8月1日(木)晴れ時々曇り一時雷雨夏らしいくっきりとした青空ではなかった。少しぼけたような白い雲が空の半分ぐらいを覆っている。元々熱帯夜で最低気温も高かったが、夜明けと伴に、そこからさらに気温はぐんぐんと上昇して蒸し暑い一日になることが容易に想像できた。地下駐車場に降りて行ってもひんやりとした感覚はない。薄暗く生暖かい淀んだ空気の中に、うに色のクルマがうずくまっていた。エンジンに火を入れると陽射しがちりちりと音をたてそうな地上に走り出す。いつもより一時間早い早朝だった。路上の車の数はまだ少ない。空いた道を軽快な排気音を響かせて走った。
夜になって会議が終わろうとしている、その時、突然凄みのある爆発音のような音が響く。落雷と気付くまで少し時間が掛かった。近い。少し時間を置いて何度か爆発音が轟いた。その後、狂った様に激しく雨が落ち始める。天をひっくり返すような、という表現が大袈裟に聞えない程だった。しかし、長くは続かない。30分程で底が尽きたらしく小降りになった。雷も中心地は遠のいている。ロッカールームで着替えて外に出ると、夕立の後でも少しも涼しくなっていなかった。うに色のクルマで雨上がりの道を軽快に走っていく。
8月2日(金)晴れ後曇り一時雨
今日も空は濁ったように白っぽい雲がかかっていた。青空も何か薄い色でくっきりとした夏空ではない。気温も昨日よりもやや低く過ごし易い日になりそうだった。いつものようにTシャツと短パンにサンダルを引っ掛けて家をでる。うに色のクルマで表通りに走り出した。ラジオ体操帰りの子供達を掻き分けながらだ。
仕事を適当に切り上げた。もうすぐ夏休みで、色々な予定が休み明けになる。もうやる気はなかった。定時で事務所を出るとロッカールームで作業着を脱ぎ、Tシャツと短パンになる。うに色のクルマの幌を降ろし、自宅に向かった。パンを食べてしばらく休んでから近くのテニスクラブに向かう。コーチの球出しでボールを打ち始めると、すぐに汗が面白いように流れ落ちた。水分をどんどん補給しても足りないぐらい汗が出る。
レッスンの後、自宅に戻り、うに色のクルマのタイヤをサーキット用に交換してやる。タイヤの交換作業でも顔から汗が間断なく滴り落ちる。作業を終えてシャワーを浴びた後、冷凍庫から冷えたコップを出し、ビールを注いだ。喉に冷たいビールを放り込んでやると喉全体に素晴らしい刺激が広がって、実に旨い。
8月3日(土)曇り時々晴れ一時雷雨
アラーム音で目を覚ます。牛乳とヨーグルトとトーストの朝食をとり、身支度を整えるとラケットバッグを担いで家を出た。灰色の車で近くのテニスコートに向かう。7名集まってきた。コート2面には少ないが、昼までの数時間を練習で費やす。太陽が容赦なく照りつけ、風もなく暑かった。自宅に戻りシャワーで汗を流す。
軽い昼食をとり、再びラケットバッグやクーラーボックスを持って少し離れたテニスコートに向かった。約束の時間には大分遅れる。着いて早々に一試合4ゲーム先取の試合を楽しませてもらった。引き続きもう一試合こなす。しばらく休憩に入ると既に暗い空から激しい雨が落ちて来た。雷も盛大な音を立てる。クラブハウスに避難した。しばらくして雨が上がる。6ゲームの試合を1試合楽しんだ。2試合目に入ると再び雨が強くなる。またクラブハウスに避難した。しばらく経って雨が止み、今度は別の人と組んでもう一試合楽しむ。
そこで泊まりの人達と別れて、自宅近くのテニスクラブに移動した。一日の締めはスクールでの練習にする。一日中何度も大汗をかいているのに、また止めど無く汗が流れた。自宅に戻ってシャワーを浴びる。冷えたビールが美味い。
8月4日(日)曇り時々晴れ一時雷雨
明け方にアラームで目を覚ました。ヘルメットバッグを持って家を出る。うに色のクルマの幌を降ろして走り出した。霧のような薄い雲が空全体を覆っていて、思いの外涼しい。快適なオープンドライブになった。一時間ほどでサーキットに到着する。ここで2時間の耐久レースに参加することになっていた。荷物を降ろし、計測器を取りつけ、準備を進める。参加するメンバーも集まって来た。プラクティスでチームのエースが3番手のタイムを叩き出す。参加した車の性能からすると素晴らしい成績だった。時間になり、ルマン式スタートからレースが始まる。スタートでやや出遅れた。次第にペースを上げて順位を取り戻して行く。30分経過して予定通り次のドライバーにチェンジした。最初は快調だが、遅い車に引っ掛かりペースが上がらない。後方の車に追い上げられ、一瞬のミスからパスされた。30分後にエースドライバーと交代する。素晴らしい走りでラップタイムを刻むが、コースコンディションの悪化で大きな差にならない。他車も頑張っていた。最後の30分のステアリングを引き継ぐ。順位をキープして無難に走り終えた。ゴール後の冷たい炭酸飲料がたまらなく美味い。
