2005年03月の日記

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 03月01日(火)晴れ

 今夜も、会社帰りのスポーツジムで、約30分間、約5.6kmのランニングに汗を流す。痛みが走るほどの頑固な肩凝りは、走っても、サウナに入っても解消されなかった。昼間は比較的暖かさを感じたが、ジムの外に出ると、かなり寒い。黄色いクルマの幌を降ろして走り出した。温風の吹き出し口を選択するつまみを回して”オープン”モードにすると、信じられないぐらい暖かい。まさに露天風呂に浸かっているように快適で、むしろ物足りないほどだった。サイドの窓を降ろすと、やっとオープンカーらしい風が感じられるようになる。9000rpmまで回るエンジンを約半分以下に抑えながら、夜の幹線道路を走った。

 

03月02日(水)晴れ後曇り後雪

 定時に仕事場を出ると、黄色のクルマに乗ってジムに向かった。ストレッチ、6種目の筋トレ、30分のランニング、ストレッチをこなす。体重と体脂肪率を測ってサーバーに保存してから、ジムフロアを出た。サウナで体を温め、シャワーを浴びてさっぱりしてからジムを後にする。

 幌を降ろした黄色のクルマをテニスコートの駐車場に停めた。時間になってショートラリーからアップを始める。一時間半のレッスンの終わる頃に、はらはらと雪が舞い始めた。一人でコートに残ってサービス練習を続ける。膝の屈伸を使うサービスのタイミングはほぼ安定して来て、トスが良いところに上がれば、まずまずのサービスが入るようになった。これからは、コースと長さとスピードをブラッシュアップしていかなければならない。まだまだ楽しめそうだった。

 自宅に戻り、TVの映画を途中から観ながら、簡単な晩飯をこしらえて食べる。マンガの原作を映画化したもので、原作を読んでいなかったが、思った以上に楽しめた。これぐらいの出来なら悪くない。

 

03月03日(木)晴れ後曇り後雨後雪

 出社してから13時間半後に仕事場を出た。急いで自宅に戻る。TVを眺めながら簡単な晩飯を食べると旅行の準備を始めた。とは言え、常夏の国に行くので簡単な物で良い。ワインを飲んだせいか、急速に睡魔が襲ってきた。布団に倒れ込むと、目覚ましをセットするのも忘れて眠り込んでしまう。外では雪が降り始めていた。

 

03月04日(金)雪後曇り

 目覚ましをかけるのを忘れて寝たせいで、目覚めると普段なら、すでに仕事を始めている時間だった。飛び起きてカーテンを開けると、外は一面の銀世界になっている。もう慌てても仕方なかった。身支度を整えると外に出る。銀色の車の上には10cm以上の雪が積もっていた。エンジンを始動してから再び外に出て車の上の雪をどけてやる。氷よりも、どけるのはむしろ楽だった。雪はまだ降り続いている。ヘッドライトを点灯して雪の街に走り出した。渋滞を避けて脇道を選びながら、いつもより20分程時間をかけて仕事場に辿り着く。

 帰り道でジムに寄った。さすがに今日は何時もよりも空いている。ストレッチ、筋トレ、ランニング、ストレッチとトレーニングを片付けて風呂に入った。サウナを短かめに切り上げて外に出る。雪は止んでいた。思ったより道が空いていて大して時間をかけずに自宅に戻る。旅行の荷物をまとめ、軽い食事をとった。歩いて家を出て、西に向かう夜行バスに乗る。目が覚める頃には西の街に着いている筈だった。

 

03月05日(土)晴れ

 朝目覚めると、もうバスがターミナルに着くところだった。急いで起きると身支度を整えて、下車する。ここで相棒と落ち合って、空港行きのリムジンバスに乗り換える手筈になっていた。予定通りに相棒が現れ、バスに乗り込む。空港までは45分の道のりだが、一眠りすると着いていた。高額な建設費を掛けた割には、これと言って特徴のない平凡な空港で航空券を受け取り、手早くチェックインを済ませる。免税店をぶらぶらしていると出発の時間が近付いていた。

 ほぼ予定通りに飛行機が離陸する。ビールを飲み、赤ワインを飲みながら、機内食を食べると、個々の座席に付いている液晶画面で映画を見て過ごした。7時間半のフライトで、赤道近くの国の首都に着陸する。機内を出た途端にむわっとする熱気と南国の香りに出迎えられた。1時間半程度の乗換え時間で、ローカル線の飛行機に乗り換える。更に1時間飛んで、島の空港に降りた。首都とは、また風の匂いが違う。太陽が沈んで、夜闇が辺りを押し包んでいた。

 旅行社のミニバンが迎えに来ている。乗り込んで15分程走ると、リゾートホテルに着いた。広く高い吹き抜けのホールがあり、南国ムードも満点で、悪くない。広い敷地内をカートで移動し、コテージの一室に案内された。部屋も充分以上に広く、エアコンも効いていて、悪くない。荷物を置くと、早速ロビー脇にあるレストランに行って、この国での最初の食事を取ることにした。

 野菜のスープを2種類と焼きビーフンを注文する。生ビールも忘れなかった。良く冷えた生ビールを飲みながら、南国の空気を楽しむ。ホテルのレストランだけに、この国の物価にしては酷く高価だが、食事の出来も悪くなかった。満足してレストランを出て、部屋に戻る。大きなベッドに身を投げ出すとすぐに睡魔が訪れた。

 

03月06日(日)晴れ

 目を覚ますと、まだ窓の外は暗い。時計を見ると7時だった。まさか夜の7時まで寝てしまったのか?と驚くが、そんな筈は無い。この国では今日の日の出が7時、日の入りが19時と言う事を後で知った。

