12月1日(日)曇り時々雨朝起きて紅茶を入れ、食パンをトースターにセットし、フライパンでチーズ入りオムレツとウインナーを焼いた。トーストにマーガリンとマーマレードを塗って食べると、パンの甘い匂い、マーガリンの香り、マーマレードの甘さが口中と鼻腔をまとめて楽しませる。熱いミルクティーをがぶりと飲んだ。オムレツは、中が柔らかく絶妙に火が通されている。チーズの塩気でちょうど良い味だった。
外はどんよりと灰色の曇り空が広がっている。灰色の車でテニスクラブに向かった。1時間半のスクールでアップを済ませ、さてこれからと言うところで雨が落ちてくる。午後のテニスは諦めることに決めた。買い物、掃除、洗濯など溜まった家事を片付け、部屋の中が落ち着くと、着替えやタオルを持って温泉に向かう。自宅から東に走り、河を渡り、小さな町が運営している、こじんまりとした公共の温泉に着いた。サウナや打たせ湯で疲れをほぐす。
街に戻って餃子専門店でエビ餃子、キムチ餃子、スープ餃子を食べた。弾力のあるエビの身が丸ごと入った餃子が美味い。キムチは辛味が適当だ。ふわっとした溶き卵や小松菜が入ったスープに浮かべられた餃子が実に美味い。胃も心も大満足だ。
12月2日(月)曇り時々雨
月曜日の朝、少し混み合う街道を、うに色のクルマで走って行く。街の東側を南北に流れる河に近付くと、昨夜の雨が、まだ路面に少し残っていた。橋を渡って冬枯れの田んぼの中を通り抜ける。ウィンドウが曇ってきたのでサイドウィンドウを僅かに開けた。冷たい風が吹き込んで来て、たちまち曇りを拭い去る。
仕事を切り上げて外に出た。雨は止んで路面も乾いている。帰り道で少し遠回りをして、眼鏡屋に寄った。昨日、古い眼鏡のレンズを新しく選んだフレームに移植するように頼んである。古い眼鏡は黒いセルフレームで形状も大きかった。新しいフレームは薄いブルーのメタルで、レンズ部は小さい。掛けてみるとツルにバネ蝶番が組み込まれてフィット感が良かった。レンズ面が小さいのでフレームが視野に入るし、眼球を動かすとレンズを通さないぼやけた映像が入ってくる。機能としては昔の眼鏡の方が優れていた。流行は、機能よりもファッション重視だから仕方が無い。
自宅に戻ると大鍋でお湯を沸かし、久し振りにパスタを茹でた。モヤシと豆腐で中華風の炒め物を作り、パスタにからめる。熱々のパスタを頬張った。ワインが合うだろうが、休肝日なのでこらえる。
12月3日(火)晴れ
仕事を途中で打ち切って急いで家に戻る。帰宅ラッシュの時間を少し過ぎているので、それほど混んではいなかった。郵便受けには予想通り、宅配業者の不在配達連絡票が入っている。エレベータで部屋に上がると、すぐに電話を掛けた。電話の向こうのオペレータは、ドライバーと連絡を取って折り返し電話すると言う。しばらく待つと電話があった。ドライバーはうちに向かっているらしい。
晩飯の支度を始めていると、宅配屋が呼び鈴を鳴らした。インターホンのボタンを使ってマンションの門を開けてやる。今まで使っていた古い機器と引き換えに、新しい機器を宅配ドライバーから受け取った。新しい機器を使えば、インターネットの通信速度が上がり、IP電話が使えるようになる。早速、ADSLモデムをMacの近くに設置した。最初のADSL体験は感動的だったが、8Mを12Mに変えても変化は感じない。
食事の支度を続けた。電話が掛かって来て、少なくとも着信の方は何も問題無い事が判る。晩飯はキムチ鍋とグリーンサラダにした。安いスパークリングワインを開ける。少し甘かった。冷たいワインで口を冷やしながら、卓上コンロで煮え立つ鍋の中身を全て平らげる。
12月4日(水)雨
うに色のクルマのドアを開けるとサイドサポートが張り出したレカロの運転席が目に入った。一見すると助手席側と大きな違いが無いが、乗り込もうとして近くで見ると、シート地の微妙な柄や形状の違いが目立つ。腰を下ろす時に盛り上がったサイドサポートで僅かな引っ掛かりを感じた。着座すると包まれ感が気持ち良い。リクライニング角が無段階に調整出来るのも意外に便利だった。イグニッションをオンし、エンジンをスタートさせると、シートベルトを締め上げてから発進する。うに色の流麗な車体が夜明けの街に滑り込んでいった。
夕方になって雨が強くなり、テニスを諦める。スーパーに寄って買い物を済ませた。自宅に戻ると米を研ぎ、小鍋でお湯を沸かして出汁をつくる。出汁が煮えたところで小松菜を入れ、味噌を溶いて味噌汁にした。塩蔵ワカメを水で戻してお椀に入れておく。ご飯が炊き上がるのを待って、刻んでおいたニンニクをフライパンの油で炒めて香りを出し、牛肉、エリンギ茸、ピーマンを炒めた。グリーンレタスの葉をちぎってボウルに盛り、カイワレを散らしたグリーンサラダも作る。鹿児島の芋焼酎をお湯割りにして飲みながら、作った晩飯を平らげた。
