6月1日(火)雨後曇りアラームの電子音で眠りの底から引き摺り出された。一瞬、意識が朦朧としたが、すぐにスイッチを切替えたようにはっきりと現実を把握する。布団から抜け出すと、TVを点けた。ちょうど天気予報の時間だった。関東地方に雨が残っているが昼過ぎには上がるだろう、ともっともらしくアナウンサーが告げている。
仕事場を出ると、その足でスポーツジムに向かった。時間が遅いので、ウォームアップを飛ばして、軽いストレッチの後、筋力トレーニングから入る。アップしてからの方が体の動きがスムーズなことを知らされた。最後はベルトの上を走る。CDの音楽を聞いて、景色の無い単調さを紛らわしながらだ。40分走ると大量の汗が流れ、周囲に飛び散る。サウナと水シャワーで体を引き締め、良く汗を洗い流してからスポーツジムを出た。
自宅に戻り、遅い晩飯を作る。冷凍庫のラム肉を電子レンジで解凍させた。ニンニクの皮を剥いて薄くスライスする。キャベツ、ニンニクの芽を適当に刻んでおいた。フライパンにオリーブオイルを注ぎ、火に掛ける。ニンニクのスライスを入れ、良い香りが立ちこめるまで炒めた。ラム肉、キャベツ、ニンニクの芽、モヤシを加えて、さっと炒める。豚肉で作れば回鍋肉とでも呼ぶのだろうが、ラム肉だと無国籍料理になった。時間が遅いのでパスタと合わせるのは控える。ダイニングテーブルに座って、皿に山盛りのラム肉野菜炒めを頬張った。柔かいラム肉の独特の香りとしゃきしゃきした野菜の食感がマッチして、実に美味い。冷たいビールを素焼きのビアマグから喉に送り込むと、素晴らしく心地良い気分が全身に広がった。
6月2日(水)晴れ
仕事場を出ると、爽やかな風が体を包んでくれた。6月に入ったばかりだが、久し振りに初夏の気持ち良い気候が感じられる。見上げた空は蒼く、ところどころに白い雲が掛かっていた。灰色の車で壁打ちコートに向かう。最初の1球を丁寧に打った。ここから全てが始まる。短いストローク、スマッシュ、長いストローク、サービスという流れで一時間ほどボールを叩き続けた。ボールを最後まで見続けることに集中する。最初の短いストロークで体が温まるとTシャツを脱いで柵に掛けた。高原にいるかのような涼しく乾燥した風が、少し火照った体に気持ち良い。
カロリーメイトとクエン酸系スポーツドリンクで、腹を落ちつかせた。ガソリンスタンドで灰色の車を満タンにすると、値上がりしたレギュラーガスを40L飲みこむ。燃料計の針が空からフル充填の位置までゆっくり上がっていくのを確認した。テニスクラブに着いて、準備を整えると、練習が始まる。今夜のレッスン生は6名だった。常にボールを良く見ることに集中しようとするが、他の事を考えて、何時の間にか見ることを忘れている。ローボレーが浮いてしまう癖もなかなか直せなかった。練習後にレッスン生3名にコーチを加えてゲームを楽しむ。ノーアドで営業終了時間までと言う変則的な試合形式になった。最初の4ゲームは全てブレーク、次の4ゲームは全てキープと言う流れで、4ー4のイーブンになる。3ー4で迎えたサービスゲームはプレッシャーが掛かったが、ダブルフォールト無しでキープ出来た。相手のショットがネットに掛かると、思わず安堵の笑みがこぼれる。ここで丁度時間となった。
自宅に戻ると、冷凍庫から納豆のパックを取り出す。電子レンジに入れてから、鍋に水を張り、火に掛けた。納豆を良く混ぜ、粘りを出してから、芥子とタレを加えて更に練る。あらかじめ卵を加えて、良く掻き混ぜておいた。塩蔵ワカメを水で戻し、水を切って適当な大きさに切る。鍋のお湯が沸いた所で、塩を適当に放り込み、スパゲティーを少し多めに投げ入れた。茹で上がりを待つ間に、たまり醤油を浸け焼きした煎餅をかじり、冷たいビールを飲む。乾燥し切った喉には、これだけでも充分気持ち良かった。茹であがったパスタの上にワカメと納豆を乗せ、さらに刻み海苔をトッピングすると簡単な和風スパが完成する。軽い伊太利亜の発泡ワインと合わせると、意外な美味さだった。
6月3日(木)晴れ
何時の間にか、仕事場を出る少し前まで薄明るさが残る季節になった。外が明るいので、まだ時間があるつもりでいたら、意外に遅い時間になっていて驚く。自宅に帰る途中で閉店間際のスーパーに寄った。ヨーグルトや牛乳や豆腐や卵や野菜などの生鮮食料品を買い込む。乾いた空気が爽やかな、涼しい夜だった。
自宅のドアを開けると、僅かに日中の陽射しの名残を感じる。ベランダに面した居間のガラス戸を開けて風を通した。晩飯を作り始める。ニンニク、キャベツ、ニンニクの芽を適当に切った。買って来た豆腐をパックから出して水を切っておく。フライパンにオリーブオイルを敷いて火に掛けた。ニンニクのスライスを炒める。アクセントに鷹の爪を一本小口切りにして加えた。後は適当に切った豆腐と野菜を炒めて、最後に火を止めてから生卵を1個割り入れて全体にさっくりからめる。買って来たタコ刺しのワサビの茎合えをパックから出し、器にあけた。ワサビの茎がピリッと爽やかな辛味を加えたタコ刺しは思ったより美味い。冷たいビールと良く合った。野菜炒めは芝麻醤と塩、胡椒、醤油で味付けたが、少し旨味成分が足りないようで、味が単調になる。
6月4日(金)晴れ後曇り
逃げるように仕事場を離れた。急いで自宅に戻る。焼きたてのトーストにバターを塗って腹に入れてから、ラケットバッグやジム用のデイバッグを持って、家を出た。いつもの様にレッスンが始まる。最初はナイター照明が要らないほど明るく、湿度が低くて爽やかな夕暮れ時だった。球出しからのボレーとストロークを繰り返し打つ。サービスを打ちっ放しで一籠打ってから、サービスからのダブルス形式の練習をした。1時間半のレッスンが終る。
灰色の車を走らせて、スポーツジムに移動した。ウォーミングアップはもう必要無い。まず筋トレから始めた。プログラムされたメニューに沿って一通りのトレーニングを全てこなす。最後の有酸素運動は、エアロバイクにした。TVを見たり、雑誌を読みながら、退屈すること無く、30分が過ぎる。サウナで10分間汗を流し、さっぱりした体に新しいTシャツを着ると、ジムの閉館間際になって外に出た。
自宅に戻ると、冷蔵庫から缶ビールを取り出し、素焼きのカップに注ぐ。カップを傾けると、クリーミィな泡を押しのけて冷たい刺激的な液体が喉に流れ落ちた。思わず唸り声が漏れるほど美味い。素敵な週末の夜の始まりだった。
6月5日(土)晴れ
目覚めてTVを点ける。ちょうど生放送の旅番組が始まった。シリアルにたっぷりのヨーグルトを乗せて食べる。トースターに放り込んだパンが焼けた。バターを塗って齧ると、香ばしい香りが口中に広がる。冷たいミルクを飲むと、口だけで無く、頭までスッキリさせてくれた。