 シャワーを浴びて半袖シャツと短パンに着替え、サンダルを履いてレストランまで歩いて行く。朝食はブッフェスタイルだった。テラスで南国の風を感じながら、先ず熱いコーヒーを飲む。続いて、サラダ、オムレツ、お粥、カレー、ヨーグルト、フルーツと、ここぞとばかりに腹一杯食べた。気が付くと朝食に2時間ほど掛かっている。昼食は必要無かった。

 水着に着替えて、プールサイドに向かう。デッキチェアに寝そべってiPodの音楽を聴き、持ってきた文庫本を読んで過ごした。時々、プールに飛び込んで体を冷やしたり、浜辺に出て、温い海に浸かり、磯でヤドカリや蟹と戯れたりする。プールのバーで生ビールの大を頼むと、1L以上軽く入りそうな大きなプラスチックのジョッキが運ばれてきた。時間を掛けて飲んでも意外に断熱性が良くて、中身が温まらない。最後まで楽しめた。

 夕方、遅い落日がアンダマン海を赤く染める頃、ホテル内のジムに行って、筋トレをした後、教則DVDを見ながらエアロビのエクササイズを行う。運動をすると、やっと腹が減った。部屋に戻ってシャワーを浴びてから、昨夜とは違うレストランに行って、インド料理を楽しむ。トマトのココナッツスープと、トムヤムスープをスターターに、タンドリーチキンと魚のカレーをメインに注文した。スープはコクがあって実に飲み応えが有る。料理はどれも香り高いスパイスが効いていて、驚くほど美味かった。南国の地ビールと良く合う。満ち足りた気分で、レストランから部屋に戻る途中、空を見上げると満天の星がくっきりと見えた。

 

03月07日(月)晴れ

 自然に目覚めてシャワーを浴びる。半袖シャツと短パンに着替えてレストランに向かった。今日も、2時間掛けてたっぷりの朝食を取る。朝食後は、水着に着替えて、またプールサイドに向かった。日陰のデッキチェアに陣取り、寝転がって本を読む。暑くなったら、目の前に広がるアンダマン海か、プールに飛び込めば良かった。喉が乾いたらプールバーで生ビールを頼めば良い。大きなジョッキをデッキチェアまで持って来てくれた。他に何もすることは無いし、何もしなくて構わない。

 夕方になり、日が傾いてきた。少し涼しくなったので、テニスコートに行き、軽く球を打つことにする。借りたウィルソンのラケットは、フレームにひびが入り、ひん曲がっていた。だが構うことは無い。誰もいない、誰も使っていないような砂入り人工芝のコートで、ラリーをした。1時間ほどボールを打つと、思った以上に汗が流れる。思いがけず、良い運動になった。クラブハウスで水着に着替え、相棒と二人で海に沈む夕日を見ながらジャグジーに浸かる。その後はサウナで更に汗を流した。どこも二人だけの貸し切りのようで気分が良い。黄昏の闇が静かに舞い降りる遊歩道を歩いて、部屋に戻った。

 今夜もインド料理のレストランに行く。海辺のシーフードレストランが、定休日で閉まっているためか、やや客が多かった。室内を希望したが、テラス席しか空いていない。虫刺されが心配だったが、待つのも面倒なので、テラス席に座った。座ってみれば、風が心地良いし、虫は居ないようで、遠くに街の灯りや漁り火が見えて雰囲気は悪くない。キャンドルの灯りで生ビールを飲んだ。キノコスープとベトナム風春巻き、チキンの手羽元のタンドリーとビーフカレーを注文する。生春巻きかと思っていたら揚げてあったが、皮はパリっと、中身はさっくりとして美味かった。キノコスープは3種類のキノコの味と香りと歯触りが楽しい。チキンは肉の歯応え、濃厚な味、スパイスの風味に加えてボリュームも満点で、齧り付くと思わず笑顔がこぼれた。ビーフカレーも複雑な味と香りで飽きることなく幾らでも食べられる。ナンも良い焼け具合で噛み締めると甘味が増して実に美味かった。今夜も満足して店を出る。空を見上げると、背の高い椰子の葉の間から無数の星がきらめいて見えた。

 

03月08日(火)晴れ

 目覚ましで、少し早めに起きた。もう今夜には日本に帰らなければならない。この快適な部屋ともお別れだった。シャワーを浴び、荷物をまとめ、ポーターを呼ぶ。荷物をフロントに預けて朝食に向かった。今日も2時間掛けてたっぷりと朝食を取る。中国風のお粥にカリカリの小魚、揚げピーナッツ、塩漬け玉子を乗せて食べるのがお気に入りになった。ピータンは味と香りが無く、美味くない。地元家庭料理の様々なカレーも朝の楽しみだった。小麦粉を練って焼いた薄手のナンのようなものが、もっちりした食感で、噛むと甘味が出て美味い。トマトや茄子やオクラのカレーと良く合った。

 マイクロバスの迎えが来たので、乗り込む。30分程度のドライブで、沢山のマングローブツアー用の小舟が係留された船着場に着いた。ヤマハの船外機を搭載したグラスファイバー製の小舟にガイド、船頭、客5名が乗り込む。船着場を離れ走り出すと、結構なスピードが出た。川の両脇は全てマングローブの林になっている。先ずは餌付けされた猿を見る。殻付きのピーナッツを投げると争って奪い合った。次は舟を降り、林の中の遊歩道を歩いて、ちょっとした木々の生態のレクチャーを受ける。ルートの中には蝙蝠が住む洞窟が幾つかあった。鍾乳洞になっているが、それほど美しいとは思えない。懐中電灯の明かりの中で僅かに蠢く無数の蝙蝠の姿は、どこか物悲しい感じがした。

 舟はマングローブの林の中を河口に向かって行く。途中で鷹の餌付けをした。無数の鷹が舞降りて来て

水面に蒔いた餌を掴み、また力強く舞い上がって行く。餌が無くなると空を覆うほどに集まった鷹が魔法のように消えてしまうのも愉快だった。次は養魚場を見学する。川の中に浮いた艀が養魚場だった。水中に網で仕切りを作って何種類かの魚を育てている。エイが居たのに驚いた。エイを食べる習慣があるらしい。

