会社を辞めよう!と決断したら考えることは沢山あります。退職理由は?
          退職金はいま辞めるといくら貰える?もう少し勤務すると金額アップかも。
          健康保険は?住民税は?自分にとっての最適の退職時期を見つけましょう


                     賢い退職の仕方       
     
           <退職の理由>
              退職とは、雇用契約を解約、終了するもので、下記のような種類があります。
               @自己都合退職(自分の意思で辞めるもの)
               A合意による解約(退職勧奨や希望退職者募集に従業員が合意する)
               B解雇(会社からの一方的な契約解除)
               退職する事に決めたなら、まず
自分は何の理由で辞めるのか確認しましょう。
               @なら問題ないですが、会社からのしつこい退職勧奨(肩たたき)に押し切られて
             退職届を出すと、Aの合意による解約とされ、退職金や雇用保険の基本手当が
             大幅に少なくなってしまうこともあります。会社は、Bの解雇は成立要件が厳しく、
             場合によっては解雇予告手当の支払義務が発生する事もあるので、Bを避けて
             Aで処理したがります。会社の言いなりにならぬように気をつけましょう。

              なお、退職理由が解雇の時は、解雇の具体的理由を書いた、「解雇の理由に
             ついての証明書」
を会社から提出させることができますので、貰っておくべきです

     
          
<退職の時期>

              いつ退職するか?会社に嫌気がさし一刻も早く辞めたいという方も多いでしょうが、
             まず、就業規則等に記載してある退職金の規定を良く読んで、いま辞めるといくら貰
             えるか確認しましょう。あと数ヶ月で、退職金の額が大きく増えるケースもあります。
              また、退職一時金と退職年金を併用している会社も多いようですが、退職年金を
              受給するには、一定の勤続年数を必要としますので、自分は資格を満たしているか、
             満たしていない人は、あとどれだけ勤務すれば資格者となるか確認しましょう。
              なお、退職金規定がない会社でも、過去に退職した人が退職金を貰うのが慣例と
             なっている場合は、退職金を請求出来ます。会社と交渉し、少しでも多くの退職金を
             貰える様に頑張りましょう。

    
                                                      
           <退職金>
                まず、退職金の支給時期を確認しましょう。就業規則の退職金規定に支給時期の
             記載があればそれに従いますが(通常は退職後1ヶ月以内が多いようです)、具体
             的な記載がなかったり、退職金規定がない時は、いつ支給されるか確認しましょう。
               なお、労働基準法第23条に「使用者は労働者が退職する場合に請求があれば、
             賃金等を7日以内に支払わねばならない。」という条文があります。支給時期が曖昧
             な時やあまり遅い時は、会社に速やかな支払を要求しましょう。

              次は税金です。退職一時金には、通常の賃金とは異なって税の軽減措置が取られ
             ており、勤続年数が長いほど控除される額は大きくなっています。

                            
               @勤続年数が20年以下
                  40万円×勤続年数(2年に満たない時は2年とします)

               A勤続年数が20年超
                  800万円+70万円×(勤続年数−20年)

     
              例えば、勤続22年3ヶ月で退職した場合、
              800万円+70万円×(23年−20年)=1,010万円
              つまり、退職金が1,010万円までなら税金は納める必要はありません。
              また、勤務年数で1年に満たない端数期間は、繰り上げて1年として計算します。
              なお、控除額より退職金が多い場合は、退職金から控除額を差し引いた金額の2
             の1について、所得税と住民税がかかります。


           <住民税> 
               住民税と所得税が、毎月の給与から天引きされているのはご存知ですよね。
               所得税は、毎月の所得に対して都度徴収されるので問題ないのですが、住民税
              は、前年の1月から12月までの所得に対して、6月から翌年の5月まで毎月の給料
              から天引きされています(特別徴収といいます)。
               このように、住民税は課税対象時期と徴収する時期がずれるため、退職する月に
              よっては住民税を精算する必要があります。

