2005年10月の日記

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10月01日(土)晴れ時々曇り

 早朝に目覚めると急いで身支度を整え、ヘルメットバッグと、レーシンググローブ、レーシングシューズなどを詰めたバッグを持って、地下駐車場に降りた。黄色のクルマの狭いトランクに荷物を詰め込む。ナビに目的地を入力して経路を計算させた。ソケットから電源を取って、iPodを再生させると、FMラジオから音楽が流れ出す。準備を終ると、発進した。

 有料道路をひた走って、御殿場ICで降りる。少し走ってから、道端のコンビニで食事用の握り飯を4個買った。東ゲートから、富士スピードウェイに入る。ショートコースに向かうと、既に今日のエントラントが集まり始めていた。車を停めて必要な荷物を降ろすと、握り飯で取り敢えず空腹を満たしておく。レース用のクルマが到着したので、準備を始めた。ドラミで簡単に説明を受ける。準備が全て終ると、後は、走るだけだった。本コースの方で行われる自転車イベントに参加している友人が見に来てくれる。プラクティスが始まった。一人3ラップしか出来ないので、感触を思い出す程度でタイムを出すまで至らない。予選順位は17位/19台と良くないが、スタートはルマン式なので、順位はあまり関係なかった。何時も通りに、クルマをコースインさせ、指定位置に並べる。キーを持ってコースを挟んで車の前に立った。

 グリーンフラッグが振られる。車に駆け寄りキーを入れてエンジンを始動した。シートベルトを締めると走り出す。順位は何位か全く判らない。ただひたすら走って、追いついた車を追い越すだけだった。遅い車を何台か追い越すことに成功したが、早い車に何回か抜かれる。車の性能差も大きいので、仕方がない部分もあるが、まだ腕が足りない部分も大きかった。単独走行になると、リズムが良くなる。30分間、大きなミスもなく走り切った。今日の仕事は仕舞いになる。ピットに戻ると、次のドライバーに車を預けた。

 スポーツドリンクで渇いた喉を潤し、握り飯で小腹を満たすと、レースを観戦する。最終コーナーの奥の土手に登るとコース全体が見下ろせた。短いコースに19台の色とりどりの車が走る姿は、なかなかの見物で、しばらく見惚れる。4人が、それぞれ30分づつ走り終えると、レース終了時間だった。チェッカー旗が振られて、次々に車がパドックに戻ってくる。車の後片付けを終えると、皆と別れ、コースを後にした。本コースを走る自転車を見に行く。友人が走っている勇姿を見届けると、サーキットから出て、有料道路を走って帰宅した。

 

10月02日(日)晴れ

 コートに到着すると、もう既に多くの参加者が熱心に練習をしていた。知り合いを見つけて仲間に入れてもらう。軽くアップしたところで、試合開始の時間になった。夏が戻ったような暑い日で、早くもシャツが汗で濡れている。少し休んでいると、一回戦の試合の呼び出しが始まった。我々は2番コートの第一試合に割り当てられる。相手は実業団の3部リーグでトップクラスのチームのメンバーだった。

 サービス練習6本づつの後、直ぐにゲームに入る。相手の片方は、練習から、速いファーストサービスを打ってきた。トスで負けて相手のサービスから試合が始まる。最初のゲームは取られた。相方のサービスで取り返す。もう片方のサービスはスピード的に大したことはなかった。打てそうに見えるので打っていったが、上手くタイミングが合わせられない。簡単そうに見えるのが、かえって面倒だった。阿呆のように同じ失敗を繰り返す。サービスの調子は、悪くなかった。簡単に40ー0とリードする。しかし、ここで絶妙のロブリターンがバックライン近くに決まって、調子が狂った。なんとデュースに追いつかれた末に、ゲームを落としてしまう。これが、結果的に最初で最後の山だった。

 その後は、キープキープで進むが、3ー6から相方のサービスを簡単にブレイクされて万事窮する。結果は3ー8と、2ブレイク差だった。確かに上手い相手だったが、それ以上にミスが多くて、むしろ自滅した部分が多い。戦略的にも余りに策がなかった。特に、リターンゲームでもっとチャンスを作れないと、勝ちが見えない。相手のサービスに合わせて、せめて数球の内に対応しなければならなかった。ただタイミングを合わせるだけに、数ゲームも要しているようでは、いかんせん遅過ぎる。やはりリターンが課題だった。サービスゲームの課題も、まだ解消には程遠い。

 仲間も最初の試合で終ったので、反省会と称して、近くのカレー屋に昼飯を食べに行った。カレーと焼肉という一見すると、いかにもどっちつかずの印象の店だが、カレーは非常に本格的で美味い。特に、ナンの美味さは絶品だった。野菜カレーを辛口で注文する。先ず大盛りのサラダが出てきた。これだけでも普通の定食屋なら別料金が取られそうな量がある。サラダを食べていると、次にカレーとナンが出てきた。香料が効いて、コクがあるカレーに、熱々のナンを千切って漬けて口に入れる。先ず、スパイシーなカレーの香りが鼻腔を突き抜け、次に噛み締めると、ナンの旨味が口一杯に広がった。これは美味い。大降りのナンと、野菜たっぷりのカレーを平らげると腹一杯になった。満足して店を出る。

 

10月03日(月)曇り後一時雨

 少し早めに仕事場を出たお陰だろうか、今日のジムは空いていた。隣にスーパーがオープンしたせいで、前の通りに車が増えていて走り辛い。不注意な車が、よろよろと飛び出してくるので、かなりの警戒運転が必要だった。危ないし、正直言って鬱陶しい。だが、こんな地方都市では、その人達も、生活する上で車が必要なのは判るので、仕方がなかった。ややうんざりしながら駐車場に車を停める。

 ストレッチングを済ませると、ランニングマシンに向かった。昨日は運動した後に大酒を飲んだせいか、足に疲労が残っている。腿の前側の筋肉群を中心に、どんよりとだるい感じがした。走り始めると、案の定体が重たい。iPodから流れ出る音楽は軽快だが、足取りは少しもたつく感があった。それでもしばらくして筋肉が温まってくると足の強張りは解けていく。それに代わって胃の膨満感が気に障るようになった。胃が張って、肺を押し上げ、肺活量が減っているようで、少し息苦しい。脂肪燃焼に丁度良い心拍数よりもやや上にして、持久力を付ける意図で走っているので何時も少し苦しいぐらいのペースなのだが、今日は、それにも増して辛さを感じた。暴飲暴食は良くない。反省しつつ、40分間走り続けた。ストレッチングで体をほぐすと、やはり、太股とふくらはぎに強張りが感じられる。体重を量ると、何時もより1kg強も、増えていた。また数日は体の重さに苦労するだろう。

