ITALIA      ROMA&LAZIO Romanico(1)

ローマとラッツオ地方
(1)
(1)S.Maria.Maggiore 
サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂
 ローマ
(2) S.Prassede サンタ・プラッセーデ聖堂  ローマ
(3)S.Pudenzianaサンタ・プデンツィアーナ聖堂 ローマ (4)S.cosma e Damianoサンティ・コスマ・エ・ダミアーノ聖堂
 ローマ
ローマの宿(1)
ページの最後に記載
(5)San Clemente サン・クレメンテ聖堂
ローマ
(6)S'Agnese fuori le mura
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂
  ローマ
参考資料 
(4)に記載
(7)S.Costanza サンタ・コスタンツァ聖堂
ローマ

  S.Maria.Maggiore サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂  ローマ

テルミネ駅近くのホテルから歩いて2,3分。交通量の多い大きな広場に面して建つ.
正面の姿はバロック様式。堂々としていて、5世紀初めの創建という中世の面影は薄い。なんとなくがっかりしながら内部へ。内部は史上創めて聖母マリアに捧げられた大教会らしい厳かさのあるバジリカ形式。緻密に装飾されたモザイクのため、どこか貴族的な優美さも感じられる。後陣モザイクの「聖母戴冠」のマリアのきらびやかな誇らしい姿。他のモザイクも女王さまのようなマリアの豪華な衣装に惑わされ、図像解釈ができない場面も・・・。後の時代の図像と違うのは参考書によると、5世紀初頭はまだキリスト教図像の模索期であったためとか。

初訪問のときはあまり良い写真が撮れなかったのと、ピエロ・デッラ・フランチェスカのフレスコ画を見逃していたので、再訪問した。

2008.1  2009.9



S.Prassede サンタ・プラッセーデ聖堂  ローマ

上記のサンタ・マリア・マッジョーレ聖堂正面の広場を横切って、メルラーナ通りに入ると、1本目の右の細い道の奥にサンタ・プラッセーデ聖堂が建っている。南側面はなにげない外観で、一見して古い教会には見えないが、入り口に茶色の僧服の男性が立っていたので分かった。

創建は5世紀(井戸の跡が残るだけ)。9世紀に今の姿になった。内部は三廊式で、アーケード上部には16世紀の絵画が飾られ、意外に広い空間が広がっている。しかし、古い聖堂の素朴さを失わずに済んでいるのは後陣やサン・ゼノ礼拝室のモザイク(9世紀)が残っているからだろう。

サンタ・マリア・マッジョーレでもすれ違った白い尼僧姿のシスターたちが数人、この小さなサン・ゼノ礼拝堂でお祈りを捧げていた。
この礼拝堂の狭い空間を彩るモザイクは天井の「天上の園」と呼ばれるものや王女様のような華麗な聖女たちなど。デザイン的にも洗練されていて見事。後陣のモザイクはバロック様式の祭壇にさえぎられて残念。  2008.1
↑ サン・ゼノチャペルの天井モザイク ↑後陣 半天蓋のモザイク




 S.Pudenzianaサンタ・プデンツィアーナ聖堂  ローマ

マッジョーレ聖堂の横から坂を下りて、2本目のウルバーナ通りを左に行くと● S.Pudenzianaサンタ・プデンツィアーナ聖堂の塔が見えてくる。

2世紀の浴場の上に4世紀に建てられたという聖堂 は道路から階段を下りると正面玄関。まずはアプシスのモザイク(5世紀初め)に一直線。キリスト教の後陣モザイクとしては最古とのこと。

2階の礼拝堂への身廊左の扉口は鍵がかかっていたが、正面入り口横のブックショップに声をかけると、「今ガイドツアーの最中だから、次ね」といわれて10分ほど待った。2階の礼拝堂にあるロマネスクのフレスコ画(絵葉書) は見逃せない。礼拝堂の壁はレンガの薄い層になっていて、一枚一枚に寄進者の名前が書かれていることなどガイドさんに説明してもらった。アプシスのモザイクも2階席からまじかに見学できる。ボランティアのガイドさんもさわやかな感じの良い青年だった。無料(英語)

2008.1




S.cosma e Damianoサンティ・コスマ・エ・ダミアーノ聖堂  ローマ



キリスト教が公認されたとはいえ4世紀にはまだ異教ローマであった。次第にキリスト教は広まり、教会堂の建設は6世紀にもなると、ローマの中心のこのフォロ・ロマーノにも進出するようになった。このサンティ・コスマ・エ・ダミアーノ聖堂は異教の神殿を改造したもの。 内部は白っぽい大理石を多用。古い聖堂にしては意外に明るい空間になっている。
観光客が行列しているコロッセオを横目にコンスタンティヌスの凱旋門からティトスの凱旋門、そして右手の坂を登ると4世紀初めに建てられたマクセンティウスの巨大バジリカの遺構。3つのアプシスの半円筒形の天井(きゅうがい)の壮大なこと!

