ロープの結び方
イントロダクション 8の字結び(エイトノット) ブーリン結び(ポウラインノット)
テープ結び(リングベント) フィッシャーマン結び ダブルフィッシャーマン結び
インクノット(グラブヒッチ) ハーフマスト結び(イタリアンヒッチ) ガルーダヒッチ
ブルージック結び バッチマン結び カラビナバッチマン結び マッシャー結び
流星法 チロリアンブリッチ ハーフマスト2回ひねり エイト環2回かけ
ATC仮固定(Tim方式) ハーフマスト仮固定 エイト環仮固定 流動分散方式
岩登りのノートに行く ← ロープワークについての記載があります。
沢登りのノートに行く ← 岩登りのノートと合わせ参考にして下さい。
雪山登山のノートに行く ← 岩登り、沢登りのノートと合わせ参考にして下さい。
遭難対策のノートに行く ← ロープワークについての記載があります。
@出来れば、Timtamの岩登り教室に参加してロープワークを学んで下さい。Timtamの岩登り教室では初歩から段階的に岩登りを学んでいただくなかで「ロープワークが出来て、ロープを持って山に出かけて行ける登山者」の育成を目指しています。
@岩登りの用具はレンタルします。運動しやすい服装と講習費と交通費とお弁当を用意して『<基本ステップ/岩登り教室>奥武蔵・日和田山の岩場(講習会の予定ページに記載)』に来て下さい。
@ロープワークは間違えると非常に危険です。セルフビレー(自己確保)の意味が明確に理解出来ていなかったり、セルフビレーのセットに習熟していないならロープを使うべきではないと提唱します。
@極端な言い方をすれば、8の字結びと、ブルージック結びだけで、山登りのロープワーク(orザイル操作)は全て可能です。結び方よりも、その使い方の習熟が大切です。一箇所のザイル操作で10分ロスタイムが出れば、10箇所では100分(2時間)の遅れにつながります。
@結び目からロープの末端までの長さはロープの径の10倍以上、直径8mmのロープなら8cm出すと良い言われていますが、止め結びを施して万全を期してください(ブーリン結びの完成図その4などの写真をごらん下さい)懸垂下降で2本のロープをエイトノットで束ねるようにして連結する場合には安全のために100cmくらい末端を出して下さい。
Timtamで使うロープの結び方
・テープ結び(リングベント)
岩登りや沢登りに出かける時には1.5m長、15mm幅のテープを輪にしたスリングを5本、3m長、30mm以上幅のテープを輪にしたスリングを1本、ついでに1.6m長、6mm径のロープを輪にしたスリングを5本持って行くのを基本にし、ルートによってその数を増減します。テープを輪にしてスリングを作る時にテープ結びを使います。ロープを輪にする時はダブルフィッシャーマン結び(シングルフィッシャーマン結びよりは念のためということでダブルを使う人が多い)を使います。
その1 普通のノットを作る 、 |
その2 もう一つのロープを差し入れる 、 |
その3 ベンドとはつなぐという意味だ 、 |
その4 リングベンドの完成、 、 |
・8の字結び(エイトノット)
結びやすくほどけにくい、ショックに強くそれがかかってもほどけやすい。パートナーが見て結べているかチェックしやすい、初心者が覚えやすい、などの利点から、ザイルをハーネスに連結する結びの主流になっています。ちなみにハーネスに連結する時におしゃべりなどしないで真剣に、登攀開始前にパートナーの結びを確認しあうといった慎重さが必要です。
その1 後ろから行って後ろから入る 、 |
その2 エイトノットが出来た 、 |
その3 エイトノットで輪を作り始める 、 |
その4 ロープを並行して通す |
その5 輪の出来上がり 、 |
その6 きっちりしめて完成 、 |
その7 さらにとめ結び(ノット)を作りに行く 、 |
その8 写真では一回巻きのノットだが2回巻き(ダブル フィシャーマンノットのように)を使っても良い、 |
その9 二つの結びを離すといずれノットは緩む 、 |
その10 だから、二つの結びはきっちり近づける 、 |
・ブーリン結び(ポウラインノット)
結びやすくほどけにくい、ショックに強くそれがかかってもほどけやすい(1000Kgの静加重をかけて実験したところ、8の字結びでは解くのに数分かかるほど締まり固まってしまったが、ブーリン結びはすぐに解けた)。早く結べる、暗い所でも結べる、輪の大きさの調整が簡単、というように大変すぐれているのでキングオブノットと呼ばれるほどです。ただし、止め結びをブーリン結びにくっつけて(結びどうしが離れないように)作り2つの結びを協力させないと解けてしまう可能性があります。また初心者が覚えにくいし、緩むとスッポ抜けるようにはずれる、などの欠点があるため現在はあまり使われなくなったようです。欠点を知って使えば大変便利で有用な結びです(フリークライミングの中級者以上の人がかなり使っています)。
その1 、 |
その2 、 |
その3 ポーラインノット完成(二本のロープを使tったので シートベンド完成と言い変えて良い) 、 |
ポーラインノットは「結びやすくほどけやすい」ので、 止め結び(2回巻きでも良い)とペアで使います。 、 |
その4 ブーリン結び&止め結びの完成形…二つの結びは接して引き締められる |
|
・インクノット(グラブヒッチ)
ノットという結びはロープだけで結ぶ結び、ヒッチはなにかに引っ掛けてとめる結び、ベンドは繋ぐ結び・・・昔、インクの瓶の口にひもが結んであって、その結び方だからインクノット(本当はインクヒッチと呼ばれるべきだったのだが)というのだそうです。結びの位置をそれを解かずに自由に動かせるのと、ひっかける対象(主にカラビナ)を抜けばマジックのようにサットほどけてしまうという特徴がある。セルフビレー(自己確保)をとるときに使われています。
その1 二つのワッカを作ります。 、 |
その2 ワッカを開いてメガネにします 、 |