スポーツジムに向かい、開館直後の空いたフロアでトレーニングする。バイクでアップ、ストレッチ、筋トレ、最後にランニングと言うメニューで1時間半ほど汗を流した。ロッカールームに戻り、汗で濡れて肌に貼りつくTシャツを脱ぎ捨て、風呂場に飛び込む。シャワーで体を洗い流すと気分もすっきりした。
サウナで更に汗を絞ってから、露天風呂の縁に座り、背中を壁にもたれさせる。真昼の陽射しが、真上から全身余すところ無く降り注いだ。水面に光がきらきらと踊る。湯口から流れ出るお湯の音と、スピーカーから微かに流れるゆったりとした音楽以外は、何も聞えなかった。乾いた爽やかな風が時折通り抜け、産毛をそよがせる。露天風呂のスペースには他の誰も居なかった。まるで南の島のリゾート地を貸し切っているような気分になる。くたびれるまで体を動かした充足感と心地良い疲労感が、寛いだ姿勢で横たわった全身を、穏やかに漂っていた。
目を閉じる。まぶたの上で光が舞い、耳元では水音が転がり、不快にさせるものは何一つ無い、完璧な世界が頭の中に広がった。仕事なんてどうでもいい。地位も成功も金も、そうした全ての世俗が無意味なものに感じられた。今、ここに全身隈なく太陽の光に照らされて、生きている。それだけで堪らなく嬉しかった。この至上の時が何時までも続けと願わずにはいられない。
自宅に戻り、軽い昼食を取ってからテニスクラブに向かった。午後の数時間を会員仲間とのダブルスのゲームに興じる。いつもこんな日ばかりだったら良い、かけがえのない至福の一日が過ぎて行き、その思いはますます強くなった。自宅に戻って熱いシャワーを浴びる。風呂上がりの冷たいビールが堪らなく、美味かった。
6月6日(日)曇り後雨
窓を開けると、昨日とは打って変わって天気予報通りの曇り空が見えた。所属するサークルが主催するテニス大会は最後まで出来るだろうか心配になる。ゆっくり朝食を摂って、準備を整えると家を出た。スポーツジムに車を走らせる。開館直後のジムは、まだ人影もまばらだった。いつものようにトレーニングを始める。全てのメニューを終了したのは、昼前だった。サウナで汗を流し、水シャワーで体を引き締めてから、露天風呂のエリアに出る。今にも雨が降り出しそうな曇り空を見上げた。太陽が雲に覆われてしまっては昨日のような魔法は掛けられない。一人目を閉じてみても南の島のリゾートは、出現しなかった。
ジムを出ると北西に向かって車を走らせる。都心からも有料道路を使って数時間で辿り着けるリゾート地で、日本酒を楽しむイベントが開かれることになっていた。2時半頃に会場のホテルに入る。巨大だが古臭い建物で、いかにも田舎の温泉ホテルと言ったロビーの佇まいだった。受付で名前を書いて、お土産の日本酒の四合瓶一本を受け取る。部屋も古臭いが掃除が行き届いているようで小奇麗になっていた。窓の外の景色は取りたてて言及するほどでは無い。荷物を置くと、先ず冷たいビールを飲んで寛いだ。ビールを飲み干すと温泉大浴場に向かう。薄暗い岩風呂で体を洗うと、サウナに入って汗を絞り出した。
広い会場には50近い蔵元が各自のブースに自慢の酒を並べ、片隅には簡単な食事が用意されている。先ず食事のコーナーで少し腹ごしらえをした。モツ煮込みが美味い。思わずお代りをして食べた。軽く腹に食べ物を入れた所で、透明なガラスのお猪口を一つ受け取って、色々な蔵の酒を少しずつ味見して廻る。数が多いので、少しづつでも全てを飲むのは無理だった。一杯ごとに仕込み水で口を洗って、次を飲む。蔵元によって、あるいは同じ蔵でも米や麹や造り方によって、様々に異なる酒の味わいが楽しめた。食べて飲んで腹が満ちると少し休んで、また飲む。水と交互に飲むので悪酔いはしなかった。それでも3時間経ってお開きになる頃には、かなり酔いが廻っている。ちょっと休むつもりが気が付くと数時間ベッドで眠っていた。夜中に起きて、また部屋で少し飲む。友人達と、しばらく飲み、語り合った。やがて、睡魔が再び襲って来て何時しか皆が眠りに落ちる。
6月7日(月)曇り時々雨
関東地方は昨日から入梅したらしい。昨夜は一晩中雨がしとしと降り続いていたようだ。目覚めて起き上がると、同室の一人は、既に風呂に出掛けたらしい。後の二人は正体無く眠りこけていた。タオルを一本ぶら下げて露天風呂を目指す。連絡通路で隣の建物に移動して、シースルーのエレベータで、景色を眺めながら川面近くまで降りて行った。小さな露天風呂は脱衣所も小さく、大きなホテルの割には山奥の秘湯めいた造りになっている。一人先客がいるようだ。浴衣を脱いで脱衣籠に入れ、狭い階段を降りて行くと、一寸した洞窟の様に岩をえぐった空間に小さな風呂があった。対岸に建つ別館の薄汚れた外観が見える。すぐ横には小さな滝が流れ落ちていた。天気が悪いせいもあって、薄暗く陰気な感じがする。だが、こんな雰囲気もたまには悪くなかった。しばらく川や滝の景観を眺めながら岩風呂に浸かる。一度浴衣を着てから、内風呂に移動して、頭や体を洗った。
さっぱりして部屋に戻ると、皆起きていたので朝飯に行く。昨夜の日本酒試飲会場となった広いホールがそのまま朝食会場になっていて、ざっと見た所数百名の泊まり客が朝食を摂っていた。正面のステージの上にはスポットライトを浴びた神輿が飾ってあり、隣にはグランドピアノが置いてあるという意味不明ぶりが堪らない。さらにしばらくすると、ピアノ奏者のおばさんが現れ、「エリーゼの為に」を弾き始めるというシュールな演出がなされた。バイキング形式で様々な料理が並んでいる。ちょっとした煮物や焼き魚など、味は悪く無かった。サラダバーのトマトが特に美味い。控えめに食事をして部屋に戻る。しばらく休んでから部屋を片付け、チェックアウトすることにした。皆と別れ、曇天の下を灰色の車で走り始める。
一日中、空は白っぽい雲に覆われていた。時折、パラパラと細かい雨が気まぐれに降り注ぐ。夕暮れが徐々に空を暗くして、それと反比例する様に街灯が明るさを増していく頃、重たい鉄のドアを開けて、外に出た。駐車場から灰色の車を出してスポーツジムに向かう。
いつものようにエアロバイク、ストレッチ、筋トレ、ランニングのメニューをこなした。Tシャツは汗でずぶ濡れになり、体に張りつく。ロッカーに戻ってサウナでさらに汗を絞り、水シャワーで洗い流すと、昨夜の不摂生の残滓が完全に消えて、爽快な気分になった。
6月8日(火)曇り後雨
入梅して以来、毎日鬱陶しい天気が続いて入る。湿度は高いが、気温が高くないので、それ程不快でないのが救いだった。アラームの電子音で急速に目覚めても、寝汗の湿っぽさは感じない。布団から抜け出して、TVを点けた。ちょうど天気予報をやっている。まだ初々しさの残るアナウンサーが、関東地方は午後から雨が降るでしょう、とにこやかに告げた。
