MAGMA LIVE IN JAPAN 2001
OSAKA CLUB
QUATTRO - MAY,27th.
KYOTO MUSE HALL
- MAY,28th.
MAGMAの来日公演実現のために努力された全てのスタッフの皆様に感謝します。

京都公演終了後メンバーにいただいたサイン

気合で取った整理券番号1番の京都公演チケット!
SET
LIST
1.THEUSZ HAMTAAHK
2.WURDAH ITAH
intermission
3.MEKANIK DESTRUKTIW KOMMANDOH
encole
LES FENETRES OUVERENT
BAND
Christian Vander(Drums, Vocal on encole)
Stella Vander(Vocal, Additional Keyboard)
Isabelle Feuillebios(Vocal, Percussion)
Antoine Paganotti(Vocal, Additional Keyboard)
Jean-Christophe Gamet(Vocal, Additional Keyboard)
James McGaw(Guitar, Additional Keyboard)
Emmanuel Borghi(Keyboard)
Philippe Bussonnet(Bass)
LIVE REPORT
1981年から20年来のファンで、自分の最も深い部分に位置するフランスのバンドMAGMAが3年ぶり2度目の来日公演を行ないました。前回は東京・名古屋・大阪と全4公演を見ることが出来たのですが、今回は5月27日大阪クラブ・クアトロ、28日京都ミューズ・ホールの2回のみの観戦(そうまさに観戦!)となりました。代表作を満遍なく演奏した初来日に続き、今回は噂通り昨年5月パリでのMAGMA生誕30周年記念で演奏された"THEUSZ HAMTAAHK3部作"(『パリ・ライブ2000』3枚組CDで発表)の完全演奏となりました。10分の休憩を挟んで3時間近くに及ぶステージは「圧巻」とか「感動的」という言葉では表現出来ない程の全身全霊を貫き通す衝撃でした。「音楽の持つ力とは何か」という疑問への解答がここにあると思います。一生に数回しか味わえない本当の感動というものを3年ぶりに再び体験できるとは...。長生きしてみるものです。
入場してステージの機材を見てフェンダー・ローズのエレクトリック・ピアノが2台シンメトリーに両脇に配置されているのを見ただけでもう興奮してきました。VANDERのドラムはあいかわらずシンバルを多数配置したバス・ドラムの口径の小さいものです。これぞMAGMAというセッティング。大阪は7時丁度から、京都はリハーサルが長引いて会場が40分遅れたこともあって10分押しで始まりました。大阪では「演奏中の喫煙は控えてください」とのアナウンスが。約2時間半ぶっ続けで歌うのですから無理もないでしょう。メンバーが出て来た時のほとんど絶叫に近い観客の歓声には感動しました。
1曲目"THEUSZ HAMTAAHK"から全てが爆発してしまうほどのテンションでした。生誕20周年記念ライブ"RETROSPEKTIW"のPARTUとして初めてレコード化されたこの曲はもう頭に全て入っていて、バンドの特徴である独自の言語『コバイア語』も発音のみ丸暗記して約40分通して歌える程だったのですが、生でやられてしまうと衝撃が全然違います。もうそれだけで目頭が熱くなってしまいました。今のメンバーも最高で、70年代の全盛期のメンバーに匹敵するテンションを醸し出していました。リーダーのCHRISTIAN VANDERも前回同様頭を烈しく振り表情豊かにドラムを叩きまくってリードしてました。各人のソロ・パートが終了すると観客の凄まじい歓声と拍手。得に大阪の観客のノリは最高でした。得にStella Vanderがステージ前面に出てスキャットした時は感動。ボーカル4人が揃って前面に出て歌いまくった時は鳥肌が立ちました。中間部の不気味な効果音のようなシンセサイザーはステージ右奥に設置されたキーボード(DX-7?)をStellaが演奏してて、お!と思いました。
個人的には今回のポイントは新ボーカルのAntoine Paganottiにありました。70年代のMAGMAを支えた超絶ベーシストBernard Paganottiと日本人の母Naoko Paganottiの間に生まれた息子が、まさかMAGMAのメンバーになろうとは!目を閉じ腕を烈しく振りながら素晴らしいボーカルを披露してくれました。京都公演の後出待ちして少し話すことが出来たのですが、私が「お父さんの演奏を6年前、加藤登紀子のコンサートで見たよ」というと嬉しそうに「彼はあちこちでいろんな人とセッションの仕事をしているんだ」と答えてくれました。