その3 その2の写真の左側のワッカをその2の写真の 右側のワッカの上に並行移動させます |
その4 重なって出来たワッカにカラビナをかけてクラブ ヒッチの出来上がり |
・フィッシャーマン結び
テープ結びのところを参照して下さい。
その1 ノットにもう一つのロープを通す 、 |
その2 もう一つのロープでノットを作る 、 |
その3 二つのノットが左右で点対称に出来る 、 |
、 |
・ダブルフィッシャーマン結び
ロープスリングを作るときに使います。2本のザイルを連結して懸垂する時に使う結び方として使う人も多いです。ダブルフィッシャーマン結びの左右に止め結びを作るぐらいの慎重さがあって良いです。
その1 フィッシャーマン結びの要領で 、 |
その2 二回巻きのノットを作りに行く 、 |
その3 一つ目の二回巻きノットが出来上がり 、 |
その4 もう一つのロープで2回巻きを始める 、 |
その5 二つの2回巻きノットが左右点対称になる 、 |
その6 きっちりしめて出来上がり 、 |
・ブルージック結び
テンションのかかったザイルから脱出したり、ザイルを登る自己脱出、フィックスされたにブルージックで登るなど、用途は多用です。まず初めに習熟すべき結びは8の字結びとインクノットとブルージック結びの3つです。
その1 結び目(黒いカバーとその右)の位置に注意 写真はテープだが、ロープスリングで作るのがいい |
その2 ブルージック結びの出来上がり、結び目が均等 に巻いた部分を押さえる形にする |
・バッチマン結び
ブルージック結びと用途は同じです。ブルージック結びは片手でも出来ますがバッチマン結びはそうはいきません。ですが、早く作れたり、カラビナバッチマンに発展させられるといった利点があります。
タイプ1 右のタイプ2より方向性(結び目を右に動かし やすく左には動かしにくくなる)が出せるタイプ 、 |
タイプ2 左のタイプ1と違って方向性は出ないが、がっ ちり決まるタイプ 、 |
・カラビナバッチマン結び
ザイルにカラビナを添わせて、スリングで巻き付けバッチマン結びにします。カラビナを持ってザイル上をスライド出来るので便利です。
・ハーフマスト結び(イタリアンヒッチ)
@エイト環やATCを落としたなんて時にこれが有効です。しかし長いピッチのビレーや懸垂に使うとザイルは激しくキンクします。
@仮固定しやすく決めた位置にピタリと止められます(夏山サバイバル訓練のページをごらん下さい)。
@引き手側のロープがカラビナのゲート側に来ないように作ります。
@使用するのは写真にあるようなHMTカラビナ(:ハーフマスト専用カラビナ)が望ましいです。
@HMTカラビナはネジ式安全環よりバネ式安全環の方がトラブルが少ないです。
その1 右に伸びるのがクライマー側のロープ 、 |
その2 左に伸びるのがビレーヤー側のロープ 、 |
その3 、 |
その4 、 |
その5 右に伸びるクライマー側のロープを右に引くと その6の図の完成形になる、 |
その6 左に伸びるビレーヤーの引き手側のロープが カラビナのゲート側にない。 |
・流星法
張り渡したザイルにカラビナをかけ荷物をつるします。さらに補助ロープを先のカラビナの左からと右から結び双方向に動かせるようにして荷物を運びます。川の対岸などに多量の荷物を渡す時に使います。
・チロリアンブリッチ
夏山サバイバル訓練のページをごらん下さい。
・流動分散方式
・フリークライミングのルートの終了点として整備されている支点にトップロープをかける場合に限って、その終了点を保護する目的で流動分散を使って下さい。それ以外の場合は流動分散は使わないで下さい。
・流動分散は複数の支点に均等に加重されるので支点にかかる負担を減らすことが出来ます。複数の支点にカラビナをかけ、さらにスリングをかけスリングの上部を1回ねじって下部とともにゲートの向きを変えた2個のカラビナ(安全環つきカラビナであってももう1つノーマルカラビナを加えて2個にする)をかけて固定します。角度が大きく開かないようにセットします(60度以上に開くと支点が1つのときより大きな加重がかかる)。
・流動分散はセットを間違えると一方の支点が壊れた場合に全てがこわれて重大な事故につながります。また、正しくセットされていても、支点が壊れた場合に流動部分の長さだけ墜落するので、その衝撃は流動分散を使わずに複数の支点から個々にスリングで結ぶ場合よりずっと大きくなってしまいます(ハンマー効果)。流動分散を使う場合にはバックアップ(他の支点とさらに連結)をとって下さい。
・ハンガーボルト(電動ドリルで穴を開け、レンチで締め付けるタイプ)はもろい岩が相手でなければ、2本あれば大丈夫だと思いますが、それでもバックアップがほしいです。リングボルトやRCCボルト(ジャンピングつまりタガネをハンマーでたたいて穴を開けボルトを叩き込むタイプ)は1〜2本では信用しない、3〜4本でも不安です。残置ハーケンの場合は効いているかどうか経験でわかるものですが不安な場合はピンチェック(ハンマーで叩いてハーケン打ち込み後半のキンキン音が出れば効いている)をしてから使ってほしいです。ハーケンはリングボルトよりは効いているかどうかが見た感じに一致しますが、それでも、1〜2本では信用しないようにして下さい。
・トップロープの支点を作る一般的な方法は流動分散でなくて「複数の支点から個々に独立したスリングでゲートの向きを変えた2個のカラビナと結ぶ」方法です。その複数の支点から個々に独立したスリングをセットする方法ではそれぞれのスリングに加重を均等にかからずにてたるんだスリングが出来てしまいがちです。たるんだスリングはカラビナに巻きつけたり8の字結びを施すなどの方法で長さを調節して下さい。
60度以内(下一番左の図上の文字)、インクノット(下一番右の図中央付近の文字)
マッシャー結び
ブルージック結びと用途は同じです。ブルージック結びは双方向に効きますが、マッシャー結びには方向性があって一方向にしか効きません。つりあげシステムを作る時に使います。

