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■「環境ホルモン」ってそもそも何?
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体内で情報伝達の役割をもっているホルモンと同じような形をしているため、ホルモンの働きを邪魔したり、ホルモンと同じ働きをして、正常なホルモンの活動を妨げてしまい、体の調子や機能をおかしくしてしまうといわれている化学物質です。「環境ホルモン」とは通称名で、正式には「内分泌かく乱物質」といいます。ちなみに「環境ホルモン」の名づけ親は、井口泰泉・横浜市立大学理学部機能科学科教授です。
本来のホルモンには、成長ホルモン、男性・女性ホルモン、甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、インシュリンなどがあり、生殖・脳神経・免疫の機能に作用します。そのため、環境ホルモンはこれらの関係する器官に悪影響を及ぼし、精子減少、不妊症、アレルギーなどの他、催奇形性や発ガン性があると指摘されています。また、ストレスを引き起こすということから、“キレる”子どもが増えていることも環境ホルモンの影響があるという説もあります。
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■ダイオキシンって何?
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環境ホルモンは70種類以上あるといわれていますが、代表格はなんといってもダイオキシンです。ダイオキシンは皮膚や内臓障害、子宮内膜症のほか、発ガン性や催奇形性を持つといわれる有機塩素化合物で、ごく微量でもサリンの2倍以上、青酸カリの1000倍以上の強い毒性をもち、生物の細胞に入り込んでその遺伝子に影響を及ぼします。ダイオキシン類(ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフランコプラナー、ポリ塩化ビフェニールの3つの総称)は今や、大気、水、土壌、食品や母乳などから広範に検出されています。
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■ダイオキシンが発生する
ダイオキシンの発生源は廃棄物処理炉が約9割を占めるといわれ、その他農薬の生成過程やPCB製品、紙の漂白工程やパルプを生成する過程でも発生します。また、ダイオキシンはほとんど水にも溶けず、熱や酸、アルカリにも強いのでいつまでも毒性が消えません。そればかりか、食物連鎖の過程で濃縮されるため、その頂点にある私たち人間への影響は計り知れないものがあります。
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■行政のダイオキシン対策は?
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ごみ焼却などで生成されるダイオキシン類については、2000年1月に施行された「ダイオキシン類対策特別措置法」により、発生源に対する規制指導、環境濃度の常時監視が行なわれています。また、食品などに含まれるダイオキシン類のモニタリングにより、都民の一日摂取量の把握なども行なわれています。都条例では、小型焼却炉の使用や野焼き行為が禁止されています。
しかし、その結果の情報をどのように市民に使えるかは大きな課題です。問題発生が判明したときにパニックを恐れて情報公開が不十分だったりすることも考えられます。もちろん受け止める私たちも常に関心を持ち、情報を積極的に引き出していく姿勢を持ちつづけることも大切ですね。
生活クラブ生協でも「松葉 de
ダイオキシン監視活動」を行いました。
東京都23区の清掃工場におけるダイオキシン類の測定結果はこちら
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■「環境ホルモン」としての作用が疑われる化学物質にはどんなものがある?
