”黒鯛の四季”


 クロダイは、一般的には春になると浅場へ乗っ込んできて、晩秋から初夏にかけて産卵し、秋深くなると深場へ落ちて行き越冬する。なかには一定の場所に棲みついて移動しないものがある。前者が「落ち」のタイプで後者が「居付き」タイプである。

★春
 4〜5月頃にかけて水温が昇り始めると浅場へ来て、砂地帯にある磯場、潮干狩り場、砂地と捨て石の境目などに産卵する。

 この頃の乗っ込みダイは、餌を手当たり次第あさるので、釣り易く昼間でも釣れ、一年の内で一番良型の望める季節である。

★夏
 産卵後のクロダイは、体を整えながら浅場で過ごすが、真夏には水温が上昇し過ぎて塩分が濃くなるので、真水が流れ込む河口付近、潮通しの良い場所に付き場を変える。

 河口付近の橋げた、棒クイ、突堤などで就餌する。この頃のクロダイは、敏感で朝夕か夜釣りが主体となる。

★秋
 秋の海は、時化たりして適当にかき混ぜられ、クロダイにとっては絶好の棲息条件となる。

 この頃は、海中に障害物のあるところ全てで昼夜の別なく釣れる。一年の内で一番荒食いする時期で、ビギナーの方には、もってこいの季節と言える。

★冬
 秋が深まると付き場から徐々に深場へと移動する。湾内では9月に入り適水温(16〜20度)を割れば徐々に湾口へ移動を始める。

 そして、日数をかけながら深場(水深50m程度まで)の障害物のあるところへ落ちて行く。

 このようにクロダイは、春〜秋にいたところから姿を消すのである。