| 大人からのバレエ 〜 上達のための10の法則 〜 |
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趣味でバレエを始めたけれどなかなか上手くならない・・ バーレッスンやフロアでもなんとなく身体は動くようには成ってきたけれども、どうも先生とは違う格好になっているような気がする・・ 先生からはいつも同じような注意を受けるようになってしまった・・ お尻を締めたり背中を伸ばしたりと色々なことに注意しながらレッスンを受けるようにはしているが、なんとなく違うような気がする・・ 自分がどう動いているのかが分らない・・そんな風に感じたことはありませんか? 大人になってから始めたバレエだから、プロになろうとは思わないけれど、もうすこしキレイに見えたい・何とかしたいと思っているあなた。 バレエは普段の生活とは全く違う筋肉を使う運動です。 子供のころからレッスンを続けて慣れ親しんでいれば、自分の身体を気にせずとも身体の使い方は分るのかもしれませんが、大人になってから始めたのであれば、先ず「どの筋肉を」「どうやって使っているのか」を感じることが出来なければ自分の思う通りに身体を使うことは出来ません。 また、間違った使い方でどんなに一生懸命レッスンしても、そうやって出来た身体は美しく動いてくれないものになってしまいます。 バレエの指導をしてくれる先生方は、股関節が開き、足が高く上がり、手も足のポジションも美しく出来ます。そしてその美しいポジションやポーズ・振りをしながら解説をしてくれます。 でも同じように動かせない自分はどうしたら良いのか、どこをどのように動かせば良いのか、どこの筋肉を使えば良いのか、最初から出来ないことは分かっているけれど、子供のように形の説明だけでは分らないというあなたに読んでほしいと思います。 バレエは自分の身体を思い通りに動かすことで上達します。 バレエをする身体を作るために、上達のための10の法則を贈ります。 第1法則 肩を下げる」 第2法則 足を開く」 第3法則 足を上げる 第4法則 肘を下げない(肘をはる) 第5法則 膝裏をくっつける 第6法則 胸を締める 第7法則 アチチュードの足を上げる 第8法則 爪先を伸ばす 第9法則 背筋を伸ばす 第10法則 ルルベで1点に立つ 第1法則「肩を下げる」 バレエを始めてすぐに言われること、そして、バーレッスンでもフロアになってからも常に言われ続けている「肩を下げて」「肩の力を抜いて」というあの言葉・・ でもどうやってやれば良いんだろう? 肩になんか力を入れているつもりはないのに・・ 「肩を下げて」と言われると、肩峰(肩の先)を真下に押さえつけ腕が動かなくなってしまうまで引っ張っている人がいますが、これはちょっと方法が違います。 感覚としては「肩甲骨を下げる」という感じで、気をつけるところは「肩甲骨を下方向に引く」ということと「肩甲骨下部を中心(背骨側)に向かって集める」ということです。 肩甲骨を下げることはある程度簡単に出来ますが、両方の肩甲骨を集める(中心に向かって引っ張る)と肩が上がってしまいがちになります。また、肩を下げるときに、腕で引っ張ってしまうのも要注意です。腕や肘を下に引っ張ってしまうと、腕が動かなくなってしまいますし、アンバーならいざしらずアンオーやアン・ナバンの場合は腕は下には引っ張れません。 アンオーやアン・ナバンでも肩だけは上に上げず、下に下がった位置にキープするものなのです。 @肩を挙げることと手(腕)を挙げることの違い 手を挙げて腕を天井に引っ張るようにすると、その付け根にあたる肩の部分も引き上げられてしまいます。 でも、バレエでは腕とその付け根にあたる肩の部分は別に考えなければいけません。 アン・オーなどで腕を頭の前上方に挙げるとき、付け根の肩の部分は持ち上げないのです。 下の図右では腕を上げようとして肩の位置も上がってしまい、腕と耳が近くなっています。 これに対し下図左では腕はアン・オーになっていますが、肩は上がっておらず耳とも近くなっていません。 ○ 正しい肩の位置 × 肩が上がっている(肘と耳が近い) ![]() Aバー・机などを使って感覚をつかむ レッスン場のバーや机を背にして立ち、両手を身体にくっつけてバーや机を掴みます。 