 サウナ室で知り合いと一緒になった。彼は健康診断で「高脂血症の疑いあり」と診断されたのをきっかけに、ジムに通うことにしたと言う。年齢を重ねると、若い時と同じように生活していては駄目というのは、多くの人に当てはまるらしかった。面倒なことだが、仕方がない。事実として素直に受け入れて、対応していくだけだった。

 

10月04日(火)曇り後雨

 仕事場を出て灰色の車に乗り込んでジムに向かう。7時台の後半になると、道が混んでいた。ジムの横にスーパーがオープンして、客の車が出入りするため、なかなか車列が進まない。苛立っても仕方がないし、ぼんやりとテールランプを眺めることにした。渋滞に拍車が掛かるのは元々予想されている。無能な行政のツケは住民が払うしかなかった。やりきれない思いにうんざりする。やっとジムの入り口が近づいてきた。大きくステアリングを切ると駐車場に車を突っ込む。

 ストレッチングの後、ランニングマシンに乗って、走り始めた。今日は時間が遅いので、走る時間を少し短くして30分に設定する。iPodで音楽を聴き、タオルで流れ落ちる汗を拭いながら、苦しみの時間を耐えた。ペースを上げたわけでもないのに、以前より苦しい気がするのは何故だろうか。走り終わった後、ストレッチングをすると、体が温まった分、走行前に比べて筋肉が良く伸びた。体重と体脂肪率を量ると、ほぼ何時も通りに戻っている。体が重いから辛いわけではないことが判った。ますます摩訶不思議なりだが疲れが溜まっているのだろうと、何となく自分を納得させる。ロッカールームに戻り、プロテインの粉末をスポーツドリンクに加えてシェイクして飲み干した。

 

10月05日(水)雨後曇り

 急いで仕事場を出ると、灰色の車でジムに向かう。パッドが無くなって、通常走行時でもブレーキ鳴きが聞こえるようになった。ブレーキパッドを注文しないとならない。まだジム前の道も駐車場も空いていた。ストレッチングから始めて、筋トレと、約30分間のランニングをこなす。大分体が軽く、楽になってきたと感じた。案の定、体重が元に戻っている。飲み会で1kg増えた体重を元に戻すのに、約3日掛かった。ロッカールームでザバスのプロテインを飲み、駐車場でカロリーメイトのブロックを2本分食べて、小腹を満たしてやる。

 近くのテニスコートに行って、練習を始めた。軽くアップしてからゲームに入る。それほど悪くないが、良くもない。先週は、足が攣るという予想外の事態が起きたが、足の違和感は全くなく、普通に動くことが出来た。体が軽くなったのが良いのだろうか。何しろ必要な筋肉と骨格があれば、贅肉など少ない方が良いに決まっているのは明らかだった。ゲーム練習が終ると、ジムに戻ってシャワーを浴びる。サウナに入って汗を搾ってから、火照った体を水シャワーと水風呂で引き締めてやった。最高の気分で帰る。

 

10月06日(木)曇り

 事務所を出ると急いで帰路に着く。途中でスーパーに寄って食料品を買い込んだ。納豆、卵、シリアル、ヨーグルト、缶ビール、中国の黒酢などを、レジ袋に詰めて店を出る。一度自宅に戻って買ってきたものを冷蔵庫に入れてから、また外に出た。ブレーキが鳴く灰色の車で、少し慎重に走る。仕事場の前の駐車場に車を停めた。取引の相手が来るのを、車の中で待つ。しばらくして相手の車の隣が丁度空いたので、灰色の車を、その空いたスペースに滑り込ませた。

 やがて、約束の時間に少し遅れて、相手が現れる。早速、リアハッチを開けさせ、物を確認した。表面の塗装剥がれが少し気になるが、走行に支障があるわけではない。黄色のクルマに使える純正装着ホイールにスタッドレスタイヤを付けて、格安価格だから文句はなかった。前後タイヤ4本を灰色の車のリアカーゴに積み替える。後席を前に倒せば、広大な荷物室になるハッチバック車の面目躍如だった。現金を手渡して、取引を終えるとすばやく立ち去る。帰宅の車群で道が混んでいたものの、巧みにルートを選択して、渋滞を避けた。自宅の地下駐車場に灰色の車を滑り込ませると、タイヤを降ろして、駐車スペースの片隅に積む。これで黄色のクルマの冬支度が整った。

 

10月07日(金)曇り

 仕事を放り出して急いで自宅に戻る。旅行の準備を手早く整え、軽く腹ごしらえを終えると近くのテニスクラブに向かった。今夜からスクールが再び始まる。少し肌寒い陽気で運動するには丁度良いが、レッスン生は3名だけだった。球出しでボレーとストロークを練習した後、サービスを打ち放してから、ダブルスのゲーム形式に進む。相変わらず、ボレーがイマイチで上手くいかなかった。最後はシングルス形式でラリーをするが、バックハンドのミスが簡単に出てしまい、これまた上手くいかない。なんだかなーで終る、調子の出ない練習になった。

 帰宅すると、シャワーを浴びて汗を流し、旅行用の荷物を背負って直ぐに家を出る。近くの駅までは僅かの道程だが、雨が降り始めたので傘を差して歩いた。南に向かう上り電車に乗り込む。数駅座って新幹線が停まる駅で降りた。コンビニで、寝酒用の缶ビールを2缶買い、ミスタードーナッツで朝食用のドーナッツを2個買う。ちょうどバスが来たので、乗り込んで、運転席側の列の一番前の席に座った。一番前の席は、前の席が倒れてこないので、最も窮屈さを感じないで済む。次の停留所に停まると、ほぼ満員になったので最前列の開放感が余計に有難かった。バスは有料道路に入る。最初のサービスエリアで停車する。ここでは乗客も降りられた。トイレを済ませておく。これから後は、明朝の目的地到着までバスの中に缶詰だった。動き出したバスの中で、缶ビールを飲み干し、耳栓を入れると、シートを目一杯倒して目を閉じる。直ぐに遠いざわめきのような走行ノイズが、更に遠ざかっていった。バスに揺られながらの休息が始まる。

 

10月08日(土)曇り時々雨

 早朝に目覚めると、バスはまだ高速を走っていた。どうやら予定よりも遅れているらしい。缶ビールで、喉の渇きを抑えてから、再び眠った。車内放送で目を覚ますと、バスは古都の市内を走っている。もう何度も見慣れた景色だった。荷物を持ってバスを降りると歩いて駅のコンコースを抜け、バス停と反対側にあるシンボルタワーに向かう。地下3階まで階段を降りていくと、銭湯があった。髪と体を洗い流し、サウナに入ると、車中泊の疲れが取れて、心身ともにスッキリする。髪を撫で付け、コンタクトレンズを入れ、歯を磨くと準備完了だった。天気が悪いので、古都を散策する計画を止めにして電車で大阪に出る。相棒と待ち合わせると、映画を見ることにした。

