2003年12月の日記

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12月1日(月)雨後曇り

 自宅を出る時は雨が降っていなかったが、仕事場に着いた頃に、また雨が降り始めた。台風が近付いているせいか風が強くなって来る。この季節外れの台風の為に週末が台無しにされたのだ。気に食わない天気に思わず悪態をつく。 自宅に戻り、昨夜の残りのホワイトシチューを温めた。大鍋でスパゲティを茹でてスープスパゲティにする。熱々のスープにからめた茹でたてのパスタを頬張ると、口の中が火傷しそうな程熱かった。良く体が温まる。寒い季節に最高の晩飯になった。今夜も安らかな眠りに就けるだろう。

 

12月2日(火)晴れ

 早朝目覚めて、うに色のクルマに火を入れると南に向かう。通い慣れたサーキットの門を潜った。教室で座学が行われている間に、ジムカーナ場にパイロンを並べて2つのオーバルコースを作る。コース場の落ち葉を竹帚で掃いて退けたが、その後にロードスィーパーが来て、見事に落ち葉を片付けていった。

 午前中はオーバルコースを走行する。加速、減速、旋回という全ての要素が入っているので単純なようだが練習になった。集まった生徒の車をドライブして簡単に走り方をレクチュアする。トレイルブレーキングとメリハリある加速が肝になった。昼前にジムカーナ場を片付けてミニサーキットに移動し、カップラーメンの昼食を取る。ファミリー走行に知り合いが来ていたので少し話をした。

 午後からはサーキット走行になる。ここでも生徒の車を何台かドライブしてライン取りとブレーキングと加速のメリハリの付け方と目線の送り方など基本的なことをレクチュアした。夕方になり、全ての走行が終わる。

 他のスタッフと軽い夕食をとってから別れて自宅に戻った。椅子に座って寛ぎ、素焼きのカップにビールを注ぐ。木目細やかな泡の感触を楽しみながら冷えたビールを飲み干した。

 

12月3日(水)晴れ

 仕事を終えるとまだ辛うじて昼間の明るさが残っている空を見上げながら駐車場に向かった。うに色のクルマを、いつもの壁打コートに横付けする。シューズを履いて壁打を始めた。スマッシュの練習を多めにする。直ぐにボールが見え難くなるが、30分みっちりとボールを打ち続けた。もう辺りは真っ暗になる。

 コンビニでアミノ酸系ドリンクを買い、飲みながらカロリーメイトのブロックを腹に入れた。テニスクラブに向かう。レッスンはいつものようにボレーボレーから始まった。夜になるとどんどん気温が下がって来て、ボールは弾まなくなった。かなりの寒さだが、それでもいつもより弾まないボールを追って動き出すと汗が出てくる。サービスからのポイントマッチやペアボレー&ストロークに時間を掛けた。サービスの調子は悪くない。サービスをまともに打つとリターンが帰ってこず、ファーストボレーの練習にならなかった。ハードコートに弾まないボールだと、サービスが有利になる。

 自宅に戻るとモツキムチ鍋を作った。鍋は簡単に準備が出来るので、重宝する。モツと豆腐と白菜を腹一杯食べ尽くした。キムチ味なので体が温まる。芋焼酎のロックを嘗めながら全て食べた。

 

12月4日(木)晴れ

 仕事を終えて自宅に戻る途中で、いきつけのスーパーマーケットに寄る。パン屋で、閉店間際で50%オフにされた残り物の惣菜パンを買った。レジのアルバイト店員に、店長を呼んでもらう。先週購入したミートボールパンに入っていたビーズを見せ、文句を言った。ミートボールはどうやら外部の業者から仕入れているらしい。店長は、うろたえながらも自己弁護しないといけないと思ったらしく、ビーズは使っていないので入る筈がないなどと当たり前の事を言った。その通り、わざわざ入れる奴は居ない。通常入る筈もないものが入っていたから問題なのだが、そんなことすら気付かないようだった。業者のせいに出来ると思うと気が楽になったらしく、業者から連絡させると言う。電話番号を知らせて店を後にした。比較的気に入っていたパン屋だが、客にビーズ入りのパンを食わせておいて、一言の詫びもない店長に呆れる。

 自宅に戻ると今夜も鍋を作った。土鍋に出汁昆布と水を入れ、火に掛ける。豆腐と豚肉とミズ菜を適当に切って放り込み、煮立ったところで食卓に運び、ポン酢で食べた。豚肉の甘味とミズ菜のシャキシャキした食感が堪らない。腹一杯になると眠気が押し寄せた。

 

12月5日(金)晴れ

 仕事も適当に事務所から逃げるように去る。駐車場から車を出すと、急速に暗くなっていく田舎道を走った。自宅に着いて今夜からの小旅行の準備をすると、テニスウエアに着替えて近くのテニスクラブに向かう。今夜のスクール生は4名だった。コーチの球出しボールをたっぷりと打ってから、4名でダブルスの練習を続ける。調子は悪くないのだが決して良くもなかった。1時間半のレッスンが終了すると急いで自宅に戻り、シャワーを浴びて着替え、再び外に出る。近くの駅まで歩いて電車に乗った。