そして、肘を伸ばしたまま体重を両手にあずけます。 そうすると肩が両耳の方に上がってきます。 この状態から肘は伸ばしたまま、肩の力で身体を上下にしてみて下さい。 両腕の間を身体が上下してエレベーターのような状態になります。(下図の右・中・左) これが出来たら身体を一番上に持ってきたところで肘を締めて止まって下さい。そうすると肩甲骨が下がって背骨の中央に集まる感覚が分ります。 この時に肩甲骨を締めている筋肉を使うと、バレエで言う「肩を下げる」ことが出来るようになります。 下図で大よその肩甲骨の位置を見て下さい。 中央のように肩を上げてしまうと、肩甲骨は耳のそばまで近づいてきます。 肩を下げる場合は、左の→のように肩甲骨を中央下方向へ引っ張る感覚が必要です。 ![]() ※肘を伸ばして、腕を下に押しています。 B何も使わずに行う 肩・肩甲骨の動きを良くするため、両手をバンザイの格好で天井方向に思い切り引っ張ります。 次に両手を左右に大きく広げていきます。 この時に左右から手の先を引っ張られている感覚で、一番遠いところを触るようにして広げていき、最後にそのまま両手をしたまでさげ、両手を組んでさらに肩を下方向に引っ張ります。 この両手を組んで肩を下に引っ張ったときの肩甲骨の感覚が、肩甲骨を下に肩甲骨下部を中心に引っ張っている感じになります。 この感覚を身体で覚えてから、両手をアンオー(上)やアンバー(下)にしてみてください。 ![]() 第2法則「足を開く」 「股関節が開かない」「足をもっと開きたい」という声を良く聞きます。 例えば床に足を投げ出して長座をすると、腰の部分が直角以上には曲がらず上体が後に倒れてしまうという人、普通に床に足を揃えて立って前屈をしていくと、手が床に届かないという人がいます。そういう人は身体が硬いのは治らないと思っていませんか。 椅子に座って膝を曲げ身体を前に倒していくと、太ももと胸を着けるのはそれほど難しいことではないはずです。つまり、股関節が硬くて身体が前に倒れないのではないのです。膝が曲がっていれば身体は前に倒れるわけですから、硬いのは太ももの後の筋肉(ハムストリングス)であって、膝や股関節ではないということを覚えておいて下さい。 股関節を開くために必要なのは、股関節の周りの筋肉のストレッチです。 ところが、股関節周りのストレッチをする時に、内転筋(内股の筋肉)やハムストリングス(ふとももの後の筋肉)に力が入って緊張していませんか? その上、床に開脚して座ると大腿四頭筋(ふとももの前の筋肉)に力が入っている方がほとんどです。 先ずはストレッチをする時に伸ばす筋肉に力を入れない・緊張させない工夫が必要です。 *こんな状態でも・・*椅子に座れば胸と太ももはくっ付きます。 ![]() @開脚して座ると太ももの前側・後ろ側とも筋肉がパンパンに張ってしまっている人は、開いた足に上から手を乗せると筋肉がモリモリ緊張しているのがわかります。でも、自分では緊張させている意識がないのが普通です。知らないうちに力が入っているということです。 そこで自分の限界直前まで足を開いたところで、逆に思いっきり足に力を入れてみます。そうすると意識して力を入れるため、自分の筋肉は働いているのが分るでしょう。次に両手を後に回してお尻の側につき、少し腰を浮かすような感じにして足に入れた力を抜いてみます。最初は分らなくても、何度か力を入れたり抜いたりしていると、力が抜けた状態がどんな感じなのかがわかってきます。そうしたら力が抜けている時に、少しだけ「胸を張って」「腰を立て」「背中は真っ直ぐのまま」「あごを前に出すようにして」「前に倒れます」。ほんの少しだけでかまいません。頭の位置が10cmくらい前に動くだけでいいのです。そうすると、足の筋肉に力が入っていない状態で筋肉がストレッチされる感覚が分ってきます。この感覚を大事にしてください。 *開脚して太ももの表(上)側の筋肉に力を入れてみます。 ![]() *後手に床に手をついて、腰を上げたり下げたりします。 ![]() *背中は真っ直ぐ・胸を張り・腰を立てて、前に少し倒れます。 (バンザイをするとよりやりやすい) ![]() ※背中を斜め前方に引っ張る感覚です。 