 やがて小舟は海に出て行った。多少波が有るので小舟は水を切って飛ぶように走る。着水の衝撃が結構あるし、飛沫で頭から何度も水を被った。無人島の小さなビーチに上陸し、少しだけ海水浴を楽しむ海水は温く、浮かんでいると心地良かった。砂浜をちょっと掘ると幾らでもアサリが取れる。生き物が多い、命の恵みに溢れた海だった。

 再び川に戻り、マングローブの森の中のレストランに舟が着く。少し遅い昼食になった。生ビールを一杯飲み、揚げた鶏肉と野菜の中華風の炒め物と共に炒飯を食べる。メニューは最初からツアー用に決められていて、それだけだが、味は悪くなかった。ミニバンでホテルに戻る。

 まだ出発までは時間が残されていた。太陽も、まだ高い。プールサイドで、最後の午後を思い切り楽しむことにした。とは言え、寝そべって生ビールを飲むだけだが。夕方、スポーツセンターのクラブハウスでジャグジーとサウナ使ってからシャワーを浴びた。着替えると帰国の準備は全て整う。ホテルのロビーで最後のビールを飲んで寛いでいると、迎えのバスが到着した。空港で買い物をして飛行機に乗り込む。エンジン音が高鳴ると、楽園の島々が見る見る眼下に遠ざかって行った。この国の首都まで一時間の飛行の後、7時間半のフライトが控えている。

 

03月09日(水)晴れ

 日付が変わる頃、首都を飛び立った。国産のビールと赤ワインを飲んで眠る。目が覚めると美しい朝焼けが小さな窓から見えた。やがて空港に降り立つ。同じ顔をした人々の雑踏に、たちまち現実に引き戻された。朝から開いている串揚げ屋で一杯生ビールを飲む。苦味が夢を覚ましてくれた。相棒に付き合ってコーヒーショップでモーニングセットを注文する。出勤する人々に混じって電車に乗り、新幹線の駅に向かった。駅で名物の肉萬とシュウマイを買って食べる。新幹線に乗ると死んだように眠りに落ちた。気が付くと、もうこの国の首都に近い。新幹線を乗り継いで北の街に着いた。更にローカル線で一駅乗り継いで、自宅に辿り着く。荷物を解き、片付けながら少し休息した。

 夕方になって白いテニスウエアに着替え、ラケットバッグを持って家を出る。地下駐車場の黄色いクルマのエンジンを久しぶりに始動してやった。30分ほど走ってテニスコートの駐車場で、エンジンを切る。久しぶりにまともにボールを打つと、案の定、調子が良くなかった。やはり、練習をサボるとすぐに打点が安定しなくなる。修正出来ないまま練習が終わった。レッスン後はレッスン生の一人と乱打をして楽しむ。体が温まったので、黄色いクルマの幌を降ろして走り出した。空調の性能が良いので、ヒーターを効かせていると温まった体が冷えることも無い。すこぶる快適なオープン走行が楽しめた。昨日までの南の楽園での生活は、夢の様に消え去ってしまったが、テニスとトレーニングとクルマに明け暮れる、この国での生活も、慣れてしまえばそれほど悪くない。

 

03月10日(木)晴れ後曇り

 仕事場を出て、自宅に戻る。帰る途中でスーパーに寄って豆腐、モヤシ、納豆、鶏肉などの生鮮食料品を買い込んだ。部屋に入るとストーブを点ける。TVを眺めながら簡単な晩飯を作った。主菜はニラと豆腐と豚肉のタイ風豆乳煮込みにする。賞味期限間近で安くなっていた小女子の佃煮とワサビ漬けをつまみながらビールを飲んだ。TVでは、昔見て好きになった香港映画が放映されている。懐かしさの余り、思わず全部見てしまった。免税店で買って来たワイルドターキーを飲みながら、殻付き落花生を剥いて食べる。さらに文旦の厚い皮を剥いて食べた。映画が終わる少し前に宅配業者が荷物を届けに来る。レーシングスーツと、レーシングシューズと、レーシンググローブだった。全て黒で統一したので地味だが、着てみるとサイズもあつらえたようにピッタリで悪くない。鏡に自分の姿を映してみると、思わず頬が緩んだ。Macの電源を入れて、メールチェックをすると、このスーツを着て出る筈だったレースが、参加者不足で中止になった、とのメールが届く。愕然とするが、致し方なかった。布団に潜り込んで目覚ましをセットすると、たちまち睡魔に意識を乗っ取られてしまう。

 

03月11日(金)曇り後雨

 仕事を放り出して外に出ると、まだ細かい雨が降り続いていた。止みそうでいて止まない。まるで諦めの悪い振られ男のような雨だった。テニスのレッスンを諦め、灰色の車でスポーツジムに向かう。ストレッチをしてから、筋トレとランニングで、体に適度の負荷を掛けてやった。トレーニング後は、またストレッチをして筋肉の強張りを解いてやる。サウナとシャワーで仕上げは上々だが、痛いほどの酷い肩凝りは、まだ治らなかった。ジムを出ると雨は上がっている。

 自宅に戻ると、簡単な晩飯を作り、TVを眺めながら食べた。デザートには文旦を丸々1個、皮を剥いて食べる。爽やかな香りとべとつかない甘味が楽しく、美味い。早めに布団に潜り込み、甘い睡眠をたっぷりと貪ることにした。

 

03月12日(土)曇り時々晴れ

 朝、目覚めて身支度を整え、近くのテニスコートに出掛ける。集まってきた仲間と共に、練習とゲームに3時間余りを費やした。明日の草試合にペアを組んで出場する予定の相方が来たので、練習試合を共に組んで戦う。相方のサービスが調子良かった。