・ハーフマスト2回ひねり
垂直な岩場で、人を背負って懸垂下降する時にかかる大きな加重に対して、十分なブレーキをかけることが出来ます。
救助訓練Aのページをごらん下さい。

・エイト環2回かけ
@ハーフマスト2回ひねりと同様です。人を背負って懸垂下降する時にかかる大きな加重に対応出来ます。
@小さなエイト環では2回かけはできません(小さなエイト環は使い勝手が悪い点が他にもいくつかあるので一般的な大きさのエイト環にしましょう)。@普通に1回かけにしたエイト環からスリングを出してハイネスに連結(腰から離れて高い位置にエイト環が来る)し、制動側のロープをハーネスにかけたカラビナにかけて折り返し、さらにエイト環側のからびなにかけて折り返しZ形(ロープが行って帰ってする)にロープを流す方法がシンプルで使いやすい(ただし宙吊り状態の怪我人を救助する場合はエイト環2回かけを使用すること)。救助訓練Aのページをごらん下さい。

・ガルーダヒッチ
30Kg程度以下の加重でないとザイルは動きません。つりあげシステムを作れる時に使います。軽い荷物の荷揚げには便利です。

・ATC仮固定(Tim方式)
@トップの墜落をATCを使ったボデービレーで止めた後、ビレーヤーは仮固定により両手をフリーに出来ます。
@テンションがかかった後、フリーに使える方の手でカラビナをビレーループに一枚追加します(これでビレーループにかかるカラビナはHMTカラビナとノーマルカラビナの2枚になります)。
@テンションを支える引き手側のロープをそのノーマルカラビナにかけて折り返しATCの上直近のトップ側のロープに数回巻き付け、巻きがほどけないように巻きの頭を適当な所にカラビナで止めて出来上がりです。松浦寿治 2005/02/26発表
その1 左に伸びるロープがビレーヤーの引き手側です。 、 |
その2 カラビナをビレーループに追加します。 、 |
その3 カラビナ折り返し(行って帰って)をセット、大きさ の異なるカラビナでないと制動力が低下します。 |
その4 ATCの上に巻きつけて行きます。 、 |
その5 、 |
その6 たくさん巻けば、莫大なテンションがっかっても 大丈夫です。 |
その6 巻き終わりの部分にヌンチャクをかけて、写真の金色のカラビナ側をハーネスの大腿 の部分あたりにかけて完成です(HMTカラビナとかビレーループあたりの。仮固定システムの 心臓部の所に金色カラビナをかけると、大きな力がかかった場合に、解除出来なくなります)。 |
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*AとBをカラビナで連結する。 Aをくぐらせずにただクルクル巻いてカラビナでとめる方法の法がトラブルが発生しにくいので2001年度よりそちらを使用している。

*Aの部分にカラビナをかけて止める。Aをくぐらせずにただクルクル巻いてカラビナでとめる方法の法がトラブルが発生しにくいので2001年度よりそちらを使用している。

*左図Aの簡易仮固定は大きな加重がかかると解除出来ないので人を背負って懸垂下降する時には用いない。
「岩登りの注意」のページに行く ← ロープワークについての記載があります。