 数駅乗ってから電車を降り、居酒屋で一杯ビールを飲む。会計を済ませて駅前に戻ってくると、西行きのバスが到着した。チケットを見せて、乗り込む。バスはのろのろと走り出した。もう一ケ所停まって客を乗せるとやっと走り出す。近くのICから高速に乗った。もう一杯ビールを飲むと眠気が襲って来る。耳に耳栓を突っ込み、外界の音をシャットアウトすると、目を閉じた。バスは緩やかに揺れ、耳栓のお陰で騒音は遠くで聞こえる。目を閉じると、たちまち眠りの世界に吸い込まれた。早朝に目を覚ます頃には、京都に辿り着く予定になっている。

 

12月6日(土)雨後曇り後晴れ

 京都に1時間半遅れで到着する。朝食をとってから相棒と待ち合わせた。先ず東福寺の美しい紅葉と、静かな石庭と、石と苔が市松模様を成す落ち着いた庭を堪能する。古都の終わり行く秋を静かな雨の中に感じた。

 バスに乗って清水寺に移動する。参道は修学旅行の学生服や外国人など老若男女入り交じって大いに賑わっていた。243年振りに奥之院御本尊(秘仏)三面千手観音像がご開帳されているとあって、それを目当ての客も多い。

 参道にあるカレー屋で腹ごしらえをした。卓上コンロで温められる、こだわりのカレーはスパイシーで美味い。辛さも程よく、体が温まった。参道を上って鮮やかな朱色に塗られた門を通って本堂に上っていく。奥之院に入り、秘仏と対面した。周りに従う木像達が蝋燭の薄暗い光の中で動き出しそうな程、生き生きとして見える。観音像の手から伸びる紐に触れると厳かな気持ちになった。

 夜は難波に出て海鮮居酒屋に入る。相棒がたまに通っているテニスサークルが忘年会を催した。メインはてっちりで、ふぐの切り身が並ぶ。冷たいビールを飲みながら熱い鍋を平らげた。二次会のカラオケで叫んでから電車で西宮に戻る。長い一日が更けていった。

 

12月7日(日)晴れ

 昨夜、遅くまで宴で盛り上がったせいで二人の朝は眠い。ゆっくりと遅い朝食を取ってから準備をすると、家を出るのが昼になった。大阪の南港まで出ていって、世界最大級を誇る水族館に入る。体長5mのジンベイザメ、シイラ、鮫、カツオ等が回遊する巨大な水槽は圧巻だった。ジンベイザメのゆったりとした泳ぎと、マンタの優雅な水中飛翔に目を奪われる。ラッコやアシカやイルカやペンギンなどの水棲動物の優美な水中での動きを眺めていると飽きることがなかった。

 遅めの昼食を食べに一度水族館を出る。マーケットプレイスでオムライス発祥の店に入り、チキンオムライスとビールを頼んでみた。出て来たオムライスはシンプルな味で、悪くない。小腹を満たすと、もう一度水族館に戻って、再度、大水槽の中の小さな世界に思いを馳せた。

 満足して水族館を出て、電車でUSJに移動する。園内はかなり酷い混雑だった。中央の池で光と花火とダンサーを使ったパレードが行われる。これが目当てで夜まで残っていた客も多いようだった。景気よく花火が打ち上げられフィナーレを迎える。人込みから逃れて園を出た。居酒屋で晩飯を食べて自宅に戻る。すぐに睡魔が押し寄せて来た。

 

12月8日(月)晴れ

 早朝に目覚めて朝食を取る。相棒の出社を見送ってから、近くの駅まで歩いて電車に乗った。大坂まで出て巨大な家電ショップに入って時間を潰す。新しいCPUを搭載したMacのコンパクトなノートブックに購買意欲をそそられた。

 一駅移動してから新幹線に乗る。久しぶりに昼間の新幹線に乗ったので、景色が見えた。クーラーバッグで持ち込んだビールを飲みながら雑誌を読む。時折目を上げると日射しの中に海が見えたりした。熱海を過ぎた辺りで眠くなる。構うことはなかった。終点で降りるので眠り込んでも問題ない。北へ向かう新幹線に乗り換えた。今度は、うっかり眠り込むと、遠い北の街までいってしまう。起きていなければならなかった。無事に目的の駅で降りてさらに在来線で一駅戻る。改札口を出るとまだ充分に明るかった。

 自宅に戻り、しばらく休息する。うに色のクルマに乗ってオイル漏れを修理する為に少し離れたカー用品店に向かった。簡単には完治しないことが判り、後で連絡してもらうことにして自宅に戻る。晩飯はキムチ味の鍋にした。

 

