東京の酒造りの起源は定かでないが、元禄15年(1702年)幕府が酒改めを行った古文書がみられます。いずれかなり古い時代から行われていたと考えられます。
徳川幕府が開かれて、江戸は急速な発展をとげ飲食の需要も膨張し、華美の風潮となってきました。時の筆頭老中、松平定信は、この風潮を心配して諸事倹約を令発すると共に「西国ヨリ江戸ヘ入リクル酒イカホドトモ知レズ、コレガタメニ金銀東ヨリ西ヘ移ルモノイカホドト云ウコトヲ知ラズ」と嘆き、この経済摩擦の解決策を考えました。
そこで幕府は寛政2年(1790年)地元の有力酒造家11軒を集めて優良酒製造の相談を行い、幕府所有米14,700石(2,205トン)を貸し与えて上精白酒3万樽の製造を命じました。この優良酒は、江戸表で「御免関東上酒売捌所」の看板で直接江戸市民に販売されました。この頃から江戸の酒造業が一段と発展したと思われます。 |