ギガヘルツPC

2003年4月29日(火・祝)

以前も書きましたが、1995年に初めてパソコンを購入した時には、「これで10年はもつだろう」と思っていました。実際、家電製品(テレビ、冷蔵庫、洗濯機)や音響製品は10年以上(アンプとスピーカーは20年)使えますからね。

しかし、WindowsXPなどのOS(基本ソフト)が要求するパソコンの性能が高まっていることに加え、デジカメを買い換えてから動画を扱うようになって、ますますコンピューターの「パワー」が必要になってきました。

業界では、オームの法則(E=IR)じゃなかった、 ムーアの法則 に従って半導体の性能が向上しているので、95年当時には100MHzだったCPUの処理速度も、今や3GHz(3000MHz)超えと、8年で30倍以上になっています。

そこで、今回、2005年を迎えることなく、98年に続いて2回目の更新をすることになりました。更新といっても、ノートブック・コンピューターのようにそっくり買い替える訳ではなくて、いつものように必要な部品だけを交換して性能アップを図ります。今回必要だったのは、CPU、マザーボード、ケースとキーボードでした。

CPU

まず、PC更新の動機となったCPUですが、今まではIntel486DX4-100MHz(最初に買ったIBMAptivaに付属)、AMDK6-200MHz、 AMDK6-2-500MHz と使用してきました。特に、アンチIntel、AMD党員ではないのですが、手頃な値段で納得できる性能が得られるということで、AMDを使用してきました。しかし、Intelが低価格路線を打ち出してから、普及版CPUでのAMDの割安感はあまり感じられなくなってしまいました。そこで今回は、マザーボードの選択肢が多いことも併せて、 IntelCeleron 2GHz( ツクモeX で9,799円)を購入しました。

P4XP-X

さて、旧マシンのマザーボードは、新しいCPUに対応していないためもう使用できません。ここで、マザーボード選びでは、パソコンの性能はCPUの処理速度だけで決まるのではなく、メモリの性能や、マザーボードがメモリやハードディスクなど接続されたパーツの性能を活かしきれるかといった総合的なもので決定されることに注意が必要です。そうなると、マザーボードもメモリも高性能なものに買い換えて...、それらを活かすためには、より高性能なCPUが必要になって...ときりがありません。

今回は、CPUだけ性能アップするものと割り切って、メモリその他は従来品を使用するような構成を選ぶことにしました。そこで、 ASUS から今春発売された「 Xシリーズ 」の中から、旧マシンのマザーボードで使用していたSDRAMメモリを使用できる P4XP-X (同8,979円)を購入しました。

ケース前面 ケース側面、開けたところ

さて、CPUとマザーボードだけ交換すればいいかといえば、さにあらず。旧マシンのマザーボードがBABY-AT仕様だったため、ケースとキーボードも交換しなければなりません。まあ、両方とも今までのものと同等品でいいと考えて、店頭で決めました。ケースは、 AOpen KF48C (同3,999円)、キーボードはノーブランドで939円です。

旧マシン内部 移行部品

新しいマシンを組み上げる前に、旧マシンから引き続き使用するパーツを取り外して、98年に通販で購入して以来、5年間お世話になったケースともこれでお別れです。使用するパーツは、メモリ、ハードディスク(2台)、ビデオカード、フロッピードライブ、CD−R、DVDドライブです。もちろん、マウスやプリンタなどの周辺機器も、引き続き使用できます。

ビデオカード

ところで、まだご紹介していませんでしたが、ビデオカードは、既に3月に更新していました。 玄人志向 GF4MX4408X-AGP64C で、ゲームをやるわけではないのですが、ビジネス用途としてもそれなりの性能ということで選びました( ソフマップギガストア横浜店 で8,999円 )。

IOパネルの取り付け

それでは、組み立て作業に取りかかりましょう。まず、いままでAT規格のマザーボードになかった作業が、このIOパネルの取り付け。ケースのパネルを外して、マザーボードの付属品のパネルと交換します。

CeleronとK6-2:ダイの比較 CeleronとK6-2:ファンの比較

次に、マザーボードへのCPUの組み込みですが、その前に新旧CPUを比べてみましょう。裏返してピンの側から見ると、左のCeleron(中央緑がかった部分がCPU、周囲の銀色の部分は放熱器)の方が右のK6-2よりかなり小さいことが判ります。しかし、K6-2が0.25μmのプロセスルールで930万個のトランジスタを集積しているのに比べ、Celeronは0.13μmのプロセスルールで5,500万個のトランジスタを集積しているのですから、小さくなって高性能というのが技術の進歩です。

一方、冷却用のファンはというと、どちらもリテールパッケージのものなのですが、Celeron用は笑っちゃうほど大きいですね。Pentiumの初期型まではCPUファンは不要だったものが、K6の時代には「いかに冷やして性能を上げるか」が問題で、マニアの間でCPUサイズをはみ出すほどの大型の放熱器やファンを取り付けることが話題になっていました。なんと現在は、純正でこんなデカイものがついてくるのですから、世も末です。高性能は、大量のエネルギー消費の上に成り立ってるということですね。

CPUの取り付け:スロットへの差込み CPUの取り付け:レバーを倒す

さて、マザーボードへのCPUの取り付けですが、「ピンの切り欠きを合わせてそっとはめ込み、レバーを倒す」という方法は、昔も今も変わりません。

ファンの取り付け:レバーを倒す ファンの取り付け:ファンの電源プラグを差し込む

Intel製CPUのファンの取り付けは初めてなので、ガイドブックを見ながら行いました。マザーボードにガイドレールが設置されていて、ファンもボードの一部です。ちょっと力を入れてレバーを倒すと、固定できました。それにしても、大きなファンですよね。