12月9日(火)晴れ

 早めに仕事を上がると、いつものテニスクラブに向かう。本来は水曜日がレッスンの日なのだが、明日は別のイベントが入っていた。今日の内に振り替えてしまうことにする。テニスクラブに着くと靴を履き替えてコートに立つ。この時間に振り替えるのは久しぶりだった。初めて見る新しい人が入っている。 4名で練習が始まった。ボレーボレーとボレーストロークで体を温めてからサービスを打ちっ放す。後はダブルスのゲーム形式で練習した。コーチも加わる。全員が簡単なミスの少ないプレーをするので、駆け引きが行われ、楽しい練習になった。レッスンが終わった後の20分余りを一人残りサービスを打ち続ける。今のサービスが安定すればかなりの武器になる筈だった。

 自宅に戻り、大鍋で湯を沸かす。ニンニクをたっぷりとスライスして、オリーブオイルを熱したフライパンで炒めた。小口に切った唐辛子も2本分、種ごと入れて良く炒める。唐辛子とニンニクの香りが立った所にトマト缶を一つ入れ、ピーマンを賽の目に切ったものを加えて煮込んだ。茹で上がったパスタを合わせると熱々のトマトパスタが完成する。実に美味い。

 

12月10日(水)晴れ

 定時前に仕事を放り出して、車に飛び乗った。自宅に戻ると着替えて駅に向かう。まだ空は明るかった。電車に乗って南に向かう。暫くすると眠くなった。構うことはない。揺れに身を任せると直ぐに気が遠くなった。目が覚めると目的地近くで、もう回りは真っ暗になっている。電車を乗り換えて都心に出た。

 イベント会場に着くと、もうほとんどの人は集まっていた。今夜は、レーシングスクールが根城とするサーキットの、シリーズチャンピオン表賞式が行われる。スクールの優秀卒業生の表彰式も含まれていた。下らない挨拶の後、やっと乾杯の声が響き、ビールにありつく。今年は人が少ないので、立食パーティ形式の食事の量は充分だった。ビールを飲んで刺身中心に何皿も平らげていく。デザートも漏らさず頂いた。

 その後はスクール生とスタッフだけで外に飲みに行く。店内の大型スクリーンでは代表チームと宿敵韓国の試合が写し出されていた。アメリカの生ビールを注文して、画面を凝視し、応援を始める。 帰り道は再び2時間以上電車に揺られた。電車をおりると寒い。自宅に戻り、黒酢やサプリメントを食べた。これで目覚めが良くなるのは不思議だ。

 

12月11日(木)曇り後雨

 溶けた鉛を流したような暗い空から、雨が降っていた。見ているだけで暗い気持ちになる。まだ雲の上には太陽が姿を見せ、地表を明るく照らしている筈だが、北関東の一角では、その片鱗すら感じることが出来ない。

 完全に夜になって仕事場を出ると、雨はほとんど降っていなかった。雲の切れ間もあり、月が朧に見えている。灰色の車に乗ってまだ濡れた路面を、雪道用の柔かいコンパウンドのタイヤで踏みしめて走った。鈍感なステアリングにもハイトが高くブロック剛性が低いタイヤの頼りない手応えが伝わってくる。タイヤを潰す様に荷重をかけて安定させ、下り坂を下りて行った。

 自宅に帰りつくと、冷え切った部屋に入り、先ず石油ファンヒーターの電源を入れる。台所に行き、大鍋に水を張り火にかけた。フライパン

にオリーブオイルを敷き、ニンニクのスライスと唐辛子の小口切りを放り込み、香りが出るまで炒める。市販のトマトソースと、冷蔵庫にあった青菜を刻んで加えた。茹で上がったパスタを煮え立つフライパンに移してソースを絡ませ、最後に溶き卵を加える。火傷しそうなほど熱いパスタと冷たい赤ワインの取り合わせは最高だった。実に美味い。

 

12月12日(金)雨後晴れ

 朝になっても雨は上がらない。ただしそれ程強い雨では無かった。水溜まりもほとんど深くない。外の駐車場に停めてある灰色の車の窓ガラスが凍っていないのが有り難かった。走り出してすぐにヒーターを全開にする。幹線道路に出る頃にはエアコンの風が、少しづつ温風に変わっていった。

 仕事を切り上げ、自宅に戻る頃には雨は止んでいる。金曜日のレッスンは、今日で今年の最終回だった。テニスウエアに着替え、うに色のクルマでテニスクラブを目指す。今日のレッスン生も4名だった。ボレーボレーのアップから球出しの基礎練習と続く。ダブルスの練習とゲームをしてから最後にシングルスの練習を少しこなして今年の締めになった。

 自宅に戻る途中でスーパーに寄って、50%引きのパンや、70%引きの真鯛の刺身などを買って帰る。土鍋に豆腐一丁と小松菜、モヤシ一袋、豚モツを放り込み、ニンニクスライス、唐辛子小口切り、醤油などで味付けした。真鯛の刺身を肴にビールを飲み、鍋が煮えるのを待つ。冷たい赤ワインで口を冷しながら熱々の土鍋の中身を全て平らげた。腹が一杯になると眠くなる。シャワーを浴びると後は眠るだけだった。