8月5日(月)曇り時々晴れ
アラームの音が頭の中に響いて来て目を覚ます。扇風機が首を振るのに合わせて時折微かな風を感じた。首の周りや胸のあたりの汗が風を受けて瞬間的に熱を奪われ、ひんやりするのが気持ち良い。しかし、背中にわだかまる汗が暑く鬱陶しかった。布団から起き上がる。バスルームで冷たい水、熱いお湯、冷たい水の順にシャワーを浴びた。頭も体もすっきりとする。牛乳とヨーグルトの朝食をとり、新しい下着と短パンを身に着け、家を出た。地下駐車場に停めたうに色のクルマを起こして走り出す。
明日から一足早い夏休みに入るため、いくつかは先送りにし、適当に仕事を片付けた。これでしばらく殺風景な事務所に来る必要はない。解放感に浸りつつ外に出た。日が落ちてしばらく経つのに昼間のような湿った生温い風が暑苦しい。うに色のクルマの幌を降ろして走り出した。自宅に戻り、地下駐車場にクルマを仕舞う。家に戻ると旅行の準備を始めた。着替えなどをまとめ、スーツケースに詰めると相棒の分も合わせて体重をかけないと蓋が閉まらないほどになる。じめじめと暑いこの土地から離れられると思うと悪くない気分だった。蒸し暑い夏の夜を仕方なくエアコンに頼って過す。
8月6日(火)晴れ後曇り
9日間の夏休みの最初の朝が始まる。いつも通りの時間に起きて冷たい牛乳と塩少々を混ぜたヨーグルトと焼きたてトーストで軽く朝食をとった。外は晴れていて今日も茹だるような暑さになるのは目に見えている。
バケツに水を一杯汲み、うに色のクルマが待つ地下駐車場に降りた。夕立ちの中を走り抜けたボディにはタイヤが跳ね上げた泥水の汚れが付いている。水を含ませたスポンジでそっと流した。泥を落として人工セームで水気を拭った後、液体ワックスをウエスにとってボディに塗る。一通り塗終えてからネルのタオルで乾拭きすると表面が軽く滑る様になるのが判った。サーキット走行用の軽量ホイールとミシュランのラジアルタイヤを外して、街乗り用の大径ホイールとダンロップの超偏平タイヤのセットに付け替える。汗が絶え間なく流れた。作業が終わるとシャツが絞れる程重い。
シャワーを浴びて冷たいビールを呑む。ゆっくり休んでから灰色の車に荷物を詰めたスーツケースを積み込み、南に向かった。早めに空港に着いて地上で羽を休める旅客機を眺めながら冷たい生ビールを呑む。満員の客を呑込んだ夜の便は長い加速の果てに、地上を離れ、暗い空に飛び立った。
8月7日(水)晴れ
深夜にバンコクを経由して早朝に北欧の玄関口に着いた。エスカレーター一本でホームに出ると電車に乗って国境の海を渡る。1時間程で目的地のルンドに到着した。この街に住んでいる老夫婦の出迎えを受ける。駅から徒歩3分程のアパートが宿に用意されていた。荷物を解くと、早速外に出る。
老夫婦に案内されて、北欧最大の大学を擁し街自体が大学のキャンバスのようになった市街を歩いた。旧市街はほとんど石畳が敷き詰められている。850年以上前に造られた石造りの大聖堂や、法学部の建物内を見学した。バスターミナルに近い広場で開かれている市場で果物やスモークサーモンを仕入れて植物園に向かう。緑が茂る野外のテーブルに布を広げ、赤ワインを飲みながら、パンにジャムや小エビやスモークサーモンを乗せて食べた。風は心地良く、日射しと軽い酔いが眠気を誘う。午後は民俗博物館を訪ね、この国の歴史と庶民の生活を伺い知った。
晩飯は町中のレストランで、前菜にトマトとチーズのサラダと焼きエビ、メインにステーキを注文する。赤ワインを一本頼んで呑みながら大量の肉とじゃがいもを平らげた。北欧の夏の夜は短かい。9時を過ぎてようやく暗くなった。
8月8日(木)晴れ時々曇り
目を覚ますと寝室にも陽射しが入って来て少し汗ばむほどだった。浴室でシャワーを浴びるとスッキリする。冷蔵庫からデンマーク産缶ビールを出して一本飲み干した。卵とハムとトーストの朝食を取る。ラズベリーの香りの紅茶を入れた。
ルンド駅から電車に乗り、東の町を目指す。駅から旅行案内所まで歩き、情報を仕入れた。「ニルスの不思議な旅」に登場するニルスの家に似た昔ながらの農家と、「白鳥の城」スヴァンネホルム城を巡ることにする。タクシーに乗って一面の麦畑の中を走った。中庭を囲んで口の字型に建てられた農家の庭には林檎が実り、裏庭ではガチョウが飼われている。次に行った5階建ての城の中は博物館になっていて、昔の人々の暮らし向きが偲ばれた。城の一階にあるレストランでランチをとる。客は他に誰も居ない。鴨肉の燻製の前菜に、鱒のソテーのメインと、アイスクリームのデザートがついた。ビールやワインで口を湿らせながらゆっくりと大量のポテトと共に平らげた。