 チケットセンターに行って、何の気なしに消去法で「シンシティ」を選ぶ。上映開始時間も、丁度具合が良かった。シネコンのビルに上がっていって、比較的座り心地の良い座席に腰を下ろす。缶ビールを、一杯飲んでいると宣伝や予告編の放映が始まった。やがて本編が上映される。内容は、最初から最後まで暴力と殺戮に満ちた、バイオレンス・アクション物だった。簡単に言えば、女性を変質者や犯罪者から守る為に、または復讐する為に、男達が暴力を尽くして殺し合うという話になっている。モノクロームにすることで、血飛沫が舞い、手、足、首が飛び散る、何とも凄惨な場面の連続を、美しい画像にして見せていた。残虐に見えるが、実はかなり面白い。

 昼食は、最近流行の惣菜バイキングの店に行った。行列に並んで30分程待って店内に入ると、和洋中の惣菜が、90分の時間制限はあるものの、好きなだけ食べ放題になっている。どの皿も味は上品で、女性に評判なだけあって、とてもヘルシーで、美味かった。特に、おでん、中華風のサラダ、もやし炒め、豆腐、わらび餅、白玉ぜんざいなどが気に入る。腹一杯食べ過ぎて、とても健康的とは言えない状態で店を出た。美容院に行って相棒と共に髪を整えてから家に帰る。余りの満腹感に、晩飯は食べずに眠ることにした。

 

10月09日(日)曇り

 早朝に起きて、身支度を整えると、駅まで歩いた。電車に乗って三宮に出る。ここからはバスに乗って、四国を目指す。有料道路網が出来たお陰で、3時間半程度で高松まで行けるようになっていた。車窓からの景色を眺めながらのバスツアーも悪くない。特に、海を渡る橋からの眺めは素晴らしかった。天候が悪く、曇り空なのが玉に瑕だが、こればかりは仕方がない。整備が進んで、どこの地方都市とも変わらなくなった高松駅に到着した。

 ホテルに荷物を預けると、早速電車に乗って琴平に向かう。途中の乗換駅で下車して神社の日曜市を見に行った。昼近くだったので、市場は、あらかた終っていたが、一杯百円のうどんを食する。高松に入って、最初の讃岐うどん体験だった。味は、期待した程ではないが、雰囲気は味わえる。一袋百円の蜜柑を買って再び電車に乗った。

 終点の琴平で降りると、先ずは、日本一の大きさと言われる高灯篭が出迎えてくれる。橋を渡って歩き、金刀比羅宮の参道に入った。両側に土産物屋が並ぶ。「灸まん」という饅頭が名物らしく、多くののぼりを見かけた。大勢の参拝客と共に参道を上がっていく。山の中腹にある本宮までは、6百段以上の石段を上らなければならなかった。大門をくぐり、途中の書院も越えて上がっていく。最後に見上げるような急な階段を上りきると本宮に着いた。眼下に琴平町が広がり、讃岐富士の向こうに瀬戸大橋の姿まで見える。

 丁度、例祭の日に当たっているらしく、境内の広場では奉納の獅子舞が始まっていた。参道を登ってくる途中で、遠くから微かに太鼓の音が聞こえていたのはこれだったのだと知る。シンプルに、2個の和太鼓が拍子を刻むだけだった。獅子舞だけの踊りがしばらく続いた後は、ひょっとこの面を被った男と、獅子舞が絡む踊りが披露される。その後は、祭りの装束に身を包んだ子供が出てきて、男二人と3段積みのトーテムポールになった。一番下の男は、肩の上に立つ男一人と、その男の肩の上に立つ子供の体重を支えなければならないので、かなり辛い。男達の必死の形相が観客をもハラハラさせた。最後に、集まった観衆達に餅と菓子をばら撒いて獅子舞は終る。

 更に上の奥宮を目指して上り始めた。20分ほどの道程だが、涼しく気持ち良く登れる。さほどの苦労もなく上り詰めると、一層眺めが素晴らしかった。人が少なくて静かなところも良い。修験場の面影を残す、岩肌に彫られた天狗の顔を拝んで、しばらく休憩してから山を降りた。本宮で参拝を済ませ、下界に降りていく。「灸まん」の製造元の店先で、お茶と灸まんと栗羊羹を食した。名物の灸まんよりも、栗羊羹の方が美味く感じる。再び琴電に乗って高松に向かった。

 途中下車して駅近くにある製麺所を訪れる。ここは店先で、うどんの立ち食いが出来た。冷の生醤油と、温の出汁掛けの2杯を食べる。薬味の葱は鋏を使って自分で切る趣向だった。冷の方は腰があって美味い。温かい方は、麺が柔らかくなっていて、違う食べ物に思えた。どうやら、冷で食べる方が良いらしい。次の電車に乗って、夕暮れの町に戻った。北港付近の古い倉庫街を改装して若者向けの飲食店や輸入雑貨の店が入っている小洒落た一角を歩いてみる。ほんの小さなエリアだが、何とか若者を集めて活気を持たせたいという気持ちが伺えた。タクシーでホテルに戻り、荷物を置いてから、再び歩いて町に出る。

 繁華街をぶらぶら歩くが、目当ての店は日曜休みで入れなかった。仕方なくホテルに有ったクーポン券の割引率が高い店に入る。入り口からちょっと変わった雰囲気で客は一組しかいなかった。相棒と二人で少しづつ飲み食いして店を出る。生ビールの注ぎ具合や、蛸の唐揚げ、カボチャのコロッケなど、料理の出来も良いのだが、店内の雰囲気に統一感がなく、バラバラなのが閑散としている理由に思えた。場所も悪いかも知れない。何より人が元々少ないのが最も大きな原因かも知れなかった。活気のない町を、ぶらぶら歩いてホテルに戻る。シャワーを浴びると、直ぐにベッドに寝転がった。

 

10月10日(月)曇り後一時雨

 朝起きて、ホテルのロビーで握り飯と漬物と味噌汁の朝食を済ませる。ホテルのサービスで無料なので、結構賑わっていた。コーヒーは薄くて香りもないが、それでも何となく習慣で飲んでしまう。ぶらっと散歩に出た。近くの中央公園に行って、さほど広くもない公園内を一回りする。今日はイベントがあるらしく、既にテントでは、うどん打ちの体験コーナーの準備が始まっていた。ホテルに戻って、荷造りを終えると、チェックアウトする。

 歩いて町に出て、セルフのうどん店で最後のうどんを味わう。冷の卵かけうどんを注文した。腰が強く、滑らかな食感は、これまで食べてきた中で最も良い。ビールも飲んで、満足して店を出た。高松駅の周辺をぶらぶらと散歩する。駅の周辺は、ホテルや、大きな商業ビルが建っているが、高松ならではという特色もなかった。当てもなく歩き回っていると、帰りのバスの時間が近づく。雨も降ってきた。バスターミナルで少し待って、バスに乗り込む。小雨が降る中、高松の町を後にした。