仕事場を出ると、結構な勢いで雨が降っている。アスファルトの通路にはあちこちで水溜りが出来ていた。サンダルを履いた足が濡れる。そのままスポーツジムに向かった。少し時間が遅いが、ウォームアップ、筋トレ、ランニングと、いつものメニューをこなす。CDの音楽を聞きながら走ると、意外に飽きずに走り続けられた。40分間走ると大量の汗が、ベルトに滴り落ち、周囲にも飛び散る。サウナに10分入って出ると、何時も入浴前と比べて、きっかり500g体重が減るのが愉快だった。
自宅に戻り、軽く夜食を取る。先ずは素焼きのカップで冷たいビールを飲んだ。ピーナッツを少々つまみにする。続いて、日曜日のイベントで貰って来た芋焼酎をお湯割りにして、もずく酢と納豆を肴に、湯のみ一杯を飲み干した。芋の香りがスッキリとして、爽やかな飲み口であり、また切れもある。泡盛のコクと旨味とは異なる独特の良さが、芋焼酎にあることを思い知らされた。ほろ酔い加減が最高に気持ち良い、穏やかな夜が更けていく。
6月9日(水)雨後曇り
仕事場を出ると、たっぷりと水分を含んで黒く重い空から、今にも雨が降り出しそうだった。朝、少し降っていた雨は上がり、路面は所々に水溜まりを残して、ほとんど乾いている。灰色の車で壁打ちコートに向かった。先客は一人いたが、丁度立ち去る所で、すぐに誰も居なくなる。最初の1球を壁に放った。短いストローク、スマッシュ、長いストローク、サービスという流れで一時間ほどボールを叩き続けると、最後にノンプレッシャーボールが耐え切れずに割れる。程好い時間だったので、ラケットを仕舞ってコートから立ち去った。
交通が集中する交差点で少し渋滞している。列に並んだ時間を利用してカロリーメイトを齧った。行き付けのガソリンスタンドで灰色の車を満タンにすると、先週よりも更に値上がりしている。数ヶ月前のハイオクよりも高いレギュラーガスを40L飲み込んで、スタンドを出た。
テニスクラブに着いて、サンダルからシューズに履き変え、紐を縛る。今夜のレッスン生は5名だった。ボレーの浮きとネットミスが多い。またタメが出せなくなっていた。練習後にレッスン生4名でダブルスのゲームを楽しむ。ノーアドで営業終了時間までと言う条件だった。6ゲーム終ったところで、3−3のイーブンになる。残り時間は数分しかない。最後のゲームでサービスゲームを迎えた。40ー40でラストポイントで勝敗が分かれる。ファーストサービスを打ち込むと、相手のリターンがネットに掛かった。
自宅に戻り、先ずピーナッツを齧りながら冷たいビールを飲むと、これは美味い。卵入り納豆、モズク酢、小松菜の胡麻合えを作り、軽いオーストラリア産の赤ワインを開けてグラスに注いだ。クリームチーズも一切れ出して、赤ワインを小さなグラス2杯だけ楽しむ。TVニュースで、ワールドカップ予選のゴールシーンを眺めた。7本もあると、流石に見応えがある。その内の何本かは、惚れ惚れするような美しいシュートだった。
6月10日(木)曇り一時晴れ
自宅に帰る途中で閉店間際のスーパーに寄った。ヨーグルト、牛乳、野菜、肉などの生鮮食料品を買い込む。湿度が高く、少し蒸し暑い夜だった。部屋に入り、買って来た食料品を冷蔵庫に積め込む。昨日録画しておいた旅番組を見ながら晩飯を作り始めた。ニンニク、ニラを適当に切った。買って来たネギ塩味の豚ホルモンをパックから出す。フライパンにオリーブオイルを敷いて火に掛けた。ニンニクのスライスを炒める。豚ホルモンを加えて良く火を通した。最後にニラを加えて軽く炒めてから皿に盛る。納豆、モズク酢、野菜サラダ、ホルモンニラ炒めをテーブルに並べ、冷たいビールで口を湿らせてから食べた。どれも美味い。ビールの後は、赤ワインをグラス一杯飲み、更に芋焼酎のお湯割りを飲んだ。瞬く間に夜が更けていく。
6月11日(金)曇り後雨
仕事場を出ると天気予報通りに雨が降っていた。強い雨では無いが、止みそうな気配も無く、しとしとと鬱陶しく降り続く。テニスを諦めて、灰色の車で、スポーツジムに移動した。ウォーミングアップ、筋トレ、ランニングとプログラムされたメニューに沿って一通りのトレーニングを全てこなす。運動メニューを組んでから一月ぐらい経過した為か、端末にプログラムの組み直しを勧める表示が出た。筋トレのウェイトを少しずつ増すように依頼する。逆に有酸素運動の負荷は初期設定よりも下げるように依頼した。普段は毎回手動で下げていたのだが、面倒なのは否めない。係員がPCの端末を操作すると、新しく組み直されたプログラムがサーバーに記憶された。階段を上がってロッカールームに戻る。サウナで10分間汗を流し、すっきりしてジムを出た。
自宅に戻る途中でDIYの店に寄ってOリングを探す。オーディオアンプの入力セレクタ駆動用モータからプーリーに動力を伝達するベルトが劣化して、入力切換えが出来なくなっているので、Oリングで劣化したゴムベルトの代りにするつもりだった。しかし、この店では扱っていない。諦めて自宅に戻ると、冷蔵庫から缶ビールを取り出した。殻剥きピーナッツの薄皮を指先で軽くもんで取り、口に放り込む。奥歯で噛み砕くと香ばしいピーナッツの香りが鼻腔を通り抜けた。後を追うように素焼きのカップに注がれたビールを口に流し込む。ピーナッツの旨味とビールの苦味と炭酸の刺激が渾然一体となって、愉悦が中枢神経を直撃した。思わず唸り声が漏れるほど美味い。雨のお陰で訪れるゆったりした週末の夜に乾杯した。
6月12日(土)曇り時々晴れ
目覚ましが鳴る前に目覚めた。どうやら外の明るさから脳が刺激を受けたらしい。外を見ると雨は止んでいて、路面もほぼ乾いていた。シリアルにヨーグルトをたっぷり乗せた器と、日光金谷ホテルのカレーパンを軽く電子レンジで温めた皿を食卓に並べる。飲み物は熱いミルクティーにした。6月に入ってからも朝夕は涼しいので、熱い紅茶が美味い。カレーパンのサクサクした皮とスパイシーなカレーの味を楽しみ、熱いミルクティーで口中をリセットした。紅茶が油分をすっきりと洗い流すので、次にパンを一口齧ると、また新鮮な味が楽しめる。
1時間程のドライブで北の町のテニスコートに着いた。最終的に9名ほどのメンバーが集まって練習に励む。時折日が射すと、真夏のような暑さになった。Tシャツが汗で重くなっていく。差し入れのアイスの冷たさと甘さで、萎えかけた体に再び活力が漲った。サービス&ボレーをみっちりと繰り返し、3時間の練習を終える。
自宅に戻る途中でDIYの店に寄ってOリングを探した。この店には何種類か置いてある。オーディオアンプから外して持参したゴムベルトと比較して何サイズか合いそうな物を買った。自宅に戻って試してみると、その中の一つがちょうど合う。電源を入れてみると見事に入力切換え装置が機能を取り戻した。アンプを元通りに組み立てると、わざとした様に小さなビスが一本余る。
久し振りに北関東に帰ってきた相棒と一緒にテニスクラブに行くつもりだったが、雨が降ってきたので予定変更してスポーツジムに向かった。夕方でも週末は比較的空いている。バイクのアップを省略して、ストレッチ、筋トレとランニングで1時間ほど汗を流した。ロッカールームに戻り、汗を吸って重たく肌に纏わり付くTシャツを引き剥がす様に脱いで、風呂場に飛び込む。熱い
