東京鍼の会主催
『霊枢』講座 渋江抽斎著『霊枢講義』を読む


講座予定】
■場所:
目黒区勤労福祉会館(目黒区目黒2-4-36 目黒区民センター内)  第1洋室 
           会場は当分の間、ルノアール新大久保駅前店(東京都新宿区百人町2-11-25)となります。
■時間:毎回、午後8時30分〜10時30分
日時:第149回  2009年12月18日(金)  熱病第二十三講義4
         :第148回  2009年12月4日(金)    熱病第二十三講義3
     :第147回  2009年11月13日(金)  熱病第二十三講義2
         :第146回  2009年10月30日(金)  熱病第二十三講義1
     :第145回  2009年10月16日(金)  癲狂病第二十二講義3
     :第144回  2009年10月2日(金)    癲狂病第二十二講義2

     :第143回  2009年9月18日(金)    癲狂病第二十二講義1
         :第142回  2009年9月4日(金)      寒熱病第二十一講義5

      :第141回  2009年8月21日(金)    寒熱病第二十一講義4
         :第140回  2009年7月31日(金)    寒熱病第二十一講義3
     :第139回  2009年7月17日(金)    寒熱病第二十一講義2
     :第138回  2009年7月3日(金)      寒熱病第二十一講義1
      :第137回  2009年6月19日(金)    五邪第二十講義2 
         :第136回  2009年6月5日(金)      五邪第二十講義1
      :第135回  2009年5月15日(金)    四時気第十九講義6(自「覩其色」至「人迎候陽也」)
         :第134回  2009年5月1日(金)      四時気第十九講義5(自「善嘔。嘔有苦」至「取三里」)
         :第133回  2009年4月17日(金)    四時気第十九講義4(自「著痺不去」至「按其所過之經以調之」)
         :第132回  2009年4月3日(金)     四時気第十九講義3(自「飧泄」至「無食他食。百三十五日」)
     :第131回  2009年3月27日(金)    四時気第十九講義2(自「故春取經血脈分肉之間」至「取皮膚之血者。盡取之」)
    
  :第130回  2009年3月13日(金)     四時気第十九講義1(自「黄帝問于岐伯曰」至「得氣穴爲定」)
     :第129回  2009年2月27日(金)    営衛生会第十八講義5(自「黄帝曰。願聞中焦之所出」至「此之謂也」)
    
 :第128回  2009年2月13日(金)    営衛生会第十八講義4(自「黄帝曰。願聞三焦之所出」至「故命曰漏泄」)
         :第127回  2009年1月30日(金)    営衛生会第十八講義3(自「故曰日中而陽隴爲重陽」至「夜不眠」)
     :第126回  2009年1月16日(金)    営衛生会第十八講義2(自「其清者爲營」至「至陰而止」)
         :第125回  2008年12月19日(金)   営衛生会第十八講義1(自「黄帝問于岐伯曰」至「濁者爲衞」)
      :第124回  2008年12月5日(金)    脈度第十七講義4(自「黄帝曰蹻脈安起安止」至「其不當數者爲絡也」)
         :第123回  2008年11月28日(金)   脈度第十七講義3(自「五藏常内閲于上七竅也」至「不得盡期而死也」)
         :第122回  2008年11月14日(金)   脈度第十七講義2(前同)
     :第121回  2008年10月31日(金)   脈度第十七講義1(自「黄帝曰願聞脈度」至「虚者飮藥以補之」)
         :第120回  2008年10月17日(金)   營氣第十六講義2(自「還注小指次指之端」至「逆順之常也」)
         :第119回  2008年10月3日(金)     營氣第十六講義1(自「黄帝曰營氣之道」至「出中指之端」)
過去の講義一覧

◆受講要項
●講 師 篠原孝市
●日 時 
毎月
第2・第4あるいは第1・第3金曜日 20時30分〜22時30分
●会 場 東京都内(その都度、ホームページに掲載)
●受講料 月額5000円(各月の第1回目の聴講の際に納入。受講料はその月の受講回数に関わらず一定とする)
●テキスト 『霊枢講義』(渋江抽斎自筆稿本)、『霊枢』(明刊未詳本) *各受講テキストは申し込み可。
申込方法 住所、氏名、年齢、職業(学生は学校名)、電話番号、メールアドレス、および受講開始月を明記し、葉書またはメールで、下記まで申込むこと (問い合わせについては電話のみ。メールは不可)。会場への直接参加も可。なお受講料は理由の如何にかかわらず返却しない。

 講師紹介 篠原孝市:日本鍼灸研究会代表。編著に『東洋医学善本叢書』『黄帝内経古注選集』『続黄帝内経古注選集』『黄帝内経研究叢書』『黄帝内経要語集註』(以上、共編)、『難経古注集成』『臨床鍼灸古典全書』『黄帝内経版本叢刊』『黄帝内経注解叢刊』『難経注解叢刊・脈経版本叢刊』など。