12月5日(木)曇り後晴れ
南の海上から雨を連れて来た低気圧が通り過ぎた後に、まるで電車の中にうっかり忘れられた傘のように暖気の一塊がぽつんと置き去りにされていた。ロッカールームで着替えて外に出ると、寒さが緩んでむしろ温かくさえ感じる。駐車場への数分の道程を低く口笛を吹きながら足早にあるいた。リモコンキーでドアロックを解除すると、助手席にショルダーバッグを放り込み、たっぷりとした大きさのレカロシートに腰を沈める。エンジンを掛け、ヘッドライトのスイッチを入れると、うに色の車体を夜の闇の中に走らせた。
街中の餃子専門店の前でクルマを停め、店に入る。メニューが変えられたのに気付いた。すぐに客ではなく店の都合で改められたものと判る。メニューの選択肢は減り、デフレの時代にあろう事か値上げされていた。信じられない思いでメニューを眺め、呪いの言葉を口走りそうになる。今は金額は大きな問題ではないが、自腹では2度と来ないと心に決めた。おむすび餃子、スープ餃子、シソ焼餃子、スタミナ焼餃子を注文する。おむすび餃子はご飯の量が増えバランスが崩れていた。焼餃子、スープ餃子の味は変わっていない。どこか満たされない思いのまま、店を出た。
12月6日(金)晴れ
レッスンに間に合うように仕事を切り上げた。PCの電源を落とす。机の下に置いてあったバッグを肩に掛けると急いで事務所を出た。ロッカーで着替えて駐車場までの暗い道を急ぐ。うに色のクルマの座り心地の良いレカロシートにすっぽりと収まると、闇の中に走り出した。
スーパーで栄養補助食品とアミノ酸系飲料を買って腹に入れておく。テニスクラブの駐車場にはレッスン開始の数分前に滑り込んだ。クラブハウスで靴を履き替え、ラケットを持ってコートに出ていく。動く前は寒さを感じるが、ボレー&ボレーでアップを始めると体が温まってきた。球出しからストロークの練習に入ると汗ばむほどになる。レッスン生は4名なので、たっぷりと打てた。最後はゲームをする。終了時間までに6ゲーム楽しめた。
終了後、近くの餃子専門店に行く。駐車場に車を停め、店に入ると客は一人もいなかった。焼餃子、シソ餃子、激辛餃子、水餃子を一つづつ頼む。待っている間に客が増え、すぐに小さな店はほぼ満席になった。出された餃子は甘味があり、激辛餃子も言うほど辛くない。やや物足りない思いが残った。自宅に戻ると熱い風呂で汗を流し、冷たいビールで一日にピリオドを打つ。
12月7日(土)曇り後雨
アラームの音で無理矢理目覚める。渋々布団から這い出てストーブとTVを点けた。旅番組を見ながらティーバッグの紅茶をすする。ラケットバッグとシューズを持って家を出た。うに色のクルマでテニスコートに向かう。昼まで久し振りのサークル練習を楽しんだ。時折気まぐれな空から冷たい小糠雨がぱらつく。ゲームの時間を多めにとった。
午後からは事務所に出る。昼食は携帯の栄養補助食品で済ませた。夕方になると流石に空腹が耐え難い。仕事場を後にして自宅に一旦戻った。灰色の車に乗り換えて相棒と共に家を出る。餃子ラリーの後、なかなか行く機会がなかった中華料理屋に向かった。しばらく並んで店に入る。焼餃子と水餃子を注文した。ラーメンも出すこの店の水餃子は澄んだ鶏がらスープで茹でられる。スープの塩味でそのまま食べた。スープから立ち上る、すっきりとした鶏の香りが堪らない。
餃子を堪能した後、すぐ近くのスーパー銭湯に向かった。冷たい雨が降る中、ジェットバスで疲れをほぐし、サウナと露天風呂を往復すると体の内部から疲れが霧散し、生きる気力が湧いてくる。自宅に戻り、冷たいビールを乾いた喉に流し込んだ。休日の夜はゆっくりと更ける。
12月8日(日)曇り時々小雨
アラームの音で眠りを破られた。しばらく頭に靄が掛かったまま、ぼんやりTVを眺める。次第に意識がハッキリしてきた。服を着替えると、灰色の車をスタッドレスタイヤに交換する。次にうに色のクルマも街乗り用のタイヤに交換した。2台分のタイヤを交換し終えると家に戻る。
ミルクティー、トースト、スクランブルエッグ、ウインナー、ヨーグルトのブランチが用意されていた。熱く香り高い紅茶が喉を焼く。トーストにはマーガリンをたっぷり塗った。充実したブランチを終える。支度をして家を出て、近くのテニスクラブに向かった。時折小糠雨がコートを濡らすが、問題はない。メンバーとゲームを楽しんだ。日没後はナイターの灯りの下で一時間半のレッスンを受ける。半日テニスに興じると無性に腹が減った。
灰色の車で街中に向かい、中国料理屋に入る。今夜も餃子三昧を楽しむ事にした。蒸しエビ餃子、蒸しニラ餃子、茹で餃子4種、焼餃子2種を注文する。やがて、もうもうたる湯気と共に餃子が運ばれてきた。厚手のむっちりした皮を噛むと中から旨味をたっぷりと含んだスープが溢れて口中を満たす。貴重なスープを逃がさないよう一口で頬張った。堪らなく美味い。
