・季節のたより  2000.07号

・00.7.1     東京都町田市
    
 今日は、メチャメチャ暑かった。いきなりの夏到来である。夜、家の明かりに誘われて、ビロードカミキリやセマダラコガネ?が、やってきた。トウキョウヒメハンミョウまでやってきている。昆虫たちの活動が活発である。
 そこで、夜の散策に出かけることにした。と、コクワガタの死体があるわ、ゲンジボタルは5匹ほど飛んでいるわ、雨後のタケノコ状態でニョキニョキ出ているキノコを食べに10センチもある巨大ナメクジが来ているわ、ノコギリクワガタ(♀)は飛んでいるわ、のイベント盛りだくさん状態であった。また、雑木林の中に入ると、ボトボト音がする。まさか、ムササビでは・・・、の期待も抱かせたのであった。蚊に刺されまくりながらも楽しいひとときであった。

・00.7.2     東京都町田市
 
 朝7時前、家の前でアオダイショウを近所の人が見つけていた。もうすでに棒で遊ばれた後らしく、おとなしいアオダイショウが結構キレかかっていて、首をS字に曲げて臨戦態勢に入っていた。そこで、棒で体を伸ばしてから捕獲、撮影しようとしたのだが、狙いがちょっとずれて首の後ろを掴んでしまったために、右手人差し指を見事に咬まれてしまった。傷は大したことがないのだが、出血は多かった。
 で、水で洗った後よく指を見ると、2ミリくらいのアオダイショウの歯が2本刺さっていた!おお、彼らは咬んだ記念に、相手に自分の歯を残すことができるのであった。背中についた爪の跡ではなく、指先に残ったヘビの歯。あまり艶っぽくないねえ。
 この事件のことを息子に話したら、第一声が「ヘビの歯は大丈夫なのかなー。」「・・・・。」普通、オヤジの傷の心配を第一にするだろーが!。まあ自然派らしい一言ではありますがね。
 夕方、6時50分頃、ヒグラシが鳴く。初鳴日。いよいよ来ましたね、って感じでしょうか。

・00.7.3     東京都町田市
 午後6:00前、帰宅途中、町田市のとある場所にいたところ、オナガが妙に騒がしい。さらにツバメが「ピチッ、ピチッ」と警戒の声を出している。何かいるな!と直感し、周りを見回すとツミ(小型のタカ)らしき姿が。慌てて車から双眼鏡を出そうとしたところ、その鳥は、飛び立ってしまった。しかし、その姿から、ツミであることを確信した。
 飛び立ってはしまったものの、それ程遠くに行っていない飛び方であったため、近くを捜索。すると、オナガが木の茂みで、「ゲーイ、ゲーイ」。どうもオナガが営巣しているらしい。あんまり近づくと襲われるな、と思いながらも近づくと、カラスが飛びだしてきた。続いてオナガが跡を追う。カラスがオナガの巣を襲っていたのだろう、と思った瞬間、そのカラスを狙ってツミが急襲。さっきのツミがまだ近くにいたのだ。
 カラスに軽くジャブを入れたツミは、再び先ほど私が見つけた場所に戻った。そして、キイキイキイキイと鳴いてはちょっと飛び、また戻って来るという行動を繰り返す。遠くに行かないことから、もしかして繁殖しているのでは?と思い、しばらくその場に座って観察をする。しかし、ペアとなる鳥がやってこない。町田某所でツミの繁殖を見たときは、営巣地そばの人家のアンテナで、エサの受け渡しをしていた。しかし、そのような行動はなし。が、ここでもやはり人家のアンテナの下は糞で汚れていて、エサの調理場または受け渡し場所となっていることを感じさせた。
 と、スッと上空で鳥の影が。そして、キイキイキイよりも甘いニイニイニイという声。声の質は同じ。お?と思って頭の上を見上げると、なんとツミの巣が。ひえええ。これじゃ心配で遠くに動くことができなかったわけだ。すまん、すまん。と謝りながらその場をすぐに立ち去った。
 しかし、その巣は車通りの激しい町田街道から50メートルほどしか離れておらず、町田街道からも巣のある木が見えるのだ。こんなところで営巣しているとは。ツミの都会進出は本物だあ、と思った次第。
 仕事が忙しい時期に入るのに、かなり刺激的なものを見つけてしまったものである。毎日見たくなってしまうなあ。困った、困った。

・00.7.5     東京都町田市
    
 再び、ツミを見に行く。メスは常に見晴らしの良い木のてっぺんか、アンテナに止まっている。時折飛び立つものの、1分くらいで戻ってくる。狩りに行っているのか。また、近くのアンテナに、巣立ったばかりの若鳥がいた。
 自宅では、ニイニイゼミが鳴き始めた。 