大阪では1曲目終了後Vanderがドラム・セットの横の扇風機の音をマイクが拾ってしまうとのことでセッティングし直すまでしばし中断がありました。Stellaが英語で説明してくれて「地下鉄みたいな音がする」と言ったので会場から笑いが。
2曲目"WURDAH ITAH"はかつて"TRISTAN ET ISEULT"(トリスタンとイゾルテ)という映画のサウンド・トラックに無断で使用されたものを完全版にしたものでサウンド・トラックではドラム、ベース、ピアノ、ボーカルのみの骨太でシンプルな編成で演奏されていました。私のMAGMA友達(1983〜84年に「いてもたってもいられなかった」友達で集まってMAGMAのコピー・バンドをやっていました。今回は全国からこのライブを見に集結して感動を分かち合いました)にはこの作品が一番MAGMAの本質をついてて好きだという人が多いです。今回は50分にも及ぶ完全版でこれも圧巻。初めて聴く人はイントロで「なんだ1曲目と同じじゃないか」と感じたんじゃないかなと終了後冗談が飛び交いました(笑)。ここでも後半部導入のAntoineのソロ・ボーカルがポイント高かったです。Stellaの振るマラカスもスタジオ版と同じ正確さで感動しました。友人達の間ではこの2曲目が最も評判が良かったです。
Antoineが「10分で戻ります。」と日本語でアナウンスして休憩。皆唖然とし、溜息と絶賛が飛び交っていました。もう体力勝負の世界だったので休憩は観客にも有り難かったです。
3曲目"MEKANIK DESTRUKTIW KOMMANDOH"のイントロの例のピアノが鳴るともう極限状態に近い歓声が上がり、それはJean-Christophe Gametの"MEKANIK DESTRUKTIW KOMMANDOH!!!"の絶叫とともに最高潮となりました。MAGMAの代表作にして個人的にも一番聴き込んだ曲。これも歌いまくりです。前回の来日公演とは少し違って"RETROSPEKTIW PARTT"に近いアレンジで演奏されました。そう、後半のあのBernard Paganottiの超絶早弾きベースをPhilippe Bussonnetが完璧に再現してもの凄い早さで弾きまくったのでした。ピアノもリズムを刻めないほどの早さなとこまでそっくりでした。ここでようやくギターのJames McGawがソロで応酬します。それはまるでスタジオ版"KOHNTARKOSZ"の後半のギター・ソロのようでした。クライマックスは再びボーカル4人が前面に出てきて並んで歌いまくり絶頂のエンディングとなりました。(京都ではベースが間違って最後のフレーズを早く弾きすぎてしまい、メンバーも笑ってのエンディングとなりましたが。)大阪でのこのエンディングでの拍手と歓声ほど凄かったものを私は今まで体験したことがない!観客もメンバーも体全体で喜びと感動を表現していました。各々が順番にメンバーをコバイア語名で紹介し、最後のChristian Vanderの紹介で割れんばかりの拍手が起こって一旦メンバーは退場。
アンコールはステージ前にマイクがセットされ、Vanderが前に出てきてボーカルをとる「バラード」と噂されていた新曲でした。静かに始まり即興を交え絶頂的に高まっていく美しい曲で、マイクをサックスに見たてて烈しく指を動かしながらスキャットする様はジョン・コルトレーンへのトリビュートのように感じられました。歌は絶頂に達した後静かに終わりました。観客は最後の一音まで聴きとってから、これぞ惜しみないという大きな拍手を送っていました。
MAGMAをここまで続けるのは苦労の連続だったと雑誌のインタビューでChristian
Vanderは語っていました。それをここまで継続させ、20年前は勿論、ほんの5年前でも絶対考えられなかった2度の来日公演が実現できたのはVanderの信念の力でしょう。それを分かち合うことを許された私達に出来るベストをこれからは尽くしていかないなと、ほんの少しでも思うことが出来ました。京都公演終了後初めて個人的に接見することのできたVanderに対し私は唯一話せるフランス語「素晴らしかった!」と「どうもありがとう!」を連発することしか出来ませんでした。握手してもらった手の力強さを一生忘れることはないと思います。ありがとう。
June. 1st. 2001
MAGMA 2005年大阪公演のレポートはこちら。(2005年9月13、14日。大阪 心斎橋クラブ・クアトロ)
MAGMA-SEVENTH
RECORDS
(MAGMAのオフィシャル・サイトです。)