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名称
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用途
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毒性
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| か行 |
カドミウム |
顔料、光学ガラス製造工場などで使用 |
肺気腫、腎障害、肝臓障害、歯ぐきの着色、嗅覚を失うこともある |
| さ行 |
シアン |
電気メッキ工場、熱処理工場などで使用 |
急性中毒症状として頭痛、めまい、意識障害、けいれんなどを起こし死亡することがある |
| ジクロロメタン |
溶剤(トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、フロン 113の代替物質)、ウレタン発泡助剤、洗浄剤として使用 |
肝臓障害、皮膚粘膜への刺激 |
| 水銀 |
無機薬品、計量器、合成触媒 |
無機水銀化合物を大量に摂取すると、歯茎が腐り、血便が出るなどの症状 |
| た行 |
テトラクロロエチレン |
ドライクリーニング用洗浄剤、金属製品洗浄剤 |
めまい、頭痛、肝臓障害をもたらし、発ガン性の疑い |
| トリクロロエチレン |
金属製品の洗浄剤、溶剤、低温用熱媒体 |
頭痛、吐き気、麻酔作用、肝臓障害をもたらし、発がん物質である可能性が高い |
| トリブチルスズ |
船底塗料や漁網防汚剤、繊維・皮革などの防かび加工、木材の防腐加工 |
急性毒性、変異原性、成長抑制低濃度でも巻貝類の雌に雄の生殖器官が形成される |
| な行 |
鉛 |
顔料製造工場、印刷工場などで使用 |
大量の鉛が体内に入ると急性中毒を起こし、腹痛、嘔吐、下痢、尿閉などがあらわれ、激烈な胃腸炎とその結果起こるショックのため死亡することもある |
| ノニルフェノール |
非イオン界面活性剤として、主に工業用の洗浄剤、殺虫剤、殺菌剤、防カビ剤 |
皮膚及び眼に対する刺激性、雌化作用 |
| は行 |
PCB |
絶縁油、熱媒体やノーカーボン紙溶剤など(1972年に製造中止) |
多様な皮膚障害、内臓諸器の障害、ホルモンのバランスのくずれ、末梢神経の伝達速度の遅延 |
| ビスフェノールA |
ポリカーボネート樹脂(食器やほ乳びんの素材)やエポキシ樹脂(缶入り飲料や缶詰の缶の内側のコーティング)の原材料 |
思春期早発症 |
| 砒素 |
金属精錬、殺虫駆虫剤、染料、ガラス製造 |
体内に蓄積されやすく、嘔吐、下痢、腹痛、胃炎の原因となり、接触すると皮膚炎や皮膚がんになるおそれがある |
| フタル酸エステル類 |
ポリ塩化ビニールなどプラスチック製品の可塑剤 |
長期間の汚染をうけることにより、肝臓や腎臓、そして、生殖系に悪影響 |
| ベンゼン |
化学・薬品工業で溶剤、合成原料として使用 |
大量に吸入すると急性中毒を起こし、頭痛、目まい、吐き気などがあらわれ、死亡することがある |
| ら行 |
六価クロム |
電気メッキ工場、顔料製造工場などで使用、冷却水の腐食抑制剤 |
鼻炎、咽頭炎、鼻中隔穿孔、臓器障害など |
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■ラップって安全?
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食品を保存するためのラップの多くには「塩化ビニル樹脂」「塩化ビリニデン」が使われています。メーカーの主張ではメリットとして、@酸素や湿度を通しにくいため食品保護効果に優れる、A保香性、保存性が高い、B同様の機能をポリプロピレンでまかなおうとすれば約50倍の厚さが必要であるため、フィルム製造過程でのエネルギー抑制に貢献し環境にやさしい、ということが述べられています。(「塩化ビニリデン衛生協議会」)
確かに、塩ビ製のラップは使い勝手はいいでしょうが、使った後の処理について考えていく必要があります。最近では塩ビラップの表示に、家庭では燃やさず、プラスチックごみで自治体の処理方法にしたがってほしい旨のことが書かれていますが、自治体として焼却される場合は確実にダイオキシンが発生することになります。 |
| そこで、提案 |
| 1. |
食品の保存にはできるだけタッパーを使って、早めに食べきりましょう。 |
| 2. |
どうしても必要な場合は、ラップは塩ビ製品ではなく、ポリエチレンやポリプロピレン製のものを買いましょう。 |
| 3. |
くっつきにくいなど使い勝手が悪い時には、接着面をちょっと湿らせてみましょう。 |
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■それじゃあ、塩ビ、非塩ビの違いって?
