季節のたより 1999.5号

・99.5.1     東京都町田市
 
 エサキモンキツノカメムシと、?がいた。

・99.5.3     富山県立山室堂

 今シーズンのテレマーク滑り納めとして、立山に出かけた。まだまだかなりの積雪のある立山ではあったが、ちょこっと顔をのぞかせているハイマツの林で、ライチョウがペアでじっとしていた。まだ冬羽が多く残っている。ほんの2,3メートルの距離なのに、デジカメで撮るとこんなになってしまうのが悲しい。ライチョウの独特の声や、飛んでいる姿も確認できた。
 その他、カヤクグリ、イワヒバリといった高山の野鳥も見ることができた。

・99.5.4      東京都町田市
 流水池の泥地に野鳥の足跡が。家人によれば、午前中、コジュケイが水を飲みに来ていたという。きっとその時についた足跡だろう。

・99.5.5      東京都町田市

     

 モノサシトンボに続いて、クロスジギンヤンマが羽化。しかし、またもや成虫を確認することはできていない。
 野鳥では、ウグイスが「ホーホケキョ」と鳴いている。しばらく聞かなかったので、新たな個体が山に登る途中で立ち寄っているのだろう。また、「ヒッ、ヒッ、ヒッ、ヒッ」の声が。一瞬「なんでジョウビタキが」などと間抜けなことを考えたが、キビタキに違いない。渡りの途中なのだろう。
 さらに、セグロセキレイの巣立ちビナ3羽を見つける。くちばしや尾があまり伸びていなくて、セキレイではないように見える。しかし、顔は、薄灰色で白い眉はちゃんとある。警戒心は薄いが、親鳥が近くのアンテナでしっかり見張りをしている。
 近くの田んぼに行ってみると、シュレーゲルアオガエルの卵塊が2個あった。途中の道路では、車にひかれたシュレーゲルアオガエルの死体がいくつかあり、そのうちの一つの個体は、卵を腹にもったメスガエルであった。最近シュレーゲルアオガエルがいっそう激しく鳴くようになり、産卵のピークが近いことを感じさせる。
 また、なわばり争いをしているトンボ数匹を見つけ、網を振ってみるとシオヤトンボであった。シオヤトンボ、シオカラトンボ、オオシオカラトンボは、素人には区別が難しく、捕まえないとよくわからない。チョウでは、ツマキチョウ♀とご対面。もう5月になってしまい、今春のツマキチョウとの出会いはあきらめかけていたところだったので、とてもうれしい。チョウの中では、ツマキチョウが私のフィールドでの一番のお気に入りである。
 触角が、くし状になった?の虫も見つけた。
 午後から、座間市まで自転車でポタリング。セッカやヒバリが盛んに鳴いていた。相模の日本一の大凧大会もあちこちで行われていて、レンゲの咲く田んぼの上空を雄大にたこが舞っていた。

・99.5.8      東京都町田市
  

 近くの田んぼに虫を探しにいった。チョウでは、コミスジ・ヒメウラナミジャノメなど。トンボでは、シオヤトンボ。そして、弱々しく風にとばされるガガンボらしき虫を見つけた。しかし、雑草の茎に止まった姿はイトトンボであった。すぐに捕まえてみたが、イトトンボは難しく、一生懸命図鑑を見ても種の同定はできなかった。体長約3.1p。胸は、黄褐色で斑紋無し。腹部も黄褐色で、上部に黒い筋が一本通っている。
 自宅では、なんと庭にカルガモがやってきた。そして、こともあろうに狭い止水池や流水池に入り込み、水草を食べたのだ。水草を大事に育てている私にとってカルガモの訪問を喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか非常に迷った。しかし、事実は事実として受け止めるしかなく、後には、水草がメチャメチャになった止水池とカルガモの足跡が残った。タヌキモが大きな被害を受けたようだ。濁った池の水面には、モノサシトンボのヤゴが「いやあ、今のはすごかったなあ」なんて言いたそうに、10匹ほどプカプカ浮いていた。 

