01月01日(土)晴れ目覚めると既に陽が高い。例年のごとく、何時の間にか新年を迎えていた。昨日の雪と雨の荒天が嘘のように、抜けるように高く澄んだ冬の空に白い雲が浮かんでいる。自然災害が多かった昨年が幕を閉じ、今日の晴天のように、穏やかな年になることを祈らずにおれなかった。
昼になり、昆布巻、田作り、紅白の蒲鉾、栗きんとんなど、定番のおせち料理が並ぶ食卓に着く。燗を付けた日本酒で乾杯してから、早速箸を伸ばして、片端から御馳走を平らげていった。雑煮を食べると、正月気分になるのだから単純なものだ。飲み、喰らうと満ち足りた気分になった。しばらくのんびりして腹を落ち着かせてから実家を後にする。
電車を乗り継いで北関東に向かった。暖かな固い座席でうとうととまどろんでいると、夕闇に沈む北関東の小さな駅に辿り着く。南関東では跡形もなかった雪が、日陰の道端に辛うじて残るどころか、しっかりと道路にまで居座っているのに驚いた。ほんの100km離れただけで、これほどまでに気候が違うのか。体を包む猛烈な寒気に思わず苦笑いして、コートの前を閉じた。自宅に入ると、息が白くなる程寒い。室温が10℃を軽く切って、5〜6℃しかなかった。灯油ストーブを何時間も焚き続けても、この日は一向に部屋が温まらない。とんでもない処だと言う思いを新たにした。
Macとプリンタの電源を入れて、年賀状の表面の印刷を始める。今年の図柄は、昨年撮り貯えた画像の中から「京都の四季」と言うテーマに沿って選んだ画像でデザインした。150枚の印刷を終えると、電気毛布で暖めておいた布団に潜り込む。
01月02日(日)晴れ
朝起きても寒くて布団から出る気がしなかった。ストーブを付けて布団に舞い戻る。しばらくして覚悟を決めてから、やっと布団を出た。ゆっくりと遅い時間に起きたので、実家からもらって来たおせち料理の残りで朝昼兼用の食事にする。食事を終えると、早速Macを起動して、名簿の整理をしてから、年賀状の宛名印刷を始めた。
午後から気分転換に外に出る。駐車場の灰色の車の周りには、まだ雪がたっぷりと残っていた。それどころか、車のフロントウインドウにも数cmの雪が乗っている。二日間、日に当った筈なのに溶け残るとは、よほど気温が低かったに違いなかった。気象庁が暖冬の予報を出したので、嫌がらせをしているとしか思えない。苦笑しながら雪を取り除いた。5〜6年使っていて、初期の性能は全く失われていると思われるスタッドレスタイヤで、日陰の氷を踏み締めて、駐車場を出る。何軒か空いている店を回って買い物を済ませた。
晩飯は、相棒が腕を振るってグラタンと野菜スープを作る。久しぶりに3つ口のガスコンロを使えるのが嬉しいらしかった。熱いグラタンと野菜スープで体の中から温まる。晩飯後に夜中まで掛かって、やっと年賀状書きを終えると電気毛布で温まっている布団に潜り込み、眠りに落ちた。
01月03日(月)晴れ
朝、相棒を叩き起こすと朝食を取り、スポーツジムに向かった。昨年から風邪が抜け切らず、体調が優れないままだが、運動不足の体が、歓喜の声を上げているようだ。温かい室内で、Tシャツと短パンという軽装になれるのも、非常に喜ばしかった。良くストレッチをしてから、5日振りにマシンに向かう。6種目の筋トレを順々にこなしていった。幸い、筋肉はすっかりリフレッシュしていて、使ってやると、むしろ中から力が沸き出すように負荷に逆らって喜々と動く。iPodから再生されるお気に入りの音楽のビートが、久しぶりに気分を高揚させた。軽快な音楽を聴きながら、40分間のランニングで汗を搾り出す。久しぶりの運動で面白いように汗が出てくる感覚が嬉しかった。もう一度、ストレッチを施してから、ジムフロアを出る。シャワーの後のサウナで、更に体内に貯まった汗を絞り出すと、休み中に蓄積された老廃物まで一気に洗い流せた気がした。すっきり爽快な気分でジムを後にする。
ベーシックなデザインの衣料を安く売ることで伸し上がった衣料品専門店に寄って、セール品の、軽くて温かく襟にフェイクファーが付いているが目立たない黒色のコートと、これまた目立たない灰色のタートルネックの綿シャツを買った。自宅に戻ると、おせち料理の残りと、納豆チャーハンで遅い昼飯にする。相棒は長い時間をかけて衣類の整理や片づけを終えると、夜の電車で西に旅立って行った。久しぶりに一人で布団に潜り込んだが、何時もと同じように瞬く間に睡魔に意識を奪い去られる。
01月04日(火)晴れ
