
98.1.8。昼過ぎから雪が降り始めた。東京にこの時期まとまった雪が降るのは珍しい。新聞によれば、暖冬のせいだという。
次の日、早朝からクロカンを持って近くの公園へ遊びに行こうと思っていたのだが、年末年始のテレマークの練習で痛めた足がまだ痛い。10日には、妙高へツアー講習に行かなければいけない。そのため、大事をとってクロカン遊びをやめておいた。
が、9日の夕方になっても足の痛みはひかず、残念ながら妙高のツアー講習はキャンセルせざるを得なくなった。くやしー。早朝のフカフカ雪でのクロカンを我慢したのにー。
それなら、あしたは近くの公園でクロカンをやるぞー、というわけで、1.10の午前に、近くの野津田公園でクロカン散歩をすることにした。
午前9時過ぎに家を出て、女房と野津田公園へ。ここには、雑木林を生かしたすてきな道がある。「こもれびの路」というらしい。2年前だったと思うが、やはり大雪が降ったことがあり、その時もここへ遊びに来た。その時は、すでにクロカンが通ったあとがあり、「んー、やはり好き者はいるもんだなあ」と感心したことを覚えている。
雑木林の入り口に行くと、人が入った跡はあったもののクロカンの跡はない。「へへへ、一番乗りじゃ。」
早速、クロカンの板をはく。最近、もっぱらテレマークをはいていたので、クロカンは久しぶり。こういうお散歩にはクロカンはもってこいだ。まず、入り口の広場で足慣らし。雪の状態もよく、スースー滑る。いいねえ、この感覚。
ゆっくりとこもれびの路を進む。「ケッ、ケッ」ツグミが飛ぶ。
すぐに緩い登りだ。足を一歩一歩踏みしめながら逆ハの字で進む。女房は登りが苦手のため、階段登行だ。先に登って待っていると、様々な冬の雑木林の音が聞こえる。
カサッ。雪が木から落ちる。
ギーッ。コゲラが鳴く。
ゴソッ。雪の重みで垂れていた枝が雪を落としてバネのように元に戻る。
動物の足跡はないかなあ。ここだったら、タヌキや野ウサギ、リスくらいいそうなものだが。残念ながら、人が連れてきたと思われるイヌの足跡しか見ることができなかった。
ゆっくりと二人で尾根を歩き始める。
「ああ、良い所だねえ。」
「日光や小岩井農場に負けないシチュエーションだねえ。」
丘陵ならではの凹凸のある地形は私にとってとても気持ちのよいリズムで登ったり下ったりしている。これがいいんだなあ。
しばらくして木を倒しただけのシンプルなベンチで休憩をとる。
コナラ、エゴノキ、ハリギリなどに囲まれてとっても幸せな気分。風もなく、快晴で暖かい。紅茶セットでも持って来るんだった。お菓子も持って来るんだった。
休憩の後、下り坂をスキーを脱いでおりる。その先に上野原広場という小さな丘がある。そこからちょっと滑ってみたくなったのだ。いつもエッジを頼って、テレマークスキーでいい加減なテレマークターンをしているので、今日は、クロカンでビシッとテレマークターンを決めてやる。そう思って丘を登る。
ここには先客がいた。お母さんと子ども2人のそり遊び。3人のじゃまにならぬよう、彼らとは逆の斜面を滑ることにする。
いくぜ。が、案の定というか、気持ちに反してというか、スー、ドテッ。あちゃー。クロカンでのテレマークターンはやはり難しいなあ。簡単に1回であきらめる。
今度は、違う斜面に60センチほどの段差を見つける。おお、いいジャンプ台じゃないか。ジャンプをして、テレマークポジションで決めるぞ。それっ。スー、スッ、ド、ドテ。またもや失敗。だめだこりゃ。
いいのさ、いいのさ。クロカンはクロカンらしく生きていくのだ。軽くてお気楽なのが良さなのだ。無理はしないのさ。ケッ。
ボーゲンで、よろよろと下まで下る。
再び、来た道を戻り、ベンチへ。また休憩。何というペースだ。こんな人はいないだろうなあ。
「キョッ、キョッ」と、キツツキが飛ぶ。アカゲラだろうか。
ヤマガラが「ニー、ニー」と鳴いている。ヤマガラはシジュウカラのように市街地にいないので、ヤマガラの声を聞くと、「ああ、今自分はいい環境の所にいるんだなあ」と、いつもうれしくなる。それにしても、今日はツグミがよく飛び交っている。思いがけない大雪で、餌を探すのにとても苦労しているのだろう。
その後は、下りが多かった。エッジがないクロカンにはチョイ辛い。遊歩道のため道は狭くボーゲンをするスペースもない。恐さのため、へっぴり腰になりさらにスピードが。足の幅はどんどん広がり、もうこれ以上広がらないよーというところでドタッ。
また、雪の中に先端が埋まってループ状になった笹に足を引っかけドタッ。
まあ、そんなこんなで、再び入り口まで戻ってきた。
約2時間半で、1キロくらいしか歩いていない。いつもこうなんだよな、俺って。でも、このペースじゃないと楽しくないんだよね。