 

12月13日(土)霧後晴れ

 目覚めると快晴の筈だが、濃い霧が町全体を白く包んでいた。一泊分の荷物をまとめるとうに色のクルマに乗って北の街に向かって走り始める。思ったよりも道が混んでいてテニスコートに到着したのは集合時間から30分遅れていた。

 山間に有る美しい人工芝のコートに、ボールの音が響く。ウォームアップに参加した。午前中はボレー&ストローク、サービス&リターンをみっちり行う。最後にゲームを一つして昼食になった。弁当とけんちん汁は美味だが量が多くて腹一杯になる。午後はゲームや球出しでビデオ取りなどを行った。4時になると山の向こうに日が沈む。

 オートキャンプ場のバンガローに移動して、施設内の温泉に浸かった。この日は柚子湯になっていて、内湯と露天風呂には多くの柚子が浮いていて良い香りが浴室を満たしている。露天風呂に浸かりながら飲む冷たい缶ビールが実に美味かった。風呂から上がり、生ビールを飲み始めると、そのまま晩飯と宴会になる。キムチ鍋や餃子が大量に出されるが、ほとんど食べ切れなかった。大量の生ビールとシャンパン一本飲み干すと急速に睡魔が襲って来て抵抗することもできない。ベッドに潜り込んで直ちに眠った。

 

12月14日(日)晴れ

 目覚めて外に出ると真っ白に霜が降りていて朝日にきらきら輝いている。眠る前に水分を充分に取らなかったので、まだ少し酒が残っていた。朝食も豪勢だ。ご飯に納豆にソーセージに昨夜のキムチ鍋を使ったうどんにと、また食べ切れない量がある。

 バンガローを片付けて、またコートに向かった。アップから始めて、ボレー&ストローク、サービス&リターンといつもの流れで練習する。練習の時から何か昨日とはリズムが違っているのに気付いた。昼飯前にゲームをやると、サーブは入らずリターンは帰らず全てのショットが狂っている事に呆然とする。昼食は近くのレストランに移動してまた腹一杯食べてしまった。午後は重い体でまたゲームに入ると午前中よりも更に酷い。余りの酷さに愕然として壁打ちをしばらくやるがやはりおかしい。しばらくしてやっと打ち急いでタメが無くなっていた事に気付いた。何とか普通レベルに戻した所で一日が終った。

 仲間と温泉に入り、食事をして自宅に戻る。TVを点けると中東の独裁者が米軍の手によって拘束されたニュースが流れていた。中東情勢が大きく変わる歴史的な日になるのだろうか。洗濯をして室内干にすると眠りに就いた。

 

12月15日(月)晴れ

 仕事を終えて作業着から私服に着替え、ロッカーを出ると冷気が体を包んだ。かなり冷え込んで来ている。まだ車の窓ガラスに降りた露は凍っていなかった。エンジンを始動してから、灰色の車の外に出て、回りを一周ウエスで窓ガラスを拭って視界を確保する。ヒーターを強めに掛けて内側の曇りを取りながら走り出した。

 自宅に戻ると、出し昆布を土鍋に敷いて水を注ぎ、豆腐一丁と白菜と鶏肉であっさり味の鍋を作る。ポン酢で食べると爽やかな酸味と香りが口中に広がって、美味かった。土日で疲れた胃にも優しい味で悪くない。食後には熱い紅茶を入れた。酒は飲まずに疲れた肝臓も休めてやることにする。明日はこの冬一番の冷え込みになると天気予報が告げていた。堪らず暖かい布団に潜り込むと目を閉じる。たちまち意識が遠のいて行った。

 

12月16日(火)晴れ

 今日も遅くなった。仕事場に来てから13時間半が経っている。一日の半分以上を仕事場で過ごしてしまった。駐車場に停めた灰色の車に乗り込み、走りはじめる。今夜はサイドガラスをさっと拭うだけで走り始められた。暗い漆黒の闇に閉ざされた道を走って行く。

 自宅に戻ると大鍋に水を張って火に掛けた。ニンニクの皮を剥き、スライスする。乾燥した唐辛子を2本取り出して、流水で軽く洗った。冷凍庫から納豆のパックを取り出して、電子レンジで解凍する。解凍した納豆にマスタードと出汁醤油を入れて良く混ぜておいた。お湯が沸いたところで、適当な量のスパゲティを鍋に放り込む。麺同士がくっ付かないように軽く菜箸でかき混ぜた。フライパンにオリーブオイルを敷いて、ニンニクと、戻して小口切りにした唐辛子を炒める。丹念に炒めて香りを油に移した。茹で上がったスパゲティをフライパンの油にからめてやる。皿にスパゲティを盛り、上に納豆と刻み海苔をトッピングすると出来上がった。冷たいワインを飲みながら全て平らげる。実に美味かった。

 