ルンドの街に戻り、買い物をしたりして過す。夜は老夫婦の家でうどんをご馳走になった。さっぱりとして美味い。ふと気が付くと、北欧の長い一日がやっと暮れようとしていた。
8月9日(金)曇り時々晴れ
朝、光の中で目を覚まし、熱いシャワーを浴び、冷たいビールのグラスを空ける。PCを立ち上げてスウェーデン語の表示に面食らいながらメールをチェックした。
ルンド駅から電車とタクシーで国境近くの公園を訪れる。公園内には見事な花壇があり、北欧の短い夏を競うように花が咲き乱れていた。海峡を挟んだ対岸には隣国の古城が見える。タクシーで駅に戻り、フェリーで対岸に渡った。20分足らずの航海で国境を越える。隣国側は酒が安く、大量のビールを買って持ち帰る人が多かった。対岸の公園から見えたクロンボー城は観光バスが何台も停まるような観光地になっている。石造りの古城の中は博物館になっていて、いくつか見所もあった。
夜はチボリ公園を散策する。夏の間だけ営業するこの遊園地は多くの人出でにぎわっていた。生ビールのグラスを傾けながら多様な人種の行き来を眺める。晩飯は公園内のレストランで魚介類のピザとラザニアをとってみた。小海老とムール貝がたっぷり乗せられたトマト味のピザは、ビールに良く合って悪くない。
ルンドに戻る電車は途中で故障して30分程停車した。たっぷりとして座り心地の良いシートのお陰で、それほど疲れない。
8月10日(土)曇り時々晴れ
ゆっくり目を覚まし、PCでメールチェックをしながらビールを一杯飲み干した。トーストと卵とハムの朝食を取る。今日は歩いて市内を廻る事にした。こじんまりとした小さな街だから歩いて充分に廻ることが出来る。土曜日は2時、3時で大方の商店が閉まる為、買い物客で繁華街は非常ににぎわっていた。正午丁度に大聖堂で時を知らせるからくり時計を見る。地下の礼拝堂に降りるとひんやりとして暗く、微かに湿っぽかった。市場や裏通りの雑貨屋などを巡って、細々と買い物をして、歩き疲れた頃、オープンカフェで地ビールのグラスを傾けながらスモークサーモンのランチをとる。
夕方に近所の公園まで散歩をして、傾き始めた太陽と爽やかな風と噴水のある花壇の風景を楽しみながら持参したビールを飲んだ。夜は老夫婦の家でご飯と味噌汁付きの晩飯をいただく。おかずにはジャガイモやトマトのサラダ、スモークサーモンやきのこのソテーなどが並んでいた。赤ワインで口中を洗いながらゆっくりと食事を楽しむ。食後のお茶を飲みながら、旅の途中で撮影したビデオを鑑賞した。いつしか北欧のなかなか沈まない太陽が沈んで短い夜が訪れる。吸い込まれるように眠りに落ちた。
8月11日(日)曇り時々晴れ
朝、目覚めて、日課となったシャワーと、メールチェックと、一杯のビールを楽しむ。スモークサーモンとチーズとトマトとトーストの朝食をとった。少し街を散歩して簡単な買い物を済ませてから再び荷物を満載したスーツケースを引き摺って駅に向かう。隣国の空港までは一時間あまりの短い海外旅行だ。空港まで見送りに来てくれた老夫婦と別れ、パスポートコントロールを抜ける。することも無くぶらぶらと賑やかな免税店を冷やかした。
離陸時間が近づいてから、搭乗ゲートに向かい、満員の機内に乗りこむ。レカロのシートは狭いが座り心地は、それほど悪くなかった。エンジンの唸りが高まると機は一気に加速し、軽い衝撃と共に大地を離れる。短い北欧の旅は終わった。チキンのトマトソースの機内食を、冷たいビールと共に平らげると、シートに身を預け、目を閉じる。直ぐに眠気が押し寄せて来て意識を眠りの底に引き摺り込んでいった。
8月12日(月)曇り時々雨後晴れ
10時間以上の飛行を続けて来た機体が厚い雲を抜けるとやっと地上が見えた。早朝の東南アジアの王国は雨が降っている。空港を出ると日本よりもむしろ涼しく感じるぐらいだ。空港近くのホテルにチェックインすると、シャワーを浴びてしばらくベッドに潜り込む。
昼近くにセットしたアラームで目を覚ますと、着替えてロビーに降りた。空港で予約しておいた市内ツアーのガイドは女性だった。この国の工場で生産される「協調」を意味する名前の日本車は、空調も良く効いて乗り心地も良い。市内は王妃の誕生日で祝日となり非常に混んでいた。8年前に訪れた時よりも2輪車や3輪タクシーの姿が減っていて、4輪が増えている。順調に経済が成長し、国民の収入もアップしたようだ。それと共に、物価も2倍ほどに跳ね上がっている。きらびやかな色調の寺院や金色に輝く仏像などを見学して廻ってから、最後に地元の人が集まるタイスキの店に案内してもらった。魚介類や野菜など二人で腹一杯になるまで注文してビールの大ビンを2本空けて千八百円程で済む。
