ナレーションの調子の良さは一級品です。また、英語版の方での、シズマドライブの説明をする文(This is the ... age of prosperity.)には、よくもここまで一文に情報を詰め込んだものだと感心してしまいます。
- 孔明:黙らっしゃい! 頭が高い。我々のビッグファイアの御前であるぞ。
- Komei: Shut up! You fool! On your knees. Show your respect when you're placed by the presence of Big Fire himself.
'On your knees.'は「頭が高い!」ということです。これで水戸黄門の翻訳も
ばっちりですね。
- 孔明:ハハハ…。そうだ、これでよい。まさしく役者が揃うのだ。そう。なにもかも私の思うがままだ。ハハハ…。
- Komei: Ha,ha,ha.... It's all coming together perfectly. All of the actors will gather on stage and perform their parts according to MY script. Everything is working out EXACTLY as I PLANNED. Wa,ha,ha,ha,....,Ha,ha,ha,ha..
'according to MY script'は、「私のシナリオ通りに」です。英語版では、'MY script'のMYと、'EXACTLY as I PLANNED'の部分が強調されていて、孔明の絶大な自信を良く表しています。英語版の、切れたような高笑いもとても良いです
- アルベルト:世界の運命はこんな若造などに好きにさせるものではない。全ては我々BF団と貴様ら国際警察機構とで決着を付けるものだ!
- 違うか?違うか?違うかあー? なあ、戴宗?
- Albert:I will be dammed if I work by the sidelines while this megalomaniacal adolescent determines the outcome of the world! That fate would be decided in another place and time in a final showdown between Big Fire and you IPO vigilantes!
- Isn't that right? Isn't that right? Isn't that right? Isn't it, Taiso?
「衝撃のアルベルト」の最後のセリフです。'Isn't that right?'の連呼は、彼の最後を飾るにふさわしい迫力です。'on the sidelines'で「傍観者として」という意味なので、'by the sidelines'もほぼ同じと考えていいのでしょう。「若僧」は、'megalomaniacal adolescent'(誇大妄想の青二才)と訳されています。また、'showdown'とは、「決戦」のことです。
- 幻夜:そうだろ?こんな恐ろしい遺産を父親に勝手に手渡され、どうする?貴様ならどうするつもりだ?答えろ!ジャイアントロボ?いや、草間大作?
- Genya: You have the burden. Your father left the terrible burden of HIS legacy, too, didn't he? Enjoying it? Daisaku? Are you enjoying it? Your legacy? What would you have Giant Robo do? No, what would the sun of Dr.Kusama do?
この物語の敵役であり、父親から、「恐ろしい遺産」を受け継いだ幻夜が、同じようにジャイアントロボを受け継いだ大作に対して、問い詰める場面です。「貴様ならどうするつもりだ?」が、英語では、'Enjoying it? Daisaku? Are you enjoying it?'になっています。多少分りにくいかも知れませんが、「望みもしない力を託されて、それを使うのは楽しいか?むしろつらいだろう?え、どうなんだ?」という幻夜の気持が込められているのでしょう。オリジナルのセリフとは大きく異なっていますが、短い表現で心情を良く表しています。