12月17日(水)晴れ

 定時に仕事を放り出すと手早く机を片付け、逃げ出すように外に出た。駐車場から灰色の車を出すと壁打コートに急ぐ。今日は誰も居なかった。スライスショットで体を温めてからスマッシュの練習に時間を費やす。暗くなってボールが見え難くなるまでの40分程で、ストロークとサービスも練習した。

 今夜のレッスンが始まるまでの間、コンビニで立ち読みしながら時間を潰す。レッスン開始の1時間前にコンビニを出て車に戻り、新製品のアミノ酸系ドリンクを飲み、カロリーメイトのブロックを齧った。シートを倒して30分程仮眠する。目覚めるとスッキリしていた。テニスクラブの門を潜る。

 ナイター照明の下に出て、ランニングと柔軟体操で体をほぐした。いつものようにボレー&ボレーから始まる。ボレーの調子が今一つ良くなかった。色々試してみて段々良くなる。ボレー&ストロークでもボレーが良くなかった。まだストロークの方が良いぐらいに思える。サービスをたっぷりと打ってからサービス&リターンの練習になった。今夜のサービスの調子は悪くない。が、ダブルフォールトを無くすことが課題だった。レッスン終了後も、しばらくサービス練習を続ける

 

12月18日(木)晴れ

 空腹に耐えかねて仕事場を出たのは、もう日付けが変わるまで数時間と迫り痺れるような冷え込みに出迎えられる程、夜が更けてからだった。エアテックの上着の襟を立て、ポケットに手を突っ込んで足早に歩く。駐車場の砂利を蹴立てて走り出した。幅が狭いスタッドレスタイヤを履いた灰色の車は、どこか頼りなげな手応えで坂道を下って行く。

 自宅に戻ると大鍋にお湯を沸かすのが日課になって来た。ニンニクと唐辛子をスライスするのも変わらない。玉ねぎを一個薄切りにして、フライパンに敷いたオリーブオイルでキツネ色になるまで炒めた。トマト缶を一個空けてフライパンに加える。簡単だがトマトの酸味と唐辛子の辛さが爽やかなスパゲティが出来る筈だ。茹で上がったスパゲティをフライパンに移し、ソースとからめる。最後に卵を一個割りほぐして全体にからめた。火傷しそうな程熱いパスタを頬張ると口一杯に香りが広がって実に美味い。冷たいビールと赤ワインを飲みながら全て平らげた。

 

12月19日(金)晴れ

 仕事を途中で放り出して帰路に着く。自宅に戻ると直ぐに着替えて駅に向かった。電車に乗って南に向かう。熱い程暖かい座席で、うたた寝をしている内に巨大なターミナル駅に到着した。クリスマスのイルミネーションがキラキラと輝く喧噪に満ちた巨大な街に足を踏み入れる。昔の仲間と宴の席に着くまでの1時間程を、ショッピングビルの中を歩いて過ごした。特に本屋で立ち読みして時間を費やす。約束の時間が近付き、ショッピングビルの14階に向かった。レストラン街はどこも混み合っていて行列が出来ている店さえある。待ち合わせの店には行列はなかったが、中には客が多かった。

 入り口近くの席に懐かしい、しかし、少しふくよかになった顔が見える。大学卒業以来だから15年振りぐらいの再会だった。先ずビールを注文して出てくる間に1人、また1人と懐かしい顔が集まって来る。その度に乾杯しながらビールを飲んだ。皆それぞれ違う仕事に就いているが、顔を会わせば大学時代とさほど変わらない。色々な話を語り合い、良く笑った。3時間程で閉店になるのに合わせて店を出る。帰りの電車は何が原因か良く判らないが遅れて予定より遅く自宅に帰り着いた。

 

12月20日(土)晴れ後曇り後雪

 早朝目覚めて北の小さな町のテニスコートに向かう。3名が練習を始めていた。加わってアップから始める。途中で独り増え、5名でしばらく練習を続けた。さらに独り増えて最終的には6名になる。コートを2面押さえてある割には寂しい人数だった。北風が強い日だが、思った程の影響はない。それでも日射しを雲が遮ると途端に寒くなった。上空も風が強いようで青空に雲が流れて行く。最後に練習試合を1試合してコートを後にした。

 近くのレストランに車で移動する。ここのデミグラスソースはえも言われぬ深みのある味で実に美味いので評判になっていた。ランチメニューの中ではハヤシライスがデミグラスソースを一番堪能出来る。迷わずハヤシライスを注文した。サラダとソフトドリンクが付いて800円は安い。ライスとハヤシが別々の器に入れられて運ばれた。熱々のハヤシがたっぷり満たされた深皿の中央には卵が一個入っている。卵をスプーンでほぐしてから皿のライスに掛けて一緒に頬張ると、これは実に美味かった。店を出ると雪が降り始めている。激しい北風と相まって吹雪になっていた。帰り道は少し慎重に走る。雪は激しさを増していった。