 午後は別の団体の練習に参加してゲームを楽しむ。ここは気楽に連続してゲームを楽しめるので、ゲーム感覚を養うのにもってこいだった。ここで狙い通りのプレーが出来ないようでは、厳しい外の試合で流れをコントロールするなど全くの夢物語になる。多少余裕が持てるところで色々な対応の引出しを増やしていく必要が有った。

 新幹線で練習に来た仲間を一人、駅まで送り届けてからスポーツジムに向かう。ランニングで自然に汗を流し出してから、サウナで強引に汗を搾り出した。のぼせた頭に水シャワーを浴びると、気分がスッキリする。この爽快感がトレーニングに病み付きになる理由の一つだった。満足してジムを後にする。

 一度自宅に戻ってから、今度は近くのテニスクラブに向かった。ナイターのレッスンを受ける。4名しか集まらなかったレッスン生は、全員が、それなりのレベルなので充分に楽しめた。ほとんど疲れてないつもりだったが、終わってみると、流石に疲労を感じる。自宅に戻って、簡単な晩飯を食べ、ビールを飲むと、心地良い眠気に体全体を支配された。もう何もする気にならない。布団に潜り込むと、突然の停電の様に、たちまち意識が消えて暗闇が訪れた。

 

03月13日(日)晴れ時々曇り

 目を覚ますと、何時ものように朝食を取り、身支度を整えて家を出る。近くのテニスコートに向かった。壁打ちで体をほぐし、ボールに慣れておく。試合開始時間が近付いたので、更に別のコートに移動した。今日の相方と落ち合う。

 クジ運が良く、最初の試合は2回戦からだった。相手は1回戦を勝ち上がって来ているとは言え、1回戦が終わってから大分時間が経過しているので、条件は同じで相手が有利とは言えない。相手の前衛のプレッシャーが少なく比較的楽に試合が進められた。2ー2から4ゲーム連取して6ー2で勝つ。悪くない立ち上がり方だった。

 3回戦の相手は、更にレベルが上がったが、ほぼ同レベルに見える。相手のサービスから始まった第1ゲームに山場が有った。運良く3ポイント連取して、0ー40とリードする。ここで1ポイント取って、このゲームを奪っていたら、恐らく勝っていた。しかし、追い付かれて、何度かのデュースの上に、このゲームを落とす。やってはならないミスだった。その後は、お互いのサービスキープが続き、3ー4で迎えた自分のダービスゲームをキープ出来ず、3ー5となる。万事窮すだった。相手のサービスが良く、ブレーク出来る気配が無い。結局3ー6で3回戦にて敗退した。後から振り返ると、勝負所は1ゲーム目に尽きる。1ゲーム目は、まだ気持が緩んでいたが、そこを勝負所と見極めて何としても取ることが出来る者が勝者となる条件だった。

 相方の仲間がテニスしているコートに行き、仲間に加わる。相方と組んで男ダブを2試合して、2勝で終えた。最後に勝って終わったので、少し悔しさが納まる。皆と別れると、ジムに行って筋トレとランニングをしてから、風呂に入って帰宅した。

 簡単な晩飯を食べながら、缶ビール、赤ワイン、バーボンと飲み進む。疲れと相まって心地良い酔いが体全体を柔らかく包み込んでいった。洗濯を済ませ、出張の荷造りをしてから布団に倒れ込む。眠りが濃く甘い霧のように頭の中に流れ込んで来て、たちまち意識を覆い隠した。

 

03月14日(月)晴れ

 目覚めて身支度を整え、着替えを入れた大きめのショルダーバッグを背負うと家を出た。南に向かう電車に乗り、空いた座席に座ると、目を閉じる。気が付くと電車は首都圏に入っていた。電車を乗り換えて西に向かう。10日後から時代錯誤の万国博覧会が開催される予定の都市に着いた。昼食は、駅構内の適当な食堂に入り、味噌カツと手羽先唐揚げを注文する。後から、名物にひつまぶしが有った事を思い出した。好みからすれば、ひつまぶしを選ぶべきだったと少し後悔する。

 電車、バスと乗り継いで、午後に目的地に着いた。荷物をホテルの部屋に置き作業着に着替えて集合し、1週間の研修が始まる。夕方には開放された。晩飯はホテルのイタリアレストランに用意されている。研修に参加する8名で時間通りにレストランに向かった。先ず前菜の魚介のサラダが運ばれる。2種類のパンにオリーブオイルと塩胡椒を付けて食べた。パスタは、ペンネ・アラビアータが出される。パスタを平らげると、メインはサーロイン・ステーキのフレンチフライ添えとボリュームがあった。フレンチフライを残して平らげる。最後にコーヒーを飲んで終りだった。晩飯中に、近くの席に、引退する前は「日本一速い男」と称されたレーシングドライバーなど数名が現れる。日本有数のサーキットに付属するホテルのダイニングだけにレース関係者が多いようだった。

 晩飯後は、ホテルの敷地内にある天然温泉の温浴施設に向かう。温水プールが付属しているので、腹ごなしも兼ねて30分ほど泳いだ。サウナと露天風呂を楽しんで部屋に戻る。後はビールを飲んで寝る他にすることが無かった。早々にベッドに横たわると、たちまち眠りに落ちていく。

 

03月15日(火)晴れ

 自然に目が覚めたら6時だった。施設内の温泉が開く時間なので、朝食前に朝風呂と洒落込む。サウナと露天風呂を楽しんでから部屋に戻った。朝食はホテルのダイニングルームでバイキングスタイルで食べる。和洋折衷のメニューで品揃えも味も悪くない。腹一杯食べた。

 午前の研修を終えると、昼食は、ホテル内の和食処に用意されている。席に付くと、運ばれて来たのは、海老天の玉子綴じ丼だった。味は悪くない。腹一杯になると普段ならたちまち眠気に襲われるところだが、昨夜良く寝たせいか、問題無かった。午後の研修を終えると、今度は晩飯が待っている。