 山の中の新しい道路を走り、海を渡る大きな橋から海を見下ろす。淡路島に入ると尾根の上を走る道路の両側に海が見えた。灰色の空が残念に思える。快晴の青い海、青い空、緑の山々の中を走れば、大層気持ち良い筈だった。もう一つ巨大な海橋を渡ると、本州の兵庫に入る。一泊二日の短い旅は終った。神戸も雨が降っている。電車で大阪に出た。駅前の大型量販店を散策し、見て歩く。高松とは比べ物にならない多数の人のパワーを感じた。だが、それは、人を疲れさせる力である気がする。

 新大阪の駅構内で、人気の肉まんと焼売と、勿論、ビールを買い込む。相棒と改札口で別れて、新幹線に乗った。3連休の最終日で、駅は混雑しており、ほぼ満席らしい。電車が走り出してから、肉まんと焼売を開けて食べ、ビールを飲んだ。耳栓をすると、直ぐに眠り込む。品川まで目覚めなかった。東京で乗り換えてからは、乗り過ごさないように起きている。やっと小さな駅に辿り着くと、駅前の本屋に寄って、立読みしてから自宅に戻った。洗濯して室内に干してから、布団に倒れこむ。充実した週末が終った。

 

10月11日(火)雨後曇り

 仕事場を出て黄色のクルマに乗ってジムに向かう。7時前だったので、まだ道は空いていた。ジムの横にオープンしたスーパーの所為で、車の交通量が増えただけでなく自転車のおばさんが歩道を走っているので充分注意する。奴らは、当然のごとく無灯火だった。しかも暗い色調の服を着ている場合が多いので、黄昏に溶け込んでしまい、なおかつ、音もなく忍び寄る。実に厄介極まりない生き物だが、それも、受け入れるより仕方なかった。携帯電話に夢中で前も見ていない高校生の自転車よりも、速度が遅くて避け易いのが、唯一つの救いだろうか。今日も、あまたの危険をかいくぐりながらジムに到着した。生きることは戦いだ、とは良く言ったものだ。無事を神に感謝した。

 ストレッチングの後に、筋トレを始める。丸1週間ブランクがある所為か、少し負荷が重く感じられた。6種目終えると、ちょっとした達成感がある。筋肉が喜んでいる感じもあった。次は、ランニングマシンに乗って走り始めた。iPodで音楽を聴きながらだ。週末の旅行とトレーニングのサボりで、体重が増えている筈だが、意外にも足取りが重くなかった。調子は悪くない。30分間走り終えると、ストレッチングをしてから体重と体脂肪率を量った。走った感触の通りの体重で、今回の旅行では体重増加しなかったことが判る。恐らく、ほとんど素のうどんというB級グルメのお陰だった。ロッカールームに戻り、プロテインの粉末をスポーツドリンクに加えて、良くシェイクしてから飲み干す。バリウムのようにドロドロして、少し飲み難かった。

 

10月12日(水)曇り

 仕事場を出ると、黄色のクルマでジムに向かった。4時台なので、ジムの前の道も駐車場も空いている。ストレッチングから始めて、筋トレと、約30分間のランニングをこなした。足の疲れは全く感じず、調子は悪くない。再度ストレッチングをしてから、裸足になって体重計に乗った。体重、体脂肪率共に、昨日とほとんど変わらない。満足して体重計を降り、計測値を記録した。ロッカールームでザバスのプロテインを飲み、駐車場でカロリーメイトのブロックを2本だけ食べて、筋肉増強と、これから運動する分のエナジー補給を図る。

 近くのテニスコートに行って、練習を始めた。1面から2面に増築し、新たに砂入り人工芝を敷き直し、改装された新コートでの初めての練習だったが、照明の位置が低くて暗いという難点は改善されていない。照明の所為で少しボールが見難かった。軽くアップをやってからゲームに入る。2ゲームやって、2勝したところで、先に上がることにした。今夜は荷物が届くことになっている。ジムに戻ってシャワーを浴びた。髪と体を丁寧に洗い流す。サウナに入って汗を搾ってから、冷水シャワーと水風呂で、火照った体を一気に冷やした。こいつは気持ち良い。最高の気分だった。

 

10月13日(木)晴れ

 仕事を投げ出して事務所を出ると急いで着替えて、黄色いクルマに乗り込んだ。帰り道の途中でスーパーに寄って食料品を買い込む。卵、ヨーグルト、長葱、缶ビール、ノンアルコールビール、もずく酢、根生姜などを詰めたレジ袋を下げて、店を出た。駐車場で、買ったばかりの握り飯を食べて小腹を満たすと、近くのテニスクラブに直行する。

 今夜は男ばかり5名だった。スクールのクラスから言うと中級なのだが、何故か、県のランカーが何名かいて、レベルが妙に高い。ミスが少ないし、良い球がバンバン返ってくるので、何時もの上級クラスよりも練習になるほどだった。サービス練習の後、ダブルスの試合形式での練習に入る。面白いのは、サービスのリターン側がボレーの位置に入って、緩めのセカンドサービスをボレーかショートバウンドでリターンしたところから始める点だった。サービス側が、最初から苦しい体制でスタートすることになる。しばらくの間続けた後、リターンが普通の位置に戻ると、大分楽になるのが判った。それにしても、ファーストボレーの精度をもっと上げないといけない。

 

10月14日(金)曇り

 仕事を放り出して急いでジムに向かう。まだ空いているフロアで、ストレッチングと筋トレとランニングと再度のストレッチングをこなした。ロッカールームでプロテインを飲んでからシャワーを浴びる。慌しく駐車場でカロリーメイトを2本胃袋に納めた。今度は近くのテニスコートに移動する。今夜は7名の男達が集まった。アップを済ませると、1面はゲーム、もう1面は希望者で練習という形にする。しばらく体調を崩してテニスを休んでいた仲間が、久し振りにコートに顔を出した。そろそろ復活するらしい。しばらく、練習を見てから帰っていった。数試合すると、終了の時間になる。サービスの調子がイマイチだった。

 ジムに戻って、今度はゆっくりと体を洗い、サウナ風呂で汗を搾り出す。水シャワーと水風呂の組合せが最高に気持ち良かった。爽やかにリフレッシュされた気分でジムを後にする。帰宅すると、ごく軽い晩飯を作って食べた。眠る直前に、またプロテインを飲む。夜、睡眠に入った直後に、成長ホルモンが最も出ると言われていて、それに合わせてたんぱく質を補給すると、効率良く筋肉に取り込まれるらしいので、それを信じて飲むようにした。布団に倒れ込むと、瞬く間に眠りに落ちていく。

 