 街の東から北西に移動したスポーツ店にストリングスの張り替えを依頼に行く。移転のお陰でず随分と不便になった。自宅に戻る途中の道では横殴りの雪が人々に降り注いでいる。一度自宅に戻り、シャワーを浴びて着替えると、雪の中を駅に向かった。南に向かう電車に乗り込んで座席に腰を降ろすと、それを待っていたかのように睡魔が遅い掛かって来た。

 電車を降り、会場のスペイン料理店にむかう。地下に降りて行くと、すでに宴会は始まっていた。懐かしい顔ぶれに出会う。このサークルに最近入会した新人もいて、かなりの活況を呈していた。生ハムや、イカの煮物、カボチャ入りの卵焼き、赤ピーマン肉詰めなどの料理を食べて腹を落ち着かせながらビールを飲む。数時間、会話とステージで行われるフラメンコダンスを楽しんだ後、店を出た。電車の駅に急ぐ。

 北に帰る人の群れと共に電車に乗った。最初の乗り換えをした後、電車遅れの情報が入って来る。乗り換えずにそのまま乗っていた方が良いらしいことが、降りてからやっと判ると言うのは間抜けだった。すかさず電車を乗り換えて北の街に辿り着く頃には翌日になっている。暖かい布団に潜り込んだ。

 

12月21日(日)晴れ

 昨夜は冷たい北風が吹き荒れたが、朝起きてみると日が燦々と降り注いで、居間の窓から見下ろす民家の屋根に昨夜積もった雪が解け始めていた。ゆっくりと朝食を取り、熱いミルクティーで寛いだ一時を過ごしてから、テニスウエアに着替えて家を出る。スタッドレスタイヤを履かせた灰色の車で走り出した。

 近くのテニスクラブは、さすがにまだ人が少ない。バイトの大学生に相手をしてもらってアップした。1時間程乱打すると汗だくになる。久しぶりに疲れを感じるまで練習出来て気分が良かった。ゲームを2試合してから、昼食を買いに近くのスーパーに向かう。

 入り口で焼いて売っていた餃子を試食するとまあまあの味だったので、購入した。おにぎりと焼き餃子で簡単な昼食をとってから再びコートに戻る。暗くなり始めて、そろそろ仕舞いにしようとクールダウンのつもりで壁打ちをしていると、また声が掛かった。ボールが見えなくなるまでゲームを楽しむ。

 クラブを後にして街に向かい、預けてあったラケットを受け取り、家に戻った。晩飯は鶏の手羽先の水炊きにする。白菜やゼラチン質が豊富な手羽先をポン酢で食べると、さっぱりとして、それはもう美味かった。

 

12月22日(月)晴れ

 夜になって帰宅する頃、駐車場の車にはうっすらと霜が降りていた。朝、窓の氷を掻き落としてから走った筈なのに、夜も掻き落とすはめになる。真冬の風物詩とは言え、そんな面倒なことは、やらないで済めばこれ以上の事はなかった。ともかく、何はともあれエンジンを掛けて、ヒーターを最大にデフロスタにして効かせてから、外に出て、霜をプラスチックのスクレーパーで落としてから走り始める。

 自宅に戻り、棚から土鍋を出した。ニンニクの皮を剥き、唐辛子を一本水で戻す、土鍋に水と昆布を入れ、ニンニクと唐辛子のスライスを加えて火にかけた。昨夜の残りの豆腐半丁と白菜とモヤシの袋の半分を綺麗に並べて行く。最後にキムチの素を適量注いで、ぐつぐつと煮え立たせ、しばらく煮込めば、美味い鍋の出来上がりだった。食後は熱いミルクティーを飲み、りんごを半分齧る。

 

12月23日(火)晴れ

 仕事を放り出して自宅に戻り、先ず大鍋で湯を沸かす。湯が沸くのを待つ間にニンニクの皮を剥いた。皮を剥いたニンニクを薄くスライスして、オリーブオイルをたらし、熱したフライパンに放り込む。薄く白い煙りを上げてニンニクがキツネ色に染まっていくのを見守った。唐辛子を1本小口切りにしたのもついでに良く炒めて香りを引き出しておく。湯が沸いたので、適量の塩を放り込んでから150gほどのスパゲティをパラパラと落とした。最初にさっと掻き混ぜておく。玉ねぎを丸々一個薄くスライスしたものをフライパンに加えて、更に炒めた。トマト缶を一つ開けて中身を全てキツネ色に色付いた玉ねぎの上にぶちまける。ローズマリーで香りを足して、塩、胡椒、醤油で味を整えた。茹で上がったスパゲティを鍋からトングですくい出して、トマトソースの中にぶちまける。手早くソースを絡めてから、最後に溶き卵を全体にまぶした。火を停めてさっとかき混ぜると熱々のトマトスパゲティが出来上がる。冷やした赤ワインで口中を冷しながらぱくつくと、実に美味かった。

 

12月24日(水)晴れ

 仕事を切り上げて、外に出るとまだ大分明るい。冬至を過ぎて日が伸び始めたのもあるが、それ以上に日の入りが遅くなっているのを実感した。喜び勇んで、いつもの壁打ちコートに向かうと、なんとしたことか、土曜日に降った雪がまだ凍り付いて残っていたらしく、盛大に水たまりが残っている。新しく張り替えたストリングスを試すことも出来ず、コートを離れた。