戻ってからホテルの周りを少し散歩した。屋台の食事は美味そうだが止めておく。ベッドに潜り込み、眠りをむさぼった。
8月13日(火)晴れ時々曇り
早朝目覚めてホテルのロビーに降りる。コーヒーハウスでビュッフェ形式の朝食をとった。タイ風の惣菜や、中国風のお粥などのメニューがいける。東南アジアの食事の豊かさ、複雑さを見ると、欧米風の食事が簡素で貧弱に思えた。
ホテルのミニバスで空港に向かう。照明が少し薄暗い感じのする空港で出発時間まで何となく過した。定刻を少し過ぎた頃、力強いジェットエンジンの雄叫びと共に機体は重そうに飛び立つ。座席はほぼ満席だ。映画を一本見て、冷たい缶ビールを一本飲んで後はひたすら眠る。気がつくと機は成田上空で旋回していた。見下ろす地上は一面の田圃と畑とゴルフ場で、そこだけを見ると農業国に思える。20分ほども所在なげに旋回を繰り返した後、唐突に着陸体制に入り、あっけなく地上に降りたった。入国審査を終えるとスーツケースを受け取り、駐車場からの出迎えを待つ。
ミニバンで駐車場につくと灰色の車が待っていた。早速乗り換えて走り出す。空いた田舎道を走っていくと夏の夕暮れが迫って来た。正面に大きく成長した入道雲とその中で光る稲妻が幻想的に見える。途中のスーパーでパンを買って食べた。濃厚なコーヒーに慣れた口に薄いのが新鮮だ。
8月14日(水)曇り時々晴れ
早朝目を覚ましてシャワーを浴びる。夕べから用意しておいたラケットバッグや着替えやクーラーボックスを持って地下駐車場に降りた。うに色のクルマの狭いラッゲージスペースに知恵の輪のように荷物を積み込む。西南の方向にある高原の避暑地に向かって出発した。道路は帰省やレジャーの人達で下りが渋滞している。手前のICで高速を降りて一般道を走ったので渋滞には会わずに宿に到着した。途中のコンビニで購入したパンやおにぎりをぱくつき、クーラーボックスで持参した缶ビールを飲んで、朝食にする。
練習が始まった。久しぶりにラケットを握ってコートに立つと気分が良い。高原の避暑地に望んでいた程には涼しくなかった。しばらく練習していると汗が滴り落ちる。スポーツドリンクを頻繁に飲んで体の水分を適正に保つようにした。一時間ほどで練習を終え、四十数名が二つのチームに分かれての対抗戦を始める。出番が廻って来たのは食後だった。一進一退のゲーム展開だが最後は振り切られて7−9で負ける。しかし、チームは大差で勝った。余った時間でさらに何試合か楽しむ。プレイ後のビールや食事はたまらなく美味い。一週間ぶりのテニスの後ではなおさらだ。
8月15日(木)晴れ後曇り後雨
早朝目を覚ますが、喉の渇きを潤すと再び布団に潜り込み、更に2時間ほど眠った。軽く温泉を浴び、宿の朝食をとるとテニスウエアに着替えてコートに出て行く。簡単にアップをしてから、じゃんけんで組み合わせたペア同士でダブルスの試合を始めた。昼までの数時間に6ゲームマッチを3セット楽しむ。それぞれが面白い試合になった。最後は実力が上のペアに対して運にも恵まれて6−6タイブレークの末に7−6(7−5)で勝利を収める。ゲームセットの瞬間には思わず両手を高く天に突き上げた。2勝1敗は相手を考えれば上々の出来と言える。
昼食をとり、温泉に浸かっている間に雨が降り出していた。しばらくして雨が小降りになったので、うに色のクルマに荷物を積み込み、宿を後にする。高原の避暑地はお盆休みとあって酷く混雑していた。雨天でももあり旧道の峠道を諦め、有料道路に入る。まだ未完成で盲腸のように先が閉じられている支線の終点で降りて、そこからは下道を走った。走り出すと停まる気がしない。結局信号以外で停まることなく、自宅のある地方都市に戻って来た。テニスショップでストリングスの張替えをしている間に雷鳴と共に夕立が襲ってくる。
8月16日(金)晴れ後曇り
アラームで目を覚ますと、シャワーを浴び、牛乳とヨーグルトとトーストの朝食をとった。ラケットバッグを背負って家を出て、うに色のクルマに乗り込む。まだお盆休みの会社が多いせいで、いつもの通勤路は格別に空いていた。連続高速走行でカーボンを焼き切ったうに色のクルマのエンジンはいつにも増して快調に回り、気持ち良い排気音を歌い上げる。他の車に邪魔されずに自分のペースで走るのは気持ち良かった。いつもこんな日ならば通勤でさえも悪くない。
