季節のたより 1999.10号
・99.10.2 横浜市青葉区
朝、職場の玄関にあるインターホンにスズメガのようなガが止まっていた。これじゃ普通の人は誰もインターホンを使えないなと思い、逃がそうと触ったら既に死んでいた。
東京都町田市
暑い一日。午後には、アブラゼミとツクツクホウシが鳴いていた。ミンミンゼミは脱落か。
・99.10.3 群馬県水上町
キノコ狩りに連れていってもらったのだが、この日は雨で断念。結局、先発隊が採ったキノコを前日の夜にごちそうになっただけ。でも、天然のキノコのおいしさに感激。キノコを勉強する意欲がちょっとわいてきた。山は既に紅葉が始まっていて、ヤマウルシが真っ赤になっていた。ブナも黄色く色づいていた。
山から下りると、ガマズミの赤い実やヨメナの仲間の淡紫色の花があった。
・99.10.4 東京都町田市
さすがにここ数日、夜は冷え込むようになってきた。いつの間にかうるさいくらい鳴いていたアオマツムシの声が聞こえなくなっていることに気づく。「グー、グー」と低く唸っていたツチガエルも今は鳴いていない。
しばらく声を聞いていないフクロウだが、最近また鳴いているという。夜9時半頃、寝間着姿のまま近所をうろつくが確認できず。
・99.10.5 東京都町田市
待ちに待ったミゾソバが、咲き始めた。このピンクのかわいい花の大ファンである。今年は大群落となり、池を覆い尽くすほどとなった。
横浜市青葉区
職場でツチイナゴ(左)と、クルマバッタモドキ?(右)を見つける。バッタの顔の模様もよく見ると結構面白い。
・99.10.6 横浜市青葉区
職場の近くの公園ではトンボが群れていた。汗ばむほどの陽気に誘われてか、ツクツクボウシも鳴いていた。
・99.10.7 横浜市青葉区こどもの国
自然が多く残されているこどもの国では、ツクツクボウシが比較的元気に鳴いていた。まだまだ数も多く、ツクツクボウシの勝利は確定したようなものだ。アブラゼミももう鳴いてはいなかった。
また、コナラやクヌギのどんぐりが落ちるポトポトという音が、静かな雑木林を訪れる人を驚かしてくれる。林床部には白いキノコが顔を出していた。ヤマトフキバッタは、明るい広場のそばにいた。
・99.10.8 東京都町田市
明け方、「ゲッ、ゲッ、ゲッ、ゲッ」と、ニホンアマガエルが鳴いていた。
・99.10.9 東京都町田市
ヌーッと顔を出すとまるでヘビ。ガの幼虫の目玉模様の迫力はすごい。
物陰からコカマキリが獲物を狙っていた。昨年、カマキリ達をいじくり回しすぎたせいか、今年はあまり見かけない。
クサギの実が美しい。光を浴びると宝石のように輝く。
カタツムリが葉の上にいた。いつ頃まで活動するのだろうか。
スズメウリの実が、今年もたくさんついている。まだ熟しておらず、緑色のままである。
午前中の涼しい時間を狙って、スズメバチの巣の近接撮影に挑戦。わずか1メートルほどの距離の窓から、手だけ出して撮影。最近、スズメバチの活性が低下してきていて、あっけなく撮影することができた。午後、暖かくなると元気に飛んでいる。
・99.10.10 長野県根子岳
根子岳は冬にテレマークスキーのツアーで行ったことはあったが、無積雪期に登ったことはない。そこで、雪のない根子岳はどんな風なのだろう、と思い今回登ることにした。
峰の原スキー場の雪のないゲレンデを登っていくと、シータテハがセリ科の花に止まっていた。ワレモコウもあちこちに咲いている。
菅平牧場の脇を登っていくと、リンドウが咲き始めていた。また、同じく紫色系のマツムシソウがたくさん咲いていた。ツリガネニンジンも見つけた。
さらに登っていくと、きれいなタテハが、がれきの上で羽を広げて日光浴をしている。クジャクチョウだ。前羽の先の模様は神秘的でさえある。
空は青く澄み渡り、遠くに見える山々は既に冠雪している。そんな風景をバックに小さな赤い実が鮮やかに輝いていた。
山頂付近では、イワツバメ、アマツバメが飛び、ノスリが悠然と舞っていた。残念ながらホシガラスのお出迎えはなかったが、ハシブトガラスが1羽いた(月とスッポンじゃ)。このあたりでは、既にリンドウは枯れてしまっており、2207メートルの高さを実感した。
・99.10.11 東京都町田市
今日もよく晴れている。ツクツクボウシが鳴いている。秋になってから、モズが「キイキイキイキイ」鳴いたり、カケスが「ジャージャー」言いながら飛び回ったりと、元気者の野鳥達の活動が活発化している。
・99.10.12 東京都町田市
日中は、汗ばむくらいの暑さだった。夜、近所の道路をニホンアマガエルがピョコタンピョコタン跳ねていた。また、月がとても細く、美しく光っていた。調べたところ新月から3日たった月だった。つまり三日月。自分の中での三日月ってもっと太いやつだったんだけどな。みなさんのイメージする三日月って、どの程度の形のことでしょうか。