シャワーを全身に浴びると気分もすっきりした。
街に出て、久し振りに中国料理店に入る。バイトの店員と中国人の女将は、8ヶ月振りなのに覚えていて、にこやかに迎え入れた。餃子やお粥や大根餅などいくつかの小さな皿と生ビールを注文する。モヤシと春雨の酢の物に唐辛子を利かせたつまみが生ビールと良く合った。運ばれてきた料理はどれも美味い。茹で餃子は茹でが不充分で一部冷たかったのでやり直させた。再び出された皿は、以前良く食べた味で、懐かしい。満足して店を出た。相棒に運転を任せ自宅に戻る。
6月13日(日)曇り後晴れ
ゆっくり朝食を摂って、準備を整えると家を出た。携帯電話屋に寄って、相棒が購入した新しい携帯を受け取る。次に町外れのテニスコートに向かった。今日は所属するサークル主催のテニス大会の決勝日なので、顔を出しておく。11時頃に会場のコートに着くと、ちょうど全ての試合が終わる所だった。空いたコートでは、適当に親善試合が組まれている。しばらく試合を眺めてから皆に別れを告げ、スポーツジムに向かった。休日の昼のジムは、空いている。どこか、のんびりしたムードだった。いつものようにトレーニングを始める。全てのメニューを終了すると、午後2時だった。サウナで汗をかき、水シャワーで体を冷ましてから、テラスに出て露天風呂の縁に腰掛ける。雲が切れて夏の陽射しが降り注いでいた。
ジムを出ると西に向かって車を走らせる。街に入り、大手家電量販店の駐車場に車を停めた。3フロアに渡る広い店内を物色する。電動歯ブラシと、スポーツ用ヘッドホンと、除湿機を購入した。通販でも買えるのだが、金額が少ないと通販のメリットが出ないし、店頭から即持ち帰るのもたまには悪くない。
自宅に戻ると、電動音波式歯ブラシを箱から出して充電スタンドにセットした。除湿機の梱包も解いて早速稼動させる。Macの調子が悪いので解体してコネクタの接触を確認した。そうこうしている内に晩飯が出来たので、食卓に座る。ご飯とみそ汁と焼き魚とサラダという普通の晩飯を自宅で食べるのは久し振りだった。たまにはこれも悪くない。ビールとワインを飲みながら全部平らげた。洗濯物を室内干しにして除湿機を洗濯物乾燥モードにする。数時間でみるみるタンクに水が溜まっていった。洗濯物の乾きも明かに早い。
夜になって西の街に戻って行く相棒を駅まで送って行った。ホームを出ていく電車を見送ってから、街灯もろくにない暗い夜道を一人で歩く。家に戻ると地下駐車場に降りた。灰色の車のテールランプユニットを取り外して、内に付着した水滴をウエスで吹き取り、ケースの透き間を接着剤で埋めてから、元に戻す。作業を終えると部屋に戻り、さらにビールと焼酎のお湯割を飲んだ。TVでF1レースの中継をしばらく見てから布団に潜り込む。
6月14日(月)晴れ
先週頭は入梅らしい曇天と雨模様の日が続いたが、昨日から早くも梅雨の中休みに入り、気持ちの良い快晴になった。目覚めて窓の外が明るいと、気持ちも明るくなる。器に盛ったシリアルにたっぷりヨーグルトを掛けて食べた。まだ蒸し熱さが無いので、熱いミルクティーが美味い。昨夜洗濯物の下にセットしておいた除湿機のタンクに水が一杯溜まっていた。4Lもの水が空気中を漂っていたかと思うと不思議な気分になる。
一日中、青空が広がっていた。もう仕事場に12時間近く居るのに、まだ空は明るい。それでもやっと夕暮れが徐々に辺りに忍び寄って来る頃、鉄の扉を開けて、部屋の外に出た。空気は涼しいが、駐車場に停めた灰色の車の中は温室の様に温まっている。窓を開けて走り出すと、外のフレッシュな空気が室内の淀んだ空気と入れ替わって行くのが如実に肌で感じられた。坂道を下ってスポーツジムに向かう。
今日もエアロバイク、ストレッチ、筋トレ、ランニングのメニューをこなした。こうした単調なトレーニングを着実にこなすのを得意とするのはA型の特質と言われるが、確かにそうかも知れない。昨夜遅くまで掛かって編集したCDを聞きながらベルトの上を走った。Tシャツは汗を吸ってずっしりと重くなり、体に張りつく。ロッカーに戻って服を脱ぎ捨てると、サウナでさらに汗を絞った。水シャワーをしばらく浴びて体を冷やすと、筋肉の疲労感が解消されて、全身に新たな活力が湧いてくる。
6月15日(火)晴れ
電子ブザーのアラーム音で目覚める。意識はすぐに覚醒するが、油断するとまた眠りに引き摺り込まれそうな予感もした。睡魔の甘美な誘いを断ち切るように布団を抜け出す。布団と押し入れの中の湿気を取り除く為に、除湿機を押し入れにセットした。どら焼き1個と、シリアルのヨーグルト掛けを熱いミルクティーと共に胃袋に収める。音波歯ブラシで入念に歯を磨いた。小さな歯ブラシの先が一秒間に何千回も上下左右の往復運動をして、汚れを掻き落としてくれるらしい。指で擦るときゅっきゅと音を発てそうなぐらいつるつるに磨けた。Tシャツと短パン姿で家を出る。夏の太陽が眩しかった。
仕事場を出ると、涼しさを感じる。しかし、灰色の車の中は、昼間の陽射しの名残をそのまま止めていて、30℃を越えていた。窓を開けて走り始める。そのままスポーツジムに向かった。ウォームアップ、筋トレをメニュー通りにこなし、最後は久しぶりにバイクにしてみる。バイクはTVを見ながら、本を読みながら、しかも、上体はほとんど使わないので、やはり楽だった。それでも30分間一定の負荷で漕ぎ続けると、床に汗溜まりが出来るほどの発汗作用がある。サウナに10分入ってから水シャワーで体を冷してやった。体が浄化されたような気分でジムを後にする。
運動を始める前に、軽く血糖値を上げておくためにカロリーメイトを食べたので、晩飯はほとんど必要なかった。納豆と、中国製の黒酢を入れたモズク酢で、血液サラサラ効果や疲労回復効果を狙う。これでビールを飲まなければ更に効果は上がるのだろうが、これだけは止めるつもりは無かった。素焼きのカップで飲む冷たいビールの極上の味わいを、心行くまで楽しむ。
6月16日(水)晴れ
仕事場を出ると、青空と白い雲、そして爽やかな風が迎えてくれた。まるで初秋の高原リゾートにでもいるような気分になる。そう、数日続いていた夏の空ではなく、今日は間違いなく秋の空だった。灰色の車で壁打ちコートに向かった。縁あり帽子を被った老人が一人、壁打ちをしている。ベンチに腰を下ろしてサンダルから靴に履き換え、ラケットを手に壁に向かった。短いストローク、スマッシュ、長いストローク、サービスという流れで一時間ほどボールを叩き続ける。体が温まり、汗が流れ出すと、Tシャツを脱いでフェンスに掛けた。秋の高原の風が心地良い。ラケットを仕舞って、Tシャツを被ると、少し汗を吸って濡れていたシャツが、もう気持ち良く乾き切っていた。
