鶴岡八幡宮のぼたん園

2004年4月29日(木・祝)

本宮の屋根

鎌倉の 鶴岡八幡宮 は初詣で有名ですが、花見もできます。昨年は、「 鎌倉の花見 」ということで、桜を見に出かけました。今年は、ボタンが見頃というので行ってきました。

ぼたん園入口 ぼたん園案内

JR鎌倉駅から段葛を歩いて、大鳥居をくぐるとすぐ右手が「ぼたん園」です。途中、この時期であれば観光客を華やかに迎えるはずの段葛のツツジは、4月中の暑さのせいか咲き終わったものが多くありました。

よしず張りのぼたん庭園内部 妻とぼたん

ぼたん園は、日差しから花を守るためによしずが張られていて薄暗く、ちょっと怪しげな雰囲気です。

それぞれの花にも日傘が差しかけられていて、大切に育てられていることが判ります。

ぼたん赤 ぼたん黄

ボタンは、ボタン科の落葉低木で、古くなると高さ3m、太さ15cmくらいになるそうです。中国西北部に自生し、古くより薬用として栽培され、前漢(紀元前202-紀元8年)時代すでに根皮を鎮静、鎮痛、血行障害の薬材にしていました。観賞用の栽培は南北朝時代(439-589年)に始まりますが、唐代(618-907年)になって大流行し、おびただしい品種が生み出されました。

日本への渡来は平安時代(781-1185年)で、宮廷や寺院で観賞用に栽培され、菊や葵(あおい)につぐ権威ある紋章として多く使われました。江戸時代には栽培が普及し、元禄時代(1688‐1704年)には339品種が記録されています。明治以降は大阪、兵庫、新潟、島根などで、苗木生産が行われ、ヨーロッパへも苗が輸出されました。

一方、シャクヤクもボタン科ですが、こちらは高さ60cmくらいの多年草で、木本性のボタン類よりも広く分布しています。また、ボタンは普通、シャクヤクの根を台木にし、切接ぎをして繁殖されます。シャクヤクも、中国北部の原産で、平安朝のころ中国より渡来しました。根は生薬として、鎮痛、胃炎、肝臓疾患、関節炎、解毒、婦人科疾患、神経痛などに用いられます。

シャクヤクの原種の花は一重咲きですが、おしべが花弁に変わり八重咲きになりやすいので、園芸化に伴って変化に富んだ花形の品種が多数できました。西洋にも、南ヨーロッパから西アジア原産のオランダシャクヤクなどがありますが、それよりも草丈も高く、花も豪華な中国原産のシャクヤクが、19世紀初頭に導入されて以来、それが園芸品種の主流をなすようになっています。

ところで、「立てばシャクヤク(芍薬)、座ればボタン(牡丹)」と言いますが、ボタンの方が大きく育つのに、どうしてでしょう?これは、横枝が出るボタンに対し、茎がすらりと伸びるシャクヤクの姿を、美人に例えたものなのだそうです。

八千代椿 ハイヌーン

ボタンの中でも、有名な(らしい)もの2種です。でも、ボタンなのに「椿」というのも、不思議な名前ですね。

島の鷺 亀の親子

さて、花の次は動物です。源平池の中ノ島には鷺が群れていて、というより木に生っているという感じです。当然、島は落し物で真っ白。その鷺が、時折低空飛行でぼたん園の方向へ飛んでくるので、気が気ではありません。

水面では、好天に誘われて甲羅干しをする亀の親子(?)。まあ、ゴールデンウィークはどこへ行っても混んでますからね、こうして自宅でのんびり過ごすのが一番かもしれません。しかし、この亀たち、池に沈められた木枠の縁に、絶妙なバランスで乗っかって、手足を広げています。

舞殿

正月には参拝客で埋めつくされる境内も、ゆったりと散策することができます。

大銀杏 大石段

昨年の花見の時には、70年ぶりという社殿の保存修復作業のため、本宮に御参りすることはできませんでした。作業は、昨年11月21日に一旦完了し、若宮に移されていた御神体も本殿に戻されました。

新緑の大銀杏の側を上がって、本殿に御参りすることにしましょう。

本宮

本殿は、屋根銅板の葺き替え、柱漆の塗り替えなどが行われて、「色鮮やか」に修復されています。本殿は1828(文政11)年、11代将軍徳川家斉が造営したもので国の重要文化財に指定されていますが、築200年になろうという建物にしては、ちょっとハデですかね。修復というと、痛んだ部分だけを修理して、外観は経過した年月を考慮して古色蒼然とした状態に復す方法もあるようですが、神社として活動が続けられている以上、「現在」の施設として蘇るべきものなのでしょう。この日も、大きな太鼓の音が鳴り響き、信徒のご家族が参列して神事が行われていました。

このホームページのTOPに戻る