 コンビニでアミノ酸とビタミン入りの清涼飲料水を買って、駐車場の車の中でカロリーメイトを胃に流し込む。テニスクラブに入ると、コートの回りをランニングでアップし、柔軟体操を終えてから1人でサービス練習をした。レッスンが始まる。やはりボレーが上手くいかなかった。繰り返し練習するが、形が固まらない。サービスも確率が悪かった。練習が終わった後も独り残ってサービス練習を繰り返す。

 自宅に戻ると、土鍋を出して、キムチモツ鍋を作り始めた。昆布で出汁を取り、豚モツと白菜と豆腐とモヤシを適当に入れて、キムチの素で味をつけるだけで出来上がる。簡単だが体が温まり、実に美味であった。ワインと芋焼酎で今年のクリスマスイブは更けて行く。朦朧としながら布団に潜り込んだ。

 

12月25日(木)晴れ

 暖かい穏やかなクリスマスになった。夜、出来るだけ早めに仕事場を出るつもりだったが、それ程早くない。いつも寄るスーパーも閉店になる時間だった。買い物は諦める。自宅に辿り着くとエレベータで最上階に上がった。部屋に入ると部屋の灯りを点け、それから窓際に行って、窓に張り付けた電飾の電源を入れる。窓の外で赤、青、黄色の電飾がリズムに乗って点滅を始めた。

 今夜も先ずはニンニクの皮を剥く。赤唐辛子を一本水で戻した。玉ねぎも薄くスライスする。ニンニク、唐辛子を、オリーブオイルを熱したフライパンで炒めて香りを引き出した。玉ねぎのスライス一個分と、豆腐を賽の目に切ったものも加えて炒める。一昨日はトマトソースにしたので、今夜は芝麻醤と豆板醤で中華風の味付けをした。塩、胡椒で味を整え、茹でたスパゲティを加えて手早くかき混ぜると、最後に溶き卵を一個分全体に絡めてやる。豆板醤と唐辛子の辛みと、芝麻醤の甘味が調和して意外な美味さだった。クリスマスの夜も更けて行く。芋焼酎のロックグラスをゆっくりと傾けた。

 

12月26日(金)晴れ

 今年の勤めは今日で終いになる。机の上を片付け、デスクトップPCの電源を落とし、ノートPCを畳んで机の引き出しに仕舞うと事務所を後にした。次にここに来る時には、もう2004年になっている。それは遥か先の未来のような気がした。白い作業着から渋いワイン色のコーデュロイパンツとオリーブ色のジャケットに着替え、グレーのウールキャップをかぶると外に出る。まだ早い時間なので帰宅を急ぐ車も少なかった。灰色の車で山道を降りて行く。

 テニスクラブで少し壁打ちをしてから自宅に戻った。帰る途中のスーパーで仕入れた『どんこ』で鍋を作ることにする。石巻で水揚げされたこの魚からは良い出汁が取れることが知られていた。たっぷりの野菜と茸と豆腐を入れて鍋にする。良く煮立ったところで土鍋を火から降ろし、まだぐつぐつ煮え立つ所から中身を器に取りポン酢で食べると、これは実に美味かった。純米吟醸の日本酒を冷やで飲んで口中を冷しながら土鍋一杯の魚と野菜を平らげて行く。

 

12月27日(土)晴れ

 朝、車に乗り込み東に向かう。30分程で市営のテニスコートに着いた。2面に対して7名程度しか集まらないが練習を始める。雲が日射しを和らげているが、風もないのでそれほど寒さは感じなかった。練習を続けていると体が温まり、汗が出てくる。ボレー&ストロークや、サービス&リターンの基本練習を終えると最後に練習試合をして昼にテニスコートを後にした。

 皆で近くの定食屋に行って昼食を食べる。いつもはねぎトロ定食にするのだが、今日は気分を変えてカキフライ定食を注文してみた。運ばれて来たカキフライは期待通りサクっと歯触りの良い衣に包まれ、中身はとろりとしていたのだが、肝心の牡蠣自体の味がやや薄く、上品に過ぎて今一つカキフライを食べた満足感が得られない。やはりここではねぎトロ定食がベストだった。

 一度自宅に戻り水筒にアミノ酸系飲料を詰め直して、近くのテニスクラブに向かう。日が暮れるまでの3時間余りでクラブメイトとテニスを楽しんだ。11日に及ぶ年末年始休みの初日は1日テニス三昧で暮れていく。

 

12月28日(日)晴れ

 路面凍結に備えて灰色の車で北に向かう。1時間程のドライブで北の小さな町の町営テニスコートに着いた。今日は2面のコートに13名程集まり、何時もより賑わう。少し風が巻いているが、日射しが強いのでそれほど寒さは感じなかった。充分に体が温まり、汗も出てくる。定番の練習を終えると、最後はゲームをして締めた。