大晦日に雪が降ってから晴天の日が続いているのに気温が低いせいで雪が解けず、雪国のような銀世界が続いている。日陰の道路には所々にまだ凍てついた氷の塊と化した雪のなれの果てが執念深く残っていた。田んぼや畑は見渡す限りの銀世界のままで太陽の光をきらきらと反射している。公営のテニスコートは全く使用出来ない状態だった。今日は今年の初打ちの予定にしていたが、諦めざるを得ない。
のんびりと朝食を取ってからスポーツジムに向かった。所々裏通りの細い道が凍結しているので注意しながら走る。ジムの駐車場にもまだ雪が残っていた。じっくりストレッチをしてから、少しペースを速めてランニングする。サウナで汗を絞ってから外に出ると、日溜りが暖かく、雪景色が嘘の様だった。
北の町に向かう途中の田舎道も、所々で凍結している。慎重に走って、町民向けの温泉施設に辿り着いた。テニスサークルの新年会に参加する。本来なら初打ちの後の飲み会になる筈だった。だが構うことは無い。お弁当を広げ、ビールで乾杯すると宴会が始まった。午後の早い時間から飲み始めて夕方になると眠くなってくる。一眠りして気が付くと、宿泊する者以外は引き上げた後だった。宿泊する3名で少し飲んで話した後、布団にもぐり込む。大部寝た筈だが、またすぐに睡魔が意識を攫って行った。
01月05日(水)晴れ
夜中に二度ほど目覚めて小用を足し、水を飲む。それでも朝起きた時は、やや体調が悪かった。差し入れのお握りと味噌汁で朝食を済ませると、部屋を片付けてチェックアウトする。今日も天気は良いのだが、テニスコートは雪に覆われていた。テニスを諦めて、スポーツジムに向かう。
ジムフロアは今日も空いていた。ストレッチをして、マシンで筋トレを6種目行う。ベルトの上のランニングを始めると、体が重く、足が前に出ていかない感じがした。呼吸も普段よりやや苦しい。昨夜の不摂生が堪えている様だった。再度ストレッチをしてから、体重計に乗ると、昨日のトレーニング後よりも2kg程度体重が増えている。道理で体が重く感じられたわけだが、一晩で2kgも増えるとは信じられなかった。苦笑いを浮かべながらフロアを出る。シャワーを浴びた後、サウナにいつもの倍の2回入って汗を搾り出した。風呂を出て体重を量ると、入る前より1kg以上減っている。水分だけで相当体重が増えているのが判った。
夜は、この冬一番の冷え込みになる。それでもハードコートの中を走り回ると少し汗が出るぐらいに暖まった。新しい重いラケットを使って実際に球を打つのは初めてだが、特に違和感は無い。壁打ちで判っていたが、全く難しくないラケットだった。飛びも充分過ぎるほどだが、コントロールも付けやすい。重さも、壁打ちで感じたほどではなかった。もう体が慣れたのだろうか。
レッスン終了後は、仲間と二人でコートに残って約20分ほど乱打をした。深く速く滑ってくる球には相変わらず対応出来ない。これを何とかしないといけないのだが、対処法は掴めなかった。ラケットは、すっかり体に馴染んだが、思ったより良く飛ぶ。ストリングスの張りをもう少し強くしないといけないかも知れなかった。
01月06日(木)曇り後雨
早めに仕事場を出て家路を辿った。雨がぱらついているが、道端の雪はまだ溶け残っている。いつもの田舎道を使わずに凍結の恐れが無い大通りを選んで走った。帰り道でスーパーに寄って食料品を買い込む。毎週木曜日恒例の10個50円の特売卵が買えた。空腹時にスーパーに入ると、つい色々欲しくなる。焼き餃子が半額になっていたので晩飯用に買った。寒いので鍋にする家が多いのか、豆腐が売り切れていて手に入らない。自宅近くの路地や、駐車場の入口付近の道路は、未だに凍結していた。スーパーの買い物袋を下げて、少し慎重に凍った路面を歩く。自宅に戻ると、真っ先に灯油ストーブのスイッチを入れた。ストーブの室温表示は11℃を示している。流しで手を洗うと、千切れそうに冷たかった。早く冬が終われば良いと願わずにいられない。
01月07日(金)晴れ
遅い時間の会議が終わると急いで仕事場を出た。すぐにスポーツジムに向かう。ストレッチ、マシンを使った筋トレ、ランニングを閉館までに残された短い時間でこなした。最後にもう一度ストレッチして、固い筋肉をほぐす。サウナで汗を絞るが、正月に増えた分の体重はなかなか落ちなかった。見た目でも腹回りの贅肉が増えたのが判る。更なる節制とトレーニングが必要だった。
01月08日(土)晴れ時々曇り
