2003年1月18日
アムウェイ−アメリカ外圧に護られた詐欺商法

 日本アムウェイという会社があります。本拠がアメリカにある外資子会社で、名目的には、自社ブランドの雑多な日用品を売る会員制の流通企業という事になります。書店に行くと「未来営業」とか何だとか、やたらヨイショする本を見かけますが、名前は聞いた事があっても、その実態を知らない人は多い筈です。その実態を本当に知るという事は、多くの場合、かなりヤバイ目に遭う危険に遭遇する事を意味するのです。

 「アムウェイに入ると友達を無くす」と、その経験者を知る人は一様に口にします。というのも、これは一種の「マルチ商法」だからです。マルチ商法というのは、特定の商品を売るために、その商品を買ったユーザーが「販売会員」となり、他のユーザーを勧誘する。そうやって多くの会員を引き込む事で、勧誘したユーザー自身が利益を得る・・・というシステムの事です。これを「商品」を介さず、資金利殖として同様のシステムを作るものを「ネズミ講」と言いますが、まさに「親会員」から「子会員」へ、そして「孫会員」へと「利益」を餌にネズミ算式に会員を増やし、肥大化して会社が大儲けする一方で、末端に行くほど上層会員が搾取され、大勢の加入者が悲惨な損失を蒙るという結果が待っています。
 そうなるのも当然で、ユーザーになり得る人数が一定である以上「際限の無いネズミ算式拡大」は必ず限界が来る。さらに言えば、本来の流通システムが主眼を置くべき「商品自体の価値」と無関係に「会員になって他人を巻き込んで利益を得る」という前提である以上、非合理な消費が横行せざるを得ないのです。
 そして大きな社会的批判を受け、詐欺商法事件として何度も新聞沙汰になったものです。

 当然、アムウェイも同様に、そうした社会的被害を撒き散らしています。多くの人がアムウェイに引っかかって、破産状態に追い込まれている。国民生活センターに寄せられる苦情は、96年で1500件を越えたと。

 それについてアムウェイは「破産の原因は本人の贅沢だ」と弁解しています。ところが実は、その「贅沢」とは「ユーザー」であると同時に「勧誘員」でもある破産者が他人を騙して会員に引き込むために、アムウェイに仕込まれた手管なのです。借金をしてブランド品を買い込んみ、「急に金持ちになった」素振りを装って「アムウェイに入れば、これだけ儲かる」と思わせる訳です。
 そして末端の人は子会員を増やせず、成績を上げるために一人何役ものユーザー役を引き受け、要りもしない商品を多量に買い込む羽目になったりして、借金地獄へと真っ逆さま。「子会員を募る」と言っても、結局その対象になるのは自分を信頼してくれる親戚や友人くらいです。当然、その範囲も限られ、すぐに限界が来る。子会員になった友人は「信頼して入った」挙句にやがて実態を知り、「騙された」と怒るのは当たり前です。
 アムウェイは会員が新規参入者を釣るための場として「ミーティング」を用意します。ここに連れ込まれた人は「経験者」と称する人の演説を聴かされ、「自分が変わった」「生きがいを見つけた」と、「心の隙間」を狙った暗示をにかけられます。まさにカルト宗教や詐欺商法の手口と同じ。というより、元々これは詐欺商法そのものなのですから。

 「アムウェイ」とは「アメリカンウェイ」の意味なのだそうです。

その経営者は言います。 「自分達は運と才能で一攫千金を実現し人生の勝利者となったアメリカンドリームの体現者である。そしてその成功を実現するチャンスを多くのユーザーに分け与える。そのチャンスが自分達の商品なのだ」と・・・。
 他人を騙して子会員に仕立てて利益を吸い上げるのも「一攫千金の成功」。騙すのも実力であり、騙された愚か者は弱者として淘汰されるのが「アメリカンウェイ」。自分個人の金儲けが出来るかどうかが「全て」であり、友人との信頼関係もそれを実現するための消耗品と言う訳ですね。
 そういうものに「生き甲斐」の名札を掲げて邁進するのを「人生の価値」として喧伝する。全くもって気合の入った「開き直り」で、まさしく「金が全て」の拝金教とはよく言ったものですが、これは比喩でも何でもない。本拠地のアメリカでは、まさに「カルト」として扱われ、厳しい批判を受けているのです。

 そんなものが、なぜ未だにこの日本でまかり通っているのか・・・

 過去のマルチ商法被害の結果、それを規制する法律はあるのです。アムウェイはその法の盲点を掻い潜ってユーザーの血を啜ってきました。そして被害を重く見た「国民生活センター」などは、過去に何度も対策に乗り出そうとしたのだそうです。ところがその都度、その本国であるアメリカ政府の圧力で、アムウェイ対策を潰されるのです。
 94年に来日したブッシュ大統領が東京で開かれた集会で挨拶しました。
「日本アムウェイは米国系企業として最も重要な企業であり、大使館としても大きな関心を持っている。当事者間で解決されるのが望ましいと考えるが、不可能な場合、アメリカ政府として、もっと高いレベルで対処しなければならない」
もちろん、「高いレベル」とはつまり、日米の政治家間による圧力の事です。アムゥエイの本社は、その利益の三割を日本支社で稼ぎ出しており、その売上高はコカコーラやIBMに次ぐ規模を持ちます。当然、アメリカ政治家にも多くの献金が入っているでしょう。

 自国企業が太るために、日本人が詐欺同然の目にあって破滅する事を「自由経済」だと主張するのが「アメリカンウェイ」という訳です。そして、本国では厳しく批判される詐欺商法も、日本人が犠牲である限り は「主権者国民」の支持の基で政府の保護を受け、外国に強制するのが「アメリカンウェイ」という訳です。
 「アメリカンウェイ」とは、アムウェイの「詐欺商法」であると同時に、アメリカそのものの「詐欺外交」なのです。「自由貿易」と称して自由と何の関係も無い不当な利権を毟り、悪質な押し売りを強要するのがアメリカの「通商外交」です。アムウェイこそはまさにそうしたアメリカの国家犯罪の、最も典型的で最も醜い実例と言えましょう。

 社会に損害を与えながらも、その事実はあまりマスコミに登場しません。マルチ商法事件のような批判運動が出て来ないのは何故か。アメリカを擁護するマスコミの体質を考えれば、お解かりでしょう。時々、その被害に遭った人がネットワークを通じて悪質な手口を訴えるのを見かけますが、大きな影響力を持ち得ないのが現状です。アムウェイの名前は聞いた事があっても、その実態は知らない人が多い。「知らされない」からこそ、今なおさらなる犠牲者を増やし続けています


押売だってビジネスだぁ(とんがり亭お笑い劇場)

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