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食べてきれいに、ヘルシーに!

第1回
美肌の鍵はスープにあり!


 香港に住んで早3年半が経ちました。
 よく感じることなのですが、日本人は香港人のなかにいてもすぐそうとわかるなぁと思います。 街を歩いていてもスーパーでも「あ、あの人日本人だ」と。持ち物や服装の好みが少し違うというのもありますが、 一番の違いは日本人は香港人に比べてしっかりお化粧をしているところです。
こちらの女性は若い人も特定の職業の人(化粧品販売の女性など)をのぞいてメークをせず ほぼすっぴんですごしています。なぜか? お化粧の必要がないくらい、肌は白くとてもきめ細かいからです。 若い子はもちろんのこと、40代、50代と思える人の肌のきれいなこと!  狭い香港、普段自然とふれあう場所がなく、幼稚園もマンションの中にあるのが当たり前の土地柄、 意外と小さい頃から日焼けをする環境にないことも大きいかもしれません。
 ですが、現地の人に関わり、いろんな話を聞くうちに、美肌の秘訣はどうやらそれだけではないことに 気づきました。代々祖母から母へ、母から娘へ受け継がれてきた「食」への意識の高さにその秘密があったのです。 一言で言ってしまえば、「主婦が作る毎日の献立全てが薬膳だから」ということでしょうか。 食べ物に気をつけて体の内側から美しさを追求しているのです。
 香港家庭の食事は、意識して体にいいものをとるように心がけている、努力しているというより、 小さいころから日常的に摂ってきたものを、あたりまえに食べているだけでした。 その生活にさりげなく根付いた自然体の食文化に、私はとても感銘を受け、地元の人に教えてもらいながら 薬膳の勉強を始めることになりました。この連載では、その中からさまざまなレシピをご紹介いたします。


香港人とスープ
 香港や広東省の人は食事に必ずスープを作ります。食欲がないときも先にスープを飲んでのどを潤していくと、 そのあとのご飯がすいすい入っていくのだとか。このスープ、何を作るかはその日の天気や自分や家族の体調をみて 決めます。特に女性は美肌スープはもちろん、血を増やす作用の甘いスープを生理後に飲んだり、 老化防止効果ある豆乳を積極的に摂ったり、豆腐花を市場の買い物の途中にテイクアウトして気軽にスナック感覚で 食べたりしています。
お肌にハリをもたせるコラーゲンスープ

健康な肌に必要な、ハリと弾力に欠かせないコラーゲン。
真皮のコラーゲンを増やすことにより肌の弾力性を保ちしわやたるみを防ぎます。
コラーゲンは鶏手羽先、豚足、レバーなどに多く含まれます。
ゼラチン質の食べ物を適度に食卓に登場させればある日ふとお肌に張りを感じることができるでしょう。
ここで日本でも普通に売っている食材を使って簡単に出来る美肌コラーゲンスープの作り方をご紹介します。


コラーゲンスープ(約2人分)
<材料>
鶏手羽先(洗っておく)12本
長ネギ       1/2本
生姜     1かけをうすぎり
酒または紹興酒  大さじ2
鶏ガラスープのもと 大さじ1
しょうゆ      大さじ1
塩・こしょう    適宜
    (トッピング)
長ネギのせん切り、ごま油、白ごま 好みの量
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<作り方>
1)
鍋にお湯を沸騰させ、酒、長ネギのぶつ切り、生姜とともに鶏手羽先をしっかりエキスが出るまでアクをとりながら弱火でことこと1時間ほど煮る。(くさみが気になる場合は一度ゆでこぼし、鶏肉を取り出してから酒、ネギ、生姜と煮るとよい)

2)こし器でこして、鶏肉、長ネギ、生姜を取り除く。鶏ガラスープ、しょうゆ、塩こしょうで味をととのえごま油で風味付け。 トッピングをちらしてできあがり。

中華麺をいれて中華そばとして食べてもおいしい!


