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■西野やすしの「格闘家専科」
 
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「空手のルールについて」 その壱


一口に空手と言っても現在 武道大国日本においては500団体以上存在していると言われている。
全ての団体が異なるルールの空手を学び、そして手段や技術の違う戦いに身を投じている。野球やサッカーなどのスポーツは言うに及ばず武道においても柔道や剣道なども一つのジャンルに一つのルールで技術体系も世界中統一されている。
そこに空手と言うジャンルの特異性が有ると思われます。

一般人から見れば同じように見えますが実際にはラグビーとアメフト、又はテニスとバトミントンぐらいの違いが同じ空手でも団体によって生じるのです。

そこでこの空手のルールの違いを説明したいと思います!


まず大きく分けて4つのパターンに分類してみます。

まず当てない(寸止め)空手!伝統流派と呼ばれる古くから有る沖縄伝来のスタイルです。全空連などに加盟する4大流派等が挙げられます(剛柔流、糸東流など)。また型のみの試合もあります。

もともと唐(中国)から沖縄に伝えられた武器を持てない人々の戦術を唐手(のちの空手)とよび、首里手、那覇手、など伝えられた土地名がついていた。

そこに大山倍達と言うスーパーマンが出現し『当てない空手』に否定的な『当てる空手』が登場する!


(2005.10.04)


phot by Moto Uehara
 
 
 
「空手のルールについて」 その弐


これは安全を重視するあまりに当てない事の神秘性(もし当てたら必ず死ぬ!)が一人歩きした感のある伝統流派に対するゴッドハンド(神の手)大山倍達の信念、
すなわち、当てなければ倒れない!倒れなければ強いか弱いかわからない!そして当てられても耐えられる体を造る!と言う、明解な考えである!
 
この当てる空手を『実戦空手』と呼ぶようになる。
別名『フルコンタクトカラテ』とも言う!

しかしこのルールも素顔面を素手で殴るという危険きわまりない行為が禁止され、同時に目潰しと禁的(男子最大の急所)攻撃も禁止された!むろん顔面蹴りは有り!
このスタイルの特徴的な攻撃として、ローキックによる痛みの蓄積があげられる!(極真会館が代表的)
 
 
そして当てる空手と当てない空手の中間のルールが登場する。

『硬式空手』というルールで、「スーパーセーフ」と言う強化プラスチックの面を着け、胴もプロテクターを着けて、この防具を着けている箇所のみ当ててもよい。
しかもポイント制度を導入し判定で競うスポーツ化した安全性を重視した『部分的に当てる防具空手』。
 
最後に紹介するのは実戦空手の進化系とも言えるルールで、フルコンタクトにボクシングの技術体系を取り入れ、グローブをはめて顔面パンチ有り、と言うかなり危険なルールである!(正道会館が有名)
このスタイルを『新空手』と呼ぶ団体もある。

今やテレビでおなじみのK-1がその究極のレベルである!
ただしどうしてもキックボクシングとルールが似かよってしまうのは否めない!
 
その他「スーパーセーフ」を着けての顔面パンチありのフルコンタクト(太道が代表的)や掴み、捌きの有る(芦原会館が代表的)など さまざまな独自のルールで各団体がしのぎを削っている。


(2005.12.01)
 
 
 
「空手のルールについて」 その参


もう一度整理して順で並べると

@寸止めの伝統派
A部分当て防具使用の硬式空手
B顔面パンチ無しのフルコンタクト実戦空手
C顔面パンチ有りのグローブ空手

大きく分けてこの4つに分類出来る。

それぞれ全く違うルールなのでソレに必要な技術や間合いが異なるのである。

@は当てると駄目なので遠い間合いからカウンター狙いでイッキに飛び込んでいく。スピードは一番早い!

Aも当てるとは言え@がベイシックの団体が多いため間合いは遠くて早い!

Bは顔面パンチが無いので大変間合いが近い。距離を取る事無く、ずっと蹴り合ってる我慢大会の様相を訂している!相当撃たれ強い体が無いとこのルールは無理!

Cはボクシングのグローブ技術が必要で他のルールとは全く違うテクニックが必要!相手の攻撃を受け即効するのが本来の空手の基本だが、顔面は打たれ強く鍛えようが無いのでボクシングの『ヨケル技術』が必要になってくる!(スウェイ、ヘッドスリップなど)勿論『受け即効』も必要!試合もラウンド制になる。


(2005.12.27)
 
 
 
「空手のルールについて」 その四


さて、それでは我々大志會はこの中のどのルールかと言うと・・・我々は色々な団体の試合に出場するので選手の希望でABCの中で本人に合ったルールで技術を磨いている。

ただし@は無理。(寸止め出来ないためである!オモイッキリ当てる練習しかしていないので止まらない)
私個人的にはボクシングもやっているのでCを好みます!
ボクシングは手の技術としては空手や他の格闘技とは比較になりません!
ボクシングはパンチを出すための下半身などのジョイント技術や足のピボット技術やパンチをかわす技術が素晴らしいので(勿論蹴りが無いので動きに蹴り対策をプラスして考えています)それを空手に取り入れてやっています!

大志會から全国大会に男子、女子ともに優勝する選手も育っています。
それより何より我々が自慢出来るのは練習生の人間の素晴らしさです!感心の有る方は是非
http://www.daishikai.com/』をご覧下さい!

長くなりましたがメルマガ第一弾として『空手のルール』について書いてみました!
ご精読有難うございました!押忍!


(2005.12.27)



by 日本武道空手協会 六段・錬士 西野靖
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