10月15日(土)曇り時々小雨

 朝目覚めると、シリアルとヨーグルトの朝食を摂りながらTVニュースを眺めた。顔を洗って、身支度を整えると、黄色のクルマで直ぐ近くのテニスコートに向かう。色々なイベントがあるらしく、駐車場は既に沢山の車で埋まっていた。空いたスペースにクルマを滑り込ませると、荷物を持ってコートまで歩く。近くまで行くと、もう、ボールを打つ音が聞こえてきた。やってきた仲間と少しだけアップをする。時間になると、開会式があり、その後直ぐに試合が始まった。

 くじ運が悪く、数少ない1回戦からの開始になる。相手は知らないペアだった。トスでサービスを取り、最初にサービスを打つことに決める。1ゲーム目は、意外に簡単に取れた。相手のサービスに苦戦し、相棒のサービスをブレイクされて、1ー3と劣勢になる。その後、互いにキープ、キープで3ー6としてから、3ゲーム連取して、6ー6に追いついた。本来なら、ここで自分のサービスをキープして逆転する筈だったのだが、40ー30から追いつかれてブレイクされてしまう。これが大きかった。その後、直ぐにブレイクバックして7ー7、しかし、またブレイク、ブレイクバックで8ー8となり、タイブレークに入った。タイブレークでは4ー1、5ー3とリードする。ここで、もう1ポイント先に取れば勝てた筈だが、何と、逆に4ポイント連取されて、8ー9(5)で、無念の初戦敗退になった。

 気を取り直してコンソレに向かう。コンソレでは、サービスに苦しみながらも3連勝して、コンソレ優勝し、賞品(?)の使用済みセットボールをもらった。勝って終ったので気分はかなり回復する。が、逃した魚は大きかった。一回戦の相手が、そのまま決勝まで進み、本選出場権を得る。後、もう少しで本選出場に手が届いたと思うと、悔しさが倍増した。サービスの強化とファーストボレーの確実性をもっと上げないとしっかりと勝てない。更に練習するしかなかった。

 夜は街に出て、今日一緒に戦った仲間と、反省会の名目で飲み会を開く。最初は串焼きと煮込みが美味い店で、生ビールを飲んだ。ここは軽く切り上げ、次に美味い日本酒と焼酎が揃えてある店に移動する。この店の肴の中では、塩煮込みが最高に美味かった。焼酎をロックで飲むと、ついつい飲み過ぎてしまう。今夜も酔いつぶれて眠るまで飲んでしまった。女将さんに起こされて、雨の中、自宅に帰る。帰り着く頃には、ずぶ濡れになっていた。玄関で服を脱いで、洗濯機に放り込むと、そのままシャワーを浴びて布団に転がり込む。

 

10月16日(日)雨後曇り

 朝目覚ましで起きて、外を見ると雨が降っていた。二日酔い気味で調子が悪いこともあり、これ幸いと、二度寝を決め込む。次に目覚めると、あろうことか、雨が止んでいた。布団から這い出るが、今更、急いで身支度を整えてコートに向かっても、ほとんど練習が出来ないと思うと、動く気が起きない。結局、昼までごろごろと体を休めることにした。昼食は、久し振りにインスタントラーメンを作る。キャベツをたっぷり入れ、納豆と卵を乗せたオリジナルメニューにした。最後に胡麻を大量にすって入れる。

 昼飯を終えると、地下駐車場で灰色の車のブレーキパッドを交換した。右フロントのパッドは、なんと、紙一枚程度しか残っていない。ダストブーツが破れていた。おそらく、それが原因で、ピストンが固着気味だったのだろう。それでも、プライヤーでピストンを押し戻すと、意外に素直にピストンが戻ってくれた。これならまだ大丈夫かもしれない。左前も残り数ミリになっていたので、大した違いはなかった。その後、エアクリーナーエレメントを交換すると共に、キャブクリーナーを使ってみる。説明書通り、事前に回転を上げておいても、クリーナーを吹き付けるとエンジンが直ぐに停まってしまった。何度かに分けて、何とかクリーナーをキャブとエンジン内に送り込む。これで少し調子良くなってくれれば儲けものだった。

 ジムに行って、ストレッチング、筋トレ、サイクルマシーン、ストレッチングと、予定通りのメニューをこなす。昨夜の暴飲暴食が祟って、体重が何時もより1kg以上も増えていた。本当に体重を増やすのは、簡単極まりない。逆方向には、かなりの労力を必要とするのが、妙に不公平に思えた。プロテインを作ってぐいっと飲み干す。シャワーを浴びて、サウナ風呂で汗を搾り落とすと、少しはスッキリした。灰色の車は心持ち、機嫌良く走ってくれている。自宅に戻る前にスーパーに寄って、アジの干物を晩飯の為に買った。簡単な晩飯を終えると、洗濯機を回して大量の洗濯物を片付ける。TV映画を眺めたりしていると、あっと言う間に時間が過ぎていった。休みの日は短い。布団に入る前にプロテインを低脂肪乳に溶かして飲んだ。寝転がって、しばらく本を読んでいる内に、何時の間にか眠りに落ちている。

 

10月17日(月)曇り後雨

 朝起きて、外を見ると、今日もほの暗く白けた空が一面に広がっていた。起きた早々から気が滅入ることこの上ない。もう何日も白い曇り空ばかり眺めているような気がした。スポーツドリンクをコップ一杯飲み干し、シリアルとヨーグルト、野菜ジュース、ベビーチーズの簡単な朝食を摂る。コンタクトレンズを入れて、顔を洗い、髭を剃り、髪を撫で付け、歯を磨くと出勤の準備は整った。地下駐車場に降りると、黄色のクルマに乗り込んで出発する。少し迷ったが、まだ雨は降っていないので、幌を降ろした。頭上にあいまいなモノトーンの空が広がるが、幌よりはマシだろう。クラッチを僅かに滑らせて路上に出て行った。

 仕事を適当に切り上げてジムに向かう。事務所の外に出てみると、意外にもしっかりと雨が降っていた。幌を叩く雨の音を聞きながら、ジムまでの短い道程を水飛沫を上げて走る。駐車場に車を停めると折り畳み傘を差して歩き、ジムの建物に入った。着替えてからフロアに下りると、何時も通りストレッチングから、トレーニングを始める。ランニングを終えると、凄い汗で、下着までびしょ濡れだった。体重と体脂肪率を計測すると、普段の値に戻っている。道理で体が軽く感じられたわけだが、少し意外だった。今までの経験からして、体重を1kg増やすのは一晩で出来ても、減らすのは3日ほど掛かるというデータが出ている。推察すると、昨夜の体重増は水がメインだったのかも知れなかった。ロッカールームでプロテインを飲んでから風呂に入る。サウナ内のTVでパリーグのプレーオフの最終戦を10分間眺めた。ジムの外に出ると、雨は小降りになっている。天気予報は、明日も雨だと告げていた。

 

