季節のたより 1998.5号
・98.5.2 横浜市都筑区
いよいよゴールデンウイークだというのに、天気が悪くて遊びにも行けない。仕方なく、壊れた巣箱の回収をした。一つは、誰かにいたずらをされて全面の板が割れていた。もう一つは、釘の打ち方が悪く、スズメがもう少しで産卵という段階でこわれてしまった。巣箱はしっかり作らないとかえって野鳥に迷惑をかけることになることがよくわかった。反省。
巣箱の中をよく見ると、一番下にしっかりとコケが敷いてある。その上に、わら状の枯れ葉が大量に詰め込まれている。多分、最初シジュウカラが営巣しようとしたところを後からスズメが乗っ取ったのではないのだろう。シジュウカラ用の巣箱として作ったつもりなので、少し残念。巣穴のサイズが数ミリ大きかったせいか。
エゴノキが真っ白な花を咲かせ始めた。
・98.5.3 東京都町田市
忠生公園での自然観察会に参加。
テーマは「春のチョウ」。小雨まじりのはっきりしない天候だったが、スジグロシロチョウ、ツマキチョウ、アゲハ、キアゲハ、アオスジアゲハ、ダイミョウセセリ、ヒメウラナミジャノメ、クロヒカゲ、ツバメシジミなどのチョウを観察した。昆虫はやたらと種類が多いのでどちらかというと苦手だが、「クロヒカゲは、多摩丘陵の南には生息しない」などと言われると真剣に見てしまう。多摩丘陵偏愛者である私は、「多摩丘陵のみ」という言葉に弱い。なぜか、「ヘーンだ、ザマーミロ」という気になってしまう。
その他の昆虫では、シオカラトンボ(♂、♀型)。それから、変な名前のアオジョウカイ。ハナカミキリみたいなやつだが、肉食でもあるらしい。名前の由来を知りたい。
植物では、4.19に見たフデリンドウ、チゴユリの花は全くなかった。ウワミズザクラも全部散っていた。
かわりに、シュレーゲルガエル、ニホンアマガエル、トウキョウダルマガエルの3種が、元気に鳴いていた。
・98.5.5 東京都町田市

昨夏、庭に作った0.8平方メートルほどの小さい池に、クロスジギンヤンマが産卵に訪れた。大感激。トチカガミの葉につかまり、20分ほど時間をかけてたっぷり産卵していった。ずいぶん多くの卵を産んだはずだ。クロスジちゃんは、産卵に集中しているためか、私をあまり恐れず、デジカメで5pくらいまで近づいても逃げなかった。おもしろかったのは、トチカガミの葉につかまって水中の茎に産卵していると、葉が小さいため、だんだん沈んでいってしまうことだ。あまり沈みすぎるとあわてて飛び上がり、また別の葉に降りて産卵を繰り返していた。
小さな池だが、アメンボもいつの間にかやってきて、にぎやかになってきている。
・98.5.9 関東ふれいあいの道「大山参り蓑毛の道」(神奈川県)
久しぶりに関東ふれあいの道を歩いた。夏鳥達のさえずりの中、気持ちよくトレッキングを楽しんだ。