・99.5.9      神奈川県厚木市三川(相模川・中津川・小鮎川)合流地点
 
 水生昆虫を見つけようということで、まずは、相模川へ。石をめくりながらざるをすくうと、カゲロウ類(エルモンヒラタカゲロウ・シロタニガワカゲロウ他)・オオヤマカワゲラ・ヒゲナガカワトビケラなどを捕まえることができた。
 次に、水質は少し劣るがということで、小鮎川へ。が、ヨシノボリ・シマドジョウ・ウグイといった魚類や、モクズガニ(若い個体の死体)、エビ、ハグロトンボと思われるヤゴ、ゲンゴロウの一種、ナミウズムシ(プラナリア)、ヘビトンボの幼虫、など水質が良いところにしかいない生物から、ハナアブの幼虫、ミズムシ、ヒルなど汚ない水にすむ生物まで豊富に生息していることがわかった。
 野鳥では、ヒバリ、カワセミ、コサギ、コアジサシを見る。バーベキューをしに来る人たちで川原は占領されていてどこにコアジサシの繁殖スペースがあるのだろうか、とちょっと心配になった。

            東京都町田市
 朝、アオゲラのドラミングを聞く。いつもは、「ピョーピョー」「ケレケレケレケレ」としか鳴かない家のまわりのアオゲラだが、ちょっと繁殖気分になったようだ。先日見たセグロセキレイの親子をクリ林で見かけた。その他、オオヒラタシデムシ・ベニシジミ、クロヒカゲなどの昆虫も観察。

・99.5.11     東京都町田市
 
 庭で、「イ」や「マムシグサ」の花が咲いていた。これらの花は、花といってもいわゆる花とは大違いである。

・99.5.13     東京都町田市
 サクランボの実がヒヨドリにたくさん食べられてしまった。ヒヨドリが甘い実を好むのは有名であるが、繁殖期のまっただ中のこの時期にこれほど多くの植物性のものを食べるとは思わなかった。繁殖できない若鳥なのか、繁殖からあぶれてしまった鳥なのか、それとも雛には動物性ばかりあげるので自分は植物性のものを食べたくなるのか。いずれにしよ、驚きだ。
 昨年は、ヒヨドリ防止にサクラの木にネットをかけておいたのだが、ヒヨドリがそれに絡まって死んでしまったので、今年はやめておいた。そのため、今年はたくさん食べられてしまった。思えば、昨年は、横浜ベイスターズの応援グッズ「ホッシー君」を木に吊しておいたのも防鳥効果があったのかもしれない。来年は、一工夫をしてみよう。
 最近、毎晩、止水池の様子を観察している。というのもヤゴの羽化を観察したいからだ。が、ここ数日どうもオタマジャクシが減っているように感じていた。ヤゴが食べてしまったのだろう、と勝手に思っていたのだがそれは間違いだった。今日、ヘッドランプの明かりに浮かび上がったのは、なんとニホンイモリであった。いつの間に入り込んだのだろう。もしかしたら、オタマジャクシだけでなく、ヤゴも食いまくっているかもしれない。近くの田んぼにいるのは知っていたが、我が家にどのようにしてやってきたのか。彼らは、陸地をどれくらい歩いて移動することができるのか。いやはや全く驚きの連続である。

・99.5.14      東京都町田市
     
   雑草の葉の裏に陸生の貝を見つける。家の中では、チャバネアオカメムシ。ハルジョオンに、定番とも言えるカツオブシムシがつきはじめた。シリアゲムシの一種も見つけた。

・99.5.15      東京都町田市

 朝、オナガバチの一種が草の葉の裏で休んでいるのを見つける。長い産卵管が目立つ。

              静岡県南伊豆町
 崖崩れのため、岩地〜石部間が全面通行止め。そのため、蛇石峠を通ったのだが、午後5時50分頃、車の前を太ったイタチのような動物が横切る。すぐに車を止めて降りるとそいつが、車道脇の地面で落ち葉をかき分けている。私との距離は3メートル。熱心にかき分けていたのでしばらく私の存在に気がつかなかったが、ふと彼が顔を上げると私の姿が目に入り、一瞬動きが固まる。こちらを見た顔から彼が「アナグマ」であることがわかった。かれは、その後慌てて穴を掘りもぐっていった。