テニスクラブに着いて、練習を始める。今夜のレッスン生は5名だった。ボレーのミスが相変わらず多い。ボレーを何とかしないとレベルアップ出来そうもなかった。壁打ちにボレーを取り入れるべきかも知れない。練習後に一人のレッスン生と乱打した。Tシャツと短パンでは、ちょっと肌寒いくらいの涼しい気候で、乱打を続けてやっと少し汗が出てくる。
帰り道の車の中で、CDに合わせて唄い続けた。土曜日に友人の結婚式があり、余興でテニス仲間の同志で歌を唄うことになっている。その課題曲を、ここ数日練習していた。車で走りながらだと音の大きさを気にしなくて良いので都合が良い。一曲をリピートさせて、何度も唄うと、やっと歌詞が頭に染み込んで来た。
6月17日(木)晴れ後曇り
仕事を適当に切り上げて、まだ明るい内に外に出た。灰色の車で走り出す。帰り道で携帯ショップに寄って、購入しておいた新しい携帯電話を受け取る。ディスプレイ側が綺麗な赤色で、キー側が銀色の折り畳み式だった。ずっと折り畳まない形の機種を使っていたのだが、今では他に選びようが無いほど折り畳み式全盛になっている。FMラジオが聞けるのと、20mmと薄いのが特徴で、このFMラジオが機種選定の決め手だった。アドレス帳も無事に移植出来たので、すぐに使える。
その足で自動車屋に向かった。灰色の車が車検の時期を迎えている。少し信頼感には劣るが、代車が無料で比較的整備代が安価な車屋に予約を入れておいた。灰色の車は、製造されてから15年が経過し、あちこちガタが来ているが、構う事は無い。消耗品を交換すれば問題は無かった。まだ現役で充分通用する。灰色の車を預け、白い韓国車で自宅に戻った。小さな2ボックススタイルだが、着座位置が高くてミニバンに乗っているような不安定感がある。足は柔らかくロールやピッチングも大きかった。しかし、アクセルペダルを床まで踏みつけても変速ショックは、ほとんど感じない。とはいえ加速も大したことはなかった。
自宅に帰る途中でスーパーに寄って、ヨーグルト、牛乳、野菜、肉などの生鮮食料品を買い込む。トムヤムクンスープの缶詰がワゴンセールになっていたので購入してみた。自宅に戻ると、晩飯の支度を始める。冷奴、卵とオクラ入りの納豆、豆腐と小松菜と鶏胸肉を加えて煮込んだ缶詰のトムヤムクンスープを食卓に並べた。冷たいビールと軽い発泡タイプの赤ワインを飲みながら全て平らげると満腹になる。トムヤムクンスープは辛味が足りなかった。次回は唐辛子を加えるべきだと心に刻み込む。
6月18日(金)晴れ
仕事場を出ると、青空に迎えられた。この1週間は梅雨と思えない、素晴らしい天気が続いている。白い車で田舎道を走って自宅に向けて走り出した。パワーは物足りないが、アクセルを目一杯踏み込んでやると、苦しげなエンジン音を上げながら加速する。自宅に寄って、トーストなどの軽い食事を摂った。空腹では運動に耐えられない。
テニスコートに着く頃になっても、まだ明るさが残っていた。これから黄昏が降りて来てナイター照明に切り替わるまでの一時期が一番ボールが見難い。ボレー&ボレーからアップを始めた。クロスのラリーから、先にラリーが途切れた側の2名が前に出て、4名での雁行陣対雁行陣のダブルス形式に移行するという練習を、みっちりと繰り返す。サービスを打ち放した後、サービスからの試合形式でダブルス練習に入った。相変わらずボレーのミスが多い。ボレーを何とかしない限り今以上のレベルアップは望めそうも無かった。だが、どうすれば良いのか判らない。最後はシングルスのチャンピオンゲームで終る。ストロークの調子は悪くなかった。結局、ボレーの答えが見つからないまま、今夜の練習も終る。
白い車で、スポーツジムに移動した。ウォーミングアップは省略して、筋トレと、エアロバイク漕ぎで汗を流す。最後に入念にストレッチを行うと程好い疲労感が心地良かった。サウナに10分間座って、さらに大量の汗を流し、すっきりした気分と少し疲れた体でジムを出る。
6月19日(土)晴れ
目覚ましが鳴って渋々目覚める。睡眠不足の日々が続いていて、まだ眠り足りないが朝の内に灰色の車を受け取りに行かねばならなかった。シリアルとヨーグルトとミルクティーの朝食を摂ると、白い車で明るい陽射しの下を走り出す。途中のガソリンスタンドで10Lばかりのレギュラーガスを補給してやった。店に着くと灰色の車は、綺麗に洗車されて待ち構えている。白い車を返して車検整備代を支払い、灰色の車を受け取って店を出た。白い車から乗り変えると、古い車でキャブ仕様なのに、エンジンの回る感触は灰色の車の方が良い。ブレーキは、新しくアシストが強い分、白い車の方が効いたように思えた。急いで自宅に戻る。
黒い礼服に着替えて外に出た。暑い日で、上はワイシャツ一枚でも汗が出てくる。電車に乗って一駅移動すると、駅前のロータリーに送迎バスが待っていた。結婚式の会場まではバスで30分程度らしい。友人と話しているとすぐに会場に着いた。田園地帯を見通せる小高い丘の上に教会とレストラン風の披露宴会場などがこじんまりと建っている。風の音と小鳥のさえずりしか聞えない静かな環境だった。控え室でテニス仲間とお茶を飲んで、しばらく時間を潰していると結婚式が始まる。教会の中で、讃美歌を歌い、牧師の話を聴いていると30分ほどで挙式は終った。教会を出る二人に、フラワーライスなる米を小さな造花付きのリボンで包んだものを投げかける。どうも後片付けを簡単にする為の仕組みの様だった。二人が鐘を鳴らすのを微笑ましく見守る。
式が終るとすぐに披露宴だった。空腹なので食事が待ち遠しい。最初の祝辞は二人とも手短にまとめてくれたので、それ程待たされずに食事にありついた。サラダやハム類の前菜から始まる。カニが意外に美味かった。ビールを飲み出される料理を食べていると最後の方で余興の出番が廻って来る。新郎新婦も呼んで、コーチとテニス仲間で一曲歌った。最後に新婦から両親に宛てた手紙の朗読があり、全てが終わる。バスに乗って駅に戻った。
夕方、自宅に戻ると部屋を少し片付けて来客を待つ。3名の仲間がやってきた。一人は自作のスピーカーを2セット持って来てくれる。アンプにスピーカーを繋ぎ、スピーカーの聞き比べを始めた。各自が持ち寄った酒を飲みながら、TVや音楽を掛け、スピーカーをスイッチで切換えて音を比較する。1セットはブックシェルフ型のバックロードホーン構造で、10cmのフルレンジ一発だった。もう一つは、スワン型とでも言おうか、箱の上に細い首が生え、その上に8cmのフルレンジ一発が搭載されている。最初は、8cmとは思えない豊かな中低音域が印象的だった。ブックシェルフ型の方は明かに中低音不足でポータブルラジオのような音で、余りの意外さに驚く。しかし、これにはタネが隠されていた。しばらく経って、スピーカーセットの持ち主が、おもむろに別の10cmフルレンジスピーカーユニットを取り出し、それに付け変える。再度音を出すと、正に世界は一変した。スピーカーユニットで、これだけ音が変わるのかと驚くほど、豊かな艶のあるサウンドに変身する。CDを入れ替えながらスピーカーを切換えながら、冷酒や焼酎のボトルとビールの缶を空けていった。ビールの空き缶が山積みとなり、日本酒が2本と焼酎が一本空く頃には、もう睡魔との闘いも限界になり、倒れ込むように床に転がり、眠りに落ちる。