正月休み明けのせいで土曜日なのに仕事日だった。少し早めに仕事を切り上げて仕事場を後にする。ジムに寄って、40分で7.2キロほど走った。サウナでたっぷり汗を搾り出すが、年末の体重には戻らない。回復するにはもう少し掛かりそうだった。
自宅に戻って部屋に入ると早速、冷たいビールを飲む。酒を減らせば簡単にシェイプアップ出来そうな気もするが、美味いビールを飲みたいがために運動しているので、それでは本末転倒だった。今夜も正月のおせちの残り物で晩飯にする。日本酒を冷で飲みながら食べる数の子は、絶品だった。
01月09日(日)晴れ後曇り
いつもよりのんびり目覚めて、TVを眺めながら身支度を整えると、車で30分ほど離れたスポーツジムに行った。マシントレーニングとランニングを手早く終わらせ、サウナで汗を搾り出す。風呂上りに体重を量ると、やっと休み前に近付いていた。昼過ぎにジムを出て急いで自宅に戻る。簡単な昼飯を食べると、テニスクラブに向かった。
久しぶりのゲームは、特にサービスの調子が悪く、イマイチ気分良く出来ない。新しい、重く、小さく、短いラケットが、上手く使いこなせないのか不安になった。夕暮れて暗くなる頃、1勝2敗の負け越しでテニスクラブを後にする。
自宅に戻り、うに色のクルマの整備を始めた。思ったよりも時間が掛かり、気が付くと3時間近く経過している。車イジリの趣味も結構時間を取られるものだった。日曜日にしては少し遅い晩飯を終えると、1日の疲れで瞬く間に眠りに落ちる。
01月10日(月)晴れ
今日は祝日だった。のんびり目覚めると、テニスウエアに着替えて近くのテニスクラブに向かう。午前中に軽くアップと1試合をこなした。女ダブ対男ダブでのゲームだったが、相変わらずの下手クソ振りで、1ー5まで追い詰められる。そこから何とか盛り返し、7ー5で勝つ事が出来た。
遅れてきて壁打ちをしていた知り合いと少し乱打してから、近くの蕎麦屋で昼食を取ることにする。以前食べた蕎麦は大した事が無かった記憶があるので、辛味噌胡麻うどんにしてみた。これはまずまずの味で、悪くない。ただうどんがもう少し太く腰がある方が好みだった。結局、昼食に一時間ぐらい掛けてしまう。
午後からの試合は、5ー2からまくられてタイブレークになり、やっと勝った。長い試合で少し疲れる。最後の試合は、2ー6であっさり負けた。まだ少し早いが、上がりにして、スポーツジムに向かう。
ジムに着いた時にテニスクラブの知り合いから電話があり、何人かで晩飯を食べると言うので行くことにした。ジムはストレッチと自転車漕ぎだけで切り上げて、サウナも5分程度にして急いで自宅に戻る。自宅からは自転車で蕎麦屋に向かった。蕎麦屋に着いてみると、6人で飲んでいる。そこに加わって、先ずは生ビールを飲み始めた。モツ煮込み、公魚フライ、鯵開きなどを食べながら生ビールを飲み、最後は大根蕎麦を食べて閉めにする。この店の蕎麦は香りも歯応えも満足の行くもので、好みだった。
01月11日(火)晴れ
仕事場を出ると、まだ雪が氷と化して溶け残っている通路を歩いてロッカールームに向かった。気温が低いせいで陽が当たらないところでは、本当に溶けない。ロッカールームで着替えると、また氷の上を慎重に歩いて駐車場に向かった。まだ8時過ぎたぐらいなのに、灰色の車は白い霜に覆われている。エンジンを掛けてから、プラスチックのスクレーパーでウィンドウの霜を掻き落とした。車の中も冷蔵庫の様に冷えている。
直接、スポーツジムに向かった。ストレッチをしてから、ベルトの上を走る。iPodで音楽を聴いていると、40分間でも全く退屈しなかった。サウナで汗を絞ってから外に出ると、寒気が押し寄せて来て体を包み込む。しかし、内側から暖まっているので、むしろ気持ち良いぐらいだった。
01月12日(水)晴れ
定時に仕事場を出てジムに向かう。まだ時間が早いジムフロアは空いていた。ストレッチをして、筋トレを6種こなす頃には、体全体が程好く汗ばんでいる。ランニングを始めると、体の調子は普通だった。同じようなペースで同じような時間を走るので、その日の体調が良く判る。時間が無いので、少し早めに切り上げて、再度ストレッチをしてから、体重計に乗ると、徐々に体重が年末の状態に戻る様子が見て取れた。シャワーを浴びた後、サウナも短めにして急いでジムを出る。GSに寄って、給油と灯油購入を済ませた。