・00.7.7      東京都町田市
 朝、ツバキの木の陰で、オオシオカラトンボのメスが羽を休めているのを見つける。

・00.7.8      東京都町田市
 
 台風3号は、明け方に通過し、その後は急速に天候が回復した。
 最近、トウキョウヒメハンミョウをよく見かける。この名前だが、「東京」とつくことから、命名されたのは意外と新しいのかもしれないなあと思った。他にもトウキョウサンショウウオなんていうのもいるなあ。別に発見されたのが新しいというわけでもなさそうだ。生物っていつ頃きちんと分類されたのだろうか。
 ヤブカンゾウがオレンジ色のきれいな花を咲かせている。八重のゴテゴテしたこの花より、シンプルな一重のノカンゾウの方が好みなのは言うまでもない。

・00.7.9     東京都町田市
  
 シオヤアブが昆虫を捕まえていた。よく見ると、獲物はコガネムシの仲間。甲虫まで食べるのか!と驚く。
 ホタルガがいた。頭が赤いのでホタルの名が付くようだが、実際のホタルは胸が赤い。触角がまた見事。

・00.7.12    東京都町田市
   
 夕食後、近くの雑木林をうろつく。カナブンやガが集まっていた。そのガをクモが補食していた。小さな食物連鎖劇場開幕である。
 また、田んぼから3メートルほども離れた木の幹にシオカラトンボと思われるヤゴの抜け殻が。ヤゴは水辺から離れて羽化することも多いのかもしれない。

・00.7.16     東京都町田市
    

    
 暑い。カマキリの幼虫を発見。2〜3センチくらいの大きさになっている。緑色や茶色の2色を見つけた。
 夜には、バッタ・カラスウリの花・ノコギリクワガタ(メス)などを見る。水田では、ヘイケボタルが光っていた。ゲンジに比べ、明るさはそれほど変わらないものの、光の大きさが小さく、点滅速度が速いというのが大きな違い。
 家の前の道路に椅子・テーブル・蚊取り線香・望遠鏡・ビールを持ち出してミレニアムな皆既月食を観測。娘曰く「それ、ちょっとアヤシイ・・・」。一人で自己満足の世界にヒタっていたが、途中で眠気が・・・。

・00.7.17     東京都町田市
 梅雨明け。息子の話によるとアブラゼミが鳴き始めたとのこと。いよいよ、真夏解禁じゃぁ!

・00.7.18     東京都町田市
 自宅で夜8時頃、羽化したばかりのアブラゼミを見つけた。ヒグラシ・ニイニイゼミに続いていよいよアブラゼミの時代が。

・00.7.22     東京都町田市
 午後7時になってアブラゼミが突然鳴き始める。私にとってのアブラゼミの初鳴日。
 夜、近くの水田へ。ヘイケボタルが小さく暗い明かりを点滅させていた。息子が発見した「コクワガタの宴会場」に行ってみたが、今日はゼロ。普段は10匹くらいのコクワガタが集結しているらしい。

・00.7.23     東京都町田市
 今日も午後7時になってアブラゼミが鳴き出す。ちょっと体内時計が狂っているのかもしれない。

・00.7.24     東京都町田市
 車のフロントガラスに赤トンボが盛んに産卵する。今日みたいにキッパリ晴れると、フロントガラスがキラキラ輝いて、水面のように見えるのだろう。ちょっとかなしいね。

・00.7.25     神奈川県葉山町
 強風と大雨と大波。海沿いではウミネコが風と戦っていた。これだけの荒天になると、海の中の生物たちも「おとなしくしてないとまずそうだ」と思うのか、地味に行動していた。
 葉山しおさい博物館では、ミンミンゼミが鳴き、オニヤンマガ飛んでいた。
             東京都町田市
    
 アブラゼミの抜け殻が日ごとに増えてきている。
 ガの幼虫の迫力ボディーに圧倒される。とても触れない。
 ヘクソカズラのかわいらしい花が満開。この時期、匂いはかなり強い。
 クロスジギンヤンマのヤゴの抜け殻も多くなった。今シーズン、全部で10頭以上羽化したようだ。
 最近よく見かけるのがナメクジ。別にどうというわけではないが、紹介しておかないと恨まれそうな気がして・・・。

・00.7.28      神奈川県葉山町
海を覗くと、ムラサキウニが大量にいた。針が異様に長いガンガゼもひとつ発見。。その他、青・赤・黄の鮮やかなアオウミウシも数頭いた。動きが鈍い生き物なのに、こんな派手な色で天敵に狙われないのだろうか、などという話も出たが、ウミウシを食う生き物なんていないのかもしれない。同じことはアカヒトデにも言える。ほかに、クモヒトデ、イトマキヒトデなども発見。ヒトデを見つけると、すぐにひっくり返して彼らがどのように復活するのか実験してしまう。

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