人のほとんどいない事務所で適当に資料をまとめ終わると定時に机を片付けて、部屋を後にした。まだ空は充分に明るい。うに色のクルマで壁打ちコートに向かった。一時間ほど汗を流してから自宅に戻る。晩飯は簡単に済ませ、シャワーではなく、久しぶりに風呂をためてゆっくりと浸かった。風呂上りのビールが堪らなく美味い。Macの電源を入れて、しばらく不在の間にたまっていた用事などを処理する作業に没頭した。気が付くと深夜になっている。布団の上に倒れ込むと直ぐに眠りが訪れた。
8月17日(土)晴れ後曇り
目覚ましに頼らず自然に起きた。すでに昼が近い。こんなにゆっくりと寝たのは久しぶりだった。トーストや卵や紅茶などで朝昼兼用の食事をとる。ラケットバッグやスポーツドリンクを入れた水筒などを持って、冷房の効いた部屋から外に出ると、まだ真夏のように暑かった。車で30分ほど離れた地方都市を中心に活動しているサークルの練習会にゲスト参加するために、灰色の車に乗り込んで近くのテニスコートに向かう。
町営のコートは4面で、周りをコンクリートや生垣で囲まれていてオーブンの中のように暑かった。集まって来たサークルメンバーはおよそ12名程だ。相棒と二人で仲間に加わり、一緒に練習を始めた。最初は2面でスタートする。ストロークとボレー&ストロークを終えるとゲームに入った。他の人が早く上がって2面譲ってくれる。3面はダブルスのゲームに使い、残り1面は練習にする。
時間一杯まで8ゲームマッチを1試合と6ゲームマッチ1試合と半分をこなした。気持ちの良い人達が集まった楽しい雰囲気のサークルだ。主催者の性格が表れて面白かった。その後はスクールでの練習もこなし、更に体を絞る。シャワーの後の冷たいビールが実に美味かった。
8月18日(日)曇り時々雨
アラームの音で早朝に叩き起こされる。シャワーを浴びて朝食をとると慌しく家を出た。コンビニで昼食用のパンやおにぎりを買い込み、待ち合わせ場所に向かう。昨日一緒に練習したメンバーの一部と同じ試合に出ることになっていた。試合会場は車で一時間ほど北に走ったところにある。
待ち合わせ場所から2台の車で一緒に走って会場に向かった。お盆休みの最後の日曜日の朝はトラックの数も少なく、道は非常に空いている。快調に走って予定より早く到着した。雨が降ったり止んだりしている。試合が始まる頃には雨が上がった。試合前のコートで軽くアップして体を温める。デフォで一回戦は不戦勝になった。二回線の相手は相方の知り合いだ。しばらく練習をしていない相方は立ち上がりの調子が悪かった。同レベルの相手に一進一退の展開になる。7−6リードで迎えた相方のサービスゲームを落とし、7−7と並ばれた。その後の2ゲームをノーアドの一本勝負で落とし、屈辱的な緒戦敗退となる。最低3試合はするつもりで用意した飲み物が無駄になった。
自宅近くに戻ってくると雨が強くなって、クラブのコートも使えない。シャワーの後のビールは、いつもほど美味くなかった。
8月19日(月)曇り時々雨
関東の南海上には動きの遅い台風が居座り続けていた。風はないが台風と高気圧の隙間をぬって流れ込んで来た湿った空気のせいで雨が降り易い状況になっている。小雨がぱらつく中、灰色の車で家を出た。夏休みが終わって出社再開日に当る企業が多い。いつもより少し早い時間から車が路上に這い出し、混み合い始めていた。通勤路上のいくつかのポイントを通過する度に少しづつ時間をロスしていくのが判る。駐車場に着いたのはいつもより5分以上遅い時間だった。
仕事場を後にしてロッカールームで作業着を脱いで身軽になってから外に出る。日中ほとんど日が差さなかったので蒸し暑くは感じない。南関東は激しい降雨に見舞われた様だが、北関東ではたいした事は無かった。路面もほぼ乾いている。暗い空を仰いで見ても星は見えなかった。
自宅に戻るとちょうど相棒が帰ってきたところに出会う。晩飯には、麻婆豆腐と、エノキと卵の炒め物、卵焼きが並んび、そこに、ご飯とモヤシの味噌汁を添えた。休みの間に溜まっていた片付け仕事を終わらせるのに、深夜までMacに向かう。布団の上に仰向けに倒れ、まぶたを閉じると、たちまち暗い眠りの淵に引き込まれていった。
8月20日(火)晴れ
関東の南海上に停滞していた台風が、やっと重い腰を上げて東の海上に移動していった。その後にはすっきりとした快晴の青空が残される。台風の名残のような少し強めの風が吹いたが、その中には明らかに秋の気配が感じられた。空が高い。うに色のクルマで久し振りの青天井を満喫した。
