文責 冨田烈


1 NTT電話帳事件(東京地裁平10.1.21判決)
  女性高校教師Xが転居に伴い、NTTに対し、電話帳に氏名・電話番号・住所を掲載しないよう明示に依頼したのにこれらを掲載した場合、NTTにプライバシー侵害として不法行為に基づく損害賠償責任10万円(請求額300万円)が認められた事例
 
2 ニフティ掲示板事件(神戸地裁平11.6.23判決)
  眼科医師Xの氏名、職業、Xが開設する診療所の住所及び電話番号(※タウンページに記載されている内容)を被告によってパソコン通信の掲示板システムに無断で公開されたことが、プライバシー侵害にあたるとして損害賠償責任202,380円(請求額1,810,360円、うち慰謝料として1,000,000円)が認められた事例
 
3 宇治市住民票データ流出事件高裁判決(大阪高裁平13.12.25)
  控訴人宇治市がその管理に係る住民基本台帳のデータ(住民に関しては、個人連番の住民番号、住所、氏名、性別、生年月日、転入日、転出先、世帯主名、世帯主との続柄など)を使用して乳幼児検診システムを開発することを企図し,その開発業務を民間業者に委託したところ,再々委託先のアルバイトの従業員が上記データを不正にコピーしてこれを名簿販売業者に販売し,同業者が更に上記データを他に販売するなどしたことに関して,控訴人の住民である被控訴人らが,上記データの流出により精神的苦痛を被ったと主張して,控訴人に対し,国家賠償法1条又は民法715条(使用者責任)に基づき,損害賠償金(慰謝料各30万円及び弁護士費用各3万円)の支払を求め、慰謝料各1万円、弁護士費用各5,000円が認められた事例。
 
4 早稲田大学江沢民主席講演会名簿提出事件高裁判決(東京高裁平14.1.16)
  早稲田大学学内で開催された江沢民主席講演会に際し、大学が参加希望学生に対し、参加者名簿に氏名、学籍番号、住所及び電話番号を記載させ、名簿を学生の同意なしに警視庁の要請により提出したことがプライバシー侵害等にあたるとして学生6人が大学を相手として訴えた事件につき、慰謝料各1万円が認められた事例(請求額慰謝料各30万円、弁護士費用各3万円)。