6月20日(日)晴れ
朝早く、一人の仲間が帰って行った。出て行くのは判ったが起き上がれない。後の二人は、まだ寝込んでいた。目覚ましで一回起きるが、まだ眠り足りない。一時間後に目覚ましをセットし直して、もう一度眠り込んだ。次に起きると、眠り込んでいた二人も、やっと起き上がり、帰って行く。軽く朝食を食べて、身支度を整えると、家を出た。
休日の昼頃のジムは、閑散としているが、スタジオの中だけは激しいビートが鳴り、インストラクターのやたらと元気な声が響いている。いつものようにトレーニングを始めた。アップと筋トレとランニングの全てを終了する。Tシャツが濡れて体に貼り付いていた。昨夜の不摂生の残滓が完全に体から抜け切った気分になる。サウナで更に汗を流し、水シャワーで体を冷ました。テラスの露天風呂に体を横たえる。夏の陽射しが降り注ぐ中、心地良い疲労感と共にしばらく呆けた様に座っていた。
自宅に戻って遅い昼食を摂ると、テニスクラブに向かう。もう遅い時間だったが、日が長いので3時間ほどテニスが出来た。壁打ちで入念にアップしたつもりだったが、ボレーが悪い。さほど難しくないファーストボレーも、ことごとく失敗した。上達どころか、むしろレベル低下しているように思える。落胆したまま、テニスショップに向かい、ストリングスの張り替えを頼んでおいた。スーパーに寄って少し買い物をしてから自宅に戻った。
胡瓜に少し塩を擦り付けて生のまま丸ごと齧り、ビールを飲むと、これは美味い。玉葱とニンニクを良く炒めて香りと甘味を高めてから、鶏の手羽元肉や人参を加えて、更に炒めた。水を加えて煮込み、灰汁を丁寧にすくってから市販のカレールーを2種類ブレンドして割り入れる。カレーの良い香りが立ち上った。今夜も酒が美味い。
6月21日(月)曇り後雨
大型で強い勢力の台風6号が四国を直撃しようとしていた。北関東も台風が連れて来た暑く湿った空気の影響で空は厚い雲に覆われている。蒸し暑い朝だった。扇風機を回しっ放しで寝ていたが、それでも全身が、うっすらと汗ばんでいる。冷蔵庫に常備してあるアミノ酸入りスポーツドリンクのペットボトルを出して、グラスに一杯注ぎ、一気に飲み干した。体中に水分が浸透して行くような気分になる。身支度を整えると灰色の車で仕事場に向かった。
夕方になると、重く湿った雲から、ついに堪え切れずに雨粒が落ち始める。時折強い風が吹いて、木々の枝を振り回す様に通りぬけて行った。台風の接近を感じさせる。思ったよりも雨が少ないのが救いだった。駐車場まで歩いても濡れなくて済む。坂道を下ってスポーツジムに向かった。
エアロバイク、ストレッチ、筋トレ、ランニング、ストレッチと、全てのメニューを順調に片付ける。ランニングは景色が変わらず、TVも見れず、非常に単調なので、音楽が必須だった。ポータブルCDプレイヤーでお気に入りの音楽を聞きながら40分走り通す。Tシャツは吸い取り切れない汗でびちゃびちゃだった。ロッカーに戻って体に張り付くTシャツを剥ぎ取る様に脱ぎ捨てる。サウナでさらに汗を絞り出した。水シャワーをしばらく浴びて体を引き締め、頭を冷やす。スッキリした体でジムを出た。突風が吹き荒れ、道路に木の枝やボロ布など得体の知れないゴミが散乱する中を、灰色の車で走る。まるで映像を早回ししているように、上空の雲が千切れながら高速で流れて行くのが見えた。
6月22日(火)曇り時々晴れ
仕事場を出ると、さほど暑さを感じない。台風一過の晴天で関東各地の気温は30℃を大きく越えたらしいが、北関東の真中辺りに位置するこの地では、日が傾くと涼しくなるのが数少ない美点の一つだった。陽射しが長時間直射しなかったせいか、灰色の車の車内温度は、約30℃程度に止まる。窓を開けて走り始めると、涼しい夜風が入り込んで来た。そのままスポーツジムに向かう。ウォームアップ、ストレッチ、筋トレ、ランニングをメニュー通りにこなした。ランニングは走行速度を変えていないのに、妙に楽に走れる。最後はストレッチで筋肉を良く伸ばして仕上げた。サウナに入り、砂時計をひっくり返し、10分間計測させる。サウナを出ると水シャワーで体を良く冷してから上がった。乾いたTシャツに着替えると、サラサラして気持ちが良い。体が浄化されたような気分でジムを後にした。
自宅に戻るとオーディオアンプのスイッチを入れる。TVの音声でもオーディオアンプを通し、8cmフルレンジのスピーカーを駆動させると、艶が乗って聞き易く、水仕事などの雑音に負けずに良く耳に通った。ニュース番組が終るとCDの音楽に切換える。心地良い暖かな音がリビングルームに広がった。湯呑みで芋焼酎のお湯割りを飲みながら音楽に浸る。こんな夜もたまには悪くなかった。
6月23日(水)晴れ
仕事場を出ると、灰色の車で壁打ちコートに向かった。二人の男が壁打ちをしている。二人に断って間に入ろうとすると、一人が、もう上がりますから、と言い残して去って行った。短いストローク、スマッシュ、長いストローク、サービスという流れで一時間ほどボールを叩き続ける。蒸し暑い日で汗が大量に流れた。
テニスクラブに着くと、練習を始める。今夜のレッスン生は3名だった。ボレーが上手く打てないのは相変わらずで、チャンスをピンチに変えることさえある。壁打ちで少しボレーを取り入れたのだが、思ったように出来なかった。壁打ちではテンポが速いので1球1球左手をラケットに添えていなかったのを、添える様に気を付けると少し改善された気がしたが、通常のボレーボレーでは、左手をラケットのスロートに添えているので、それが問題の原因では無いように思われる。練習の後半30分は、コーチも交えて4名でゲームをした。ゲームでファーストサーブが入らないとセカンドは「入れるだけ」になってしまう。練習後に一人でコートに残り、ボール1カゴ分サービス練習をした。やっと少し感じが掴める。Tシャツが絞れるぐらいの汗が流れた。久し振りに蒸し暑い夜になる。
6月24日(木)晴れ後曇り
仕事を適当に切り上げると、灰色の車で走り出す。帰り道で郵便局に寄り、受け取れなかった着払いの荷物を受け取った。さらにスーパーを2軒経由し、ヨーグルト、豆乳、ビールなどの食料品を買い込む。週末は外食になりそうなので、野菜は買わなかった。地下駐車場に車を停めると、重い買い物袋を下げてエレベーターに乗り込む。遅いエレベーターで最上階まで上がり、部屋の鍵を開けた。
