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正真寺之図

切画染め 「正真寺之図」 〜風祭竜二氏作

切画師風祭さんから頂いた切画染めの作品。東京の北小岩にある、正真寺を切画で描かれたもので、薄い黄土色の地染めに、藍色の微妙〜なグラデーション。類い稀な、美しい手拭いです!実物を見せたい!

正真寺には行ったことが無いので、ネットで調べてみると、吉村昭さんの小説、『プリズンの満月』に関するサイトがヒット。これまた読んだことが無いので、そのまま請け売りなのだけど(恥)、戦後、戦犯容疑者を収容した、巣鴨プリズンの内側を描いた小説なのだそうだ。巣鴨プリズンってのは、旧東京拘置所のことで、今その跡地には、池袋の高層ビル、サンシャイン60が立っている。ショッピングモールや水族館がある、ちょっとさびれたデートスポット。

俺はその昔、サンシャイン60のゲームセンターで、カツアゲされたことがある(笑)。中学生の頃、仲間と3人でゲーセンをうろついていたら、高校生ぐらいの学ラン数人組に呼ばれて。小さい子供が乗る、前後に揺れる電車型の乗り物があったんだけど、その中にマンツーマンで座らされて、『お金貸してくれ』って言われたよ。なけなしの小銭を出したよ、俺は。弱っちぃからね、俺は。 ・・・。 そんな、悲しい過去はさておいて。

小説の登場人物に、その巣鴨プリズンの教誨師、田嶋隆純がいる。実在の人物であり、正真寺のご住職だっただそうだ。教誨師ってのは、受刑者に説教したり、悩みを聞いたりする人なのだけど、この田嶋さんは、死刑確定者達の傍らで、ただ泣くのだと。100の言葉よりも、涙で救われた受刑者や死刑確定者が、大勢いたんだろう。

戦中は英雄であり、お国を信じて戦った軍人が、敗戦によって戦犯となり、戦勝国や、戦犯とされなかった日本人によって管理され、裁かれた。今、イラクやアフガンでは何が起きているのか、俺は知らない。でも自分の国で起きた戦争のことは知っておかなければ。読んでみよう、『プリズンの満月』。

手拭いから広がる興味や知識。な〜んて考え込まずとも、とにかく美しい切画染めの手拭いは、当然の満点評価!「☆☆☆☆☆☆」(2004/4/19、風祭さんからの頂きモノ)