 今夜は、四川料理の看板を掲げるレストランに席が用意されていた。茹でた青菜、蒸し鶏、イカの和え物などの前菜から始まり、豚肉とピーマンのピリ辛炒めや蟹玉や麻婆豆腐や揚げ鶏のサラダなどがテーブルに所狭しと並べられる。麻婆豆腐などは程好い辛さで、白飯と良く合った。玉子スープを飲み、デザートの杏仁豆腐を食べると腹一杯になる。明らかに食べ過ぎだが、満足して部屋に戻った。

 温水プールで30分泳いで、サウナと露天風呂で汗を流し、再び部屋に戻る。缶ビールを飲んで、ベッドに潜り込むしか他にやるべき事が無かった。寝心地の良いベッドに横たわって目を閉じると、たちまち意識が闇に飲み込まれる。

 

03月16日(水)晴れ後曇り

 僅かな意識混濁状態の後、誰かが裏でスイッチを入れたように目が覚めた。温泉で朝風呂を楽しむ。朝からサウナで汗を流すのは気持良かった。露天風呂も清清しい。腹が減って朝食も一層美味く感じた。シェフが1個1個手作りするオムレツが特に美味い。今日も良い一日が過ごせそうな気分になった。

 昼食はイタリアレストランに用意されている。魚介のサラダを食べ、平たい円盤状のパスタをジェノバ風のソースで食べると、それでもう量は充分だが、更に仔羊のソテーが出された。多めのフレンチフライを残して平らげる。ランチではコーヒーが付かなかったのが残念だった。メインの肉料理の代わりにジェラートとコーヒーが付いた方が嬉しい。

 晩飯は和食処に席が準備されていた。青菜胡麻和えの前菜、鯛と鮪の刺身、白身魚と海老と茄子と大葉の天ぷら、鯛の頭煮などが彩り良く並べられる。ご飯物は、桜海老の炊き込みご飯に大根葉の小口切りを散らした彩り鮮やかな一品だった。八丁味噌の味噌汁、香の物が添えられ、デザートは、オレンジゼリーの苺乗せと、バランスが取れている。昨日の中華に続いて楽しめる晩飯になった。

 晩飯が終わると、温水プール、サウナ、露天風呂、ビールという日課が待っている。全てを片付けると、もう寝るしかなかった。ベッドに横たわると、まるでスイッチを切られたおもちゃの様に意識を失う。

 

03月17日(木)雨後曇り

 今朝は集合時間が早い。昨日までのように朝風呂に入る事は出来なかった。小雨が降る中、早朝のミニサーキットを走って検定を受ける。朝食は、一仕事終えた後になった。今朝のオムレツはトマトとチーズを入れて作らせる。ケチャップにタバスコを効かせて食べると、これは美味い。たっぷり食べて午前中の研修に向かった。

 朝食が遅かったので、昼になっても腹が減らない。しかし、否応なく四川料理店に席が用意されていた。たっぷりと肉厚のチャーシューが乗ったチャーシュー麺と、少し大振りの海老がゴロゴロ入った炒飯が出てくる。どちらも味は良かった。海老入り炒飯は全て胃に納めたが、チャーシュー麺の麺とスープは、とても食べきれない。

 夜になっても健康的な空腹感が湧かなかった。それでもイタリアンレストランに向かう。席に座ると、2種類のパンが出された。オリーブオイルと塩胡椒で味付けして食べる。スモークサーモンとサラダの前菜、スパゲッティ・カルボナーラを片付けると、もう充分だった。そこに仔牛のピカタのマッシュポテト添えがメインとして出される。何とか腹に押し込んで濃い目のコーヒーを飲んだ。

 晩飯が終わると、温水プール、サウナ、露天風呂、ビールという日課を片付けて、ベッドに横たわる。朝が早かったせいか、眠気が大波になって押し寄せて来て、瞬く間に意識を押し包み、攫って行った。

 

03月18日(金)曇り一時小雨

 今朝も早朝から集合で、朝風呂には入れなかった。F1の開催で有名な国際コースをゆっくりしたペースで走る。早朝の広いコースに車が8台しかいないので気分良く走れた。ペースを決められていて、自由に走れるわけでは無いが、悪くない。

 レーシングコース走行後に朝食に向かった。朝食の時が最も腹が減っている。今朝もシェフにオムレツを注文して作らせた。トマトとチーズのオムレツが絶妙の焼き加減で実に美味い。昼食や晩飯は予めメニューが決められていて自由に選べないので、朝食が最もストレス無く食べられた。

 研修最後の昼食は、和食処に用意されている。寿司処なので、期待したが、なんと出て来たのは豚カツだった。ヒレ肉だから何とか食べ切ったが、ロースカツだったら食べきれなかっただろう。研修の全ての日程が終わった。送迎バスで駅に送り届けられる。東に戻って行く皆と別れて、一人西行きの電車に乗った。

 2時間ほど掛けて、相棒の住む町に辿り着く。相棒の部屋に行く途中のスーパーで冷凍の枝豆と缶ビールを買い込んだ。枝豆を電子レンジで解凍して、つまみながら缶ビールを飲んで晩飯にする。1週間食べ続けたので、しばらくはセーブしたい気分だった。狭いバスルームでシャワーを浴びてさっぱりするとベッドに入って眠る。

 

03月19日(土)晴れ

 朝、目覚めてのんびりと朝食を取る。昼前になってやっと家を出て、古都に向かった。酒造りで有名な町に行ってみる。古い街並みが残っていて散策するのにちょうど良かった。記念館に入って3種類の酒を試飲する。大量生産の酒の代名詞のような企業だから、余り期待していなかったが、今風の吟醸酒はそれなりの味がした。かっぱのキャラクターで有名な酒造所にも寄ってみる。ここでは、昔のTVCMが放映されて、白黒時代のレトロな雰囲気を味わえたのが思わぬ収穫だった。