しばらく外にいると、手先が痺れるほど寒い。ラケットを持たない左手を手袋でカバーした。それでも体の表面から体温が奪われていく。ラリーでハードコートの中を走り回ると少し汗が出るぐらいに暖まった。今夜も考えも無く何となく練習を終えてしまう。これでは上達する筈も無かった。気持は焦るが、どうしたらいいのか判らない。レッスン終了後は、レッスン生の仲間と二人コートに残って約20分ほど乱打した。バック側に少し速い球が返って来ると簡単にミスしてしまう。これも要改善ポイントだった。
01月13日(木)晴れ
帰り道でスーパーに寄って買い物が出来る時間に、仕事場を後にした。いつもの田舎道に入ると、一部だけ未だに氷がしっかり路面を覆っている。そこだけ一日中、陽が当たらないのは間違い無かった。車通りも少ないのだろう。それにしても、雪が降ってから2週間も経つのが信じられない程しっかりと残っていた。
帰り道でスーパーに寄って食料品を買い込む。焼酎の一升瓶が空になりかけていたので、泡盛の一升瓶を買った。目当ての久米仙の泡盛は品切れだったので、仕方なく別の銘柄にする。自宅に戻ると、真っ先に灯油ストーブのスイッチを入れた。ストーブの室温表示は9℃を示している。鶏肉と豆腐とモヤシと小松菜を豆乳とポン酢で煮込んで、熱々を食べた。ポン酢で味付けしているので、後味もさっぱりしている。日本酒を飲みながら全部平らげた。やっと体が中から温まってくる。
01月14日(金)晴れ
定時を少し廻ったところで、急いで仕事場を出た。すぐに家路を辿る。一度自宅に戻って身支度を整えてから近くのテニスクラブに向かった。今夜から、またナイタースクールが始まる。レッスン生は、4名だけ集まった。いくつか気を付けるべき事があるのだが、しばらくすると、それを忘れている自分に気付く。例えばスプリットステップ、コンパクトなリターンなどは、重要改善ポイントだが、一通り練習を終えてから気付く有様だった。もっと練習時間を大事にしないとならない。改めて心に刻み込んだ。
レッスンを終えると、スポーツジムに向かう。ストレッチ、マシンでの筋トレ、ランニングで、大量の汗を流した。ジムフロアを出る前にもう一度ストレッチして、強張った筋肉をほぐす。サウナで、また汗を絞るが、体重はまだ昨年末のレベルに戻らなかった。
01月15日(土)雨時々曇り
目覚めて外を見ると一面の銀世界かと覚悟していたが、実際は雨も降っておらず、路面は乾いている。身支度を整えてテニスコートに向かう途中で小雨が降って来た。構うことはない。小雨にも関わらず集まった7名の仲間で練習と練習試合を行った。結局午前中の雨はほとんど小降りで、大して濡れない。ボールも水を吸うことなく普通にテニスが出来た。
練習後は、5名で近くのタイ料理店に昼食を食べに行く。トムヤムクンラーメンに惹かれたが、最終的にブリかまの塩焼き定食という生粋の和定食にした。この店はメニューによって出てくる時間が違うのがネックだが、やはりブリかまは、他の人が食べ終わる頃になってやっと出て来る。店のおばちゃんが特大、限定と謳うだけあって、なかなかのボリュームで食べ応えがあった。満足して店を出る。
昼食後はジムに行った。しばらく胃腸を休めてからいつものトレーニングに入る。サウナや露天風呂も楽しんでから自宅に戻ると、もう夕方近かった。晩飯までは車イジリで楽しむ。
01月16日(日)一日中雨
朝の電話で目覚めて、TVを眺めながら身支度を整えた。そろそろ出発しようと言うところで、また電話が掛かって来て、予定していたインドアテニスが、テニスコート側の都合で中止になったと告げられる。仕方が無いので、車で30分ほど離れたスポーツジムに行った。マシントレーニングとランニングを予定通りに行う。ストレッチで体をほぐした後に、サウナで汗を搾り出した。風呂上りに体重を量ると、ほぼ年末のレベルに戻っている。休み中の不摂生で一度増えた体重を戻すには、長い時間が掛かる事が良く判った。昼過ぎにジムを出て自宅に戻る。
簡単な昼食を取って、しばらく休んでから、うに色のクルマの整備を始めた。思ったよりも時間が掛かったが、予定していた作業は大体終わる。豚肉と豆腐とキノコの豆乳煮を作って、食べると体が温まった。日本酒を少しと、泡盛のお湯割りを何杯か飲むと、1日の疲れとあいまって、すぐに睡魔が襲ってくる。
01月17日(月)晴れ
早めに仕事を切り上げて、スポーツジムに向かう。シャンプー、リンス、ボディシャンプーなどが入った風呂セットを片手にぶら下げ、ジムの建て屋に入っていった。受付で会員カードをロッカー用のカードキーと交換する。自販機で、アミノバリューの500mlペットボトルを買った。2階にあるロッカールームに上がる。