第3「足を上げる」 「足がもっと上がるようになりたい。」という方、多いですね。 というか、もっと足が上がればどんなに綺麗だろうと思いますよね。 ところが、一生懸命足を上げようとしているときに「太ももの前の筋肉には力を入れないで下さい。」とか、「お尻を締めて、脚の内側を使って」足を上げてなんて言われても、お尻で足は上がらないし、脚の内側で足を押し上げるなんでムリと思っていませんか? 一般に、足を上げるときは90度以下と90度以上では使う筋肉が違います。 90度までなら大腿四頭筋というふとももの前の大きな筋肉を使えばなんとか上がりますが、90度(水平)以上に上げる時にはこの筋肉を鍛えるだけでは足は上がってきません。 90度以上に足を上げるためには、お尻の筋肉とお腹の中にある腹筋(腸腰筋=大腰筋+腸骨筋)を鍛える必要があります。 @床に寝て、動かす筋肉を知る 床に寝て片足を伸ばし、反対の足をパッセにしてください。 パッセにした足の膝の下(床側)にクッションなどを置いて身体がパッセをした足側に転がらないようにしてください。 背中全体が床に密着する位置になったら次のことをやってみてください。 膝を動かさずパッセにした足の踵だけを床から離そうとします。 この時に使うお尻の中の筋肉が足を上げるときにアンデオールにするための筋肉です。 慣れていないと、お尻が痙攣してつりそうになるので気をつけてください。 クッションを使っても踵だけを床から離すことが出来ない、膝も一緒に動いてしまうという人は、クッションを膝の位置ではなく、膝から下のふくらはぎの下に置いてください。この状態で誰か別の人に踵を床に向けて軽く押してもらいます。その踵を押す手に抵抗して踵を動かさないようにすると、お尻の中の筋肉に力が入るのが分ります。この感覚を掴むようにしてください。 *膝の下にクッションを入れて踵を浮かす練習。 ※踵を上↑に動かす。*膝から下にクッションを入れて踵を浮かす練習。 (股関節がまだそんなに開いていない場合はこの方法でやって下さい。) ※踵を上げるときに膝をいっしょに動かさないことに注意!A壁などを使って感覚を掴む 床で感覚が掴めたら、バーレッスンをする時に身体の前に障害物を置き、ク・ドゥ・ピエかパッセから動作足を前に伸ばしていき、障害物に踵を当てます。 この時、爪先や足の甲ではなく必ず「踵」を障害物に当てるようにしてください。 この状態から障害物に当てた踵を前に押すようにします。 (障害物の代わりに誰かに踵を押さえてもらうと、尚分り易くなります。) この時、お腹の中に力が入りお尻の筋肉を使うのが分ると思います。このお腹の中とお尻の筋肉の感覚を覚えておき、バーレッスンのジュッテ・アテール(足を床に着けたまま)やアン・レール(空中)のときに、その筋肉を働かせて足を動かすようにしてください。 その筋肉が使えるようになると、足が90度以上に上がるようになります。 *必ず踵で障害物を押すようにしてください。 (爪先で押すと、足首が内側に入ってしまうことがあります。) ![]() ※ 踵で押しています。 練習のときは爪先には力を入れなくて大丈夫! 使っている筋肉はお尻のあたりの筋肉です。 詳しくはの中臀筋や内旋六筋(梨状筋・閉鎖筋等)などという、足をターンアウトさせる筋肉群です。 Bバーにつかまった状態で何も使わずに バーレッスンでク・ドゥ・ピエやパッセから動作足を前に伸ばしていくときに、踵を最初に動かします。 「それが出来れば、何もこんな本は読んでいない!」と言われそうですが、まあ聞いてください。 普通はパッセや1番ポジションから足を前(ドゥバン)に伸ばしていくときに、「足は踵から動かしてください。」なんて先生に言われます。 が、最初に練習するのは、ク・ドゥ・ピエからが良いと思います。 1番ではほとんどの方が無意識に「空中では無理な」「理想的な」ポジションに足を置いています。 これは「床と足の摩擦」によって、足が閉じてしまうのを防いでいるだけで、実際にはそこまでは股関節は開いていないのが普通でしょう。 また、パッセでは膝を引き上げる筋肉が緊張していて、その筋肉の緊張を保ったまま、踵を前に出すというのは難しいと思います。