残業時間に入って少し経ってから仕事場を後にする。まだ空は微妙に明るかった。うに色のクルマの幌を降ろして黄昏色に変わりつつある空の下を走り出す。仕事場のある高台から林の間の曲がりくねった道を降りて、片道2車線ある街道に出てからしばらく走り、幹線道路にぶつかる手前で、わき道に折れて入っていった。細い道を進んでいくと正面に背の高い一塊の木々が見えてくる。テニスクラブのコートは、その木々の下にあった。
駐車場にクルマを入れる。ラケットバッグとテニスシューズをトランクから出すとクラブハウスに向かった。コーチが球だしするボールを打ち返す。ストローク、ボレー、スマッシュなど色々な球種を組み合わせて練習していった。サービスからのラリーに時間を掛ける。最後はゲーム形式でポイントを争った。涼しくなって汗の量は少ないが、終了後のビールは美味い。
8月21日(水)晴れ
意識が戻って来て最初に感知したのは目覚ましのアラーム音だった。寝床を出ると、風呂場で下着をはぎ取ってシャワーを浴びる。冷たい水と熱いお湯を交互に浴びると頭のスイッチが入った。仕事用のバッグとラケットバッグとシューズを持って家を出る。駐車場の工事が入るため、日中動かさなければならない灰色の車に乗って仕事場に向かった。
定時に事務所の外に出ると爽やかな風が大分伸びた髪をなぶる。秋と言っても差し支えないほど涼しく、空が高かった。駐車場から灰色の車を出して、近くの壁打ちコートに向かう。壁に向かってボールを打ち始めると体が汗ばむのが判った。Tシャツを脱いでフェンスに掛ける。先ずスライスショットとスマッシュの打点を確認した。最後はサービスのタイミングを早める練習に熱中する。ラケットを背中に落とし、振り上げる間に一度スイングが止まることをコーチから指摘されていた。ラケットの反動を利用して振り上げるとラケットスピードが上がるのが体感出来るが、タイミングと狙いが不安定になる。その後のスクールではボレー練習を重点的に繰り返した。自宅に戻って冷たいビールを喉に勢い良く放り込んでやった。呆れるほど美味い。
8月22日(木)晴れ後曇り
大分涼しくなって秋の気配すら感じさせる日が続くが、目を覚ますと体が汗ばんでいる。シャワーの誘惑には抗えず、ほとばしる水流の下に飛び込んだ。乾いたタオルで水滴を拭うと爽快な気分になる。TVのニュースを眺めながら冷たい牛乳とヨーグルトとトーストの朝食をとった。歯を磨くと黒いショルダーバッグを掴んで、家の外に出る。エレベータで一階に降り、さらに階段を降りて地下駐車場のうに色のクルマに乗り込んだ。イグニッションキーの一ひねりでエンジンが轟音と共に目覚める。ゆっくりクラッチをつないでやるとうに色のクルマは滑るように走り始めた。
机を片付けて外に出ると暗い夜空に星は見えない。月が雲の向こうから途切れ途切れに姿を見せているだけだった。半袖では肌寒いほど気温が下がっている。うに色のクルマの屋根を降ろして走り始めるとキャビンの中で風が渦を巻いた。ヘッドライトの光を頼りに田舎道を走り自宅に向かう。自宅近くの深夜営業のスーパーで酒と牛乳と野菜を少し仕入れた。自宅に戻り、鯵の開きに納豆と卵焼きと豆腐の味噌汁という旅館の朝食のような晩飯を作る。昨日開けた赤ワインの残りと共に平らげた。ひたすら眠い。
8月23日(金)晴れ後曇り
意識がぼんやりと覚醒すると、手がアラームを止めようとして目覚し時計を求め、さまよっていた。まだはっきりしない意識の中で目覚まし時計を掴むとボタンを押してアラームを解除する。布団を出て、シャワーを浴び、牛乳とヨーグルトとトーストの朝食をとった。ラケットバッグを背負って家を出る。朝のTVでは、午後から天気が崩れると予想していた。灰色の車で仕事場に向かう。
定時に事務所を後にして、外に出ると、ようやく肌に感じられるほどのまばらで小粒の雨が落ち始めていた。半分諦めながらテニスクラブに向かう。市街地に入って行くに連れて、雨が本降りになってきた。今夜のナイターテニスは間違いなく中止になると判る。兆度良い機会だった。クラブの近くの床屋にほぼ2ヶ月ぶりに行って中途半端に伸びた髪を切ることにする。店の前まで行くと閉店時間までは間が有るのに灯りが消えていた。臨時休業らしい。
散髪を諦め、店の前のスーパーで野菜などを買い込む。ご飯と玉葱の味噌汁に、牛肉と人参、ピーマン、玉葱のオイスターソース炒めと言うシンプルな晩飯を作った。食後にMacを起動するが、様子がおかしい。数度の再起動で何とか使用出来た。
8月24日(土)曇り後晴れ
目覚ましの音に違和感を覚えながら起きた。直ぐに午前中からテニスに出かけるつもりだったのを思い出す。トーストと牛乳とヨーグルトの朝食をとるとラケットバッグを持って家を出た。うに色のクルマで20分ほど走って緑豊富な広い公園に着く。今の時期はプール営業中なので、テニスコートに近い駐車場が使えず、少し離れた駐車場に車を停めた。歩いてコートに向かう。