Tシャツと短パンに着替えてフロアに降りると、今日はいつもより少し人が多かった。ストレッチをしてから、筋トレのマシンに向かう。昨日メニューを予定通りこなしているので、上体と下肢の筋肉は回復期間を持たせてやり、腹筋と背筋の体幹だけにした。ランニングマシンのベルトの上を走る。iPodの音楽が無いと耐えられないほど単調な作業だが、逆に日常生活の中で、ゆっくり音楽を聞ける貴重な40分でもあった。シャワーで汗を流し、サウナで大量の汗をしぼり、最後は水シャワーで体を締める。生まれ変わった様に爽快な気分だが、何しろ昼から何も食べてないので、冬眠明けの熊のように空腹だった。灰色の車で自宅に急ぐ。
01月18日(火)晴れ
仕事場を出て着替えてから駐車場に向かう。灰色の車は、薄く白い霜に覆われていた。エンジンを始動してデフロスターを入れてから、プラスチックのスクレーパーでフロントとサイドのウィンドウの霜を掻き落とす。面倒な冬の儀式だった。
急いでスポーツジムに向かう。ストレッチをして、腹筋を鍛えてから、ベルトの上を走ることにした。iPodをシャッフルにして音楽を聴いていると、次に何が掛かるか予想もつかず、またこんな曲を持っていたかと思うような余り覚えが無い曲が掛かることもあり、全く退屈しない。サウナで少し長めに過ごして汗を絞ってみた。風呂の前後に体重計に乗ると、久しぶりに500gほど体重が減っている。人間の体は思った以上に面白かった。
01月19日(水)晴れ
定時に仕事を放り出してジムに向かった。まだ暗くなる寸前の時間の空いたジムフロアが気持ち良い。先ずストレッチをして体をほぐしてから、マシンに向かった。足、肩、背中、腹の筋力を上げるようにトレーニングする。80%程度の負荷で、ある程度のスピードを維持して、ゆっくり大きな力を出す事より、速く動ける筋肉を目指した。メニューを終える頃には、体全体が薄く汗ばむ。ランニングを始めると、少し足に疲れが出ているが、体調は悪くなかった。ほんの少しペースを上げてみる。レッスンの時間が近いので、少し早めに切り上げて、仕上げのストレッチに入った。シャワーを浴びた後、サウナで充分汗を絞ってからジムを出る。
野外にいると寒い夜だが、先週ほどでは無かった。
それでも指先がかじかむので、ラケットを持たない左手に手袋を嵌める。ラリーではボールを良く見る事、ボレーでは打点でラケットを止める事だけを意識してみた。ボレーの打点が前に行き気味なので、ボールを引き付ける事も意識する。スプリットステップを意識するのは忘れていた。レッスン終了後は、一人でコートに残って約20分ほどサービス練習をする。トスの位置と、インパクトでの当たりを意識した。新しいラケットは振り抜きが良く、飛びが押さえられた分を補って余りある。一定のリズムで、同じ場所にトスが上がれば当たり前の様に良いサーブが入るのだが、なかなか安定しなかった。まだまだゴールは遠い。
01月20日(木)晴れ
帰りが遅くなり、スーパーはとうに閉まっている。食料品の買い物が出来なかった。構うことはない。冷凍庫に備蓄してある食材から、鯵の干物を出して晩飯にした。缶ビールを素焼きのカップに注いで木目細やかな泡を楽しみながら飲む。次に純米酒を一升瓶からガラスの1合徳利に移した。琉球ガラスの小さな器で少しづつ味わいながら飲む。デザートにりんごを1個平らげた後、食後は泡盛のお湯割りを一杯飲んだ。静かな夜が更けていく。
01月21日(金)晴れ
ナイターテニスに間に合う時間に仕事場を出る事は叶わなかった。テニスをするのとは比べ物にならないほど重い徒労感が胃の奥辺りにわだかまる。何かが磨耗して失われた気になった。酷い空腹感が容赦なく追い討ちをかける。
重い足を引きずって、スポーツジムに向かった。ストレッチ、マシンでの筋トレ、ランニングで大量の汗を流すと、乾いて縮んだ心に張りが戻ってくる。それにしてもエネルギーが失われると、本当に足が重くなり、動くのを嫌がるのだから、人間の体は正直だと、妙なところで感心した。ジムフロアを出る前にもう一度良く全身のストレッチをして、強張った筋肉をほぐす。サウナで完全に嫌な疲れを搾り出した。重い徒労感のコートを脱ぎ捨て、すっきりとした心地良い疲労感に着替えて、ジムを後にする。
01月22日(土)晴れでも強風
平日よりも30分早く目覚めた。外はまだ夜のように暗い。ヘルメットと手袋を入れたバッグを持って自宅を出た。まだ車通りが少ない幹線道路を南に向かう。1時間程のドライブで、見慣れたゲートをくぐって1周約1kmのミニサーキットの駐車場に灰色の車を止めた。早速受付を手伝う。