たぶんパッセにした状態で「踵の意識」は感じられないのが普通でしょう。 であれば、ク・ドゥ・ピエから初めてみてください。 ク・ドゥ・ピエであれば膝を引き上げる筋肉は限界まで使われていないため、「足首あたりの意識」がなんとなくあると思います。 この時に「踵・かかと・カカト」と呪文をとなえるようにして、少しずつ踵を前に動かしていくのです。 たぶん、最初はほんの5mm程度しか動かないと思いますが、この時つかう筋肉が股関節を開き足を上げていくために必要な筋肉なのです。 この時、注意すべきはかかとや膝から下を動かすという感覚よりも、膝下から足首にかけの裏側を後から押されているような感覚で前に出していくことです。 *先ずはク・ドゥ・ピエから始めます。1ミリでも動かす感覚を持ってください。 *次にク・ドゥ・ピエが出来たら、パッセでも挑戦します。 ![]() ※注意すべきは「爪先からは絶対に動かさない。」という気持ちです。 動き始めに感じる筋肉(お尻の筋肉)を確認してください。 第4法則「肘を下げない」 どうしても腕がぶら下がったようになってしまう。 どうも1番や5番のポジションに入ったときの腕の動きというか位置が決まらない。 アン・オーもアン・バーもアン・ナバンも肘の位置が違うように思う。 特にアン・ナバン(胸の前当り)に腕を「置く」と肘が下がって下を向いてしまう・・ という方、多いと思います。 先生からは「肘は下げないで」とか「もっと丸く」とか「肩は上がらない」とか「手首を折らない」とか、とにかく色々なことを言われます。 先ず、どんなバレエのポジションもパもそうなのですが、「外からは止まっているように見える」が「筋肉は伸び続けている・動き続けている」ということを忘れないようにしてください。 たとえば、壁を押し続けるという行為・運動を考えてみてください。壁が動かないものであれば力を入れて押し続けていても、他人から見れば「壁に手をついている」だけにしか見えません。でも、身体の中では筋肉が働き続けているのが分ります。 バレエでも同じで、1番ポジションでアン・ナバンに構えたとき、お尻の筋肉は足をターンアウトさせるために締められ、肩・肩甲骨は下・中央に向かって引き付けられ、背骨は空の方向に引き上げられ、腕は大きな風船を抱えているように動き続けています。 バレエではそういった身体の中のムーブメントを続けることで、伸びやかな姿勢や動きが形作られているのです。 @アン・ナバンで肘が下がってしまう人は、胸の高さの位置に手が置ける台のようなものがあるところに立ってください。その場所でアン・ナバンの格好になるように腕を構え、目の前の台に手の小指側を置きます。 その格好のまま、少し手の小指側を台に押し付けるようにして、肘を天井側に引き上げてみてください。また、台についた手の場所は変えないまま、肘は外側に引っ張るようにします。 この時の肘の下・腕の内側(力瘤のところ)が引っ張られる感覚が、アン・ナバンのときに使っている筋肉です。 ![]() ※肘を上げるときに肩の位置が変わらないことに注目です。 Aそれでも良く分からない人は、先ずうつ伏せに寝てバンザイをしてください。 そこで、アンオーの腕の格好を一応作ってみてください。 肘の内側が床に当たりますよね。 ここを感じるようにします。 そして、背筋に力を入れ上体反らしのように上半身を少し浮かせます。 (50センチくらい上がると良いです。) その状態で両肘の間の間隔をそのままにして、肘を床から浮かせます。 この時、肘よりも脇の下に近い部分(女性なら振袖になっちゃう部分です)に力が入っているのが分るでしょうか。この感覚がアン・ナバンに構えたときの肘の回りの感覚に似ています。 ![]() ※この時も肘を上げるときに、肩が上がらないように注意します。 第5法則「膝裏をくっつける」 「膝をくっつける」ってどういうこと? 初めてバレエのレッスンを受けたときに、「膝をくっつけて下さい。」もしくは「膝の内側を着けて。」と言われ、腰を引いて出尻にして「膝の横(内側)」をくっつけてしまっている人がいます。 その通りにして膝が伸びてしまい、歩こうにも足が前に出ない、プリエをしようにも、膝が内側に入ってしまったようになって動かないということありませんでしたか? これでは身体を間違って使っていることになります。 