・99.5.16      静岡県南伊豆(中木〜子浦)
 中木の民宿に泊まる。朝御飯を食べながら、ツバメの巣を乗っ取ろうとするスズメの夫婦と、巣を守ろうとするツバメの夫婦の激しい戦いを見ていた。ツバメのなわばりはきわめて狭く、スズメが巣の50pくらいそばまで近寄らないと追い払おうとしない。そのため、スズメはいい気になって波状攻撃を仕掛けてくる。30分ほどの激しい攻防が続いたが、スズメ夫婦はあきらめて飛び去った。他に、コシアカツバメ、ヤマガラなどを観察。
 その後、シーカヤックツアーをした。中木・子浦では、赤いサンゴを見つける。ちゃんと枝のようなものが伸びていた。南伊豆はすごい。野鳥では、ウミウ、クロサギ、トビ、ハヤブサ(私の上空10メートルほどを飛ぶ)、ウミネコ(すっかりセグロカモメと入れ替わっている)、アマツバメsp、イソヒヨドリ、ウグイス、ハシブトガラスなどを観察。海もなかなか楽しい。

・99.5.17      横浜市青葉区
 オオバギボウシが若い葉を伸ばしはじめている。谷戸から流れ出している小川では、カワニナやヘビトンボの幼虫を見つけた。ホタルも生息しているに違いない。

・99.5.18      東京都町田市
 アリジゴクの巣に毛虫が落ちて死んでいた。アリジゴクは、大きな獲物をエサとすることができたのだろうか、そしてこの後の処理はどうするのだろうか。アリジゴクにとって、ありがた迷惑なような気がする。

              横浜市青葉区
  
 池の水をすくったところ、様々な生き物が見つかった。コミズムシにカゲロウの一種。そして皆目見当もつかない「水中ゲジゲジ」的生物。口はゲンゴロウの幼虫のような鋭い牙が2つある(画像左側が頭部)が、ゲジゲジのような長い毛が多数ある。昆虫のなのか他の生物なのかもわからない。ご存じの方、教えてください。

・99.5.20       東京都町田市
    
 ジャコウアゲハを見つけた。腹の赤色が独特である。
 女王アリが歩いていた。芸能カメラマンのように追っかけて、デジカメでの流し撮りに挑戦。結果はいまいち。
 最近、カメムシが多数発生している。こういう形が交尾している昆虫達というのは、行動の意思は、オス・メスのどちらに決定権があるのか。それとも、オスメスというよりもその個体個体の力関係で決まるのか、興味が高まる問題である。
 オトシブミの巻いた葉を見つけた。小さい体で上手に巻くものだ。

・99.5.22      東京都町田市
    

 
 お待ちかね、クロスジギンヤンマが今年もやってきた。昨年同様、トチカガミの葉柄に卵をたくさん産んでいった。これで来年もクロスジギンヤンマが見られることになるだろう。それにしても産卵中のトンボって、無警戒。デジカメとの距離わずか7pほど。
 朝から、マルハナバチが訪花。花粉集めに忙しい。ジャガイモの葉の裏にニジュウヤホシテントウのものと思われる卵がびっしり。申し訳ないけど、処分しました。迫力あるシロコブゾウムシも出現。壁には、スジグロシロチョウのさなぎが。今日も幼虫が壁を登ってきている。さなぎになるのだろう。
 花では、林縁部に、タツナミソウらしき花が咲いていた。シソ科の花はどれもよく似ている。

・99.5.23      東京都町田市
   

 今日も真夏のような暑さである。昆虫達が活発に活動をし訪れてくる。チョウでは、イチモンジチョウ、ゴマダラチョウ(鳥にでも襲われたのか羽が大きく傷ついている)。ゴマダラチョウは初めての確認。トンボはクロスジギンヤンマとシオヤトンボ。水面に浮かぶアサザにたくさんつぼみがあるのを見つける。
 夕方、小山田緑地のトンボ池、アサザ池を訪れる。トンボ池では、シオカラ属、ギンヤンマ属のトンボを見る。コウホネの黄色い花が見事。アサザ池では、まだアサザの花が咲いていなかったが、体長1.5メートルくらいの立派なアオダイショウに遭遇。カワトンボらしきトンボも見つける。