砂入人工芝のコートは昨日の雨で湿っていた。ボールがすぐに水を吸って重くなる。重たくて弾まないボールにてこずりながら午前中一杯ゲームを楽しんだ。駐車場に戻るとスクールの知り合いと出くわす。午後からの練習に誘われた。急いで床屋に行って髪を切り、自宅で昼食を済ませてから再びコートに戻る。午後の陽射しにコートが乾いて良いコンディションになっていた。遅れて来たので、既に練習は終わっていていきなりゲームになる。4ゲーム先取の試合を4つほど楽しんだ。
自宅に戻ると2度目のシャワーを浴びてから、相棒とテニスクラブのナイタースクールに出掛ける。今夜は高校生の団体が居て13名だった。自宅に戻り、3度目のシャワーを浴びる。相棒が作ったタイ風のカレーを食べた。美味い。
8月25日(日)曇り後晴れ
今朝もアラームの音に叩き起こされる。簡単な朝食をとると慌しく家を出た。昨夜タイヤに空気を入れた自転車を引っ張り出すと一台の後輪の空気が既に抜けている。虫ゴムを交換しても空気が入らなかった。自転車をあきらめて、灰色の車でテニスクラブに向かう。
テニスクラブの交流団体戦とパーティーが開催されていた。受付と組分けの抽選を終えると、急いで軽くアップする。すぐに試合が始まった。最初は男ダブで出るが、ミスを連発して敗れる。次はミックスで出た。序盤は競るが中盤で突き放される。ここで相棒が買って来た弁当で昼食にした。食べ過ぎて腹が重くなる。椅子に座って軽くまどろんだ後、再び男ダブで試合に入った。最初はリズムが合わず一気に5ゲームを失う。リズムが噛み合い始めて3ゲーム返すが、反撃が遅すぎた。最後も男ダブになる。中盤に苦しいゲームがあったが、それを粘って奪うと大勢は決した。初勝利を挙げる。
パーティーが始まった。チームはジャンケンで勝って単独2位となる。一日たっぷり楽しんだ後の冷たい生ビールは格別に美味かった。多彩な料理で飽食のパーティの後、自宅で友人夫婦とカラオケを楽しむ。実に愉快な一日になった。
8月26日(月)曇り時々晴れ
この島国の遠く南の海上には、また台風が発生したらしい。まだしばらく影響が出ることはないとTVのアナウンサーは告げていた。家を出ると気温が上がり始めている。高い湿度とあいまって、すでに全身が汗ばんだように不愉快だった。地下駐車場に降りても湿度が高いせいで、ひんやりとした感じは受けない。うに色のクルマに乗り込むとエアコンのスイッチを入れた。涼しい風が流れ出し、肌の表面にじっとりとまとわりつくような湿気を奪い取っていく。
ノートPCを畳んで机に仕舞い、仕事場を後にした。辺りはすでに夜のとばりに包まれている。蒸し暑さは残っていた。急いで駐車場を出て、信号で止められる間にうに色のクルマの幌を降ろす。暗い空を仰いで見ても星はなかった。
自宅に戻ると相棒も帰っている。食卓には、カレーライスと野菜サラダが並んでいた。食後に再び地下駐車場に戻り、うに色のクルマのタイヤを、街乗り用からサーキット走行用に交換する。デジタルの空気圧ゲージとハンドポンプを使ってタイヤの空気圧を4輪とも合わせ込んだ。1時間ほどの交換作業で全身汗だくになる。手を洗いシャワーを浴びて汗を流すと布団に倒れこんで眠った。
8月27日(火)晴れ時々曇り
いつもより一時間早く目覚ましが鳴った。眠り足りず、抵抗する体を布団の上に起こす。トーストと牛乳で朝食を取るとヘルメットバッグを持って家を出た。うに色のクルマの幌を降ろして走り出す。朝の風は思いの外涼しく、気持ち良く感じられた。流れの速い幹線道路を南に向かう。1時間ほどでサーキットの門に到着した。
いつものように受け付けに立ち、参加者を受け入れ、それが終わるとコースの準備も手伝う。午前中の走行コースは広いジムカーナ場にシンプルな楕円形に作られた。座学が終わり、走行が始まる。楕円のコースは加速、減速、旋回という車の基本操作が全て過不足なく含まれていた。荷重移動と車の慣性方向の移動を何度も繰り返しているうちに自然に車の挙動が身につく仕組みになっている。軽自動車から大型RVまで、基本は全く同じで変わらなかった。
午後はサーキット走行になる。気温が上がって、人にも車にも厳しい状況だった。走っていれば気にならない。一日のレッスンが終わると、皆、満足顔になった。こんな笑顔を見られる仕事も悪くない。野外で汗だくになった一日の終わりに、シャワーを浴びてから飲んだ冷たいビールは、まさに至福の味だった。
8月28日(水)晴れ