ドライバーミーティングを終えると、プラクティスの時間が近かった。4名のドライバーが一人3周づつ走ると、もう終りなので、ウォーミングアップとも言えない程度だが、何もしないで、すぐに走るよりはマシと言える。プラクティスが終わるとすぐにコースインしなければならなかった。プラクティスのタイム順にコース上に車を停める。ルマン式スタートなので、キーを持ってコースの反対側に立った。しばしの静寂がサーキットを支配する。時間通りにグリーンフラッグが振られた。車に駆け寄り、ドアを開け、シートに滑り込む。練習したのにシートベルトがなかなかアンカーに入らず出遅れた。予選順とじ12台中11位でスタートする。少し頭に血が昇ったようで、バイザーを閉め忘れたまましばらく走っていた。数周の間、遅い車が前につかえ、7〜8台が連なる渋滞の状態で走ったところで我に返り、バイザーを降ろす。ピット前を通ると、チームメンバーがバイザーを降ろせと言うジェスチャーをしていた。恐らく数周前からやってたのだろうが、それさえ見えなかったらしい。初心者のような慌て振りに苦笑いするしかなかった。
30分程走り、3台パスして8位でピットに戻る。次のドライバーに無事車を渡すと、スタッフ業務に戻った。時折体がもって行かれるぐらいの寒風吹きすさぶ中、一日中外での立ち仕事は辛いが、我慢できないほどではない。2番手、3番手走者は8位のポジションをキープしていたが、ABSがエラーを起したようで3番手走者の時にブレーキロックを起してコースアウトした。自力でコース復帰できず、牽引されてグラベルを出る。最下位だけは免れたが、不本意な成績で終わった。
表彰式が終わると急いで北に帰り、直接、テニスクラブに向かう。ナイタースクールで、一日の立ち仕事で強張った体を動かしてやった。具合が良い事にレッスン生は丁度4名だったので、休みなく1時間半動き回る事が出来る。自宅に戻ってシャワーを浴びると、冷たいビールが待っていた。
01月23日(日)曇り 朝、久しぶりに明るくなってから目覚め、TVを眺めつつ朝食を取ってから身支度を整えた。ラケットバッグを背負って家を出る。うに色のクルマを地下駐車場から引っ張り出し、冷たい曇り空の下を走った。すぐ近くのテニスクラブに到着する。
少し乱打して体をウォームアップすると、早速ゲームに入った。数ゲーム楽しむと、もう昼を少し回っている。近くのスーパーまで歩いて行き、惣菜コーナーで焼き鳥とひじきの煮物とおからを買った。クラブに戻って、焼き鳥を電子レンジで温めると昼食にする。会員の一人が釣ってきた公魚をフライにして皆に振舞った。さくさくと揚がっていて美味い。
午後からも数ゲーム堪能すると、4時を回った。クラブハウスでコーヒー一杯飲んでから、車で30分ほど離れたスポーツジムに向かう。ストレッチとマシントレーニングとランニングを決められたプログラム通りに行った。もう一度ストレッチで体をほぐした後、サウナに入るのは最高に気分が良い。
鶏肉とモヤシと凍み豆腐とネギを豆乳とタイ風スパイスで煮込んだスープで簡単な晩飯を作った。冷たいビールと熱々の具沢山スープの組み合わせは、悪くない。泡盛のお湯割りで更に体を温めた。1週間分の洗濯物を片付けると、もう睡魔に連れ去られるまでほとんど時間が残っていない。布団に倒れ込むとたちまち、意識が遠のいていった。
01月24日(月)晴れ
何時もそうだが、手抜きをしたお陰で余計に手間が掛かるという効率悪い仕事で帰りが遅くなった。急いでスポーツジムに向かう。受付で会員カードをロッカー用のカードキーと交換してから、自販機でアミノバリューのペットボトルを買い、ロッカールームに上がった。
フロアに降りると、専用キーでジムのサーバーにアクセスしてトレーニングメニューをキー内のICチップに読み込む。ストレッチで充分に筋肉を伸ばしてから、ランニングマシンのベルトの上を走った。iPodの音楽を楽しみなら30分走り続ける。シャワーで汗を流し、サウナでもう一度汗を搾り出し、最後に水シャワーを浴びると、仕事の疲れもどこかに消えていった。時間が遅いので、モズク酢と納豆とチーズなどと言ったものを軽く食べて空腹を和らげる。休肝日なので、食後には熱い紅茶をすすった。カフェインなどものともせず、睡魔が襲って来る。逆らう気もない。布団に潜り込むと意識が闇に溶け出して行くに任せた。
01月25日(火)晴れ