10月18日(火)雨後曇り

 今日もジムは盛況だった。偶然、駐車場を出る車があったので、思っていたよりもジムの入口近くに車を停められる。少し歩いても大したことは無いのだが、何となく得をした気分になった。ジムに入ると、受付では新たに入会するらしい女性グループが書類を記入している。これ以上混み合わない方が利用客としては良いのだが、ジム側は、当然新入会を促進していた。

 着替えて、ストレッチングをし、筋トレを始める。今日は体幹だけをトレーニングする日だった。腹筋と背筋だけをマシーンで鍛える。それを終えると、次はランニングマシンに乗った。イヤホンを両耳に入れ、iPodをオンする。音楽が頭の中に流れ込んで来て渦巻く、ちょっと不思議な感覚を楽しんだ。足取りは軽い。40分間で7.5kmの距離を走り終えると、ストレッチングをしてから体重と体脂肪率を量った。どちらの値も安定している。

 ロッカールームに戻ると、プロテインをドリンクに加え、シェイクしてから飲み干した。まだ、体形には何の変化も表れなていない。だが、元々筋肉を大きくするつもりは無かった。筋力をアップさせると共に、腹回りの贅肉を落とす効果を期待している。期待通りの効果が得られるのか、先ず数ヶ月は様子を見る必要がありそうだった。

 

10月19日(水)曇り後晴れ

 仕事場を出ると、先ずは黄色のクルマのノーズを、ジムに向けた。ストレッチングから始めて、筋トレを6種目と約30分間・5kmのランニングをこなす。足に若干の疲れを感じたが、大したことはなかった。再度ストレッチングをしてから、裸足になって体重計に乗る。身長を入力するのは判るが、年齢を入力するのは、イマイチ良く判らなかった。体脂肪率の計算に必要なのだろうと勝手に想像する。ロッカールームでプロテインを20g飲み、駐車場でカロリーメイトのブロックを2本食べて、筋肉増強と、これからテニスを2時間する分のエネルギー補給を図った。

 近くのテニスコートに行って、練習を始める。2面に7名が集まって1面ではゲーム、もう1面では練習をした。1試合終ると、組を変えて1面はダブルス、もう1面はシングルスのゲームにする。新たに1名が遅れてきたので、シングルスは、切りの良いところで止めて、2面ともダブルスのゲームになった。最後にダブルスのゲームを始めて3ー3になったところで、残り時間が3分ほどになる。そこで、次の1ゲームをラストゲームにした。相手のサービスで少し粘るが、押し切られて3ー4で終る。

 コートを出る時に、黄色のクルマにに乗り込むと、突然ゆさゆさとクルマが揺れだした。最初は、誰かがいたずらで揺らしているのか?と思うが、周りに人影は無く、前を見ると街灯が大きく揺れていて、やっと地震だと気付く。日曜日の夕方に起きた地震の縦揺れと異なり、大きな振幅の横揺れだった。震源地は少し遠いのだろう。地震が収まるのを待って走り出した。ジムに戻って風呂に入る。TVで、震度4ほどの強度だったことを知った。何事も無かったかのように日常が戻っている。だが、クルマごと揺さぶられた異様な感覚は、まだ体に残っていた。

 

10月20日(木)晴れ

 事務所を出ると急いで着替えて黄色のクルマに乗り込む。夜の7時前後になると、もう、それほど道路は混んでいなかった。この辺の人は帰宅が早いらしい。自宅に戻ると、軽く腹ごしらえをしてから、再び黄色のクルマに乗って、近くのテニスクラブに直行する。

 今夜は、女性二人を含めて6名だった。それでも、スクールの中級クラスにしては、レベルが妙に高い。女性の一人は、ストロークのボールが速く、うっかりしてると打ち負けてしまうほどだった。サービスも、なかなか良い。このクラスは、コーチが自分の練習も兼ねてか、中に入ってビシビシ打ってくるので、良い練習になった。ほとんどの時間をダブルスの試合形式の練習に費やす。やはりファーストボレー、セカンドボレーで、もっと良い球を打たないとならなかった。少し甘いとすぐに逆襲されてしまう。どこかで集中的に練習したい。

 

10月21日(金)曇り

 今日のジムは何時にも増して空いていた。数名しかいないフロアで、ストレッチングを始める。筋トレとランニング30分をしてから再度のストレッチングでトレーニングを終えた。次第に人が増え始めたジムを後にして、近くのテニスコートに移動する。またもや集まったのは7名だった。アップを済ませると、1面はダブルスの試合、もう1面はシングルスを3ゲーム先取でやることにする。サービス、ストローク、共にイマイチで全然ゲームが取れなかった。後半はやっとゲームが取れるようになって2勝2敗で終った。が、相変わらず、守り所、攻め所が判っておらず、簡単なミスも多い。これでは幾らやっても駄目だった。

 ジムに戻って、ゆっくりと風呂を楽しむ。サウナで高温に晒され、たっぷり汗を搾り出した。その直後の水シャワーと水風呂が最高に気持ち良い。ささやかな幸せを感じる瞬間だった。爽やかにリフレッシュして帰路に着く。帰宅して冷えたビールをぐっと飲む瞬間が堪らなかった。こうした小さな喜びを積み重ねて、やっと生きている気がする。冷凍庫に入れてあるジンの壜を出し、氷を入れたグラスにとろりとした液体を注いだ。スポーツドリンクで割ってやると、ちょっとしたジントニックのようなカクテルになる。口に含むと、爽やかな甘みとジンの冴えた香りが楽しめる逸品だった。

 

10月22日(土)曇り時々小雨

 シリアルとヨーグルトをスプーンで良く混ぜてから口に運ぶ。ヨーグルトのまったりしたコクと酸味を、シリアルの無愛想な食感と共に噛み締めた。牛乳だとさらさらし過ぎて絡まない。やはりヨーグルトが良いパートナーに思えた。時々混ざる、ナッツの歯切れの良さや、干しフルーツの甘みがアクセントになって、更に楽しめる。クリームチーズ入りで、少しこってり目のベビーチーズを一個と、スポーツドリンクの一杯も忘れなかった。

 黄色のクルマで直ぐ近くのテニスコートに向かう。久しぶりに会う仲間と練習を始めた。高校生が増えて平均年齢が随分と若返っている。練習では、それほど悪くないように思えたが、試合は良くなかった。特にサービスとリターンが悪くてゲームにならない。簡単に2試合とも負けて終った。小雨が降る中の少し寒い練習になる。近くのコンビニで昼食を買って食べた。午後からは別のグループに加わってゲームを楽しむ。相変わらず、調子は悪いままで、余り、良いところが無かった。こんな時はあせっても碌な事にならない。判ってはいるが、苛立ちを抑えられなかった。