12月9日(月)雪後曇り
目が覚めてカーテンを開けると一面の雪景色に驚く。天気予報で予想されていたとは言え、非日常な風景に、しばし目を奪われた。月曜日の朝、休みたい気持ちを押さえ、相棒と共に家を出る。駅まで歩いて電車に乗った。数分の遅れが出ている。駅前のバス停に並んだ。本数の少ないバスを20分程度待つ。やっと現れたバスに乗り込むと狭い座席に体を押し込め、目を閉じた。時折目を覚ますがどこを走っているのかも良く判らない。車内は熱いほど暖房が効いていて転寝が堪らなく気持ち良かった。突然の大雪で渋滞が激しく、空いていれば2〜30分の距離に2時間掛けてバスは停留所に辿りつく。家を出てから3時間が経過していた。雪は小降りになったが、まだ休まず降り続いている。湿った雪を踏みしめながらロッカールームに向かった。
家に辿りつくと野菜やおでん種がぎっしり詰まった土鍋が煮えたっている。冷たいビールと香り高い芋焼酎のロックで口中を冷やしながら、熱々の鍋を頬張った。肉団子やおでん種からも旨味が出て溶け込んだスープで、出来合いのきりたんぽを入れて煮る。半突きにされ、軽く炙られて香ばしさも兼ね備えた米にスープがしみ込んで実に美味かった。
12月10日(火)曇り
仕事を切り上げて事務所の外に続く戸を開けると、まるで冷蔵庫の扉を開けたかのような冷気が体を包んだ。朝から冷え込んでいたが、日が落ちてからは更に厳しい底冷えに始まっている。外階段にはまだ雪が積もっていた事もあり、少し遠回りになるが、方向を変えて建物の中を横切ってロッカールームに向かった。着替えて外に出ると、まだ歩道などに白い雪が残っている。心配した凍結は始まっておらず、水溜りはまだ水のままだった。駐車場でスタッドレスタイヤを履かせた灰色の車に乗り込むと、少し慎重なドライブで家路を辿る。
自宅に戻ると昨夜のおでん鍋の残りを温めて、晩飯にした。少し煮詰まって味が濃厚になったスープを煮立たせ、きりたんぽを入れると、たちまちスープを吸って出汁色に染まり、ふっくらと膨らむ。見るからに美味そうな鍋が出来た。熱々の鍋の具にからしを付けて食べる。甘味の有る出汁の味が染み込んだ具材はどれも柔らかく、美味かった。飯を食べ終わるとバスタブにお湯を張り、森林の香りの入浴剤を入れる。香りをじっくり楽しむ為に軽い文庫本を持ち込み、お湯に浸かりながら読んだ。20分もすると我慢出来ないほど汗が出て来て爽快になる。
12月11日(水)晴れ
まだ冬の早い夕暮れが訪れる少し前に、家を出て歩いて駅に向かった。切符を買って、ちょうど駅に滑り込んで来た電車に乗る。暖かな座席に腰を下ろすと持参した文庫本を読み始めるが、すぐに睡魔が訪れ目を閉じた。目を覚ますと、すでに日が落ちて窓の外は真っ暗になっている。2回電車を乗り換えて都心の地下鉄の駅に降り立った。
少し歩いて坂を登ると目的地の会場に着く。三々五々参加者が集まって来て、談笑しているうちに会は始まった。うんざりするほど長い祝辞の後、やっと待望の乾杯の声が掛かり、冷たいビールにありつく。テーブルに並べられた料理は格別美味くもないが、悪くもなかった。ビールを飲みながら、しばらく食欲を満たす。やがて表彰式が始まり、仲間が表彰されるのを拍手で祝った。
腹がくちくなったところで会場を後にし、近くのパブに移動する。小奇麗なビルの2階に入ったところに店を構える小洒落たパブだった。独特の香りがするスタウトを一杯頼む。一時間ほど仲間達と談笑した後で、皆に別れを告げて一人で店を出た。来た時と別の駅で2回電車を乗り換えて北を目指す。日付が変わる少し前に自宅近くの駅に辿り着いた。満天の星に迎えられる。
12月12日(木)晴れ
西高東低の気圧配置が続いている。大陸からの寒気団が南下して来て関東地方をすっぽりと覆っていた。屋外の駐車場に停められた車のボンネットやガラスには、びっしりと凍り付いた霜が、昇り始めた太陽の弱弱しい光に白く輝いている。コーデュロイのスラックスに中綿入りのジャンバー姿で外に出た。寒い。毛糸の手袋をはめるとだいぶ手の冷たさが和らいだ。うに色のクルマのシートに腰を落とすとエンジンを始動する。ガソリンに、微量のオイルが含まれた添加剤を加えてから、エンジン音のガサつきが取れてややまろやかになっていた。エンジン音自体も静かになった気がする。
珍しくくしゃみが止まらず、鼻水が流れた。軽い風邪の症状らしい。仕事場に隣接した診療所で感冒薬や抗生物質をもらい飲んでおいた。早めに仕事を切り上げて事務所を出る。駐車場に停めたうに色のクルマに乗り込むと、車室内温度計は2℃を下回っていた。
