チェンマイ滞在記(5)レストランを探す

 部屋に入って荷物を解き、ほっとすると、とても腹が減っていることに気づく。
 
 今回の手配は航空券とホテル(朝食と空港〜ホテル間の送迎付き)のみ。それ以外は自分で何とかする。自由度が多いが多少の努力が必要だ。
 
 くたびれているし、もう時間も遅いのでホテル内で食べようと案内をめくると・・何とメインレストランは中華だ。余程の例外を除き、現地のスタイルの食事をとることにしているので、これは主義に反する。しかし、他の選択肢は事実上無い。あきらめて「パンダハウス」なるレストランに行くが誰もいない。人のいないレストランはどうも入るのをためらってしまう。
 
 仕方ない。外で何か買ってくるか。最悪、セブンイレブンでいいや。
 
 時間が遅いせいか、あまり人通りがない。初めての街を夜歩くにはあまりいい条件ではない。しかし、幸いにも5分も歩かないうちにこざっぱりとしたタイ料理のレストランを見つけた。ツーリストも何組か入っている。ここにしよう。名前は「Thai Food Reataurant」。そのままぢゃないか。芸がないなぁ。

「Thai Food Reataurant」
 
 まずは、シンハ(タイで一番有名なビール。辛口でうまい。)の大瓶を注文。せっかくだからローカルメニューは無いか訪ねると、行きつけの飲み屋のママを少し若くしたようなきれいな店員が「北部風ディープフライドソーセージ」を勧めてくれる。よし、それをいってみようか。スープをどうするか聞かれたので、とりあえずお決まりのトムヤムクンにする。安易な選択だが、実はタイ国内で食べた記憶があまりないものだから。更にご飯モノはどうするかと云うので、カオパッド(平たく云えばチャーハン)を頼んだ。

「北部風ディープフライドソーセージ」(奥)とカオパッド
 
 伊達公子を素朴にしたような店員がビールをついでくれる。グラスに半分くらいになるとつぎ足してくる。かわいいから許すけど、本当は空けてからにして欲しいな。(同じ理由で、宴会の時のビールつぎも本当は好きじゃない。)
 
 肝心の味だが、結構イケていた。トムヤムクンは日本で食べると入っているキノコはフクロタケくらいなのだが、ここのはいろんなキノコが入っていた。いつも食べに行く神保町のタイレストランのトムヤムクンはかなりしょっぱい味なのだが、ここのも同じくらい塩辛かった。ソーセージ(というより”つみれ”みたいだった)もおいしいし。
 
 で、件のママがしっとりとした素敵な物腰で、「お味はいかがでしょうか」と聞いてくる。「アロイ(タイ語で”おいしい”)」と云うと、微笑んで「ビールのおかわりはいかがですか」ときたもんだ。もう腹一杯だなぁ。
 
 ここは白木をベースにナチュラルな造りで心地よい。盛りつけもツーリストが多いせいかキレイに皿に並べてくる。トマト以外はキレイに平らげたが、やはりタイ料理。舌がひりひりする。
 
 伊達公子がやってきて、ビールの小瓶はいかがと云う。もういいや。今度は塩野屋ママが「アイスクリームはいかがですか」。商売上手だぁ。何でも「Banana Sprit」がおすすめだとかで、他の人もそれを頼んでいるようだ。出てきたのを見ると、バニラアイスにバナナを甘く煮付けた温かいのが添えられてきた。
 
 さて、お勘定の段になると、412バーツとられた。メニューの値段の合計より高いが、どうもサービス料や税金がかかるせいらしい。ホテルの中華レストランでコースが250バーツ(料理のみ)だったことを考えると決して安くはない。まだ相場がわかっていないし、おいしかったし、ママと伊達公子と、店がきれいだったから良しとしよう。
 
 帰り道、絵はがきを買って部屋に戻った。結局この日も、明日からどうする か決めないまま眠りについてしまった。

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