 ジムで40分間走る。汗が大量に滴り落ちた。運動をすると、苛立ちが収まる。先週も土曜日に飲んで、飲み過ぎて日曜日を無駄にしたので悩んだが、仲間が飲み会をすると言っていた場所が、意外にも近場だと判ったので、結局出かける事にした。その店は、ごく普通の蕎麦屋で、外見は、ありていに言ってボロい。知らなければ、味に期待出来そうもないので、絶対に入らない雰囲気の店構えだった。メニューは、普通の蕎麦屋のメニューしかないのだが、座って生ビールを注文すると、漬物や、モツ煮込みなどの肴が、勝手に出てくる。その後は、ナスとニラの炒め物や、オカラなど、まさにお袋の味という感じの惣菜が出てきた。2時間ほど勝手なことをしゃべった挙句、最後の〆で盛りそばを食べることにする。正直言って。味は全く期待していなかったが、蕎麦は意外なほどの出来栄えだった。しっかりした腰と蕎麦の香りがあって、実に美味い。思わぬ拾い物をした気分だった。

 

10月23日(日)曇り後晴れ

 昨夜はビールだけだったので、二日酔いの兆候は、全く無かった。朝飯を終え、しばらくTVを眺めて、のんびりとした日曜の朝を楽しんでから、やっと重い腰を上げて外に出る。黄色のクルマに乗って、家から程近いテニスクラブに向かった。旅行や試合などで、クラブに行くのは久しぶりだが、早速仲間を見つけてゲームを楽しむ。最初のゲームで一勝したが、次は、勝てる筈の試合をタイブレークで落とした。その後は1勝2敗と負けが先行する。どうも思い通りのプレーが出来なかった。調子が悪いだけと思いたいのだが、所詮は、これが今の実力のような気もする。少し早めに切り上げてホットコーヒーを飲んだ。

 クラブを出ると、ジムに行って、ストレッチング、筋トレ、ランニング、ストレッチングと、メニューをこなす。ランニングでは、初めて傾斜を付けてみた。ターザンとかいう雑誌の記事によると、実際の道路を走るのと違って、ベルトの上では足を前に出すだけで走っている気になるが、それでは蹴りを使っていないので、良くないらしい。傾斜を1.5%ほど付けると実走行に近くなるとのことだった。僅か1.5%程度の傾斜でも、かなり負荷が上がるのが判る。しばらく走っていると、確かに”蹴り”を意識しないと進んでいかないのが理解できた。

 

10月24日(月)晴れ

 スイッチを操作して黄色のクルマの幌を降ろすと、抜けるように高い晩秋の青空が広がった。素晴らしく気持ちの良い朝を体全体で受け止める。空気は、やや冷たいが、サイドウィンドウを立ててしまえば、風はさほど気にならなかった。更にヒーターを入れると、腰から下はまるで露天風呂にでも浸かっているように暖かい。良く出来たオープンツーシーターは、代わり映えの無い通勤路のドライブさえも至福の時に変えてくれた。遠い山の山頂付近は、早くもうっすらと雪を被って冬の訪れを告げている。太陽が低い位置から、赤い光を放って木々の輪郭を燃え立たせていた。

 仕事を早々に切り上げて、ジムに向かう。着替えてトレーニングを始めた。ジムフロアに人影は少ない。1時間程度でトレーニングを終えると、風呂に入り、ジムを出た。一度、自宅に戻ってから、歩いて近くのカーディーラーに向かう。裸足にサンダルだと、少し足先が冷たかった。煌々と照明を点けた明るい店舗に入ると営業マンに名前と用件を告げる。しばらく椅子に座り、机の上の小さなバスケットに入った飴玉を、取り出しては舐めていると、先程の営業マンが請求書を持って戻ってきた。カードで支払いを済ませ、灰色の車を受け取ると店から出る。ブレーキキャリパーのオーバーホールを依頼したのだが、試しにブレーキを踏んでみても違いは判らなかった。それも当たり前で特に変化があるわけではない。何となく物足りないが仕方なかった。

 

10月25日(火)晴れ

 ジムフロアは、丁度、エアロビのレッスンが終ったところで、スタジオの外に人が溢れていた。また次のレッスンが始まれば、潮が引くようにスタジオに吸い込まれていくのが面白い。ストレッチングをしてから背筋を鍛えた。腹筋も鍛えたいところだったが、時間が遅かったので、直ぐにランニングマシンに向かう。iPodで音楽を聴きながら30分ほど走った。途中で走路に傾斜を加えて負荷を上げてみる。たった1%程度でも結構筋肉に効いた。タオルで汗を拭いながら走る。走り終えると、すかさずストレッチングをしてロッカールームに戻った。

 プロテインをスポーツドリンクに加えて、シェイクしてから、ドロドロした液体を、一気に飲み干した。1.2kgの袋を一つ消費して、2袋目に入ったが、これで本当に筋肉がパワーアップするのか判らない。今の所、体重、体脂肪率共に大きな変化は無かった。風呂に入り、汗を流す。サウナで、また発汗させる。熱くなった体を水シャワーの下に飛び込ませた。次は待望の水風呂に向かう。19℃の水に、まだ火照った体を入れる瞬間は、熱した刀を水に漬けて焼入れするのに似ていた。気持ちが良い。ジムを出ると、黄色のクルマの幌を降ろして、クールな秋の夜の暗闇の中に走り出した。

 

10月27日(木)晴れ

 フロントのブレーキをオーバーホールしたばかりの灰色の車で夜の道を走る。HIDの明るい光に慣れた目には通常のハロゲンランプの明かりがひどく暗く、心細く見えた。20年以上前は、このハロゲンランプでさえ従来の電球よりも明るい高級仕様だったことを思うと、隔世の感がある。アイドル回転が、やや低めだがエンジンは調子良かった。エアコンを入れると、途端に非力になるところも古臭くて良い。スーパーの駐車場に車を滑り込ませた。特売の卵とヨーグルトが売り切れていてがっかりする。閉店まであと一時間半という遅い時間では無理があった。仕方なく手に入るものだけを買って店を出る。もう一軒のスーパーで、サンドイッチとスポーツドリンクを買って、駐車場の車の中で食べた。テニスクラブに直行する。

 今夜は、男性ばかり5名だった。レベルが高いのは良いのだが、本来の中級クラスの人が、来難くなってしまっているらしい。しかし、上手くなろうと思うのなら、上手い人と練習するのが最も手っ取り早いのも事実だった。逆に中級レベルの人には良いチャンスのクラスになっている。実際、金曜の上級クラスよりも相手をしていて練習になる人が多いから、つい、このクラスに振り替えに来ることが多くなった。しかも、コーチも中に入って一緒にボールを打つことが多い。練習内容は、基本的にダブルスのゲーム形式が、多いのだが、メンバーのレベルが高いので、面白かった。充実した一時間半が終る。

 今日の指摘項目は、ターンが遅い、ロブへの対処が悪い、ポジションチェンジが遅い、など、動きの悪さに対するものが多かった。トレーニングして、動きをパワーアップしているつもりだが、実際には、動けていないことが良く判る。筋力アップも必要だが、それ以上に意識改革が必要らしかった。今週末の合宿では”動き”に集中して練習するのが良さそうに思える。またテニスの楽しみが増えた。