「膝をくっつける」とはお尻の筋肉を締めて爪先が外を向くために膝の裏が近づいてくることで、1番ポジションで身体の中心を向いた膝の裏を身体の中心に向かって近づけるということです。 では、両膝の裏を近づけるときにどこに力を入れているのでしょうか。 @バーを片手に持って自分で開く範囲で軽く1番に立ちます。この時に無理に1番ポジションに足の位置を入れないで下さい。 このポジションから爪先を床から上げ、踵で立って膝の裏側をくっ付けるようにしてみてください。 この時に爪先が近寄って来るようだと、違った場所に力が入っています。 先ずは太ももの前側に力が入っても良いので、つま先を左右同時に開いて、一番開いたところで爪先を降ろし足の裏を床に着けてください。 爪先を左右に動かしたときに、一番外側に開いたところで力の入っていた内股からお尻にかけての筋肉が「膝をくっ付けるとき」に使う筋肉です。 普通、膝を伸ばす筋肉は太ももの前(大腿四頭筋)の筋肉といわれていますが、バレエの場合は太ももの前の筋肉はあまり使いません。 骨盤を立てて太ももの後ろの筋肉を軽く緊張させることで膝を伸ばしています。 ![]() 第6法則「胸を締める」 「胸を開かないで締める」ってどういうこと? 1番アン・バーで立って姿勢を良くしようとすると、背中側は真っ直ぐになるのに鳩尾(みぞおち)の当りが前に出てしまい、「胸を締めて!」と言われることがあります。 背骨は胸のあたりでは後ろ側に湾曲していて、ちょうど亀の甲羅のようになっています。 その背骨に肋骨が付いているのですが、この肋骨はドーム型の鳥篭の下を抜いたような形をしています。 背中側を真っ直ぐに立てると、何もしないと自動的に鳥篭の底の部分にあたる肋骨が前にせり出して来るというわけです。 そこで、鳥篭の底の部分にあたる肋骨を締めて(引っ込めて)、胸が上を向かないようにすることが、胸を締めるということに繋がっていきます。 @深呼吸をゆっくりとしてみてください。 息を吸うと肋骨が開き、鳥篭の底にあたる部分も含めて全体が膨らむようになってくるのが分ります。 息を吐いていくと、その鳥篭が小さくしぼんでいくのが分ると思います。 先ずは背中を伸ばしたまま、息を吐ききったところでアンバーを作ってみてください。 この時に肋骨の下・鳥篭の底あたりを押さえている筋肉が「胸を締める」筋肉です。 感覚としては胸の前ではなく、脇の部分に当たると思います。 息を吐ききったところで胸を締める感覚を掴んだら、その胸の形・大きさのままゆっくりと息をしてみてください。 最初は息をするのと同時に胸が開いたり閉じたりしますが、少しずつ胸を締めたまま息が出来るようになってきます。 *息を吸って胸が開いてる。 息を吐いて胸が閉まっています。 ![]() 左図では息を吐いているので、肩も同時に下がっています。 第7法則「アチチュードの足を上げる」 前でも横でもなく、後に出したときのことです。(前・横は見えるからね) 後のアチチュードのとき膝が床の方を向いてしまうこと、良くありますよね。 アラベスクから後のアチチュードにすると膝が床の方を向いてしまったり、「膝を床と平行にして下さい。」と言われると足が斜め横に出てきてしまい「犬のナントカ」のようになってしまうことがあります。 また、後のアチチュードをしながら膝を横に向けようとすると、腰が開いてしまって軸足のバランスが崩れうまく立つことが出来なくなります。 これは股関節が充分に開いていないから起こってしまうことですが、ではどうすれば良いんでしょう? @両足を伸ばして床にうつ伏せに寝ます。 次に片方の足を膝で曲げてパッセのようにし、軸足となる足の膝裏にひっかけるようにします。 ここから、曲げた足の膝を床から離すようにします。 仰向けになってパッセから足首・爪先を床から離したときと同様、「お尻の筋肉」が働きますが、同時に内股の筋肉も少し緊張します。 この時の感覚がアチチュードで膝を床と平行にする時の感覚です。 お尻の真ん中より少し横の筋肉が、つりそうになりません? それでOKです。 ただし、股関節が開いていなくて、踵も同時に天井の方に動いてしまう人が多いと思います。 