◎季節のたより 1999.7号
・99.7.1 東京都町田市
梅雨らしい雨模様の天気が続く。ヒメジョオンの葉にアイヌカミキリモドキがいた。日本全土にいるらしいが、なぜこういう名前になったのだろうか。
・99.7.3 東京都町田市
家の中で、トガリシロオビサビカミキリを見つける。地味な色合いをしている。隣のアパートのベランダに巣を作ったシジュウカラが、雛のためにせっせとエサを運んでいる。
・99.7.4 神奈川県相模川中流域
水生生物を見つけに行った。増水した川で一番多かったのはエルモンヒラタカゲロウ。トビケラの巣から顔を出したのはヒゲナガカワトビケラ。いわゆるザザムシ。フタツメカワゲラもいた。体が赤いトンボがいた。ナツアカネか。ベニシジミも。その他、ニイニイゼミの鳴き声を今年初めて聞いた。
野鳥では、カワウ、ダイサギ、トビ、チドリsp、コアジサシ、カワセミ、コゲラ、ヒバリ、ツバメ、イワツバメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、オオヨシキリ、スズメ、ムクドリ、ハシボソガラス。
東京都町田市
なんと家の軒下にスズメバチが営巣しているのを発見した。画像で見るとまるでトックリバチの巣のように見えるが、実際は現在、直径が15pくらい。家人には「日本では、スズメバチは昔々から家の守り神として大切に扱われてきたのだから絶対取らないぞ」と先制宣言した。というのも、池に集まるニホンアマガエルの鳴き声がやたら大きいので、「近所迷惑だからどこかに放してきて欲しい」という家人の意見に負け、昨夜11時過ぎ、私は6匹のカエルを近くの畑に放しに行ったのだ。アマガエルでは敗退してしまった私だが、スズメバチ戦線では勝利を収めたのだった。生き物がいることに喜びを感じなければ。
夕方、ヒグラシの声を聞く。今年の初鳴日。昨年は6月26日、一昨年は7月2日。「カナカナカナ・・・」は、いつ聞いてもホッとさせてくれる。
夜は、カラスウリの開花とゲンジボタルを見にフラフラと出歩く。ホタルを見に行くと、懐中電灯をつけている親子連れが。「電気をつけると良いって聞いたんです」などといい加減なことを言うので、「済みませんが、電気を消してください。ホタルは光で交信しているのでホタルにとって懐中電灯の光は良くないのです」と、ひとこと言わせてもらった。ホタルを見るのに明かりをつけた方がいいなんて人間中心の勝手な思いこみはやめて欲しいなあ。
・99.7.6 東京都町田市
近くにある埋め立て直前の湿地(畳2畳ほどの小さなもの)に網を持って入ってみた。驚いたことに沼状態で、ズブズブと60pほども足がもぐってしまった。そして、ホトケドジョウの救出作戦に突入した。目的のホトケドジョウが3匹。そして、なんとびっくり仰天。オオコオイムシの生々しい成虫の死体を2つゲット。そのまま草の根をすくっているとオオコオイムシ成虫2匹(うち1匹はその名の通り卵を背中に乗せた立派なオス)、ベイビー1匹を捕獲したのだ。水質は急速に悪化しており、その影響で死んだのが死体となって発見されたのだと思う。町田でのオオコオイムシの記録がどれほどかは知らないが、かなり貴重な記録であることは間違いない。明日にも再び行って網を入れ、オオコオイムシの救出をせねばならない。そして、今悩んでいるのはどこに逃がしてやるか、である。この付近の水田に放して生きていけるものなのか。とにかく、本当に小さな小さな湿地で、彼らはしぶとく生き残ってきていたのである。
夜はゲンジボタルを見に行ったが、出現を確認できず。涼しかったからか、それとも今シーズンの終了か。
・99.7.7 東京都町田市
昨日の場所にオオコオイムシ救出作戦に向かった。今日は5匹。そのうち1匹は背中に卵をのせている。他に、ベイビーの死体が3匹ほど見つかった。今後は、こいつらをどうするかが問題である。現在各方面に相談中。
久々に近所でアオダイショウの幼蛇を見る。最近ヘビを見ないなあ、と思っていたところだったので少し安心した。また、ニイニイゼミが鳴く。町田では今年初めて聞く。
・99.7.9 東京都町田市
水田ではまだホタルが光っていた。今日で光り始めからちょうど1ヶ月。
・99.7.10 東京都町田市
朝5時に起きて歩いてカブトムシ探しに行く。熱帯アメリカが原産という野生化したマルバアサガオ、ネムノキ等の花を見ながら雑木林へ。樹液の出ているクヌギには、カブトムシやカナブンが集まっていた。また、木の根元の掘り返すとスジクワガタ(オス)がいた。やたらと小さく2pもない。林床部にはオオバギボウシが花を咲かせていた。
・99.7.11 横浜市青葉区
一日中、雨が降ったりやんだり状態だった。昼頃からニイニイゼミが鳴き始めたのだが、雨が降り出すと鳴き止み、雨が上がると鳴き出す、ということの繰り返しがなぜか単純におかしかった。
・99.7.16 東京都町田市