 電車で三条まで上がって、酒の町と同じ名前の居酒屋に入る。瓶ビールを飲みながら、かつおのたたき、揚げ出し豆腐、ふぐの造り、ほうぼうの造り、野菜天などを食べた。どれも実に美味い。開店から1時間ほど居て、外に出ると、まだ周りは明るかった。東山に向かって歩いて行く。すぐに日が落ちて暗くなる頃、ちょうど花灯路の始まる小道に辿り着いた。三連休とあって観光客が多いようで、細い通りは人で混雑している。ほとんどは趣の無い電球の灯りだが、丸山公園内には、蝋燭を使った竹筒の灯りが並んだ場所があった。僅かに揺れる赤っぽい灯りには、なかなかの風情が感じられる。それにしても人が多かった。

 歩いて駅まで出て、電車に乗って帰る。シャワーを浴びて布団に倒れ込むと、たちまち深い眠りに落ちて行った。

 

03月20日(日)晴れ時々曇り

 昼近くまでうだうだと寝て過ごす。たまにはこんな休日も悪くなかった。やっと起き上がって遅い朝食を取る。さらにのんびりと過ごし、昼過ぎにやっと家を出て近くの川沿いを散歩しながら北上した。1時間ほど当てもなく街をぶらついた後で、目を付けておいたカフェレストランに入って遅い昼食を取る。椎茸、シメジ、舞茸、エリンギが入ったキノコのパスタも、茄子とパンチェッタのミートソースパスタも、まずますの出来だった。カールズバーグの生ビールが意外に美味い。コーヒーも濃厚で楽しめた。満足して店を後にする。1週間後には桜が咲いて、華やかに春の訪れを謳歌するであろう川沿いは、まだ殺風景な冬の装いだったが、ぶらぶら散歩するには良い気候だった。

 荷物をまとめると電車に乗って東に向かう。電車を乗り継ぎ、北関東の街に戻ったのは、10時を回っていた。部屋に戻るのも1週間振りになる。簡単な晩飯を食べ、洗濯を済ませて布団に潜り込むと、暗い海の底に沈んで行くように眠りの世界に引きずり込まれていった。

 

03月21日(月)晴れ

 しばらく振りに、また日常を再開した。目覚めて、TVで天気予報とニュースを眺めながらシリアルとヨーグルトの簡単な朝食を取り、コンタクトレンズを入れ、髪を整え、歯を磨き、身支度を整え、バッグを持って、家を出る。地下駐車場で黄色いクルマに乗り込み、エンジンをスタートさせると、ゆっくり走り出した。先週、1週間を掛けた訓練で左手シフトにも慣れたようで、操作が自然に感じられる。快調な走りで仕事場に向かった。

 早めに仕事を切り上げて、外に出て、やっと世間が祝日であることを思い出す。スポーツジムがちょうど終わる時間だった。普段の平日ならば、まだ4時間も使うことが出来るのに、今日は出来ない。運動するのを諦めて、家路を辿った。帰りにスーパーに寄って生鮮食料品を買い込む。先週、カロリーを取り過ぎたので、今週は控えめに過ごすことに決めた。自宅に戻ると、簡単な晩飯を作って食べる。風呂上りに体重を量ると2kg弱増えていた。またトレーニングをやり直して、元に戻さないとならない。日付が変わって少し経った頃、布団に入った。目を閉じると、静かに打ち寄せる波のように密やかに眠りが忍び寄って、何時の間にか眠りの波間にさらわれて行く。

 

03月22日(火)曇り後雨

 仕事場を出てみると、昼頃からじわじわと降り始めていた雨が、まだ降り続いている。しばらく傘無しで歩いてもほとんど濡れない程度の雨だった。ロッカーで着替えて、傘を差さずに駐車場まで歩く。ウールの黒い帽子を被っているので、全く雨を感じなかった。灰色の車に乗り込んで、スポーツジムに向かう。

 先々週の金曜日以来10日振りになるが、違和感は全くなかった。昨日も来ていたかのように、自然に受付を通り過ぎる。着替えてジムフロアに降りた。先ず、ストレッチで体をほぐす。既に10日もの間、ストレッチをやっていなかったので、筋肉の強張りが感じられ、特に前屈が苦しかった。最後に手首、足首をほぐしながらトレーニングマシンに向かう。筋トレをメニュー通りに6種目終えると、ランニングマシンに向かった。マシンにICキーをセットして、自分用のプログラムをマシンに読み込ませて走り始める。30分で5.5km程度走ってマシンを降りた。普段よりも大量の汗が流れ出て、タオルを濡らしている。久し振りに体を絞って爽快な気分になった。サウナで更に汗を流し、心地良い疲労感と共にジムを後にする。

 

03月23日(水)曇り後雨

 今日も雨が降っている。昨日の気の抜けたような雨とは違い、粒立ちがしっかりした雨だった。久し振りのナイターテニスを楽しみにしていたが、この雨では出来そうもない。というよりも、明かに無理だった。テニスに向かっていた気持ちを切替えてスポーツジムに向かう。

 ストレッチを始めると、昨日よりも少しだけ前屈が楽になっていた。それでもまだ中断前には戻らない。体重も同じだった。40分で7.5km程走ってからランニングマシンのベルトから降りる。ストレッチで全身の筋肉を伸ばしてやった。ジムフロアから階段を上がってロッカールームに入る。Tシャツが汗で体に貼りついていた。引き剥がす様に脱ぎ捨てて風呂場に向かう。洗い場で髪と体を洗い流してから、サウナに入った。10分間くだらないTVを眺めながら過す。水シャワーで汗を洗い流して風呂場を出た。着替えて外に出ても、それほど寒さを感じない。春が、確実に近付いているように感じられる、穏やかな雨上がりの夜だった。

 

