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● 2002年8月 麻布十番〜祭編〜
  私は割とインドア派で、あんまり外に出かけていく方ではありません。だもんで「夏と言ったら、海!」とか、「だって夏よ!」という良く分からない理由で外へ出かけてしまう方々を見ると、まあまあこの暑い中大変ですねぇ。なんてぼんやり思ってしまいます。
 とはいえ、そんな私だからと言って、別に夏のイベントを全否定しているわけでは無いんですよ。出来れば季節感を大切にしたいと常日頃考えているこの私。今回は季節ネタ、夏祭りのご紹介です。

 さて、今回ご紹介の場所は、以前も“温泉編”でご紹介した港区麻布でございます。自分の行動範囲の狭さを露呈するようなラインナップではありますが、まあ、紹介するからにはそれなりの場所だと言うことで。
 麻布十番のお祭は結構有名でして、この時期になると都市情報系雑誌やその他マスコミにちらほら載ったりします。都会のど真ん中で繰り広げられる、伝統行事。そのギャップに加えて、芸能人の方々や、大使館などに勤めるいかにも育ちが良くて裕福そうな外人さんなどが多く訪れるのも魅力です。やっていることは盆踊りに縁日と、どこでも同じのイベントなんですけどね。やはり参加メンバーが華やかだとその場も明るくなると言いますか。子連れの外人さんなんかがワタアメ握り締めて目を皿のようにしているところを見ると、そのいかにも初体験って感じが、こちらの気持ちもお祭りモードに変えていくのでしょう。
  
 さてさて、前振りはここくらいまでにして、そろそろ縁日でもひやかしに行きましょうか。麻布十番の最寄駅は地下鉄南北線・大江戸線の「麻布十番駅」ですが、ここ最近で出来た駅の典型として、地下鉄降りてから地上に出るまでがとにかく長い!しかも結構な距離を歩かされるんですよ。そしてやっとの思いで地上に出ると、そこがいきなりメイン会場となっているため、人、人、人の群れ。

 そこで私がお勧めするのは一駅手前の六本木駅。六本木交差点口から外に出て、待ち合わせで有名なアマンドの横の坂道、芋洗い坂を降りていってください。下りきった道の交差点を超えると、そこが麻布十番商店街の突き当たり部分になります。

 お祭りはこの商店街の要所要所でテーマが分かれており、この商店街の尻尾部分では骨董市が行われています。この骨董市なんですが、なんかね、商品の並べ方がすっごいセンス良いんですよ。良いものとか目利きとか、そういった類のウンチクはまるきり無いワタクシなので、それが実際にどれだけの価値があったりするんだかわからないんですけど、なんとなくフリーマーケットで売られているよりかは品があるかなぁ?とか思ったりして・・・。雰囲気に弱いんでしょうか?私。


 
 
 ちょっと通りすがりのお姉さんに邪魔されてしまっておりますが、こんな風にディスプレイされているのを見ると、なんだか一つの作品を鑑賞しているみたいで楽しくなってしまいます。やはりお客に外人さんが多いというのも有るかもしれませんね。なんとなく、根っからの日本人が持つ感性というよりは、東洋趣味の匂いを感じたりして。
 出だしの骨董市の部分だけでも、好きな人には十分楽しめると思います。
 
 Japanese antiqueをたっぷりと鑑賞した後は、そろそろ祭りの最大の楽しみ、出店にでも向かいましょう。このまま道をまっすぐに麻布十番駅に向かって歩いていくと、少しずつ増えてゆく屋台の数々。
 どこのお祭りや縁日にもある、綿アメ、たこ焼き、お好み焼き、金魚すくいにヨーヨーと、まあ基本はもちろん取り揃えています。特に今回個人的にヒットだったのが、チョコバナナ屋さん。大量のバナナを消費するチョコバナナ屋さんは、一本一本バナナを房からはずして剥くなどという、非効率的なことは致しません。左手で房の根元を掴むと、あっという間にお尻のほうから剥いてゆき、ぽんぽんと飛び出すかのようにバナナを横に積み上げていきます。一房のバナナを剥くのに、本当にあっという間のお手並みで、思わず拍手をしてしまいました。多分、このお兄さんだけのオリジナルテクニックだとは思えないので、ぜひ機会があれば皆様も地元のお祭りの際に確認してみてください。なかなかに素晴らしいですよ。
 と、スタンダードな屋台も十分魅力的ではありますが、麻布十番のお祭りはそれだけでは済みません。麻布十番祭りの最大の魅力は、そう、オリジナル屋台。
 老舗や本店、そして高級料理店が建ち並ぶこの界隈なのですが、その有名どころの飲食店が軒並み独自の屋台を作り上げ、出店をしているのです。

 ここ最近、麻布十番にはおいしい焼肉屋さん、韓国料理店が集まっており、なかにはそこそこ良いお値段を出さなければならないようなお店も有るのですが、そんなお店でも屋台だったら1コイン、500円で冷麺が食べれてしまう幸せ!!大体、叙々苑の屋台って言うだけで、他では見ることの出来ないレアな感じがするんですけど、どうなんでしょう。
 ついついこの写真を撮り終わった後、ふらりと叙々苑屋台に吸い込まれそうになった私ですが、そのあまりの人気っぷり、混みっぷりに諦めて、撤退。ちょっと悲しかったですが、その後別の韓国家庭料理の屋台で韓国風太巻きとトッポギ(棒状のオモチを辛いスープで煮込んだもの)を食べることが出来て幸せになりました。その他にも、トルコの有名屋台もの、ドネルケパブ(肉を串に刺してぐるぐる回しながら焼いたもの)だの、世界の料理がずらりと揃っています。食の祭典ここにあり。
 
  さすがにここまで歩いてくると、屋台も増えるが人も増える。休憩のつもりで本通りからちょっと外れた横道に退避をすると、こんな喫茶店を見つけてしまいました。

 洋菓子・喫茶の店、プランス
 あ、いえ、フランスではありません。プランス。、です。PU。この色あせたトリコロールのテントといい、人をくったような店名と言い、すっごいいい味出してます。同行していた友達とひとしきり笑った後、もちろん店内に、ゴー!
 本日はお祭りのため、ケーキを買う客はいないとふんでいたらしく、かなり呼びつづけないと出て来てくれませんでしたが、店頭に現れた店のおじさんは、とても人当たりの良い方でした。何でも創業昭和43年。奥さんと二人、ずっとこのお店をやってきたのだというお話。早速買ったショートケーキのお味は甘く、ちょっと重めで、最近主流の口当たりが軽くて華やかなケーキからは外れております。しかし、子供のころにケーキを食べたときに感じた、あのワクワク感や満足感が一気に押し寄せてきて、とても美味しかったです。 
 
  ちなみに中は狭いながらも喫茶店になっておりまして、自家製の水出しアイスコーヒーがこの時期のお勧め。お値段もお手ごろですし、せっかくの麻布十番です。どこにでもあるスターバックスやカフェ・ド・クリエになんか行かず、是非ともプランスへ行ってみて下さい。本当にいいお店ですよ。


 と、こんな感じでご紹介した麻布十番祭り編。相も変わらずお洒落な雰囲気とは程遠い内容となってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。ちょっとでも楽しそうだなと思っていただけたら幸いです。お祭りは、参加してこそ意義があるというもの。是非とも皆さん人ごみに負けず、お立ち寄りくださいませ。