サンティ・コスマ・エ・ダミアーノ聖堂マップではその隣のはずだが、柵があるので遠回りをしなければならない。実際はフォロ・ロマーノに入らず、地下鉄Colosseo前の大通りを右に歩いたほうが発見しやすかったかも。
左の写真の円形の建物は古代の神殿の遺構で、聖堂扉口に転用されていたらしい。現在は閉鎖されているが、聖堂側からガラス越しに見学できた。

2008.1
↓後陣のモザイク。深い青を背景に中央に立つ金色の衣のキリスト。足もとには虹色の雲。古代様式の名残が見られる。 ↓勝利の門(左側)の天使たち。17世紀の改装のため大きく切り取られている。写真には写らなかったが、中央に「神の子羊」




San Clemente
  サン・クレメンテ聖堂 ローマ



地下の教会(有料)は4世紀のキリスト教会時代のフレスコ画が残っている。その奥がミトラ教の遺構。暗くじめじめした雰囲気。そろそろ閉館とあって見学者の姿はなく誰もいないと閉められそう・・・怖くなって急いで退出。
上記のサンティ・コスマ・エ・ダミアーノ聖堂の正面を走る大通りをコロッセオ方面へ。コロッセオからサン・クレメンテはさほど遠くはなく、数分ほどで到着。あいにくの雨のなか、教会の閉まる時間も迫り、急ぎ足で内部へ。

そんなあわただしい気持ちも内部に入るとすーっと沈静。それほど美しく、均衡のとれた空間に溜息が漏れた。

3世紀にミトラ教神殿の跡に建てられ、4世紀にキリスト教会になった。今の教会は12世紀の建築。後陣のモザイクも12世紀の作で、十字架の下部のアカンサスや渦巻き模様などにロマネスクの特徴が見られる。
マゾリーノのフレスコ画で飾られたS・Caterina礼拝堂は後陣の反対側。
マゾリーノが1428〜31ごろに、この聖堂の枢機卿だったブランダ・カスティリオーネの注文によって制作。右壁にルネッサンス初期に遠近法で描かれた貴重な例「聖アンブロシウス」がある。礼拝堂は鉄柵が閉められていて、近くで見学できないのが残念だった。 2008.1




S'Agnese fuori le mura
サンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂  ローマ

ローマの教会の見学時間は要注意。昼休みが結構長いので、ここは夕方近くに訪問した。テルミネ駅前のバスセンターから36番のバス。バスはノメンターナ街道をひた走る。しかし、ぼーっとしていて街道から見えた教会を通り過ぎ、次の停留所で降車し、歩いて戻った。
街道から見えたのは ●S'Agnese fuori le muraサンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂。しかし、街道沿いの入り口は、鉄柵が閉められている。しかし、向かって左にS.Costanzaとの共同入り口がある。その門を入り右方向の階段を降りると、ガラス戸の向こうがS'Agnese fuori le muraの内部になっているという不思議な構造。ただし、教会に沿って右の坂を降りると正面ファサード扉口がある。帰りはここから出た。

聖アグネスを祀る小さな聖堂(現在の姿は7世紀の建築)はアプシスに聖女の像のモザイクがある。殉教の印の炎を足元にビザンティンらしい華麗な立ち姿。

この聖堂は貞淑な聖アグネスに人気があり、結婚式場に使われることが多いらしい。
2008.1
↑帰りにバス停から撮影。夕闇が迫ってきていた。




S.Costanza  サンタ・コスタンツァ聖堂ローマ



周歩廊の天井をおおうモザイクは古代ローマの貴族のヴィラのモザイクと同じ図柄が用いられている。しかし、2箇所の小アプシスにはキリスト教の主題が見られる。
初期キリスト教の図像を模索するにあたって、とりあえず異教ローマ美術からの転用を図ったと考えられる。

例)羊を肩にかつぐ若い羊飼い→羊(信徒)を導くキリスト→神の子羊(キリスト自身)

2008.1
上記のサンタニェーゼ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂の正面から左の坂道を少し登ると●S.Costanza サンタ・コスタンツァ聖堂が正面に見えてきた。

4世紀の円形堂の教会は現存する最古のキリスト教建築とのこと。当然モザイクも初期キリスト教のもの。とても貴重なので、訪問をとても楽しみにしていた。ところが、すでに閉館の20分前、6時近くなり夕暮れ。中は真っ暗で、誰もいないし、何も観えない。泣きそうになりながら多少は明るい入り口付近を見ると、照明の装置が眼に入った。やれやれ。

ここでまたまた困ったことに小銭が無い、時間が無い・・・パニック状態。すると先ほどS'Agnese fuori le muraにいた二人組みがのんびりやってきた。天使たちかと思ったわ。(笑)「ルミネはここよ!でも私は小銭が無いの!」と叫ぶ私にどれどれとお金を入れてくれた。そして、いつのまにか姿を消していた。(やっぱり天使たちだったのか)
しかし10分ほどでライトも消えて・・・あまりゆっくりは鑑賞はできなかった。異教徒の床にも多用されている葡萄からワインを造る情景がワインはキリストの血であるというキリスト教の教義に置き換えられていく過程のひとつとのこと。

★ロマネスク巡りの宿〜ローマ

HOTEL ARISTON ホテルアリストン ☆☆☆☆

テルミネ駅から至近距離にあるホテル。一応4☆ということになっているが、荷物を運んでくれる
ポーターがいるというだけで、設備サービスとも限りなく3☆に近い。料金もそれに見合って4☆にしては安めな設定。2008.1&2009.9に利用した。ダブルルームは朝食込みで10,000(シーズンオフ)〜20,000円くらい。部屋は広め、バスタブ、冷蔵庫。シングルはバスタブなし。朝食は普通。カプチーノは注文すると淹れてきてくれる。駅前にバスターミナルがあり、ここから市内のあちこちに行って観光するのが一番容易である。バス地下鉄乗り放題とミュージアム・パスがセットになったローマパスは便利。(ネットで予約してテルミネ駅で受け取れる)