アラーム音で無理矢理眠りの底から引きずり上げられた。寝床を出て風呂場でシャワーを浴びる。水とお湯を交互に浴びると頭のピントが合った。ラケットバッグとテニスシューズを持って通路に出る。地下駐車場に降りて、うに色のクルマに乗り込み、走り出した。ラケットバッグはトランクの中に入れる。
定時に事務所の外に出ると、むっとするような熱気に包まれた。空には入道雲が重そうに浮かんでいる。駐車場でうに色のクルマの幌を降ろして走りだし、近くの壁打ちコートに向かった。壁に向かってボールを打ち始めると汗が噴出してくる。Tシャツを脱いでタオルで汗を拭いながら、スライスショットとスマッシュを中心に確認した。ボレーも多めにする。1時間ほどボールに集中した。スクールに移動して、さらに練習を繰り返す。壁打ちで形を作ったお陰でボレーに少しキレが出て来た。Tシャツが絞れるほどびしょびしょになる。
自宅に戻ってシャワーで汗を流した。最後に冷たい水をたっぷりと浴びるとさっぱりする。冷凍庫からグラスを出し、冷たいビールを注いで一気に喉に放り込んでやった。痺れるほど美味い。相棒が用意してくれた晩飯を旺盛な食欲で平らげた。
8月29日(木)晴れ
先週とは打って変わって真夏が帰ってきたような暑さだ。布団を離れると、たまらずにシャワーの飛沫の下に飛び込む。乾いたバスタオルで水滴を拭うと生まれ変わったような気分になった。イギリスのプレミアリーグで活躍したサッカー選手のニュースを眺めながら冷たい牛乳とヨーグルトとトーストの朝食をとる。家を出て、地下駐車場のうに色のクルマに乗り込んだ。キーをひねると一瞬のクランキングの後、轟音を上げてエンジンが目覚める。太陽の下に走り出した。カーラジオから流れるパーソナリティーの声も、日本人サッカー選手の活躍のニュースに弾んで聞える。
長い会議が終わり、PCを引き出しに片付けて外に出ると、暗い夜空に星が散りばめられていた。うに色のクルマの幌を降ろして星空の下に走り出す。やや涼しくなった風がTシャツの袖から入り込んで来て、汗ばんだ肌をなぶった。幹線道路に入ってアクセルを開けるとキャビンの中で風が渦を巻く。黒いすす混じりの排気ガスをぶちまけながら走る大型トラックを追い越すと、また爽やかな空気が肺に入ってきた。自宅に戻ると相棒が揚げナスを用意して待っている。冷たいビールに良く合って実に美味かった。
8月30日(金)晴れ後曇り
目を覚まして、鳴り続いていたアラームを止めると、少しの逡巡の後に布団の上に起き上がった。習慣となったシャワーを浴び、牛乳とヨーグルトの朝食をとる。仕事用のカバンの他にラケットバッグを背負って家を出た。朝のTVニュースでは一日中晴れると予想している。うに色のクルマで仕事場に向かった。
定時に事務所の重い扉を開けると、まだ外には昼間の熱気が残っている。急いで着替えて駐車場まで歩いた。うに色のクルマに乗り込み、幌を降ろすとテニスクラブに向かう。車が集中する環状道路の交差点でしばらく流れが滞った。クラブの近くのスーパーで菓子パンと牛乳で小腹を落ち着かせる。スクールが始まるとレッスン生は5名だけだった。密度の濃い練習になる。ボレーとストロークとスマッシュの球出し練習から、レッスン生同士の打ち合いでダブルスの練習に入っていった。蒸し暑い夜で、汗が面白いように流れ、汗拭きのタオルもすぐに汗で重たくなる。レッスン終了後に乾いたTシャツに着替えた。
家に戻るとシャワーに飛び込む。冷たい水を浴びて体の水滴をタオルで拭うと生き返った気分だ。冷やしたグラスに注いだビールを一気に飲み干すとたまらなく美味い。
8月31日(土)晴れ
目覚ましを止めても5分ほど起き上がれなかった。TVの旅番組を眺めながらトーストと牛乳とヨーグルトの朝食をとるとラケットバッグを持って家を出る。うに色のクルマで30分ほど走って河川敷の広い公園に着いた。今日も暑い一日になるだろう。アップからボレー&ストロークで汗をたっぷり絞った後でゲームに入った。2ゲーム半楽しむと昼になる。暑さで頭が朦朧としていた。
うに色のクルマをドッグ入りさせる。数ヶ月前に交換したばかりのドライブシャフトブーツが再び切れていた。1時間ほど待っている間に交換が終わる。さらにカー用品店に行き、真夏の耐久レースで過酷な状況に晒されたエンジンオイルとブレーキフルードを交換してやった。心なしかエンジン音が落ち着く。
夜は昨夜に引き続きテニスクラブのスクールに行った。午前中からサービスの調子が悪い。コーチに尋ねるとラケットを振り出す右肘が下がっていることを指摘された。それに注意しながら練習をすると、少し調子が戻ってくる。客観的な眼が役に立った。今日も蒸し暑く、絞れるほど汗が流れる。自宅に戻って3度目のシャワーを浴びた。風呂から上がると、冷やしたグラスとビールが待っている。