03月24日(木)雨後曇り

 「鮭の白味噌焼き」と「あんこう唐揚げとろっと卵黒酢あんかけ」の、どちらにするかを少し迷ったが、昼休みを告げるチャイムが鳴った瞬間に心は決まっていた。後者のメニューを選択する。揚げ物なので油を警戒して避けていたのだが、以前からどんな物か気になっていた。一度選んで食べてみないと、何時までも引っ掛かりが残るだろう。多少期待したのが悪かったのだろうか、味は茫洋として取りとめなく記憶に残らないものだった。唐揚げに甘酢あんをからめて、口に運び、噛み締めた時の食感は悪くない。が、それだけだった。味わうと言うより良く噛むことを意識して、ゆっくり昼食を平らげる。

 仕事場を出て灰色の車で帰路についた。まるで急にステージに呼び上げられた観客が、周りの目を気にしながら、本当に自分が呼ばれたのだろうかと恐る恐る歩を進めるように、躊躇い勝ちに、雨が降っている。帰り道のスーパーで特売の豆腐やヨーグルトや卵などを買い込んで帰宅した。晩飯は、定番のおかずの納豆とモズク酢の他に、豆腐とモヤシと小松菜の豆乳煮込を作る。義妹から韓国土産でもらったチューブ入りの辛味調味料ペーストを入れてみたら、なかなかパンチの効いた味に仕上がった。手軽に使えて、一味効かすのに便利な調味料と言える。冷たいビールや、冷した軽い赤ワインにも良く合った。TVでアクション映画を眺めながら晩飯を食べ終えると、文旦を1個剥いて丸々食べてデザートにする。食後の一杯は泡盛のお湯割りにした。愉快なまでに美味い。

 

03月25日(金)晴れ時々曇り

 昼飯は「鰆の葱味噌焼き」を選択した。鰆は、やや固く乾燥し掛かっていて、良く出来た焼き魚のようなしっとり感は、とても得られないが、喉に引っ掛かるほどでもない。副菜の小鉢は、韮のお浸しと切干大根の煮物を取った。麦飯の普通盛りに、小さなパックの胡麻塩を良く揉んで磨り潰してから振りかける。良く咀嚼することを意識して、時間を掛けて食べた。

 定時で仕事場を後にすると、帰路に着く。帰り道の途中でカー用品店に寄って、部品を発注した。自宅に戻り、軽く腹ごしらえをしてから近くのテニスクラブに向かう。4名が集まって練習した。また気が抜けていて、何のテーマも持たずに漫然とレッスンを終えてしまう。しかも、何となく流されて過したことにさえ気付かない体たらく振りだった。これでは、上達など望みようもない。こんな調子では、テニスレッスンに掛ける費用が無駄金になるだけだった。

 レッスンを終えると、すぐにその足でスポーツジムに向かう。筋トレとランニングに汗を流した。ジムを出ようとする頃、サッカーワールドカップ出場に向けた最終予選の1試合が始まる。自宅に戻って軽い食事の準備をしながら観戦した。前半は、1ー1の同点でおりかえす。アウェーでの戦いなので、引き分ければ上等だったが、結局、後半に得点を許して痛い一敗を喫した。アジア予選の突破は何時も難しい。

 

03月26日(土)晴れ

 朝、目覚めてシリアルとヨーグルトの朝食を取る。テニスウエアに着替えて、ラケットバッグを担いで、家を出た。黄色いクルマの幌を降ろして、30分ほどの距離にある市営のテニスコートに向かう。集まった仲間達とテニスに興じた。途中に、コートサイドでの軽い昼食を挟んで、午後2時半までゲームを楽しむ。足の屈伸を使ったサービスのタイミングは、まだ掴めなかった。10球に1球良い当たりがあるかないか、では話にならない。さらなる練習が必要だった。

 テニス後は、スポーツジムに寄って、ストレッチとランニングで体を調整する。先週1週間トレーニングをサボった後、今週に入ってトレーニングを再開したので、疲れが溜まっていた。サウナで汗を流し、疲れをほぐし、洗い流そうとする。勿論、そう簡単に疲れが洗い流せる筈もなかった。ジムを出る時には、体中に心地良い疲労感が漂っている。黄色のクルマの窓も全開にして、少しだけ春の温みを含んだ風を感じつつ家路を辿った。

 夜は、近くのテニスクラブでのナイターレッスンを受ける。流石に足の筋肉の張りを感じた。だが、動き始めて体が温まると問題ない。コーチにサービス時の足の屈伸が、まだ足りないと指摘された。やはり生来の怠け癖は、簡単には抜けないらしい。今夜も、これと言った収穫なくコートを後にした。サーブとボレーを何とかしないと、もうどうにもならないのは判っている。サービスは方向性を掴んだが、ボレーは、まだ進むべき方向さえ見つからなかった

 

03月27日(日)晴れ時々曇り

 朝起きて、軽い食事を済ませ、身支度を整えると、近くの市営コートまで、幌を降ろした黄色いクルマで走った。今日も集まってきた仲間達と昼までテニスを楽しむ。練習を重ねたが、サービスとボレーの改善の糸口は掴めなかった。考えずに漫然とプレーしている様では改善される筈もない。実は、意識付けが一番の課題かもしれなかった。

 仲間達7名で連れ立って、近くのタイレストランで昼食を取る。トムヤムクンラーメンなるメニューを、注文した。辛くて食べ切れないという話を聞いて舌が痛くなるほどの辛さを期待したが、ごく普通の辛さでしかない。むしろ、物足りなくて、拍子抜けした感があった。やや汗が出る程度では満足にほど遠い。タイ風のスパイスがたっぷり使われていて、味自体はまずまず悪くなかった。千円どころか600円程度の食事でも、コーヒーが飲み放題なのが嬉しい。