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塩ビは生活の中でもっとも広く使われているプラスチックの一つで、身の周りを見ても、食品保存用ラップやビニールの手袋、レインコート、クレジットカード、文房具各種の他、住宅用の壁紙、床材などいろいろな所にあります。塩ビの原材料である塩ビモノマーは、WHO(世界保健機構)の国際ガン研究機関が人体に対して発ガン性ありと断言しているものです。
このように家庭の身のまわりにたくさんある塩ビ製品は便利だけど、厄介!塩ビを生産する過程ではダイオキシンが発生するし、燃やしてもダイオキシンやその他の塩素化合物がさらに生成されるし、埋め立てても鉛やカドミウムなどの重金属やフタル酸エステル類(注)などの添加物が侵出します。いったんできたら処理が困るものの典型ですね。
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(注)塩ビの製品にやわらかさや弾力を出すためには「可塑剤」(柔らかさを出すための添加剤)が加えられていますが、中でももっとも多く使われているのが「フタル酸エステル類」と総称される物質です。この物質は、環境中に多く見られる汚染物質のひとつです。
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■子どもは注意!おもちゃも危険
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| おもちゃなど塩化ビニール製品を柔らかくするために使われているフタル酸エステル類は、女性ホルモンに似た作用があるとされている環境ホルモン。発ガン性の疑いもある。塩化ビニール製品は、おしゃぶりなど赤ちゃんが口に入れるおもちゃにも多いため、この物質が溶け出して赤ちゃんの体内に入ってしまうのではと心配されています。 |
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軟質塩ビおもちゃには、可塑剤としてフタル酸エステル類が樹脂中に10〜60%も含まれています。可塑剤は樹脂と固く結合しているわけではないため、容易に外に出てきてしまいます。噛んだりなめたりすれば唾液によってさらに多量に溶け出して人体に吸収され、肝臓や腎臓の障害、ガンの発生、生殖・発育・代謝機能への影響が懸念されます。
フタル酸エステル類以外にも、塩ビ製品には安定剤、酸化防止剤、防カビ剤などとしてノニルフェノール、ビスフェノールA、ジブチルヒドロキシトルエンや、重金属(鉛、カドミウム、有機スズなど)も使われている可能性があります。
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■子宮内膜症とダイオキシンは関係あるの?
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子宮内膜症とは、本来子宮内を覆っている粘膜が卵巣や腸、膀胱などの器官で発生し増える病気で、不妊症の原因ともいわれています。原因としては、様々な説があるようですが、環境ホルモンのひとつ「ダイオキシン」との関係が注目されています。それは、サルに極微量5ppt(pptは1兆分の1)のダイオキシンを投与した結果、子宮内膜症が多発し、しかも重症化したという実験が発端となっています。子宮内膜症は人とサル以外で自然発生することがないため、環境中のダイオキシンがその原因ではないかという指摘がされましたが、はっきりとした因果関係は現在のところ不明です。
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環境ホルモン、ダイオキシンのストップをかけるライフスタイル総点検
「エコ・エコハンドブック 衣・住編」(ゆうエージェンシー)より
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点検項目
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チェック欄
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| @食品ラップは無添加ポリラップにしましょう |
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| Aプラスティック類は不燃物に出しましょう |
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| B漂白剤は酸素系漂白剤を使いましょう |
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| C食器やお弁当箱はプラスティック製品でなく天然素材を使いましょう |
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| D発泡スチロール容器のカップ麺はやめ、お弁当は電子レンジで温めません |
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| E合成洗剤は使わず、せっけんで洗いましょう |
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| F衣類の防虫剤やトイレ防臭剤は使いません |
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| Gレトルトや塩ビで包まれた加工品は買わないようにしましょう |
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| H内側をコーティングしている缶詰は買いません |
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| Iダイオキシンを外に出す食物繊維と葉緑素の多い無農薬の食材をたべましょう |
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環境ホルモンについての情報満載 株式会社環境総合研究所
全国の市民団体による
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