仲代壬琴の別荘
――番組レビュー
第47話 「5人のアバレンジャー」 01.18.2004 OA (東京ローカル記録)
仲代壬琴を愛する全国1500万人の皆さんが感涙にむせび、その数分後に不安のどん底に突き落とされた、そんなたいへんショッキングな回でした(-_-;)
ちなみにテレビ情報誌では前回46話のサブタイトルが「5人のアバレンジャー」、今回47話は「マホロの娘」と出ておりました。
アヴァンタイトルは、先週の感動的な一言、あの「仲代先生、おかえりなさい」からスタート、壬琴が倒れるところまでを復習してくれましたが、倒れる時の「バシッ」というSE(効果音)が前回より大きかったのが気になります(^_^;
オープニングのあとは、眠る仲代先生のドアップからスタート。。。デスガココダケノハナシ、コノアップガサイショユキトニミエタワタシハアホデショウカ(^o^;)
仲代先生が目覚めたのはなんと恐竜やの座敷、そのおふとんの上でした。凌駕は「よく寝てましたよ〜」と暢気なコメントをよこします。しかし突然意識不明になったのですから「寝てた」ワケではないと思うのですが、そこは凌駕なりに不安を取り除こうとした、のだと信じたいです(^_^;
しかも凌駕、寝起きからカレーを食わせようとします(^o^;) しかも壬琴、それを食います。どうなってんだとツッこまずにいられません。
――しかし、こういうときにどうしても邪推してしまうカナシイ性(さが)の私。もしかして「どうしても壬琴がカレーを食うシーンがほしい、ここでカレーを食わせることに無理があるのは承知だが、このあとの話の展開を考えると、カレーを食べられるところが他にない」という脚本家様の専行だったのでしょうか。となると次回以降の危険度が増したようでオソロシイです。
時に「…うまいじゃねェか」と壬琴が言うこのシーンは、田中さんファンにはときめきの一瞬です(*^^*)。突然パッと明るくなるでなく、かといってお座なりでもなく、という実に微妙な細かい演技が見れます。
そこへ凌駕が言います。「今日からここが仲代先生のウチですからね」
シリアス演技をブッとばし、いきなり噴飯する仲代先生もたいがいですが、まるでもらったか拾ったかしたネコに話しかけるかのごとき凌駕のセリフもなんだかです(^_^; やはり壬琴を仲間にしようとするとハナシがギャグっぽくなるのかもしれません。
壬琴はカレーを一口食べただけで出ていこうとします。 注:鴨居はハンガーをひっかけるところではありません(^_^;
しかし、らんるとアスカがヤツデンワニから鍵をせしめて、勝手に人のウチの荷物を持ち出していたところにブチ当たります(^o^;)//。まったく税務署の差し押さえより容赦ありません。壬琴にだって見られて困るモノもあるでしょうに(^_^;。というか、前回の「死なないと分かってるからちょいと爆破してみました」事件以来、壬琴がいいようにいじられています。田中さんがニコリともプッともせずにシリアスに演技を続けていることがだんだん奇跡に思えてまいります。ヤツデンワニとの再会も、ワニのかわいさ・おちゃめさの一方で壬琴がギャグキャラ(しかもボケ)と化してました。田中さん、すっかり3枚目で? ある意味では常のご希望に沿ってます???
マジメな話としましては、舞ちゃんに押されて折り紙に手を出した壬琴が、途中で「ハッ・・・何やってんだオレ」というセリフが、今回光っておりました。人間、そうカンタンに変われるものではありません。たとえ心の奥が既に変わっていたとしても、それがすべての行動を変えるとは限らないものでしょう。ですから壬琴が和解したからといって突然イイ子ちゃんになったりしようものならこっちが驚いちゃうわけで、そういう意味では「何やってんだ」というのは見ている側のキブンを代弁したセリフだったわけです。壬琴を見ている私たちと同じように壬琴も自身を見ている、壬琴の冷静さが気持ちいいシーンだと思いました。
「変わった」といえば幸人もまた、心境の大きく変化したことにかけては先輩といえますが、幸人が変化したことで壬琴の変化の未来形、あるいは可能性を見る、という思いもあります。
しかし壬琴には事情が。「オレは違うんだ!」これは幸人と違う、という風にも取れますね。「オレの中にはデズモゾーリャがいる!」。今までおとなしかった壬琴がここで一転、激しくぶつかってきます。壬琴の傷の深さ、孤独の大きさ、半生が見える言葉です。
が。
凌駕が壬琴の肩をつかんで振り返らせ、いきなりボカッ!!
