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山頂を覆っていた雲が動き出し、荒々しい岩稜が姿を現した。
一見すると、何人も寄せつけない険しい山容であるが、立派な登山道や山小屋も整備されており、天気さえ良ければ快適な山旅が楽しめる。 北アルプスの面目躍如といったところである。 今でこそ山へは手軽に入ることができるが、近代登山が始まる以前は、信仰や測量などの目的がない限り、山に登ることなど無かったときく。 少なくともそういった時代の、楽しむことを目的とした登山の記録は見聞したことがない。 ただ、この写真のような光景を、そんな時代の人がもし見たとしたら、どうだろうか。 考えても仕方がないが、きっと、「登りたい」 「行ってみたい」 という人間が居たに違いないと思うのである。 |