           
              @1月から4月に退職した場合
                 前々年の所得に対する住民税をまだ払い終わっていないので、退職時の給与
                 から天引きするか、別途に一括支払する必要があります。
                 例えば、1月末に退職した場合、1月から5月まで5回分の住民税が天引きされ
                 るか、一括支払するかしなければなりません。

            
              A5月に退職した場合
                 5月分の給与から1ヶ月分の住民税が天引きとなり、従来と変わりません。

            
              B6月から12月までに退職した場合
                  前年の所得に対する特別徴収が始まっており、年間税額と退職月までの徴収
                  税額との差額を給与から天引きするか、退職後に個人で納付(普通徴収)
                 します。
       

          <健康保険>       
               サラリーマン、OLが退職すると、健康保険証は会社に返却し、加入していた健康
              保険の適用は受けられなくなります。そして、これから仕事を探したり、自営で仕事を
              始めようとする人には、次の3つの選択肢があります。
              @国民健康保険に加入する。
              A今まで加入していた健康保険の任意継続被保険者になる。
              B被扶養者になる。

              @の国民健康保険は、自営業者や定年退職した年金受給者等を対象とした市区
                町村が運営している医療保険で、自己負担割合は健康保険と同じ3割、加入は
                世帯単位となっています。
               加入手続きは、退職日の翌日から14日以内に健康保険資格喪失証明書等健康
              保険をやめたことを証明する書類と印鑑を持って、住所地の市区町村役場で行います。
               気になる保険料ですが、市区町村によって算出方法が異なり、世帯の所得、資産、
              世帯数等の組み合わせで決まり、所得は前年所得に対して計算するので、加入直後
              の年の保険料はかなり高くなることもあります。40才以上65才未満の人は介護保険
             料も一緒に納めなければなりません。
               なお、保険料は最高限度額が決められています。
                次はAです。任意継続被保険者の制度とは、あなたが辞めた会社に継続して2月
              以上勤務していれば、在職中加入していた健康保険に2年間加入できる制度です。
                 保険料は、退職時の標準報酬月額(給与から保険料を天引する際、事務の簡素化
              のため、給与を金額によって39等級に区分したもの)か、あなたが加入していた健康 
              保険の全加入者の平均の標準報酬月額の、いずれか低い方に保険料率を掛けて算
              出します。在職中の給与明細をご覧下さい。給与から健康保険料が控除されていま
              すよね。ただ、これがあなたの在職中の保険料ではありません。これと同額を会社も
              負担して払っていたんです。これからは会社負担分もあなたの負担となります。
                つまり、あなたの標準報酬月額が、加入していた保険組合の平均より低い時は、
             保険料は2倍になるわけです。
                しかし、殆どの方は、@よりAのほうが保険料は安くなるはずです。自分の保険料が
              いくらになるか確認してみましょう。
                なお、手続きは退職日の翌日から
必ず20日以内に行って下さい。延長はできません。
      
         手続き先は、政管健保に加入していた人は、住所地を管轄する社会保険事務所で、
              組合健保に加入していた人は、その組合で行います。事前に電話連絡して、書類等を
               確認して下さい。
                最後にBです。年間の収入が130万円未満で、かつ被保険者(配偶者や子)の年収
              の2分の1未満の場合は、被扶養者となって配偶者や子の健康保険に加入することが
               出来ます。但し、雇用保険の基本手当を受けていたり、今後受ける予定の人は、原則
             被扶養者にはなれません。


                   ”失業給付の受給方法と上手な再就職先の見つけ方”へ

                   
                        ”独立開業と会社設立ノウハウ”へ 


                         ”職場のトラブル解決室”にもどる




                         社会保険労務士・行政書士 
           八木労務行政事務所

                             
代表 八木 敏郎
 
                    
〒140-0014 東京都品川区大井7−26−22
                        E:mail:toshi-y@east.cts.ne.jp