ファンの電源コネクタを。ボードのピンに差して、取り付け完了。

メモリの差込み

ここで、旧マシンから引き続き働いてもらう、SDRAM PC133 256MBをはめ込みます。このマザーボードは、DDRAM用に2本、SDRAM用に2本スロットがあり、それぞれ2GBずつ搭載可能ですが、DDRAMとSDRAMの混在使用はできません。

マザーボードの電源プラグの差込み LEDランプコードの取り付け

そして、マザーボードをケースに収納します。取り扱うときは、がっちり固定されたCPUファンを掴んじゃいます。ボードをケースにねじ止めし、電源プラグを差し込みます。

次に、ケース前面に表示されるLEDランプのコードを取り付けるのですが、これは何度やっても面倒なものですね。小さいプラグを密集したピンに差し込まねばならず、なんとか規格を統一して複合ソケットみたいなものにならないのでしょうか?

試動BIOS画面

さあ、ビデオカードを差し込んでモニタとキーボードをつないだら、とりあえず電源を入れてみましょう。何のドライブもつながっていないので、BIOS画面で停止するのですが、「CPU1:*Intel(R) Celeron(R) 2000 MHz Processor」「Memory Test : 262144K OK」と表示されて、まずは一安心。次の作業に移ります。

それにしても、以前のマザーボードは、クロック倍率や電圧の設定をするために、マニュアルを確認しながらジャンパを差し替えたり小さなスイッチを動かしたりしたものですが、今のボードはCPUを差すだけで自動認識する設計なので、ずいぶん楽になりました。ケースの中にジャンパを落としちゃうと、大変なんですよね。

3.5インチベイの取り付け ハードディスクへのケーブルの取り付け

後の作業は以前と変わりません。ケースも廉価版のものなので、とりたてて機能らしいものはなく、はずして付けての繰り返し。

ただ、この後、バックアップ用のハードディスクの容量が足らなくなって、DVDドライブとパーツ箱で眠っていた2GBのハードディスク(今はなきQuntamブランド)をトレードしました。結果、IDEドライブは、ハードディスク3台とCD−Rという構成に。

ケース背面

完成した、マシンの背面です。サウンドもLANもオンボードなので、今のところカードはビデオしか差さっていないという、なんともスッキリした、そして寂しい後姿です。

さて、問題はこの後でした。普通なら、このまま電源を入れれば、Windowsが新しいマザーボードの設定を認識してくれて、起動するはずなのですが、...なぜか起動の途中で止まってしまう。何度か再起動を繰り返すうちに、「Invalid Disk」の表示が出て、もうお手上げ。しかたがないので、Windows XPのCD-ROMから修復セットアップを試みました。ところが、これもセットアップが途中で中断してしまってうまくいかない。結局、上書きするように、Windowsを再インストールしました。

データやアプリケーションには問題がなかったものの、ユーザーが別にできてしまって、デスクトップやメールの設定をやり直すことになりました。

BIOSアップデート画面

とりあえず、Windowsが起動したところで、ASUSのサイトを調べたところ、既にBIOSがアップデートされていました。といってっも、内容はCPUの機種対応だけなのですが、やはり最新のものにしておくことに越したことはありません。さっそく新バージョンをダウンロードして、更新することにしました。

ASUSのマザーボードは、 EZ Flash というプログラムを内包していて、ファンクションキーからPCを起動するとこのプログラムが始動、あとはフロッピーに保存した新バ−ジョンのBIOSを読み込むだけ、という手軽さ...のはずだったのですが、なぜかうまくフロピーのファイルを見つけられません。結局、以前から使っているBIOS更新用の起動ディスクから起動して処理しました。

ベースクロック設定画面 BIOS画面

ところでCeleronといえば、その登場の時から「クロックアップのためのCPU」としてマニアの間では受け止められてきました。はたして、今でもその性格は残しているのでしょうか?

自動認識の設定では、ベースクロック100MHzに内部倍率20倍で2GHzとなっています。しかし、メモリがPC133なのですから、FSB100MHzではなんだか損した気分です。そこで、マザーボードのBIOS設定で、ベースクロックを133MHzまで上げてみました。内部倍率は変更できないので、CPUの動作クロックは2.66GHzになるのですが、Windowsも起動して平然と動いています。

こうなると、どれくらいクロックアップできるか興味のあるところですが、メモリがどこまでベースクロックのアップに耐えられるかが問題です。以前、「メモリの耐圧テスト」なんてPC雑誌の特集がありました。旧マシンでは内部倍率の関係で、CPUの方が先にハングアップして試すことができませんでした。

結局、惜しくも3GHzには届かず、ベースクロック145MHz、CPUクロック2.9GHzで安定動作しています。

ASUSユーティリティー

実は、マザーボードに付属しているユーティリティー・ソフトで、CPUの状態を見ると、最大速度が「3200MHz」となっていますが、メモリの耐性さえあれば3.2GHzまでクロックアップできるのでしょうか?

まずは、これでどの程度、PCを更新した効果があったのでしょう? HDBENCH で比較すると次のようになります。

AMD-K6-2
520MHz
P5A-B
Intel Celeron
2900MHz
P4XP-X
ALL 10869 28530
Integer 28648 66458
Float 17773 110363
MemoryR 15153 66610
MemoryW 7269 27431
MemoryRW 13610 54642
DirectDraw 12 59
Rectangle 24582 61550
Text 8698 25000
Ellipse 2417 8440
BitBlt 866 905
Read 14460 15905
Write 10529 19385
Copy 2836 3625

一方、Superπ104万桁の結果は1分43秒と平凡。やはり、このあたりがSDRAMメモリの限界でしょうか?

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