自宅に戻るとピーマン肉詰と、おでん種や野菜などをたっぷりと入れた具沢山の味噌汁と、アボカドのサラダなどが用意されている。冷たいビールで喉を消毒してから、豆板醤を少し効かせた味噌汁をすすった。胃の深部から体中に温もりが広がる。
12月13日(金)晴れ
仕事を途中で放り出して事務所を出た。白いウォームアップスーツの上下に着替えて外に出ると痺れるような寒気が体を包む。日中も寒かったが、日が沈んで更に厳しく冷え込んでいた。駐車場までの暗い道を急ぎ足で歩く。うに色のクルマで闇の中に走り出した。
テニスクラブの駐車場に駐車すると靴を履き変える。動き始めると、少し体が温まってきた。レッスン生は4名だったので、ゲーム形式の時間を多めに取る。一人の男のストロークが速いだけでなく安定度を増していて何度もパスを抜かれた。
レッスン終了後、駅前で相棒を拾うと駅近くの餃子専門店に行く。小さな店だが客は二組で、席にはまだ余裕が有った。4人掛けのテーブルにつく。この店の水餃子のスープは、澄んだ鶏がらスープで僅かに東南アジア的な酸味が感じられ味わい深かった。そのスープにタンメンのような野菜の具が少量入っていて、ふっくらした餃子が浮かぶワンタンスープといった風情だ。揚げ餃子はスナック感覚のパリッと揚がった皮を噛むとサクサクの食感が楽しめる逸品だった。塩味で食べさせるところがまた良い。キムチ餃子も適度な辛味で美味かった。美味い餃子に舌も腹も満足して店を後にする。
12月14日(土)晴れ
アラームの音で目覚める。トーストとコーヒーの朝食を取ると家を出た。駅に向かう。南へ向かう列車に乗った。2回乗り換えて目的地に着く。迎えの車でテニスコートに向かった。陽射しは覗いていたが、空気が冷たい。ボールを持ってコートに入り、アップを始めた。軽いアップを終えるとやっと体が温まり、汗が噴出してくる。サービス&リターンをしばらく練習してからゲームを始めた。6ゲーム先取、5−5タイブレーク、アドバンテージありの試合は久し振りになる。ノーアドバンテージ方式より一試合の時間は掛かるが、ゲームとしては面白かった。夕方日が暮れるまでお楽しみは続く。
コートを後にして仲間の家に行った。一休みしてからシャワーを浴びさせてもらうと気分がスッキリする。すぐ近くの居酒屋に移動して、忘年会が始まった。今年一年の感謝を込めてビールで乾杯する。空腹に耐え切れず餓鬼の様に並べられた料理に飛びついた。煮物や、鍋物など良い味が染み込んだメニューが多い。刺身や生牡蠣なども堪能した。眞露の玉露割りに切替えて更に飲み続ける。楽しい宴の時間は瞬く間に過ぎた。再び列車を乗り継いで自宅に戻る。目を覚ますと丁度降りる駅だった。
12月15日(日)晴れ
アラームの音が遠くから響いて来て、意識に掛かった霞みを吹き払って行く。眠りは破られた。目の奥に軽い痛みを感じて目をしばたかせる。しばらくして、やっと目の焦点を合わせられるようになった。TVを眺める。朝食を食べても、今一つ活力が湧いてこなかった。少し休んでからテニスウエアに着替えて家を出る。近くのテニスクラブに向かった。
テニスクラブの駐車場はいつもより少し空いているようだった。クラブハウスのメンバーの数も心なしか少ない。早速来たばかりで手すきの人を見つけてアップを始めた。しばらくすると、そこに二人が加わってゲームを始める。そのゲームを皮切りに勝ったり負けたりしながら日没までゲームを満喫した。最後の試合は3−3となったところでボールが見え難くなったので打ち切りにする。体力も充分に使い果たして満足感と疲労感に包まれていた。熱いコーヒーで神経に活を入れてから、自宅に戻る。
壁のモジュラージャックからADSLモデムまでの長い電話線を廃して、短くした。代りにLANケーブルを長く引く。これで接続スピードが多少改善される筈だった。Macの配置換えとセッティングを終えると冷たいビールで喉を潤す。
12月16日(月)晴れ後曇り
目が覚めると妙に体が重かった。先週の疲れが残っているのかと考えて軽く舌打ちする。少し腰や肘の関節も鈍い痺れのようなものを感じた。気が乗らず、のろのろと着替えて家を出る。うに色のクルマに乗り込んで仕事場に向かった。しばらくして背筋に悪寒が走り、ようやく風邪の引き始めの症状に思い当る。少し喉が腫れて、熱が出ているようだった。
少し帰りが遅くなる。街に出て餃子を食べて帰ろうと思い付くが、遅くまで空いている店は月曜定休が多い事も思い出した。うに色のクルマの暗いマップランプで資料を調べて見ると、やはり営業時間に余裕がある店は休みになっている。今日空いている店に行くには閉店時間を気にしなければならなかった。諦めて自宅に戻ることにする。帰り道では徐々に体調が悪くなってくるのが判った。自宅に戻り、ご飯を温め、ほうれん草の味噌汁を作る。おかずにはピーマン肉詰の残りと鯵の一夜干を焼いた。充分な晩飯になる。ゆっくりと風呂に入り、充分に温まった。熱いミルクティーで水分を補給して布団にもぐり込むと、たちまち睡魔が襲ってくる。夢も見ずに眠った。