晩飯はカレーにする。作り置きのチキンカレーを温め、大鍋に沸かした湯でスパゲティーを茹でた。茹で上がったスパゲティーを皿に盛り、真中に卵を1個割り落とす。その上からぐつぐつと煮えたぎるカレーをたっぷり掛けてやった。こうすると、カレールーの熱で黄身が少しとろりとクリーミーになって濃厚な味が楽しめる。マグロの刺身を前菜代わりにつまんで、冷たいビールのカップを飲み干した。イタリアの赤ワインを飲みながら、熱々のカレースパゲティに取り掛かる。
やっと少し時間が出来たので、携帯電話の電話帳の整理を始めた。以前使っていた機種は、一人の名前に一つしか電話番号を割り当てられなかったので、例えば、一つのメモリー番号に対して、携帯電話番号と自宅の固定電話番号の両方を割り当てる、といった使い方が出来ず、別々のメモリー番号にそれぞれ設定するしかない。買い替えたものは、一つのメモリーに対して、携帯、自宅、会社、PHSなど、いくつでも番号を割り当てることが出来る柔軟な設計になっていた。当然ながら非常に便利で、こうでない方がおかしい。左程多くない電話帳を整理するのは比較的簡単な仕事だった。
6月25日(金)曇り後雨
仕事場を出ると、梅雨らしい曇り空に迎えられた。週末も引き続き天気が悪いらしい。灰色の車に乗って駐車場を出た。これで来週の火曜日まで仕事場に近寄ることはない。
帰り道で遠回りして少し南の町に向かった。灰色の車を車検整備に出した店に寄る。この車屋に車検整備の見積りをさせた所、ホイールのセンターキャップを締め忘れられたせいで、走行中にセンターキャップがどこかに飛んでいってしまった。車を代替しても使い続け、10年以上愛用していたホイールだが、何十回もの脱着で一度も紛失したことが無いホイールキャップを、たった一回の脱着で紛失させた車屋にうんざりする。元に戻させようにも名も無いメーカーのホイールの補修部品など残っていよう筈も無かった。仕方なく、4本揃いの中古ホイールへの交換で手を打つことにする。車屋が用意したホイールはそれほど好みでは無かったが、気分転換にはなるだろうと、妥協することにした。少し割り切れない思いを残したまま店を後にする。
2期と3期の谷間で、今夜はテニススクールが無かった。もうジムに行く時間も無い。軽く夕食を食べ、風呂に入り、出発の準備を整えた。荷物を背負って家を出る。南に向かう電車に乗り、新幹線の駅が有る小さな市に着いた。駅前のラーメン屋で餃子を一皿つまみに、生ビールを飲む。少し時間を潰すと、夜行バスが出発する時刻が近づいた。駅前のロータリーに戻ると、すぐにバスが到着する。一番前の席に乗り込んで座席を深く倒した。明朝までの8時間ほどを、この座席で過すことになる。耳栓を着けて騒音を遮断すると、早速眠りに落ちた。
6月26日(土)曇り時々雨
目覚めるとまだ外は暗い。バスは深夜の有料道路を飛ばしていた。クーラーバッグから缶ビールを取り出すとプラカップに注いで飲み干す。喉の渇きを抑えると、再び眠りに落ちた。次に目覚めると外は明るくなっている。やや睡眠不足だった。西の都に到着する。バスを降りると、ガード下で早朝から店を開けている小さなレストランに入り、トーストと目玉焼きとコーヒーのモーニングセットを食べた。駅ビルを通り抜けて、反対側の駅前に立つシンボルタワーの地下にある銭湯で一風呂浴び、スッキリする。
駅前で待ち合わせた相棒と、地下鉄とバスを乗り継いで都の北東の外れに向かった。川沿いの山道を大分上がったので、廻りは山に囲まれていて、観光客のおばさんの姦しい話し声が無ければひっそりとしている。参道を登って行くと石段の上に門があった。拝観料を払って建物の中に入って行くと、開放的な畳の部屋の向こうに美しい庭園が見える。小糠雨に洗われ、しっとりと濡れ光る木々は柔らかく、目にも清々しい緑色に染まっていた。縁側に座って静かな庭の風情を楽しんでいると、一匹の白い蝶がひらひらと舞い降りて来て、一層夢幻的な光景を演出する。思わず時を忘れ、しばし座り込んでしまった。
参道の茶屋でにしんそばを食べる。ほの甘く煮込まれたニシンが意外なほど美味かった。筍の山椒煮や漬物などの小鉢も楽しませてくれる。お土産屋の店先で作りながら売っている、そら豆入りの煎餅を数袋買って、再びバスに乗り込んだ。町の中まで降りていくと、普通の地方都市の喧騒に包まれる。
バスを降りて少し山の方に向かうと、いくつものお寺やお堂が点在する静かな町に、心が休まる思いがした。美しい建築、美しい庭、梅雨の水分を受けて生き生きと輝く緑や咲き誇る紫陽花を心行くまで楽しみながら散策する。途中で小さな漆器の店を見つけた。漆器にしては、かなり手頃な価格の品が並んでいると思ったら、問屋を兼ねていて卸値に近い値段で売っているらしい。その中でもアウトレット品をいくつか購入した。検品ではねられたものだが、むしろ気楽に普段使い出来て良い。
バスに乗って中心街に向かった。川のほとりに出る。大きなコンクリートの橋には、昔の絵に描かれた木造の橋の面影は全く感じられなかった。河原の遊歩道には沢山のカップルが、そぞろ歩きしていて、週末の夜を楽しんでいる。小さなU字型のカウンターだけの居酒屋に入った。開店してすぐに満員になってしまう人気の店らしい。20人も入ればカウンターは一杯になるが、開店から10分で、もう空きは無かった。2階に座敷があって宴会は出来るらしい。
先ず生ビールとカツオのタタキ、ハモ天、スジ肉土手焼き、などを注文した。飲んでいると、若いバイトの男が突き出しを十数皿持って来て選ばせる。枝豆、煮物、造り、酢の物など色々あるが、ハモの肝を刻んで胡瓜などと酢で和えたものを選んだ。これも一品で、食感、味ともに楽しめる。カツオのタタキが運ばれた。厚切りのカツオの上に皿からこぼれんばかりにどっさり薬味が山盛りになっている。ネギや茗荷や大根おろしなどの薬味をたっぷり乗せたままカツオの切り身を口に運ぶと、身から出る旨味と、土佐酢の香りと酸味、鮮烈な薬味の香りやしゃきっとした歯触りなどが渾然一体となって、舌だけで無く、目、鼻、口の全てを余すところ無く楽しませた。これは美味い。ハモ天に塩を少し付けて口に運ぶと、ハモのほろっと口中で解ける柔かな食感が堪らなかった。土手焼きの甘辛味噌味と、スジ肉の蕩ける舌触りの中に微かに残る歯応えも絶妙の取り合わせになっている。運ばれて来る料理が全て美味く、どれも楽しめた。更に、鮎の塩焼き、野菜天を追加し、ビールや日本酒を飲みながら平らげる。最後にアワビの造りを注文した。柔らかく甘いアワビの身もさることながら、ほろ苦い肝が堪らなく美味い。しばし至福の時を味わった。
バスと電車を乗り継いで相棒の自宅に向かう。狭いユニットバスでシャワーを浴び、カーペットの上に敷いてあるゴザに寝転がった。蒸し暑い夜だったが、エアコンを付けて扇風機を回すと何とか眠れそうになる。長い一日が終った。