壬琴、壁まで吹っ飛び流血!! 他のメンバーも見てるこっちもビックリ!です。
「あなただって赤い血の流れている人間じゃないですかッ!」
・・・だからといって流すか(^o^;)。だいいち凌駕、2ヶ月くらい前に「アナタは人間じゃないッ!」って叫んで壬琴を半殺しにしてたクセにいきなりソレですか。。。
案の定、仲代先生は「いえ」を飛び出してしまいます。お父さんに殴られて家を飛び出すコドモのようです。
そして半殺し事件の時と同様、この時も壬琴にそっと寄り添ってやるのはやはりトップゲイラーです。史上最凶どころか優しいヤツです。
呼びかけはあいかわらずの「人間…」。
デズモを身の内に持つことの知れた今、この言葉はなんと心に響くことでしょう。それでいて凌駕の言った「人間」とはまったく違って・・・言葉の不思議さを感じさせます。
恐竜やで舞からもらった折り鶴を、冬の街に放つ壬琴。折り鶴=祈りを捨てたのではなく、飛ばしたところにグッときます。翼竜のトップゲイラーを相棒に持ち、ここでも折り鶴をモチーフに心を映す壬琴は、「鳥」のイメージに深く繋がりますが、ならば、鳥は飛ぶのがさだめです。
いきなり大雪の降っている戦場(エンディングに「協力:陸上自衛隊」とありましたね。イラクに行くよりずっといいでしょコレ)で、ピンチのアバレンジャーとマホロ、そして操られるリジュエル。しかしいつしか雪の晴れて陽光の差す白銀の世界を、白い男が歩いてきます。
――壬琴ッ!! カッコよすぎです(T_T)
そもそもこの大雪〜晴天までの一連の天候はILMのSFX、ではなく、すべて実際に起きたものというのがすごすぎます。
俳優・田中幸太朗、おそるべき男です。自分の見せ場のために天候さえも操る。。。アナタはオロロ・マンローですかッ?(^o^;)
(cf:「オロロ・マンロー」=米漫画・映画『X−Men』に登場する、特殊な能力を持つミュータントの一人。アフリカ出身の白い髪の女性で、天候を自在に操ることができる。コードネームは「ストーム」。。。って自分の文を自分で説明するのはむなしいぜ…。)
「オレは人間だ! オレはオレだ!」
今回このセリフがそれこそ「白眉」でした! そして、
「たとえこの体の中にお前の半分がいたとしても・・・そんなもの、カンタンにひねりつぶしてやる」
――キミならできるッ!
「オレは生き続けてやるッ!!」
――生きろ!!
しかし「生き続ける」と言っておきながら死んでしまったのは『仮面ライダー555』の草加雅人(T_T) ドラマ論においてはある意味不吉なセリフと言えなくもありません。
といってここから大転回! なんと壬琴がセンターをとって「行くぞぉッ!」
――えっ(^o^;) なに?
「爆竜チェーンジッ!」
5人のアバレンジャー、誕生です。
当の俳優・田中幸太朗氏に「アホかッ!」と言わしめた「仲代壬琴、仲間になる」事件、ここに発生(^o^;) (雑誌『Hero
Vision』'04 Winter号参照)。
といって田中さんにはたいへん申し上げにくいのですが、このシーンに私、めちゃんこ感動してしまいました(^_^; 壬琴が「爆竜チェーンジッ!」なんて言ったらゼッタイ笑っちゃうよ、とちょっと前までは確かに思っていたのですが、これだけ!の紆余曲折ののちに来ると、もう叫びがいちばんふさわしく感じられるのですから不思議なものです。
そして変身するなりいきなりのアバレモード。しかしこれもまた、対ラッコピーマン戦で初見の際には禍々しく見えたものが、今は力強く見えるのです。。。
「・・・ときめきの白眉! アバレキラー!!」
(cf:「白眉」=「三国志演義」劉備玄徳で有名な蜀の国の英雄、馬良(ま・りょう)の綽名。その眉に白い毛があったことから名づけられた。5人兄弟の豪傑の中でいちばん優れていたため、以来、そのカテゴリーの中で最も優れた者・物のことを白眉と言うようになった。ちなみに「白眉」の中国語(北京官話)読みは「バイメイ」。)
5人の中で、というところがお見事です。図ったようにいい単語があるもんなんですね。馬良さんが実在の人物かどうかワタクシ寡聞にして知りませぬが、少なくとも2000年の昔から壬琴のことは定められていたかのような、そんな嬉しい錯覚にときめくぜ!という感じです。
ともあれ、アバレキラー、ついに名乗りまで言っちゃって、堂々揃い踏みまで参加です。
…ってか壬琴、半年前には確か「ダサイ」言ってたハズの名乗りも見得も、揃い踏みまでもイッキにクリアですか(^o^;)
しかしそんなことはあさっての方角にかなぐり捨てて、私雄たけびあげました(^_^; 「ドラマとは心の変化である」(by新井一)ならば、しかしこれこそがドラマ! 壬琴も、そして見る者も変わる、グラッチェ!イル・ドラマティコ!!です。
まあ多少荒わざという気もしなくもないですが(^_^;
しかしその中でも謎の少女の出現に「…リジェ?」と言った壬琴のセリフは細かかったですね。彼の心の中にリジェがいたことに、見ている方はホッとさせられます。
ですが、リジュエルが救われたのにマホロが囚われては進展というものがありません。
しかもエンディング、みんなニコニコ笑って帰路についちゃって、誰もマホロのことを心配してないのはどうよ、と思います(-_-;)
さる知人の佳分析を引用させていただくなら、46、47と続いてきた話に、48、49も続くことが分かっている以上、ここで1回切らないと1ヶ月ちかく「団子」状態になってしまうから、強引なりにもいったん「切った」のではないか、といのが的を射ているのでしょうか。
そうして、舞&凌駕に続き、リジェ&アスカという、今一組の「血縁なき父娘」が誕生しました。凌駕の笑顔は実に頼もしく見えます。ここにあえてヘンな説明セリフを入れず、見る側の知識を信じてくれたあたり、ときめく脚本です。
どうか、「リジュエル/リジェは救えたけど、壬琴はムリでした〜」なんてことのないよう、今後を祈るつもりです。