12月17日(火)曇り
目覚めると昨夜よりも更に体調が悪い。体温を測ってみると38度弱の微熱があった。昨夜の雨で路面が濡れている。ミルクティーを飲み干すと灰色の車に乗り込んで家を出た。時折腰に悪寒が走る。仕事の途中で敷地内にある診療所に向かい、風邪薬を処方してもらった。熱はほとんど上がっていないのでたいした風邪ではない。
灰色の車はスタッドレスタイヤを着けているので路面の当りは柔らかいが、しゃーという高周波の打音が出た。車の外から透過して来るノイズはタイヤの打音がほとんどになる。エアコンの送風を4目盛りある内の3番目まで上げると、走行音が掻き消された。車室内の温度を上げても背筋がゾクゾクする感じは変わらない。
自宅に戻るとココナッツミルク入りのカレーが出来ていた。普通なら食欲を誘うはずのカレーの香りにもあまり気分が乗らない。風邪薬のせいで胃が荒れているようだった。それでも冷たいビールと共に軽くカレーライスを一皿平らげると、そのまま布団に倒れ込むように潜り込む。熱を測ってみると、やはり38度程度と微熱が続いていた。しばらく雑誌をめくっていたが、何時の間にか眠りの底に引き摺り込まれる。暗い虚無の世界だった。
12月18日(水)晴れ
目覚し時計のアラーム音でいつもの時間に目覚めた。しばらく逡巡していたが外に出ていく気が起きない。トイレで用を足し、水分を補給すると再び布団に潜り込んだ。次に目が覚めると昼近い。疲れが溜まっていたか、体が弱っていたかのどちらかだった。布団から起きあがると軽い眩暈がしたものの、だいぶ気分は良い。
家の中の片付けをしながら、MacにOSXをインストールし始めた。インストールは上手くいかず、途中でエラーが出てインストーラーが落ちるか固まってしまう。メモリを差し直したり、要らないデバイスを外してみたり、何度もHDDをフォーマットし直してみたりするが、結局うまく行かなかった。MacでOSがインストール出来ないと言うのは初めての経験になる。やはりUNIXベースのOSは一筋縄では行かないと思い知らされた。
晩飯は昨夜のカレーにする。冷たいビールを口に含むと、昨夜は金属的な味しかしなかったが、今夜はちゃんとビールの味がした。体が回復しているのが判る。カレーライスをお代わりするほど食欲も戻っていた。食べ終わった後は薬の副作用か胃がもたれる感じが残る。念のため胃薬も飲んでおいた。熱は下がっている。
12月19日(木)晴れ
寒い朝だった。布団から出るのに心理的な抵抗が大きい。ボタンを押すと5分後に再びアラームが鳴る目覚し時計のボタンを何度か押す事になった。タイマーで自動的に作動し始めた灯油ヒーターが20分ほど稼動した頃に、ようやく心理的障壁を乗り越え布団を出る。熱いミルクティーを飲むと、やっと外に出る気力が湧いてきた。
地下駐車場に降りて、うに色のクルマに乗り込むとエンジンをかけて走り出す。まだ、ほのかに夜の残滓を感じて、スモールランプを点けた。メーターの暗い文字盤に数字と目盛りが薄いグリーンに浮かびあがる。指針の先は淡いオレンジ色に光った。速度計の針も回転計の針も低い位置で微かに震えている。ゆっくりと敷地内を走って門の前に出た。電動の門がクルマを検知してじわじわ開き始める。充分に開くのを待ってから外に出た。アクセルを踏むと回転系の針が、次に速度計の針が上がって行く。ギアを入れ換えるとオレンジ色の針が何度も計器盤の上をダンスした。
自宅に戻りOSのインストールに再挑戦する。怪しいメモリを抜いてからMacを起動すると昨日の抵抗が嘘だったように、あっけなく完了した。見慣れない美しい画面に、しばし見惚れる。
12月20日(金)晴れ
終らない仕事を途中で放り投げて事務所を出た。白いウォームアップの上下に着替えてロッカーの外に出ると寒気が押し寄せて体を包み込む。服の上から容赦無く体温を奪おうとしていた。駐車場まで数分の道程を急ぎ足で歩く。うに色のクルマのシートに腰を落とすと走り出した。
テニスクラブの駐車場に他の車は一台しかいない。靴を履き変えてコートに入った。左膝に違和感を感じ、入念に体操で体をほぐす。ボールを打ち始めると右肘が痛んだ。少し温まってくると気にならなくなる。レッスン生は3名だった。コーチも入れてサービス&リターンを30分以上続け、残りの時間はゲームの形で練習を重ねる。一人の男の速いストロークとスピンのショートクロスに今夜も苦しめられた。他の二人はサービスも速いのでコントロールが難しい。攻め手を見出せず、劣勢に追い込まれた。