何時もより早めに仕事場を出た。急いでスポーツジムに向かう。ストレッチと、筋トレをしてから、ベルトの上を30分走った。少しペースを上げてみると、意外に負荷が高くなる。少し苦しい程度のペースにして、走った。
自宅に戻る途中で、閉店間際のスーパーに寄って食料品を買い込む。ふと思いついて今夜は豚肉とコンニャクの煮物を作ってみることにした。豚肉と人参とコンニャクを豆乳で煮込んでみる。味は、まずまずと言ったところだった。Macを立ち上げてメールをチェックしようとすると、メインのHDDがおかしくなっている。仕方なくフォーマットを掛け、バックアップのサブHDDからデータを書き戻す。こまめにバックアップしているので、こんな時も
慌てないで済むが、余計な時間が掛かった。泡盛のお湯割りで体を温めながらデータがコピーされるのを待つ。メールチェックをする前に、意識が睡魔の攻勢を受けて敢え無く陥落した。
01月26日(水)雪後晴れ
目覚めてカーテンを開けると、一面の銀世界だったので、驚く。道路を見ると、雪は積もっておらず、水浸しになっていたので一安心した。これなら、交通に影響は出ないだろう。それでも、心持ち急いで家を出た。建物の外に出ると、寒気が押し寄せて来て、体を包む。もう雪はほぼ止んでいて、傘は要らなかった。水音を立てながら走って行く。
定時に仕事場を飛び出して、ジムに向かった。日没時間が延びたようで、まだ空は薄明るい。ジムはまだ空いていた。ストレッチで良く筋肉を伸ばし、水分をたっぷり補給してからランニングを始める。残業後と違って、体調は悪くなかった。仕上げのストレッチを終え、ロッカールームに戻る。サウナで更に汗を絞ってからジムを出た。
午後から晴れたので、放射冷却の影響が出て寒い夜になる。ラケットを持たない左手が凍えるので、手袋を嵌めた。ボレーの打点が前に行かないよう、ボールを引き付ける事を意識する。ボレーボレーでは出来るのだが、速い球が来ると、かえって急いで迎えに行ってしまい、打点が前になった。するとボールが浮いてしまう。判っているのだが、体の反応を押さえるのが難しかった。スプリットステップも意識する。レッスン終了後は、二人でコートに残って約20分ほど乱打をした。新しいラケットは、ストリングスが緩んできたのか、思ったよりも飛ぶ様になる。もう少し固めに張った方が良さそうに思えた。
01月27日(木)晴れ
久しぶりに早く仕事場を出たので、帰り道で本屋に寄って少し雑誌を立ち読みをする。クルマ関係では、めぼしい本が見つからなかったが、テニス雑誌を一冊買って店を出た。次はDIYの店に立ち寄って、少し買い物をする。ここも、めぼしいものが、何も置いて無かった。少し離れたところに出来た広大なDIY店に押されているのだろう。最後にスーパーに寄って食料品を買い込む。
自宅に戻り、豚肉とモヤシとシメジの煮物を作り、晩飯にした。冷たい缶ビールを素焼きのカップで飲み乾した後は、安物の日本酒に少し燗をつけて飲む。TVを眺めながら晩飯を終えた後は、洗濯や掃除を片付けた。時間は羽が生えた様に飛び過ぎて行き、気が付くと夜が更けていく。
01月28日(金)晴れ
ナイターテニスに間に合うように仕事場を出る。自宅に戻ると、週末の小旅行に備えて荷物を簡単にまとめてから、軽い食事を取った。ラケットバッグを背負って自宅を出る。近くのテニスクラブに出向いてナイターレッスンを受けた。かなり気温が下がって、左手が軽くかじかむ。1時間半の練習を終えると、再び自宅に戻った。
シャワーを浴びて汗を流し、冷たいビールで喉の渇きを押さえる。練習前に軽い食事を済ませているので、つまみは落花生を少量食べるだけにした。TVや明かりを消し、フード付きの黒いコートを着込み、皮の旅行鞄を肩に掛け、皮のエンジニアブーツを履いて部屋を出る。近くの駅までは普通に歩いて10分ほどの道のりだった。電車に乗り、数駅南にある小さな町を目指す。そこから夜行バスに乗って西の古都を訪れる計画になっていた。駅前のロータリーに到着したバスに乗り込む。最前列の窓際の席に座り、耳栓を耳に押し込み、140度倒れるリクライニングシートを目一杯倒すと寝る準備は整った。暖房が効きすぎて熱いぐらいなので毛布もいらない。高速道路を走るバスの揺れに身を任せながら目を閉じると、次第に走行音が遠のいていった。
01月29日(土)晴れ後曇り
