DAINASHI TRIVIA
     

頓珍漢の雑学

41. エープリル・フール




エープリル・フール(April Fool)は元々は“All FooIs′Day”(万愚節)が正しくて、キリスト教の『万聖節』“All Saints′ Day"(11/1)に対するものとして設けられた。四月一日の午前中は嘘をついてもよい、と言う一寸ユーモラスな風習である。


誰が言い出したか知らないが“pigeon milk"(鳩のミルク)なる物がある。鳩が自分の(ひな)の為に餅を噛み砕いてドロドロににした物、と言うのだが、本当はコンナ物は無い。其の様な嘘で人を(かつ)いで楽しむ。(だま)された人が“April Fool”(四月馬鹿)と言う訳である。


欧米では段々エスカレートして、戦前アメリカの某放送局が火星だったか地球に大接近して間もなく衝突する、等とラジオで報道して大騒ぎになった事もあったし、最近ではクリントン大統領が自分のセクハラ疑惑事件で、裁判所が相手側の訴状を棄却した、と言う報道がタマタマ4/1だったので、『マサカ April Fool では無かろうネ』と冗談を言ったとか。


余り度が過ぎても困るが、ユーモア精神は日本の政治家や報道関係の連中にも見習って欲しい所である。私なども若い時、会社勤めをして居た頃は午前中に良く同僚に嘘の電話を掛けまくって楽しんだものである。


日本語では誰が言い始めたのか知らないが、エープリル・フールを其のまま訳して『四月馬鹿』とするのが普通である。
『馬鹿』と言うのは『中国の故事で、馬を見て鹿と言った人が居たから』とするのは俗説である。元来は梵語でmoha(モーハ)(漢訳で慕何、日本語式に読んでボカ、無知の意)から来た語で、僧侶が隠語として使って居た。同じ様な意味の語で『阿呆』があるが、こちらは中国語(江南地方の方言)が入って来たのを其の(まま)借用したものである。


『踊る阿呆に見る阿呆』などに代表される様に、恐らく『阿呆』の方が早く輸入されて西日本を中心に定着し、『馬鹿』の方は若干遅れて一般化したので東日本で使われる事が多くなったのであろう。今でも関東人は『アホウ』、関西人は『バカ』と言われる方が余計に侮辱された気になるらしい。


気になると言えば、エープリル・フール(万愚節)がどうして4/1日なのかが良く分らない。『万聖節』を11/1日としたら、何故其の半年前とか、切りの良い月日にしなかったのか。旧ローマ暦が3月を年の始めとして居た事とでも関係があるのかどうか。

それとフランス語では何故“Poisson d′Avril"(ポアソンダヴリル)(四月の魚)などとマルで『馬鹿=魚』見たいな言い方をするのか、識者のご教示を賜りたいと思って居る所である(編者注)




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(編者注)
「識者のご教示」になるかどうか分からないが、フランス語で四月馬鹿のことを「四月の魚」という理由、4月1日になった理由、何れもネットで調べると結構色々な説が主張されている。編者として、ここではフランス語の「四月の魚」の件のみ、気に入った説を一つだけご紹介する。

フランス語の「四月の魚」は、日本で言うと「サバ」とのこと。四月にフランスでたくさん取れる=取りやすい  処から、「だまされやすい人」を示すことになったという説である。

著者がもう少し長生きしていたら、ネット上の情報も参考にしながら、さらに充実したエッセイをモノにしていったのではないかと思ってます。

尚、編者個人としては、聖アントニウスという人が魚に説教したという逸話があり、聖書の創世記で魚が早く世の中に送り出されたという記載とも、どこかで繋がっているような気がしている