豆腐花もお肌にやさしい
 日本でも中国スイーツとして知名度が上がってきた豆腐花。これは大豆の汁(豆乳)を石膏粉で固めたもので、 味は豆腐と似ていますが、柔らかさは絹ごし豆腐とプリンの中間ぐらい。これにきび砂糖をかけてデザートとして 食べます。石膏粉は漢方食材店で売っていて、身体の火照りを鎮め、のどの渇きや肌の乾燥を和らげる働きがあります。 この石膏粉が入っている豆腐花は肌にもやさしいと言えます。
うるおい効果は特筆もの!中国伝統の味、
白きくらげのスイートスープ


 コラーゲンの他に美肌にとって大切なのが、血液循環をよくすること。
循環がよくないとシミやくすみが現れ、目の周りのクマも目立ちます。
これを予防、改善するためにおすすめなのが、黒きくらげ、白きくらげです。
 黒きくらげは日本でも中華の炒め物などに使われますが、中国では血液をサラサラに浄化する働きがあることから 日本では考えられないぐらいよく食べられます。
その他浄血作用もあり、血管の若さを保つ効果が血液循環の改善に役立ちます。
 白きくらげはひょっとしたら、ご存じでない方もいらっしゃるかもしれませんが、 昔から中国では美肌効果のある漢方食材として有名です。今は日本でもデパートや中華食材屋さん、 最近ではネットショップなどでも販売されていて簡単に手に入ります。
 黒、白とも水で戻して使いますが、白きくらげはもどすと2倍3倍に大きくふくらみます。 これを香港では糖水(スイートスープ)やデザートの材料として使っています。 肌のきれいな香港女性は定期的に白きくらげの入ったスープを飲んでいるそうです。
 白きくらげには新陳代謝を促し、血をきれいにする、便秘やむくみに効き血圧を下げるという効果があります。 洋なしはのどがイガイガするとき、のどが渇くときによく、この中国秘伝のスープの材料は白きくらげ、洋なし、 なつめと、組み合わせが決まっています。
 洋なしがなければ日本の梨やりんごで代用して下さい。女性ホルモンのコントロール、老化防止、造血作用効果の あるなつめを加え、うるおいトリプル効果で皮膚にみずみずしさを与え、肌荒れや乾燥を防ぎ、美肌を招きます。

白きくらげと梨のスイートスープ(2人分)
<材料>
白きくらげ(よく洗ってたっぷりの水で戻す) 5グラム
洋なし(皮をむいて芯をのぞき一口大に切る)  1個
なつめ(中の種をとって水に30分以上つける) 6個
氷砂糖(なければ普通のお砂糖で)       適宜

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soup2
<作り方>
1)
白きくらげはよく洗って水で戻し、黄色い堅い部分をのぞいて柔らかいところを一口ぐらいの大きさになるよう切る。

2)同じく一口大に切った洋なしとなつめを水から煮て洋なしが柔らかくなったら白きくらげを加えて約5分煮る。

3)食べる直前に氷砂糖を加えて好みの甘さに整える。砂糖は食べる直前に入れないとすっぱくなるので注意。


 日本もいよいよ夏本番ですね。
冷たいビールやジュースのがぶ飲みで身体を冷やすと胃液が薄まり食欲を無くし、夏バテを招いてしまいます。 「涼」や「寒」の作用をもつ食材(枝豆、はと麦茶、冬瓜、夏の旬の野菜、緑豆春雨など)を積極的にとり、 身体の火照りや余分な熱を除き、胃腸などの内蔵機能を整え、暑い夏を乗り切る食生活に切り替えましょう。
 皆さんもこの夏、気候や体調を意識した香港的薬膳の献立づくりにチャレンジしてください!

美肌食材の宝庫・香港
 鶏手羽先や豚の脂身などカロリーやコレステロールを気にして、日本人は脂肪分をできるだけ摂らないようにします。 しかしかえってこれが肌の乾燥を招き、皮膚のみずみずしさをなくす原因と考えられます。香港の人は脂身が大好き。 その代わりこってりした食事と一緒に、お酒ではなく中国茶をたっぷりと飲みます。 ふかひれや燕の巣を食べると本当に翌日の肌がぷるっぷる!!この即効性には驚きです。


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文:赤堀 真澄
プロフィール:
食生活アドバイザー。
95年から2年間、夫の転勤でニューヨーク在住。フランス料理、フラワーアレンジメン ト、ビーズジュエリーデザインを学び、2001年から香港在住。医食同源にもとづいた現 地の食文化に感銘をうけ、香港を中心に中国およびアジア各国の薬膳料理を研究する。
香港大学專業進修学院中医学基礎講座修了。

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