・99.10.13 横浜市青葉区桜台公園
仕事帰り、住宅地の中にある公園にふらりと立ち寄ってみた。キンモクセイの香りが漂う中でツクツクボウシが元気なく鳴いていた。しばらくすると、カネタタキの「チンチンチンチン・・・」が聞こえてきた。一時、夜の冷え込みで静かにしていたアオマツムシも最近は復活してきている。
・99.10.14 横浜市青葉区
恩田小学校付近をウラギンシジミが元気よく飛んでいた。
・99.10.16 東京都町田市
夕方、自宅の近くを散策。イヌホオズキの小さな花が咲いていた。なんでもない花のように見えるが、有毒植物であることを初めて知る。その他、キク科の植物、真っ赤に色づいたトキリマメなどを見つける。実が20個近くもなっているアケビを見つけ、2個だけ頂いてきた。カケスが鳴きながら移動したり、ヤマガラが「ニーニー」と鳴いたりしている。とうとう、おまえも山を下りていたか。そういう季節なのだな、と思う。また、アカガエルがまだいた。「君たちは早春に目が覚めるんだから、早く冬眠に入った方がいいぞ。そうしないと寝ている時間が短くなっちゃうよ。」
自宅の前で、スズメバチが大きな白いものを抱えて目の前を通り過ぎていった。しかし、相当に重たいようで、見る見るうちに高度を下げ、10メートルほど先で道路に落ちる。いったい何事だ、とみると大きなウジ虫を持っている。焦って道路の脇に逃げようとまるでジガバチのようにウジ虫を引きずろうとするが、近づいてきた車の風圧に負けて、ウジ虫を放して逃げていってしまった。大きさ2p弱。かなりデカイ。同じようなものを運ぶスズメバチが他にもいた。このウジ虫はいったいなんだろう。大きさからすると、スズメバチの幼虫かもしれない。目的はわからないが。
その他、テントウムシの幼虫、ヤマトシジミ、オオアオイトトンボ(交尾)を見る。
・99.10.17 神奈川県藤野町
モズの高鳴きが秋を感じさせる中、菅井農業小学校で稲刈り、大根・こんにゃく・さといもの収穫をしてきた。
近くの草っぱらでは、ハスジカツオゾウムシ(?)、死にまね上手なオジロアシナガゾウムシなどのゾウムシがいた。また、こどもの頃から大好きなマイマイカブリがいた。地上徘徊型の昆虫らしく落ち着きがないので、手で捕まえて撮影したが、帰宅してから図鑑(学研生物図鑑・昆虫2[甲虫]:学習研究社刊)で見ると、「捕らえると肛門から刺激臭のある液を出し、これが人の皮膚に触れるとピリピリする」とあった。春のツチハンミョウに続いてまたまた触ってはいけないものを触ってしまったようだ。でも、被害はなかった。
植物では、イタドリの実を初めて見て驚いた。山芋の種のように翼がついたかわいらしい実なのである。イタドリといえば春の天ぷらが真っ先に思い浮かぶが、秋の頃には全然目がいかなかった。また、ナギナタコウジュの花がピンク色できれいであった。その他、ヤマハッカの花も咲いていた。
東京都町田市
朝、近くの道路上で、サワガニの轢死体を見つける。最近姿を見なかったが、まだ生息していることが確認できて一安心。
また、昨日のようにウジ虫を抱えて地面を這っているスズメバチを見つける。他にもウジ虫が2匹放置されていて、アリの餌食となっている。どうやら、我が家のスズメバチの巣から幼虫を運び出しているようだ。一体どうするというのだろう。
・99.10.22 横浜市青葉区
職場にあるトチノキにキジバトの古巣がかかっているのを見つけ、脚立を掛けて登ってみた。登る途中でトチノキの幹をつかむと、驚いたことにアブラゼミ(メス)が、ばたばたと力無く羽ばたいて逃げ、地面に落下。とうの昔に息絶えていたと思っていたセミ、しかもアブラゼミがまだ生きていたとは。トチノキは冬支度が万全。新芽はベタベタする粘液で完全防備。この粘液は寒さからだけでなく天敵からも身を守るようで、アブラムシが「ゴキブリホイホイ」状態で身動きできなくなって死んでいた。
また、アシナガバチの巣には、既に住人がいなくなっていた。
・99.10.23 静岡県天城山(万二郎岳・万三郎岳)
伊豆最高峰(といっても1406メートル)の万三郎岳に登った。
林床部には赤い実をつけた低木がたくさんあった。また、猛毒で有名なトリカブトの仲間、テンナンショウの実、カンアオイ・リンドウの花などを見ながらのトレッキングは楽しかった。
途中、見事なブナ林があり、休憩。長い歴史を生きてきたブナの大木には、迫力と共に神秘的な空気が存在した。立ち枯れていたブナには、ツキヨタケ(?)がてっぺんまでびっしり。分解者によって少しずつ朽ちていく様子がよくわかった。