[植物]シャガ、フジ、オドリコソウ、カントウタンポポ、カキドオシ(花はすでにない)、ケキツネノボタン、ミズキ、フタリシズカ(開花前)、キランソウ、マムシグサの仲間、ハルジョオン、ツボスミレ、ムラサキケマンなど。マムシグサの仲間が特に多く、その独特の花や実を存分に堪能した。
[野鳥]カルガモ、ツツドリ、アオゲラ、ツバメ、イワツバメ、キセキレイ、ヒヨドリ、ヤブサメ、ウグイス、センダイムシクイ、キビタキ、オオルリ、ヒガラ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、カケス、カラスsp.など。ツツドリの「ポポ、ポポ」という声が常に聞こえていた。また、大山阿夫利神社下社では、オオルリの盛んにさえずる姿をじっくり観察することができた。瑠璃色と黒、白のコントラストの何と美しいこと。
[昆虫]クロジョウカイ、ジャコウアゲハ、ハナカミキリの仲間、緑色のゾウムシなど。オナガアゲハの後翅の突起は本当に長いのでびっくりした。
・98.5.10 東京都町田市
昨日も今日もクロスジギンヤンマが産卵に来ていた。多分同じ個体だと思うが、それにしてもいくつ卵を産めるのだろうか。
近くのアパートのベランダに営巣していたシジュウカラのひながかえったようで、「シュリシュリシュリシュリ」という声が良く聞こえる。親鳥は盛んに餌をとってきている。青虫が多いが、良くそんなに見つけられるなあ、と感心してしまう。
・98.5.12 横浜市都筑区
遊歩道のエゴノキが満開。木の下は、早くも落ち始めた花で白くなり始めている。クスノキの白い小さな花も咲き始めた。
・98.5.16 横浜市都筑区
畑で「ケーン、ケーン」という声が聞こえた。しばらく見ていたら、顔が真っ赤な見事なキジのオスが姿を現した。そしてまた大きな声で鳴き、羽打ちをした。動きが派手な割にはドドドッという音は小さかった。その後、自慢の長い尾を見せて草むらに消えた。
エゴノキの花はすべて散ってしまった。
・98.5.17 東京都町田市
息子と一緒に、「秘密の池」に探検に行った。
まずは、近くの湧水地の石をひっくり返してみた。小さな茶色いサワガニがいた。多摩丘陵のサワガニは青白いタイプなので、こいつも大きくなれば青白くなるのだろう。また、マゴタロウムシ(ヘビトンボの幼虫)も何匹かいた。
次に、池に行った。きれいな黄色をしたモノサシトンボ♀が静かに止まっていた。今年初めてのイトトンボとの遭遇。また、腰が鮮やかな水色のクロスジギンヤンマ♂が悠々と池を回り、自分のなわばりを主張しているように見えた。しばらくすると別のクロスジギンヤンマ♂がやってきた。もとからいたやつはそいつに果敢にタックルをして追い払ったのだった。カシャカシャと羽が当たる音は迫力ものだった。
その後、魚類調査と称して、お魚キラー(簡単なわな)を沈めた。待つこと30分。おお、クチボソが100匹以上も入っているではないか。サイズが小さかったので、全部リリース。大きかったら唐揚げにしたくなる。
・98.5.22 横浜市都筑区
谷本川沿いの田んぼで田植えが始まった。
・98.5.28 横浜市都筑区
最近、雨が多くあまり出歩いていないが、今日は久々にきちんと晴れたので外歩きをした。クズの葉には、コフキゾウムシが目立つ。その多くは交尾している。
また、雑木林の林床には、多雨のためかキノコ類が多く顔を出していた。林縁部にはモミジイチゴの実がなり、初夏の味覚を楽しむことができた。
横浜市青葉区
クリ畑では、あの独特な花が満開。
・98.5.30 横浜市都筑区
職場に、初めてツバメが2つがい営巣した。しかし、そのうちの一つの巣が完成した途端、スズメに乗っ取られた。スズメは巣ができるまで近くで様子を見ていて、巣ができたらすぐ攻めていったのだろうか。ツバメの夫婦が悲しそうに巣の周りを旋回していた。
スズメというやつは、なかなか柔軟な生活習慣を身につけていると思う。普通、野鳥の営巣パターンは、巣箱タイプか皿タイプに分かれる。なのに、スズメは巣箱も利用するし、ツバメの巣のような皿形の巣も利用する。んー、図々しいやつだ。
東京都町田市
久々に小山田緑地池に行ったら、アサザとコウホネが黄色い花を咲かせていた。また、ウシガエルの巨大オタマジャクシもいた。夕方(といっても午後7時くらい)に行ったのだが、カエルが、アシの葉を揺らしながらばしゃばしゃ動くのはとても気持ちが悪い。
・98.5.31 東京都町田市
昨日に引き続き、小山田緑地へ行ってみた。トンボ池では、シオカラトンボとクロスジギンヤンマがいた。桑の実がたわわになっていて、そこにベニカミキリが数匹。まさに紅色。その美しさに目を見張ってしまった。




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