駅前で相棒を拾い、中華料理店に行く。ちょうど団体客と入れ替わりになった。広い店内に今は客が少ない。エビ蒸し餃子、フカヒレ餃子、ニラ焼き餃子、手作り焼き餃子、味噌ダレ水餃子などを注文すると、冷たい水をグラスで飲み干した。出て来た餃子はどれも上品な味付けで美味い。満足して店を出た。
12月21日(土)曇り後雨
カーテンを開けると低い雲が空を重苦しく満たし、気持ちまで薄暗くなるように陽光を遮っていた。天気予報も午後から雨になる確率が高い、と告げている。テニスウエアに着替え、ラケットバッグを背負って家を出た。うに色のクルマでテニスコートに向かう。遅れて到着すると2面のコートには4名のサークルメンバーしかいなかった。軽く準備体操を済ませ、コートに入り、5名で練習を続ける。最後の1時間程は、ゲームで仕上げた。昼になり解散する頃になって雨が落ち始め、次第に強くなっていく。雪に変わる気配さえする、冷たい冬の雨だった。午後からの練習は中止にせざるを得ない。
午後からは予定を変え、出社することにした。雨の午後をPCに向かって過ごす。日が落ちてから更に1時間半ほど過ぎたところで机を片付け事務所を後にした。
自宅に戻ると、相棒を連れて再び雨の街に出る。早い時間で仕舞いになるため普段は行けないラーメン屋に向かった。待つことも無くカウンターに陣取り、焼餃子と水餃子を注文する。甘口の焼餃子と、やはり澄んだスープに浮かんだ甘口の水餃子を腹一杯食べた。帰りに銭湯に寄ってサウナと露天風呂で汗を流す。こんな日も悪くない。
12月22日(日)曇り
目を覚ますと雨は上がっていた。軽く朝食をとってからテニスウエアを着て家を出る。近くのテニスクラブに向かった。コートはすでに大勢のメンバー達で埋まっている。籤を引き、チーム分けをした。メンバーが6チームに別れて総当りで対戦する年に2回のクラブ内大会が始まる。1チームの人数構成から、男ダブ2、女ダブ1、MIX1の4試合で対戦し、2−2の場合はジャンケンで勝敗を決する規則になった。男性は1チーム6名おり一人は休みになる。5対戦の内男ダブ2試合、MIX2試合の4試合に出る事になった。
最初の対戦は男ダブで、県男ダブ優勝者の一人が相手にいた。第一試合でもあり、まだスイッチは入っていない。どうにもならない事はなかった。それでも左から繰り出されるサービスは脅威になる。パートナーとのコンビネーションも悪くなく、競ったポイントを奪う事が出来た。スイッチが入る前に6−4で逃げ切る。次の試合も苦しい展開になった。キープキープで進んでいく。最初のサービスをダウンした。結局その1ゲームを取り返せず4−6で負ける。相性があるのか、どのチームも似たような勝敗数で競り合っていた。ランチを冷たいビールと共に味わう。
午後の試合はMIXだった。対戦相手には、もう一人の県男ダブ優勝者がいる。スイッチが入っていた。最初からハイペースで来る。1本で簡単にポイントされた。1ポイントすら奪えない。女性のサービスも鋭く深く、攻撃の糸口が掴めなかった。全てのポイントが守勢からのスタートにさせられる。女性のリターンミス2本で2ポイント奪うのがやっとだった。0−6の屈辱的な敗北を味わう。チームも敗れた。チームが2勝2敗、個人は1勝2敗で迎えた最後の対戦もMIXだった。ゲームは五分で進行する。5−4からのパートナーのサービスを落とし、5−5と追い付かれた。タイブレークは無く、11ゲーム目が最後のゲームになる。30−0とリードされたところから、思い切ったショットで3ポイントを奪い、30−40とした。ここでミスが出て40−40、ラストポイントの勝負になる。パートナーが鋭角に打ったボレーは相手のラケットをすり抜けていった。6−5の辛勝に、張り詰めた緊張感がほどけていく。
夜はクラブハウスでパーティーになった。チームは3位の賞品をもらう。美味い料理に美味い酒が並んでいた。煮込んだスペアリブがとろりと甘い。豊かな一日だった。
12月23日(月)晴れ
目が覚めると体に若干の痛みが残っていた。本来は出社日だが、休みを届けてある。布団の中でゆっくりと伸びをした。ストーブを点け、熱いミルクティーを入れる。テニス仲間の友人宅のパーティーに招かれていた。相棒と共に出掛ける。
閑静な住宅街の広い敷地に瀟洒な家が立っていた。ドアを開けると大きなレトリバーが出迎える。広い庭はちょっとした雑木林の様になっていて葉を落とした木々の向こうに隣家が見えた。庭では落ち葉を集めた焚き木が始まっている。落ち葉の下にアルミホイルに包まれたサツマイモや肉が埋められていた。湿気た落ち葉を燃え難く、団扇で風を送ると渋々といった風情で燃え始める。やがて蒸し焼きが完成した。寒気が緩んで温かい。テラスに出されたテーブルの上に、焼き上がった芋や肉の他にサラダやオードブルなどが所狭しと並べられた。ビールで乾杯し、ワインや焼酎を飲みながら、食べ、かつ語る。街の雑音が何も聞えないリゾート地の別荘で過すような時間がゆったりと過ぎていった。満腹になると猛烈に眠くなる。