6月27日(日)曇り時々晴れ
ゆっくり目覚めると豆乳とバナナをシェイクしたジュースを飲んだ。コーヒーも飲む。身支度を整えてから、のんびりと歩いて駅に向かった。電車に乗って街に出る。天気が今一つ悪いので、久し振りに映画を観ることにした。金券ショップで前売り券を買ってから映画館に向かう。それほど人気の無い映画なので小さ目の館内は混んではいなかった。それでも真中から後の席は埋まっていたので、前の方の中央の席にする。劇場でロードショーを見るのは4年ぶりぐらいだった。久し振りの大画面は、それはそれで悪くない。1時間半余りを映画の世界に没入して楽しんだ。
映画館を出ると、少し街を歩いて買い物を楽しむ。食料品店を廻って材料を買い揃え、ネパールの家庭料理を作ることにした。電車に乗って自宅に戻る。先ずシャワーを浴びて汗を流した。買って来た枝豆を食べながら冷たいビールを飲む。夏の夕暮れにこれに優る取り合わせは、あまり考えられなかった。ビールを飲みながらネパールの餃子様の料理を作る。小麦粉を練って作った皮を丸く伸ばし、その皮で、鶏、豚のひき肉と玉葱、トマトの微塵切りと色々な香辛料を合わせて良く混ぜた餡を包んでいった。蒸し器でしばらく蒸せば出来上がる。レモン汁と醤油と玉葱、トマトの微塵切りなどを混ぜて作ったタレに付けて食べると、もちっとした皮と餡の旨味、それに香辛料が効いていて、想像以上に美味かった。思わずビールが進む。
6月28日(月)曇り
目覚めてパンと豆乳バナナとコーヒーの朝食を摂る。今日もゆったりとした時間が流れていった。たまにはこんな怠惰な過し方も悪くない。昼前に荷物をまとめて部屋を出た。電車に10分ほど乗っただけで喧騒渦巻く街の中心に至る。小さいカウンター席だけのうどん屋を目指して行くと、店の前には7〜8人ほどと短いが行列が出来ていた。しばらく待って店内に入る。並んでいる内に注文してあったので、すぐに生醤油うどんが出された。うどんの上に薬味の大根卸しとネギを載せ、かぼすを半分絞り、生醤油を廻し掛ければ出来上がる。ビールを一本頼んで飲み、口を湿らせた。箸で数本のうどんをつまんで、口に入れる。するりと滑り込むように口の中に入ってきた。噛み切ろうとすると歯を押し戻すような豊かな弾力が感じられる。跳ね返してくる力に逆らって噛み切ると、かぼすと生醤油の香りと共に小麦の香りが立ち上り口一杯に広がった。うどんの表面の滑らかな食感と、噛んだ時の驚くべき弾力性、そして小麦の味と香り、全てが口の中のエンターテイメントとなって楽しませてくれる。驚くほどの美味さだった。
満足して、うどん屋を出ると、次はお好み焼き屋に向かう。スジ肉とホタテのミックス焼きを注文して、生ビールを飲んで待った。店主に焼いてもらったお好み焼きは絶妙の焼き加減と味付けで、これまた堪えられない。相棒と二人で一枚食べると丁度良い加減だった。讃岐うどんとお好み焼きの充実した楽しいランチを終えると再び雑踏に紛れ、ショッピング街を歩く。夏ものセールでシャツやパンツを数点買い込んだ。
相棒の行き付けのヘアーサロンで髪を切る。平日の午後は圧倒的に女性ばかりだが、スタイリストの話によると、夜はスーツ姿のサラリーマンも来て、男女比は50%だということだった。カットとブローのみだと価格が安いので人気があるのだろう。30分ほどでカットを済ませて店を出た。適当に髪にワックスを揉み込んだだけにしか見えなかったが、ただのぼさぼさ頭ではないように見えるのはスタイリストの腕なのだろう。
2泊3日の小旅行も終わりの時が近付いた。デパートの地下で美味そうなお弁当を見つけたので、買い込む。缶ビールも忘れずに数本買っておいた。相棒と別れて新幹線のホームに上がる。座席に座り、目一杯リクライニングさせると、たちまち睡魔が襲って来た。
6月29日(火)曇り時々晴れ
朝、目覚めるとやや蒸し暑さを感じる。扇風機は一晩中点けっ放しにしていた。布団から起き上がると、扇風機を持って居間に移動する。シリアルにヨーグルトを掛け、カップに数個の氷を落として豆乳を注いで、食卓に載せた。スプーンでヨーグルトとシリアルをすくって口に運ぶと中に入っている干し葡萄やバナナチップの甘味が嬉しい。冷たい豆乳を飲むと少し青臭い豆の味がするが、慣れれば気にならなかった。むしろ爽やかで美味く感じる。
仕事場を出ると、そのままスポーツジムに向かった。先週の火曜日以来だから、丸一週間のブランクになる。ウォームアップ、ストレッチ、筋トレ、ランニングをメニュー通りにこなした。筋肉を休息させたのが良かったのか、特に辛くはない。最後は入念にストレッチして久し振りに酷使した筋肉を良く伸ばしてやった。サウナで10分間過し、水シャワーで火照った体を冷却する。鈍った体にカツを入れ、良い気分でジムを後にした。
6月30日(水)曇り後晴れ
いつもよりゆっくりと目覚める。少し多めに朝食をとり、ラケットバッグを抱えて家を出た。近くのテニスコートに向かう。シングルスの市民大会が開催されることになっていた。試合開始まで軽くストレッチして過す。男子は27名の参加者がいて、3名づつ9ブロックに別れてのリーグ戦から始まった。
アップしなかったのが響いて、最初はストロークが定まらない。ミスが多く、あっさり負けてしまった。次は少しストロークの調子が上がってくるが、それでも勝ち切れない。2敗で3位トーナメントに進むことになった。さして強いメンバーがいなかったリーグでの2敗は情けないが、3位トーナメントで上位を狙うことにする。
トーナメントの最初の相手は、良いストロークを持っていたが、ダブルフォルトや簡単なミスがあり、なるほど、こうなると3位なんだなと、自分を棚に上げて思った。最初のゲームが危なかったが、辛うじて取ると、そのままストレートで勝利する。次の相手はもっとショットの精度が上がり、サーブも良かった。だが、やはり思いがけない所でミスをしてくれるので、ポイントが取れ、何とか勝つ。もう一つ勝つと優勝で賞品も出るらしかった。
決勝の相手はサーブも普通で、ショットも普通だが、ミスが少ない。やはり中級レベルだとイージーミスが少ないのが一番勝てるテニスだった。立ち上がりの2ゲームを連取して波に乗れる筈だったが、じわじわ追い付かれ、逆転で敗退する。3位トーナメント優勝と言う小さい夢も断たれた。午後の陽射しが降り注ぐコートを後にする。
テニスクラブに着くと、練習を始めた。今夜のレッスン生は5名集まる。ボレーが上手く打てないのは相変わらずで、ファーストボレーが先ず返らなかった。練習後に一人でコートに残り、ボール1カゴ分サービス練習をする。試合ではまだなかなか思い切ったサービスが打てないが、今日のシングルスでは、そこそこ打てたし、ダブルフォルトも5試合で2〜3個だったので、それ程悪くなかった。やっと少し感じが掴めてきたらしい。Tシャツが絞れるぐらいの汗が流れた。