 レストランを出た足で、テニスクラブに向かった。ナイターレッスン以外でクラブに来るのは、久し振りになる。こんな使用率では高い会費が勿体無いぐらいだった。早速アップをして、その後2試合を楽しむ。2試合とも、リードしていたのに逆転され、5ー7と4ー6で敗れた。同じような展開になってしまうのは単調になるのと、ミスが増えるせいらしい。今週も、ほとんど新しい気付きや上達がないまま終った。

 ジムに行くと、体内状態を測定する機械の測定料が無料サービスになっていたので、すかさず測定する。体脂肪が減って、筋肉量が増えていたので、方向性は悪くないと確認出来た。体は、トレーニングしただけの効果が目に見えるので判り易い。テニスも、こんな具合に目に見えて効果が出れば、モチベーションが、もっと高まるのは想像出来た。しかし、そうは問屋が降ろさない。思い通りにならないのが、逆に、面白い理由かも知れなかった。

 自宅に戻ると、TVを眺めながら、ごく簡単な食事を作る。ビールを飲みながら晩飯を済ませた。洗濯機を回し、メールをチェックし、洗い上がった洗濯物を室内のハンガーに掛けて除湿機をかけると、もう他に何も出来ない。布団に潜り込むと少しだけ本を読み、明かりを消すと、たちまち意識を失った。

 

03月28日(月)雨

 また新しい一週間が始まる。「始まりはいつも雨」というわけではないが、朝からしおしおと纏わり付くような雨が降っていた。夕方、仕事場を出る時にも、未練たらしい雨は、駄々をこねる子供のように路面を濡らし続けている。ロッカールームから傘をさして、駐車場まで歩いた。灰色の車でジムに向かう。

 スポーツジムは比較的混んでいた。が、11台から13台に増設されたランニングマシンが完全に埋まることは少ない。ストレッチを終えて、マシンに向かうと、2台の空きがあった。iPodを起動して音楽を聞きながら、ゆっくり走り始める。前後5分づつの、ウォームアップとクールダウンを含め、40分かけて7.5kmを走破した。汗を吸ってタオルが少し重くなる。ストレッチをしてからサウナに向かった。やや足取りが重い。少し疲れが溜まっているようだった。もうしばらくしてピークを越えれば楽になるだろう。

 

03月29日(火)曇り後晴れ

 仕事場を出ると、黄色のクルマに乗って、スポーツジムに向かう。年度末の月末で残業が無いのか比較的早い時間から帰宅車が妙に多かった。駐車場の空きを探してクルマを停めると建物に向かって歩く。受付を済ませ、ロッカーで着替えて、ジムフロアに降りた。先ずストレッチで体をほぐしてからマシンに向かう。iPodの音楽を聞きながら、40分間だけ走った。走り終えると、太腿の筋肉に、ごく軽い痛みと張りを感じる。疲れが早く取れるように、入念にストレッチをしておいた。サウナで発汗を促し、スッキリする。心地良い疲労感と気だるさと共にジムを後にした。

 黄色のクルマの幌を開けて駐車場から滑り出る。車の数も少なくなった静かな夜の田舎道を、まだ肌寒い早春の風を、のんびりと楽しみながら走った。低く、しかし、良く抑えられた穏やかな排気音が、背後から常に聞えている。コクピットは、まるで深めの浴槽に浸かっているかのように、体がすっぽり納まるタイトな設計だった。強力なヒーターとあいまって、まるで露天風呂に浸かっているように快適なクルージングが楽しめる。カーラジオから流れる軽快なポップスが、夜空に溶けて消えていった。

 

03月30日(水)晴れ

 朝から地下駐車場で黄色いクルマと戯れる。時間が取れず、延び延びになっていた用品取り付けを一気に済ます予定になっていた。オプションの盗難警報機やカーナビ、外気温計などを取り付ける。内装パネルの取り外し、パーツの位置決め、配線の通し方などに、思ったより時間を食われた。狭い車内での細かい作業になるが、仕事よりもむしろ楽しい。作業を終えると試運転も兼ねてスポーツジムに向かった。

 30分後には、特に問題もなくジムの駐車場に到着している。無理な体勢での作業で、思ったよりも体が疲れていたが、いつものようにストレッチと筋トレをこなした。さて走ろうとすると、ランニングマシンが混んでいたので、ワールドカップの予選を見ながら、エアロバイクを30分漕いで、今日のトレーニングを終わりにする。疲れが少し蓄積していた。サウナの中のTVも、ワールドカップの予選中継を流している。攻めてはいるが点が入らない嫌な展開だった。風呂を出ると再び黄色いクルマの幌を降ろして帰路に着く。

 自宅に戻って簡単な晩飯を作りながら、予選の続きを観た。ゴール前の混戦から相手のミスでやっと点が入る。スッキリしないが、贅沢も言っていられない。勝ったという結果に満足することにした。泡盛のお湯割りが堪らなく美味い。疲れた体に軽い酔いが回って程好く心地良かった。目覚ましをセットして、暖かい布団に潜り込むと、たちまち意識が失われる。

 

03月31日(木)晴れ

 「鯖の卸し煮」を昼食のメインに選ぶ。副菜の小鉢は、鶏肉と胡瓜のサラダと、里芋の煮転がしにした。麦飯と味噌汁と漬物で昼の和定食が完成する。食堂の席に着くと、良く噛み締めながら、ゆっくりと総てを平らげた。量は過不足なく、ちょうど良い。

 仕事場を出て黄色いクルマで帰路についた。途中で2軒のスーパーを回って、必要な食料品を買い込む。自宅に戻ると簡単な晩飯を作って食べた。晩飯後に、地下駐車場に降り、昨日黄色いクルマに施した作業の不具合点の修正と残項目を片付けていく。まだ、数点残項目が残ったが、また今度の楽しみにして、部屋に戻った。シャワーを浴びた後、泡盛のお湯割りを一杯楽しみながらメールチェックを終えると、布団に横たわる。目覚ましをセットして目を閉じると、その瞬間に、まるで電灯のスイッチをオフするように、意識が暗転した。


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