気が付くと夕方だった。灰色の車を相棒の運転に委ね、シートに身を埋める。晩飯を餃子店で済ませると短い冬の一日は暮れた。
12月24日(火)曇り
目覚めの気分は悪くないが、時間は15分ほど遅かった。ストーブとTVを点けてから、熱いミルクティーを飲んで体に活を入れる。表面が風と水を通さない上に、裏地が空気を含んで保温性を高めているにもかかわらず、非常に軽い素材で出来たウエアの上下を、下着の上に着た。地味なオリーブ色で目立たないし、動きも邪魔されない。軽い足取りで家の外に出たが、寒さはほとんど感じなかった。うに色のクルマに乗り込んで、三連休明けで通勤車の出足が早くなっている街に走り出す。
仕事を片付けて家に戻る途中で、少しより道をして住宅街の一角にある小さな菓子屋の前にクルマを停めた。イチゴの乗ったショートケーキとモンブランを購入して包ませる。自宅に戻るとご飯と味噌汁は普段と変わらないが、メインは照り焼きにされた鶏のももだった。イタリア産の白ワインを開けて、グラスに注ぐ。ワインを口に含むと、冷たく滑らかな液体が喉を滑り落ちていった。高級品では無いが悪くない。熱々の鶏ももに齧り付いて肉を食いちぎっては、ワインで口中を洗うのを繰り返していると、原始的な生命感が湧いてくるような心地がした。ケーキで締めくくると、更に充足感が湧いてくる。
12月25日(水)晴れ後雨
目覚し時計のアラーム音が遠くから何度も聞えていた。やっと眠りの淵から這い出ると、いつもより少し時間が遅い。急いでホットミルクティーを作って飲むと、テニスウエアの上下に着替え、ラケットバッグとシューズを持って家を出た。
ほんの少し日の入りが遅くなったような気がして空を見上げる。うに色のクルマで街に向かいスポーツショップでしばらく時間を潰す。手ごろなウエアがあれば購入しても良かったが、見つからなかった。テニスクラブに向かう。照明が照らし出すコートに出るとボレー対ボレーから練習を始めた。ボレー対ストロークを始めた頃に、空から雨粒が落ちてくる。ふと雨音が聞えるほど強く降ったが、次の瞬間に、すぐに雨は止んでしまった。濡れたコートに気を使いながら練習を続ける。サービスを6名で2カゴほど打ち放してボールを集めたところで、レッスンは終了になった。仲間の一人を捕まえて20分ほど乱打をして、物足りなさを補う。
自宅に戻る途中は雨はなく、路面も乾いていた。自宅近くのガソリンスタンドによってうに色のクルマにたっぷりとハイオクを飲ませてやる。スタンドから出た途端、雨粒が幌と路面に弾けて、陽気な音を立てた。
12月26日(木)曇り後晴れ
寒い朝だった。渋々布団を出る。タイマーで灯油ストーブが起動してから、まだ10分程しか経っていない居間は、しんと音が聞こえるような錯覚に陥る程冷えていた。ストーブのファンの音が空しく響く。ポットから熱湯をカップに注ぎ、スリランカ産のティーバッグを落とした。透明な湯に琥珀色が徐々にしみ出してくるのをしばらく眺める。濃い赤色になるのを待ってティーバッグを取り除いた。ミルクを注ぐと透明な水色が瞬く間に白濁して、柔らかな口当たりまで想像できるようなミルクティーの色になる。カップを口元に持ってくると、ふわっと爽やかな香りが鼻孔を満たした。 うに色のクルマで街に向かって丘を下る。車通りが途切れることはないが、人通りは少なかった。駅周辺に近付くとやっと人影が目に付く。駅前で相棒を拾うと中国料理屋の前にクルマを停めた。この店の店主はTV番組で餃子チャンピオンに輝いた程の男だが、小さい店は余り混んでいない。すでに顔なじみになった女将に餃子パスポートを見せ、いつものように餃子のみを注文した。焼餃子では意外だがニラと玉子と干しえびが包み込まれたものが非常に旨い。特製のタレを付けて熱い餃子にかぶりついた。
12月27日(金)晴れ
冷え込みが厳しく、布団の外に出るには勇気がいる朝になった。最初の壁を意志の力で乗り越えてしまうと、なんと言うことはない。ポットのお湯が切れていたので薬缶に水を汲んで火にかけた。お湯を湧くのを待つ間にトーストを焼く。沸騰したお湯で紅茶を入れた。焼き上がったトーストを齧りながらTVの天気予報を眺める。関東は晴れだ。 仕事納めで大掃除を終えると暗くなり始めた空の下を、うに色のクルマで走り出す。帰る途中で、まず電器屋に寄ってFAX用紙を購入した。次に車用品店に入り、フロントガラスの小傷を補修するキットを入手する。スーパーでトイレットペーパーを買い込むと、一度家に戻った。うに色のクルマを地下駐車場に休めて荷物を降ろし、今度は灰色の車で家を出る。先程とは別のスーパーで生鮮食料品を少し買った。牛乳とヨーグルトなどがメインになる。次に酒屋に向かい、しばらく棚を眺めてから九州産の芋焼酎を選びだした。缶ビールも補充しておく。次にガソリンスタンドで灯油を18Lづつ計2個購入した。最後にまた別のスーパーに寄り、野菜を買う。自宅に戻ると土鍋に水と昆布を入れて火にかけた。鶏だんごがメインの寄せ鍋で体を暖める。
