| ホーム > 講話(メッセージ) 結婚の神秘 黒 田 浩 史 牧師
結婚は、最初の人類が造られたときから、神によって定められた制度です。最初の人間アダムは、最初の女性エバと結婚しました(創世記2:21-24)。 聖書では「二人(夫婦)は一体となる」と言われています。「一つの肉になる」という意味です。肉体だけでなく、心も一つとなり、一人の人間のようになるの です。これまで二人の別々の人間でしたが、結婚により一人の人間とされるのです。 現代人の感覚では、夫婦はそれぞれ独立した人格が対等に向き合う関係のようにも思われます。しかし、聖書の夫婦観は、二つの人格や魂が、分かちがたく結び つき、くっついていて、もはや二つの人格ではなく一つの人格になる、と教えています。「人は妻と結ばれる」の「結ばれる」の語は「膠(にかわ)」から出来 た語で、ぴったりひとつに接着される姿を表現しています。 元来は全くの他人であった男女が夫婦となるのは、まことに不思議なことです。 最初の人間(男性)であるアダムが、はじめてエバ(最初の女性)を見たとき、「ついにこれこそ、わたしの骨の骨、わたしの肉の肉」と言って喜びました。一 人では決して満たされることのなかった何かがエバによって満たされた、アダムの喜びを言い表しています。 夫婦となること、そして結婚生活は、喜びだけではありません。聖書には、神が二人を「結び合わせられた」(マルコ10:9)とあります。この語には「ひと つのくびきに結びつける」という意味があります。荷馬車などを引かせるため牛や馬の首につける横木のことです。夫婦が重い荷物を一緒に背負っていく姿で す。結婚は喜びであると同時に、共に労苦を担うことでもあります。しかも、別々に背負うのではなく、一つの肉となって一つの荷物を背負うのです。 しかし、このような尊い結婚によって結ばれたアダムとエバは、神に対して罪を犯したため、互いの関係も壊れてしまいました。神に対して罪を犯し、神に逆 らっている私たちは、まずは神に赦しを請うて、神との関係を修復しなくてはなりません。 人間同士のあらゆる関係が壊れているのは、神と人との関係が壊れてしまったからなのです。神の前で罪を告白し、主キリストの十字架によって罪を赦されては じめて、人との関係も正しいものにされます。 結婚の関係にしても、聖書が教える本当の姿が、何らかの形で壊れているのが私たちの現実です。壊れ方の程度は人により違いますが、結婚している人もしてい ない人も、主キリストの十字架に目を向けなくてはなりません。罪を赦され、神との交わりを与えられた人には、それぞれふさわしい生き方が備えられているは ずです。 (「教会だより No. 172」(2006年10月発行)より) |