・99.10.24 静岡県修善寺
アリがコオロギを熱心に運んでいた。アリパワーに脱帽。
林では、コウヤボウキがかわいらしい花を咲かせていた。この花はなかなかいいぞ。その他、ホトトギスの花。また、アサギマダラが優雅に林の中を舞っていた。
東京都町田市
静かになった田んぼの畦を歩いた。ニホンアマガエル、ツチガエル、ニホンアカガエルの3種のカエルが健在。ちょろちょろ流れる湧水では、シマアメンボが1匹悲しそうに泳いでいた。林床部ではキバナアキギリの黄色い花が咲いていた。
・99.10.25 横浜市青葉区
朝、ムクドリが群になってギャーギャー言いながら一直線に飛んでいた。「おっ、もしかして」と思いその先を見ると、案の定、小型のタカが逃げている。ハイタカ属のようである。秋から冬にかけてはこのあたりでもタカを楽しめる機会が増えそうだ。
・99.10.26 横浜市青葉区
今日11時頃、真っ青な秋空を見上げたところ、ハイタカ属のタカが気持ちよさそうに円を描いて帆翔していた。上昇気流に乗ってどんどん高度を上げていき、ゴマ粒のようになって見えなくなった。
東京都町田市
昨日、うちの息子が学校での校外学習中に、クロスズメバチに刺されたらしい。その時、先生に「ハチに刺された」と言ったら、先生は「そんなの大丈夫だ」と言ったそうだ。この先生は偉い。今どき、こんな風に言える先生は少ないぞ。うるさい保護者を相手にしながらも、そういう対応をしてくれる先生が必要じゃああ。息子も息子で家に帰ってから自分で抗ヒスタミン剤を塗って対処をしたらしい。息子も偉い。しかし、一応言っておいた。「おまえももうハチに刺されるのが5回目だから、ぼちぼちやばいぞ。もし、ハチに刺されてまぶたがピクピクしたり、めまいや吐き気を催したら先生に救急車を呼んでくださいと言え。」と。人によって体質は違うが、1回ハチに刺されている人は2回目以降気をつけた方がよい。体が過剰反応を起こして命を落とす場合もあるから。
今日になったら、手がぷっくり腫れて「指が曲がらない」と息子が言う。「オー、腫れてるなあ。」と私。「まあ、一週間位すれば治るでしょう。」息子ののんびりした声が続いた。ハチに刺されたくらいでオタオタしてはいけないのである。
・99.10.28 東京都町田市
今朝6時。目を覚ますと「ヒッヒッヒッヒ・・・」。「きたーー。」飛び起きて窓を開けるとさらに小さな「カッカッカッカ」まで聞こえる。ジョウビタキ到来。昨日あたりもそれらしい声を聞いていたが確信を持てなかった。昨年は10.26に初認。この正確さにも毎度のこと驚かされる。
横浜市青葉区こどもの国
コブシの葉の裏でアカスジキンカメムシの幼虫を見つける。こいつは幼虫のまま越冬する。また、クズの葉に何かの幼虫を見つける。これは一体なんだろう。
・99.10.29 東京都町田市
今日も朝、「ヒッヒッヒッヒ」の声。双眼鏡を持って飛び出し、声の主を捜す。かわいらしいジョウビタキのメスだ。「よっ、久しぶり。元気だったか。」声をかけたくなった。
・99.10.31 東京都町田市
家の脇にコナラの倒木を放置しておいたらシイタケが生えてきた。でも100パーセントの確信はなく、食べることができずにやきもきしている。オンブバッタがおんぶをせずに静かにじっとしていた。
田んぼに行くと、ワカバグモがアブをゲットしてお食事中。そのそばでは何かのガのまゆがぶら下がっていた。あぜ道を歩くとクサキリが飛び出した。また、冷たい水の中にはオタマジャクシがいた。このまま越冬するのだろうか。トキワハゼが一つぽつんと咲くのを見ながらゆっくりと歩く。ツチガエルやニホンアマガエルもいる。冬の使者ジョウビタキが鳴くのを聞きながら季節の変わり目の良さを味わう。田んぼ脇の雑木林には、オオアオイトトンボが羽を休めていた。まだ連結しているものもいる。
畑の傍らの腐葉土置き場を覗いた息子が「カブトムシの幼虫の糞がある」と言う。そこで、手で腐葉土をひっくり返していたら、いましたいました。立派なカブトの幼虫が。横に置いた単3電池と比べるとその大きさがよくわかる。撮影後、また埋め戻して置いた。来年ちゃんと成虫になれよ。
野鳥もいろいろ見られるようになってきた。今日は、コジュケイ、キジバト、アオゲラ、コゲラ、キセキレイ、セグロセキレイ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ(オス・メス)、ウグイス、エナガ、シジュウカラ、スズメ、ムクドリ、カケス、オナガ、ハシブトガラスなどを周辺で観察できた。



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