・99.5.24      東京都町田市
 午後7時前、ホトトギスが「特許許可局、特許許可局」とふた声鳴いた。他の鳥の巣に卵を産み付ける(托卵)カッコウの仲間が渡来するということは、他の鳥の産卵の時期であるということである。ゆっくり渡りをして、卵は産みっぱなし。子どもは育てず。こんなお気楽な生物はいないだろう。

・99.5.25      神奈川県愛川町
 夕方、ホトトギスが鳴くのを聞く。連日のホトトギス。

・99.5.26      東京都町田市
    
一昨日あたりから、ドクダミが咲き始めた。そして今日、ヒメジョオンの開花を確認。この2種類には、「とうとう咲いたか。よく生長したな。」などと、声をかけてやりたい気持ちだが、そのうち見向きもしなくなる自分をよく知っている。また、カラスノエンドウの真っ黒に熟した実を見つけた。実を割ると真ん丸の種子があった。
 夜、そろそろホタルの可能性も・・・と期待しながら水田へ行ったが、まだのようである。でも、イモリを2匹見つけた。光を極端に嫌い、ヘッドランプを当てると落ち葉の下に潜り込んでしまった。

・99.5.27     東京都町田市
   

 夜の池の観察。我が家を訪れるカエル3種[ニホンアカガエル、ニホンアマガエル(左)、シュレーゲルアオガエル(中)]のうち、シュレーゲルアオガエルがもっとも美しいと思う。ぱっちりした大きな目、黒が混じらない鮮やかな緑色(画像は夜の池の中のため体色を変化させている)、大きな吸盤、どれをとってもすばらしい。夜、のどを膨らませて盛んに鳴く。イモリは、本当に光が嫌いで、ヘッドランプの光を嫌がり、頭だけ水草の中に突っ込んでしまった。よく見るとゴジラに少し似ている。ホトトギスがまた鳴いた。

・99.5.28      東京都町田市
 恩田川沿いを自転車で走る。さすがにコガモはもういなかった。
 池では、アサザの花が咲き始めた。

・99.5.29      東京都町田市
    
 昨日は帰宅してからしぼんだアサザを見つけたが、今日は、ちゃんと開いているアサザを見ることができた。アサザは午前中に咲き、夕方にはもうしぼんでしまうので週末しかその姿を拝めそうにない。
 そして、モノサシトンボ成虫、とうとう登場。この1ヶ月あまり、毎晩池の観察をしていたというのにいつの間に羽化したのかと、水中から伸びているセリやサジオモダカ、ミゾソバの茎をよく観察するとなんと11個もモノサシトンボのヤゴの抜け殻が見つかった。くやしー。発見できなかったのは思ったより低いところで羽化していた(水面から5pから15p)のと、羽化の時刻が観察時刻と違ったのが原因かもしれない。まいった、まいった。チョウではヒカゲチョウを見つける。
 ところが、あきらめるのはまだ早かった。午後5時過ぎくらいから3匹のモノサシトンボ幼虫がミゾソバやセリ、トチカガミの茎や葉をのぼりはじめ、羽化の準備を始め、羽化への期待が高まった。が、午後11時になっても羽化に至らず。

・99.5.30      東京都町田市
 朝7時30分頃、池を見てみるとまだモノサシトンボの幼虫は3匹とも羽化をしていない。しかし、夕方帰宅してみるとすべてもぬけの殻となっていた。トンボの羽化というと夜というイメージがあったが、どうもそうでないこともあるようだ。しかも、羽化への手順が、羽化の場所決め→乾燥→羽化と進むのではなく、乾燥→場所決め→羽化と進行するようであり、このことも本で得た知識とは違った。

              神奈川県相模川小倉橋付近
  

 水生昆虫の観察に行く。ヒゲナガカワトビケラ、シロタニガワカゲロウなどを多く見ることができた。その他、シマドジョウ、ヨシノボリ、チラカゲロウ、エルモンヒラタカゲロウ、ナミウズムシなどを見つけた。5.9の地点より上流にあるのだが、そこと比べて、種類数はこちらの方が少なく、ヒゲナガカワトビケラがとても多かった。どちらが水質がよいのかは?
 野鳥では、ダイサギ、コサギ、トビ、カルガモ、ホトトギス、コゲラ、ツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、シジュウカラ、ホオジロ、カワラヒワ、スズメ、ムクドリ、カラスspを観察。

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