そんな時は曲げた足の足首・踵を始点にして膝を上げるようにしてみてください。 それでもだめな場合は、曲げた足を軸足の膝裏にかけるのではなく、ク・ドゥ・ピエのように足首に引っ掛けてみてください。 それでもだめなら、お腹の下にクッションを置いて股関節が開く角度を少なくしてやってみて下さい。 また、誰か協力者がいるようなら、曲げた方の足首を押さえてもらって、膝を動かしてみると感覚がより分り易くなりますよ。 *床に寝てパッセから膝を上げます。 ![]() ※爪先はなるべく動かさず、膝だけを床から離すように動かして下さい。 *お腹の下にクッションを敷いています。 ![]() ※お尻をきゅっと締めて、膝を天井のほうに上げています。 最初は足首が先に上がってしまいますが、足首・足先は動かさず少しずつ膝だけを動かすようにします。 第8法則「爪先を伸ばす」 どうしても「足の先が伸びない。」と悩む方、多いですよね。 というより、始めたばかりのころはどんなに気をつけていても、動き出したりすると足首はある程度曲がるものと思い込んでいました。 しばらくするとレッスンをしていて、ダンデュやバットマンなど足を上げるときに、どうしても自分だけ足首が曲がってしまって伸びていないということに気が付きます。 ジャンプをしても足が鎌のようになって、「足はフレックスじゃない!!」なんて言われてしまいます。 また、足先を伸ばそうとしても、どうしても爪先を掴むようにしてしまい、グーのように握ることは出来ても「伸びる」という感覚がつかめません。 足先を伸ばすには2つの重要な問題があります。 一つは足首の関節の可動域(動く範囲)を広げるということと、もう一つは足首を伸ばすための筋肉を鍛えるという問題です。 @足首を伸ばす感覚は、床に座って足首を持ち左右にグルグルと回した後で、伸ばしたポジションを作ることでおおよそ分ると思います。 ではどうすればこの感覚を手で持っていないで感じるかということになります。 子供の遊ぶ直径8センチくらいのボールを買ってきてください。 バーを片手で持ち、片方の足をボールに乗せてコロコロと転がすようにしながら足先を伸ばしてみてください。 これが足先を伸ばしていく感覚です。(下図のような感じ) ![]() A足首を伸ばすために使う筋肉は、脹脛(ふくらはぎ)の筋肉です。 この筋肉はルルベのアップダウンで鍛えることが出来ます。 つまり日頃のレッスンで少しずつ鍛えられていっています。 ところがバレエのレッスンを一生懸命やっていると、この筋肉が硬くなり収縮性が悪くなっていることが多くあります。 筋肉は硬くなって収縮性が悪くなると働きが悪くなりますので、お風呂に入ったときなどに脹脛を充分にマッサージし、レッスン前後にストレッチ(アキレス腱伸ばし等)をして、脹脛の筋肉が良く使える状態にしてあげて下さい。 また、レッスン前と後には下図のように、何か台のようなものに爪先を乗せて脚の後ろ側のストレッチをするようにして下さい。 最初は膝裏の下が伸びる感覚がありますが、次第に下半身の裏側全体が伸びてきます。 2分程度でかまいません。 普段の生活にも取り入れると、ルルベもしやすくなり故障防止にも繋がりますよ。(朝夕2回) ![]() 第9法則「背筋を伸ばす」 「プリエをすると出尻になって前かがみになってしまう。」ということありませんか? 1番でプリエをするとどうしても出尻気味になってしまい、上体が前かがみになる方がいます。 これは股関節の開きが不十分であるにもかかわらず、足先だけは180度近く開いて足のポジションを作っているために、膝が身体の前に出てしまい、身体の前後のバランス(重心)を取るためにお尻が引けてしまうという状態です。(下図) × 膝と足先の方向が違う ○ 正しいポジション ![]() ※爪先と膝の方向が違う ※爪先と膝の方向が同じ この方法だと膝や足首に故障を起こす可能性が高くなるばかりでなく、ターンアウトが充分でないために、ふとももの前側の筋肉が発達しやすくなってしまいます。 簡単に言うと「足が太く見える」ということですね。 1番や5番に立つときに、膝をプリエした状態で足先のポジションを作り、足が180%に開いた状態から膝を締めて立っているような方に多く見られます。 