朝、壁にくっついているニイニイゼミの抜け殻を見つけた。地上から20pくらいの低い位置である。通常はかなり泥が付いていて灰色に見えるニイニイゼミの抜け殻だが、ほとんど泥が付いていなかった。また、池のタヌキモにつぼみが。苦節3年。とうとう咲くぞ。
・99.7.17 東京都町田市
99.7.17 東京都町田市
カナヘビをアップで見ると、まさに恐竜。爬虫類らしさがよくわかる。マメコガネが交尾している。
池では、とうとうタヌキモが開花。黄色いかわいらしい花だ。食虫植物のイメージからはほど遠い。また、ウスバキトンボがやってきた。日本列島を北上してくるおもしろいトンボだ。
畑の脇では、ヤブカンゾウが花を咲かせていた。でも、八重の花って、いまいち好きではない。あっさりと咲く一重の花の方が好みである。
家の外壁でオオシオカラトンボと思われるヤゴが羽化途中で死んでいるのを見つけた。羽化はトンボの生き方においてやはり一大事なのだと思った。また、これがあったのが、池から2メートルほど離れた場所であったことに驚く。ヤゴの羽化の場所というと池から突き出した植物の茎というイメージがあったが意外とそうではなく、水場から離れた場所で羽化することもあることを知る。(クロスジギンヤンマもそうだった)
・99.7.18 神奈川県藤野町
アジアイトトンボらしきイトトンボを見る。なかなかかわいらしい。ヤマユリも満開。ワサビに花が咲いたようなウツボグサも見つけた。野鳥では、モズやイカル。すがすがしい空気のもと、ジャガイモの収穫をした。
東京都町田市
キイロスズメバチの巣が大きくなってきた。出入り口は、中央部と下部の2つ。中央部からは必ず1頭が見張りをしている。また、タヌキモは日毎に美しさを増してきている。
昨日から、オオコオイムシの孵化が始まった。小さな卵から突然幼虫がモッコリ出て来るのがすごい。成虫(オス)は、孵化がしやすいように水面上に卵を見せて静かにしている。
・99.7.20 東京都町田市
セリにキアゲハの幼虫がいた。また、水田のそばにはマユタテアカネ。夜にはヘイケボタルを見る。
・99.7.21 静岡県下田市
アブラゼミ、クマゼミの声を聞く。「シャワシャワシャワ・・・」という声は町田では聞けないのでうれしい。
・99.7.23 東京都町田市
夕方、山崎団地あたりを車で通っていると、上空にチョウゲンボウがひらひらと飛んでいた。この季節にチョウゲンボウを見かけるのはあまりないので、車を路肩に寄せてからしばらく見ていた。んー、やっぱりかっこいい。
・99.7.24 東京都町田市
早朝、ヒグラシの猛合唱で目を覚ます。多分、午前4時頃だったのだろう。気合いの入り方が違う。日中は、ニイニイゼミの天下。アブラゼミがまだ鳴かない。が、自宅の自転車のタイヤにくっついたアブラゼミの抜け殻を発見。近いうちに鳴き始めることだろう。夕方、日野市でアブラゼミの声を聞く。
・99.7.26 東京都町田市
お待ちかね、アブラゼミの声を聞く。また、夕方ミンミンゼミの声も。近くの湿地では、今日から工事が始まった。いよいよつぶされるのも秒読み。湿地に網を入れるとオオコオイムシの幼虫が20匹ほどかかる。近くの田に放す。生きながらえることができるのだろうか。
一方、自宅の池で、オオコオイムシの卵の殻を発見。なんと孵化した後の卵の殻は、オオコオイムシのオスの背中からきれいにまとまってポロリととれるのだ。まるで、河童の背中から甲羅がポロッととれるような感じと言えばよいのだろうか・・・。
また、ウメの木のそばでタマムシを発見。子どもの頃、和歌山県で見た以来のことなのでおよそ30年ぶりに見たということになる。その美しさは絶品。
・99.7.26 神奈川県相模川中流域
三川(相模川・中津川・小鮎川)合流域に行くと、花火大会準備のために川原が一変していた。まず、良いこととしては、放置自動車が何十台も運ばれてなくなっていた。しかし、悪いことも非常に多い。川原に重機が入り、川原が平らにされていた。また、小鮎川に意味不明の迂回路が掘られ、新たに小川ができていた。さらに、堤防の斜面の草がきれいに刈られていた。おかげで、この間まで必ず見られたコアジサシは確認できず。野鳥は、極端に減ってしまっていた。環境の激変に嫌気が差したに違いない。
その反面、コオニヤンマのヤゴやナマズを発見。コオニヤンマは見つけたときにはみんなで「コノハムシだ。」などと、いい加減なことを言って大騒ぎした。それにしても扁平な体。どうしてこれがトンボになるのか、不思議である。
・99.7.30 神奈川県相模川中流域
花火大会のための川原の整備(破壊とも言う)が進んでいた。わずかに、ササゴイ、コサギ、イワツバメ、セッカなどがいるのみ。サナエトンボ属のヤゴを見つけた。
・99.7.31 東京都町田市
暑い日が続く。キイロスズメバチが池に水を飲みに来る。また、ミズヒキの花が咲き始めた。モノサシトンボのオスが池の周辺でメスを待っているが、メスはなかなかやってこない。朝夕には相変わらずヒグラシが懸命に鳴いている。




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