 自宅に戻り、菜っ葉と納豆と海苔と卵を乗せたインスタントラーメンを作って食べると、再びラケットを持って近くのテニスクラブに向かう。今日は天気も穏やかで暖かいせいか、久しぶりに多くの人がテニスクラブに集まって来ていた。早速仲間に入いってゲームを楽しむ。日が暮れてボールが見えなくなるまで遊んでからクラブハウスでコーヒーを飲んだ。今日も1日テニス三昧で過ぎる。

 昼は軽くしたので目眩がする程空腹を覚えた。豚肉と白菜と茸と豆腐でボリュームたっぷりのキムチ鍋を作って晩飯にする。晩飯後は年賀状のデザインを練り、幾度か試し刷りをしてみた。最初は思ったような色が出ずに試行錯誤を繰り返したが、コツが判ると一気に仕上げに進む。200枚近くをカラー印刷した。なかなかの出来映えに満足する。

 

12月29日(月)晴れ

 朝食には、6枚切りのトーストを4枚食べ、熱いミルクティーを飲んだ。テニスウエアに着替えて近くのテニスクラブに向かう。今日は昨日程人が多くなかった。午前中からゲームを楽しむ。昼は近くのスーパーで握り寿司の弁当を買って来て、クラブハウスで他の人のゲームを観ながら食べた。昼食を終えると再びコートに出て行ってゲームを楽しむ。夕暮れが近くなったところで、最後は二人でボールが見えなくなるまで1時間近くストロークのラリーをして今年のテニスを終いにした。振り返ってみるとかなり充実した1年になった気がする。

 仲間から飲みに行こうと誘われた。一度家に戻ってシャワーを浴びて乾いた服に着替えてから自転車で待ち合わせの店に行く。テニスクラブの会員さんがやっている蕎麦屋が今夜の会場だった。先ずは生ビールを飲む。蕎麦屋だが夜はモツ煮や焼き魚などの肴が多く用意されていて飲み屋としても使える。途中で焼酎の蕎麦湯割りに切り替えた。最後に蕎麦を食べて締めにする。蕎麦は香り高く腰があり、実に美味かった。テニスはもとより手練の店主だが、蕎麦打ちの腕も見事で、満足する。テニス三昧の三日間が終わった。

 

12月30日(火)晴れ

 早朝目覚めて手早く支度を済ませると、ベージュのコーデュロイパンツ、オリーブのジャケット、黒のウール帽に渋いグリーンのデイバッグを背負って家を出た。電車に乗り、南に向かう。2時間半程でこの国で最も収益を上げている遊園地に辿り着いた。待ち合わせていた相棒や友人達と一緒に遊園地に入って行く。

 今日は思ったよりも混んでいて主要なアトラクションは長い待ち時間が掲示されていた。それでも様々なアトラクションやショーを楽しみながら1日を過ごす。最初は4名だったが、途中で仕事が終わって参加した1人を加えて5名になった。日中は風が冷たいものの日射しのお陰でそれ程寒さを感じなかったが、夕暮れて来るとかなり冷える。花火が始まる少し前に遊園地を出た。

 モノレールで一駅乗ってショッピングモールに着く。モール内のアジア系料理店に入って晩飯にした。サラダ、焼きビーフン、カレー、エビ焼きパンなどをアラカルトで注文して、生ビールを飲む。今年サーキットで耐久レースを共に戦った仲間での忘年会は、車談義などで楽しく会話が弾んだ。夜半に解散すると、電車で都内にある相棒の実家に向かう。暖かい布団に潜り込むと直ぐに眠りに落ちた。

 

12月31日(水)晴れ

 朝目覚めてもしばらく暖かい布団から逃れられない。やっと布団から出ると顔を洗い居間に出て行った。冷蔵庫から昨夜買って来た缶ビールを出すとベランダの外の墓地を眺めながら飲む。乾いた喉に染み込むようにほろ苦く泡立つ冷たい液体が流れ込んで行った。美味い。悪くない年末の朝だった。

 軽く紅茶やカスピ海ヨーグルトなどの朝食を取ると地下鉄に乗って都心に出る。去年新築された都心のシンボル的ビルに向かった。予約しておいたベトナムフレンチの店はまだ少し早い時間なので空いている。席に落ち着いてコース料理を注文すると3種類の生春巻きの前菜からスタートした。サラダ、スープ、エビチリ、牛ヒレステーキのメインへと続き、締めは牛コンソメスープのフォーと小倉アイスなどのデザートが出る。それぞれが上品に少しづつ皿に盛られている為、日本人にもちょうど良い量だった。

 実家めぐりは続く。電車で実家に着くと買い物で腹ごなしをしてから、大晦日の晩餐が始まった。毛ガニとたらばがにを腹半分まで食べた後に、牛しゃぶしゃぶを楽しむ。カズノコや田作り等のおせち料理も振る舞われた。年越し蕎麦を喰らうともう腹は満タンになる。深い眠りに落ちた。


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