 

10月28日(金)曇り

 ジムでトレーニングをしてから、ナイターテニスをやりに行く。帰宅渋滞の車列が並ぶ反対車線を尻目に快調な流れでテニスコートに着いた。コートには2名しかいない。直後にもう一人やってきて、やっと4名になった。最初にシングルスを3ゲーム先取で2試合ほどやってから、ダブルスのゲームを1試合こなす。8時半になったので、先に帰ることにした。2人だけ残って、またシングルスを始めているコートを出て、黄色のクルマに乗り込むと、走り出す。

 ジムに戻って、今度はゆっくりと風呂を楽しんだ。サウナで、またテニス部の男と一緒になる。少し話をしていると10分が経過したのでサウナの外に出て、直ぐに水シャワーを浴びて汗を流した。それから待望の水風呂に飛び込む。一気に肩まで水槽に身を沈めると冷たい水に包まれる感触が堪らなかった。シャワーとは、また違う快感に脳髄がじわっと痺れる。こんなささやかな幸せが、ジム通いを続けられる理由の一つだった。

 

10月29日(土)曇り後雨

 どんよりとした鉛色の空の下、黄色のクルマで外に漕ぎ出した。南に向かうルートに長い鼻先を向ける。早朝の国道は滞りなく流れていた。流れに身を沈め、ゆったりと走っていく。サイドウィンドウを上げて、まだ寒い朝の大気が、直接体温を奪わないように調節した。およそ3時間半ほどのドライブで海岸線沿いのリゾート地に到着する。ところどころで路面が濡れていたが、大きな天候の崩れはなさそうだった。

 ホテルの駐車場にクルマを停めると部屋に上がる。途中のコンビニで買ってきた弁当で空腹を満たすと、30分ほど仮眠した。昼から練習が始まる。12名のテニス愛好者が集まって、それぞれのテーマに沿って少しでもプレーを向上させようとしていた。コーチは二人、コートは2面だから、充分に目が届く。かなり長い時間を使ってストロークをした。後半はボレーやゲーム形式の練習も入ってくる。5時間弱が、あっという間に過ぎていった。指摘されることは目から鱗のことばかりで驚愕の連続になる。最終的なショットに至った、根源的な原因の所を直されるので、何故だか因果関係が判らないのに、突如プレーが改善されるのだから驚く他は無かった。その後、因果関係を教えてもらうとなるほどと納得できることが多い。対症療法ではなく、根源治療するのがこの合宿の肝だった。

 ホテルの展望温泉風呂に浸かり、疲れを癒す。ほぼ5時間弱休みなしで練習をするので、想像以上に疲労していた。だが、それは非常に充実した心地良い疲労だから、むしろ喜ばしい。安宿にしては充分な晩飯を平らげると、練習で撮影したビデオを見ながら、夜のミーティングが始まった。一人づつビデオを見ながらアドバイスを受ける。その間、残りの人は飲みながら歓談していた。自分のビデオを見ると、8月の時よりは進歩しているのが判ったが、まだ納得出来るレベルではない。とにかくボレーをレベルアップしないと、ダブルスは勿論、シングルスでも、これ以上勝てないのは明白だった。布団に倒れ込むとその瞬間に意識が飛んでいく。

 

10月30日(日)曇り

 6時半に目覚ましが鳴って起きた。7時から朝練が始まる。基本的にショートストロークとストロークで約30分ほどアップしてから、ボレー&ストロークも同じく30分ほど練習して、朝練は終った。ちょっとしたアドバイスで、バックハンドの打点が劇的に改善され、朝から驚かされる。充実した朝練の後で、朝食も非常に美味く感じられた。細々と小鉢が付いていて味の変化が楽しめる。納豆が無いのが残念だった。

 午前中は、アップの後、サービス練習から始まる。自分の後ろに壁があると想像して、その想像した壁に当たらない様にサービスをしてみるという課題が与えられた。確かに余計なことをしないと、簡単にボールに力が伝わって、バウンドしてから伸びるサービスが打てる。これは数を打ち込んで自分の物にする必要がありそうだった。それにしても色々な変化が魔法の様に自分の身に起きる体験は実に楽しい。ボレーの方は良い感触が判った。だが納得するまでには至らない。自分の感覚を頼りに探ってみるしかなかった。

 余り辛くないカレーライスの昼食を終えると、この合宿も残り2時間の練習だけになる。1時間ほど練習した後、最後はダブルスのゲームをやった。ゲームになると、練習と違って色々と感じ、考え、行動しないといけないので、身に付いた悪癖が出てきてしまう。新しい改善へのきっかけを無意識に出来るようになるまで体に覚え込ませるには練習しかなかった。だが、初日に比べると、明らかにパフォーマンスが上がっているのが自分でも判る。これで普段の練習にも張りが出るというものだった。

 ホテルの8Fにある展望温泉で、二日にわたる合宿の疲れを癒す。ヨードが含まれているので疲労回復に効くようだった。荷物をまとめながらしばらく部屋で休んだ後、宿を発つ。日曜日の夜の田舎道は、外食に出かける家族連れの車などで、ところどころ渋滞していた。仕方なく街中のファミレスで、パスタとサラダの晩飯を食べて、ゆったりとカプチーノを飲んでから出発すると、渋滞は無くなっている。黄色のクルマの幌を降ろしたまま自宅まで帰ってこれた。ねぎらいの意味を込めて、洗車してやる。洗濯機を、2回廻して溜まった洗濯物を片付けると、やっと布団に潜り込むことが出来た。たちまち夢の世界に直行する。

 

10月31日(月)曇り後晴れ

 長いミーティングが終ったので、机の上を片付けて仕事場を出た。ロッカールーム内で私服に着替えて、ジムに向かう。ジムのロッカーで短パンに着替えて、トレーニングを始めた。フロアには人が溢れている。スタジオのレッスンが始まると、人口密集度が急激に下がってゆとりが出来た。その代わり、スタジオ内の密集度が高まっている。筋トレとエアロバイク漕ぎを合わせて1時間程度でトレーニングを終えると、風呂に入り、ジムを出た。

 自宅に戻って、TVニュースを眺めながら、簡単な晩飯を作って食べる。今夜は新しい内閣人事の話題で持ち切りだった。にわか大臣に強いリーダーシップや本当の改革が望めるとは到底思えないが、これで何もなされなければ、この国の政治も終わりだろう。政府に求めたいのは、適正に税金を集めて、適正に使って欲しいという、ただそれだけのことだが、その簡単なことが一番難しいようだった。日本という、恵まれた自然や風土をもつ豊かな国を、これ以上食い物にして欲しくない。人と金と政治が、この国を焦土と化していくのを見るのは辛いことだった。


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