こういった方の足はローリングと言って、足自体が親指側に沈み込み土踏まずが潰れてしまっていることが良くあります。 @先ずは足先と膝の方向を合わせることをしてみてください。 いつもよりは足先が開いていないと思いますが、それがあなたの1番です。 どの位置があなたの「今の」1番かを知るには、壁を背にして立ち踵を壁につけます。 ここで出来るだけお尻を締めて足を開いて1番をつくります。 そこからプリエをしていって、お尻と背中が壁にくっ付いたままでも上体が前に倒れない位置が、あなたの1番です。 プリエをしていって、お尻が壁に当り上体が前に倒れてプリエが出来ないのであれば、それは爪先だけを広げすぎているということになります。 180度に開いてレッスンをしたい気持ちは良く分りますが、足先だけを開いてもテクニックの上達もないし、きちんとした身体の使い方も覚えられません。 普段のレッスンでは、第5法則の立ち方・ポジションの決め方で始められることをオススメします。 *これがあなたの1番です。 ![]() ※お尻と背中は壁に触れている程度です。 *これ(↓)では爪先が開きすぎて、前傾してしまいます。 ![]() ※お尻が壁に当りバランスが前になっています。(股関節がこれ以上開かない) 第10法則「ルルベで1点に立つ」 5番ルルベでアン・オーにしてバランスをとるポーズは、「あ〜バレエをやってるっ!!」と思える憧れのポーズです。 でも、始めてしばらくはルルベは低いし立てないし、立ててもグラグラと揺らついてしまうのが普通です。 これは、2つの勘違いから起こっていると考えられます。 先ず、ルルベで立つのはバランスを取って立つということではなく、5本の指と拇指丘から小指丘までの足の前の部分で「立つ」ということです。(足の裏全体で立つのと同じ感覚です。) 「はいっ、次はバランス」とか「ルルベでバランスの取れる人は取って下さい。」というあの言葉にだまされます。 バランスを取ろうとすると、どうしても上体や腕を調整して立とうとしてしまいますが、ルルベでは腰から下できちんと(2本足で立つように)立つということなのです。 バランスを取っているのではありません。 つまり下肢の筋力で制御しつつ、足の拇指の周り数センチで”立って”いるのです。 足の裏全体で立つように、5本の指と拇指丘から小指丘までの足の前の部分で立って下さい。 そう考えてルルベで立つと、床に面している拇指丘から小指丘までの感覚が少し感じられます。 もう一つは二本の足で立つ、という間違いです。 5番ルルベの場合は、足を1本にして「1本の足」という感覚で立ちます。 感覚的には内股から足の後ろ側を通ってつま先に伸びる1本の線をイメージすると良いと思います。 この1本の線が途中で曲がってしまうためにグラグラしてしまうということになってしまいます。 1本の線を足に作りイメージするのに一番重要なのは、足首・爪先が伸び足の甲が充分にストレッチされて伸びているということです。 足首が伸びていないと、そこで1本の線が曲がってしまいます。 膝は立っているときにはだいたい真っ直ぐに伸びているのですが、足首は普段から曲がった状態が普通です。 この足首が伸びるという感覚を先ずつけるようにして下さい。 @バーを両手で持って2番に立ちます。 この時あまり無理に爪先を広げないようにしてください。 ここまで何度も書いてきたように、自分の股関節の開きにあわせて2番の足のポジションを作ります。 そこからルルベをして、身体が引きあがったところで膝を曲げます。 膝から下は真っ直ぐ、膝→向う脛→足首→足の甲という方向に真っ直ぐ伸びている感覚を掴んでください。 この感覚が足首と爪先が伸びた状態です。(あなたの今の限界です。) 踵が上がったり下がったりするようだと、まだ充分に足首が伸びているとは言えません。 ![]() ※足の親指の付け根(拇指丘)から足の付け根が一直線の感じです。 途中で曲がっていない感じを掴んでください。 「かかと」を感じているうちはまだ足首が真っ直ぐにはなっていません。 ●ダンス関係のトップページに戻る(ダンスをこよなく愛するあなたへ) ●トップページに戻る |