夜中に一度目が覚めた。バスはどことも知れぬ高速道路を走っている。クーラーバッグから缶ビールを出して一本飲み干し、喉の渇きを静めると再び眠りに落ちた。次に気が付くと、もう古都に到着すると言う。バスを降り、駅のコンコースを抜けて、反対側の駅前にそびえるシンボルタワーの地下に降りた。早朝の銭湯はそこそこの賑わいを見せている。髪と体を洗い、サウナで汗を絞ると、爽快な気分になった。
相棒と待ち合わせて電車に乗る。郊外に向かって走り、紅葉で有名な観光地で電車を降りた。美しい竹林の間を抜けて散策する。時期がずれているお陰で、人影もまばらで、本来の静かな趣を取り戻していた。花や紅葉に彩られていないが、むしろ心地良い散策が楽しめる。老舗の豆腐屋で豆腐と納豆を一つづつ買った。数時間歩いて駅前に戻ると、丁度昼になる。古い民家のような料理店で地元の惣菜を意味する、おばんざいコースを注文した。この店の名物らしい、12時間番茶で煮込んだという鯉の甘露煮からコースが始まった。辛口の日本酒をぬる燗で注文する。色とりどりに美しく手間を掛けて作られたおばんざいが手篭に盛られて出て来たのには思わず目を奪われた。葛を使った茶碗蒸や豆ご飯など、どれも美味い。満足して店を出た。
駅前のデパートの地下街で買い物をしてから、相棒の自宅に向かい、旅装を解いて寛ぐ。近所を買い物がてらぶらぶら散歩してから部屋に戻った。相棒の作ったインド風ほうれん草カレー、濃厚な味の豆腐、納豆という妙な組み合わせの晩飯を食べる。腹が満ちて黒糖焼酎の酔いがほど良く回ると、すぐに睡魔が近付いてくるのを感じた。構うことは無い。抗いもせず睡魔に身を委ねた。
01月30日(日)曇り後雪 朝、ゆっくりと目を覚ます。昨夜の残りのカレーとパンで朝食にした。当たり前のようだが、カレーとパンの相性の良さに感心する。ゆっくりと長い時間を掛けて朝食を終えると、身支度を整え、旅行鞄を担いで外に出た。駅まで自転車で走って行く。関西で最大の町に出るのに電車で15分も掛からなかった。
駅前は人通りが多い。少し歩いてバスターミナルから、日本海側の温泉地との間を往復しているバスに乗り込んだ。暖かなバスの中で転寝していると鳴き砂で有名な美しい浜辺を持つ小さな町に到着する。予想外に雪は全くなかった。
宿のミニバンに乗り換えて、宿に到着する頃、ぱらぱらと雨が降り出す。次第に雨は霰に変わり、最後は雪になった。みるみる辺りを白く変えていく。温泉に浸かる以外に何もする事は無かった。風呂上りのビールを楽しんでいると、目当ての蟹尽くしの晩飯が、部屋に運ばれる。刺身、焼き、鍋、茹で、天麩羅と蟹を様々な調理法で楽しめる趣向になっていた。蟹味噌の甲羅焼きが付くのも嬉しい。刺身の舟盛まで付いていた。
先ず、刺身から取りかかる。甘海老よりも甘くもっちりと濃厚な身が口中を歓喜で満たした。これは美味い。伏見の純米酒で舌を洗いながら、夢中で殻を割り、身を取り出し、口に運ぶのを繰り返した。生のもっちり感も感動ものだが、焼き蟹の香ばしさも堪えられない。土鍋の中でみるみる赤く染まって行く蟹すきもまた美味だった。舟盛の甘海老やサザエや鯛が全くの脇役にしか感じられない。最後に蟹の旨味を凝縮したような雑炊を作って腹に収めると、流石に満足した。デザートのアイスクリームで2時間以上掛けた晩餐が終わる。日本酒の酔いも程よく回って、たちまち布団に倒れ込み、眠りに落ちていった。
01月31日(月)雪後曇り後晴れ
目を覚まして温泉に浸かる。外は雪景色だった。露天風呂は無いが、窓の外の雪景色を眺めながら入るのは悪く無い。ごく普通の旅館の朝食を食べた。宿を出ると再びバスに乗り込む。帰り道では、2軒ほど土産屋に寄るコースになっていた。城跡と昔ながらの城下町の風情が売りの小さな町で1時間半ほどのフリータイムがある。酒蔵で試飲をして地酒を一本買い、相棒は柳細工のカゴを買った。酒蔵の主人に聞いた蕎麦屋に入り、名物の皿蕎麦を食べる。生卵ととろろが付いていて結構満足感が得られた。固めの腰と香りのある蕎麦もなかなかいける。地ビールの試飲をする時間がなくなった。バスに乗り込み、都会に戻る。
食べ切れずに残した茹で蟹一杯をぶら下げて相棒の自宅に向かった。豆腐と雑炊と茹で蟹で晩飯にする。城下町の酒蔵で買って来た日本酒を早速飲んでみた。蟹との相性は悪く無い。晩飯を食べると帰る時間が近付いていた。駅まで旅行鞄を担いで歩く。電車で1時間ほど掛けて、最初に夜行バスが到着した古都の駅に戻った。
バスに乗り込んで、缶ビールを一本飲み干し、耳栓をすると眠る準備は整う。今日も暖房が効き過ぎるほど効いていた。靴を脱いでシートを目一杯倒すと目を閉じる。やがて、走り出したバスの揺れが眠りの世界に誘い込んでくれた。