12月28日(土)晴れ
ゆっくりと目覚めると年末年始休み一日目の朝だった。軽い食事を取り、身支度を整えるとラケットバッグとシューズを持って外に出る。うに色のクルマで近くのテニスクラブを訪れた。いつもよりメンバーの出足は遅く、人影が少ない。早速、アップをしてからダブルスのゲームに入った。午後早めに上がって家に戻る。
着替えてから近くの駅まで歩いた。南へと向かう列車に乗り込む。予想以上に混んでいて座れなかった。2駅ほど乗ったところで人が降り、席が空き始める。熱い程暖められたシートに腰を下ろすと、列車の周期的な振動とあいまって、瞬く間に眠りに引き込まれた。気が付くともう乗り換え駅が近い。一回乗り換えて副都心と呼ばれる街の大きな駅に着いた。学生時代の友人と待ち合せている。少し遅れて行くとカフェの店頭に他の3名は集まっていた。4名で適当な居酒屋に入る。飲みながら話始めると、学生時代から外見も含めてほとんど変わっていないような気分になった。4時間余りの時間は飛ぶように過ぎて行き、気が付くと帰りの電車の時間が近付いている。お互いに再会を約束しあってそれぞれの方向に散った。暖かい座席で眠る内に自宅近くの駅に帰りつく。
12月29日(日)晴れ
休日2日目の朝もゆったりと目覚める。トーストや炒り玉子などの軽い朝食を腹に入れると、部屋の掃除や洗濯などの仕事を片付けた。午後になってから、相棒と共に灰色の車に乗り、年の瀬が押し迫った街に出掛ける。駅ビルの地下に出店している餃子専門店に入った。元々老舗の味噌屋が開いた餃子店だけに味噌汁餃子や味噌ダレで食べさせる餃子が美味い。焼餃子はパリッとした薄皮に包まれた餡がふわっと柔らかい食感で楽しく、たっぷり掛けられた万能ネギと味噌ダレが旨味を引き出していた。生姜や辛子のスパイスが効いた味噌汁にふっくら皮の餃子も良く合っている。
その後、友人達と待ち合せて知人宅に向かった。ほぼ新築のアパートは、二人には充分広く、使い勝手も良い。総勢7名でテーブルを囲んで、酒を飲みながら熱々のおでんやサラダなどを食べる。ビール、ワインと酒が進み、様々な話題が語られていった。最終の新幹線の時間が近付いて、散会の時が来る。相棒の運転する灰色の車の助手席で寛いでいると家に帰りついた。風呂に入って温まってから少し飲み直す。年末の一日は愉快に過ぎていった。
12月30日(月)晴れ
二日続いた飲み食いで、胃が荒れた気がする。朝食の後で胃薬を飲んだ。先ず、うに色のクルマを洗車してやる。液体WAXを掛け、ガラスには撥水剤も塗布した。次に灰色の車も洗う。泥が落ちると久し振りに表面の光沢が甦った。内部の清掃も終えると気分が良い。昼までにほぼ2台の掃除が終ったので、部屋に戻り、昼食にした。
車2台磨き上げると掃除にも飽きてしまう。午後からは、綺麗になったうに色のクルマで近くのテニスクラブに顔を出す事にした。年末のクラブには人も少ない。数時間の間に何ゲームか遊ぶと日が傾いて来た。熱いコーヒーを飲んで、しばらく休息してから家に戻る。晩飯には、白菜や茸をメインにした鍋を作った。冷酒のグラスを傾けながら腹一杯食べると体の内部から温まる。休日がまた一日過ぎていった。
12月31日(火)曇り後雪
目覚めの気分は悪くないが、天気は余り良くない。朝食をとってから相棒と共に家を出た。近くのテニスクラブに車を停めて、昼までの数時間をゲームと練習で過す。街に出て駅近くの餃子専門店でたっぷりの餃子を注文して昼食にした。天むすのような、おむすび餃子もあるので満腹度は高い。
年賀状のデザインを適当にでっち上げて150枚印刷した。表と宛名の両面を印刷し終ると夕方になっている。テニスの準備や帰省の準備を整えて、急いで灰色の車で出発した。有料道路を南に向かう。帰省ラッシュの方向とは逆なので、空いている。
日付が変わる3時間ほど前に、テニスクラブに着くと、懐かしい顔が迎えてくれた。早速晩飯を食べ、膨れた重たい腹を抱えながらゲームをいくつかこなす。4ゲーム目の途中で気が付くと年が明けていた。新年の初勝利をタイブレークの末に勝ち取ると、近くの神社に初詣に行く。コンニャク、大根などを食べながら、振舞われる樽酒を升で飲んだ。升の角に塩を盛って少しずつ舐めながら酒を口に含むと、すっきりとした味で悪く無い。更にゲームを楽しんで、軽く一眠りしてから深夜の内にテニスクラブを後にした。空から時折雪が舞っている。