古典文献読解法や臨床実技の基礎を希望される方は、本会主催の
古典鍼灸基礎講座(2009年4月〜10月開講)を受講されたい。

◆『霊枢』講座開講趣旨
 『素問』『霊枢』は中国医学の原典として広く名を知られており、中国医学を学ぶものにとって、必ず一度は読まなくてはならない重要な古典である。このうち『素問』は中国医学総体の原論と見なされることが多いが、鍼灸医学という点からすれば、『霊枢』の存在が一層重要である。『霊枢』並びにこれを承けた『難経』が、後世、日本と中国の鍼灸に与えた影響には計り知れないものがある。鍼灸を志す者が一度は触れておかなくてはならない書物こそ『霊枢』であり、ここに鍼灸の源流の全てがあるといっても過言ではない。
 ところで、中国医学古典は、〈現代漢語〉とも〈日本語の漢字〉とも字義、文法などを大きく異にする〈中国古代の漢語〉により書かれており、またテキストの不備、文化的障壁などとも相まって、その内容理解は必ずしも容易ではない。こうした事情から、古来、中国や日本において多くの『素問』『霊枢』注解書が著された。そのうちでも、唐宋までの古注を別にすれば、明代の注解が最も充実している。その後の『素問』『霊枢』解釈は、良かれ悪しかれ、それら先人の業績の上に形成された。特に日本・江戸後期の考証学派による研究は、それまでの日本と中国の長年にわたる研究成果を総括するとともに、日本にのみ伝存してきた多くの善本や古資料が駆使されており、現在に至るも『素問』『霊枢』研究の最高水準を示すものとなっている。
 1980年代の古典医書出版の隆盛により、今日では、これら過去の研究成果や一級資料は誰にでも手の届く身近なものとなった。したがって、現在の私たちの課題は、これらの文献資料の読解を通じて、これまで以上に原典をより深く理解し、先人の研究水準に一歩でも近づくことにある。今回私たちはその第一弾として、『霊枢』注解書の最高峰と認められている
渋江抽斎著『霊枢講義』
に基づく連続講読を行うことにする。

渋江抽斎『霊枢講義』について
 渋江抽斎(一八〇五〜一八五八)の名は全善、字は道純または子良、号は抽斎。伊沢蘭軒門下として活躍、『医心方』や宋本『素問』などの善本古医書の校刻に参加、江戸医学館講師として医書を講じた。考証医家の代表的存在である。代表的な著書として『霊枢講義』、森立之らとの共著『経籍訪古志』などがある。
 『霊枢講義』二十五巻は、弘化二年(一八四五)成立。本書は元来、江戸医学館における講義のための草稿である。広く先人注家の言を採るとともに、校勘、訓詁、音韻、文法、修辞などのあらゆる面から考證を試み、『霊枢』研究の最高峰と評される注解書となっている。自筆稿本が京都大学富士川文庫(函架番号レ18。13冊)に所蔵されているほか、静嘉堂文庫に伊沢氏旧蔵本(函架番号45函35架。京大富士川本を模写し伊澤棠軒が頭註を加えたもの。6冊。なお『静嘉堂文庫国書分類目録』に「多紀元簡撰」とするは、本書の冒頭に多紀元簡の『霊枢識』の「綜概」が置かれていることからくる誤認)、東京大学附属図書館に山田業広旧蔵本(函架番号V11-2022。序目・巻1-16・21-24。11冊。書題「黄帝内経霊枢」。外題「霊枢講義」)も伝えられている。

◆『霊枢講義』講読の方法
 本講座では、単に経文の内容をつかむということにとどまらず、経文と注釈の読解を通じて、個々人が漢籍に接するオーソドックスな方法を修得し、漸次、自分で古典を扱えるようになっていくことを目的とする。以上の趣旨から、本講座においては、『霊枢』経文(『霊枢講義』の底本でもある明刊未詳本『霊枢』を使用する)、『霊枢講義』にも引かれている主要な先人の注解、『霊枢講義』に見える著者・渋江抽斎の按語、書き込みのすべてを読解の対象とする。特に注解と按語の読解は先人の読解方法、研究方法を学ぶことを主眼として詳しく行うこととする。またこれにあわせて『霊枢講義』では言及されていない諸家注にも言及する。

『霊枢講義』学習のための必備書
 @原典 校勘資料として『素問』『太素』『甲乙経』が必備であることは、『素問』学習の場合と同様である。
 A 注解書 
『霊枢講義』には中国歴代の注釈家の手になる多数の注解書が援用されている。それらの主要なもの、すなわち古注としての『太素』楊上善注、明清を代表する馬玄臺、張介賓、張志聡の三家の注は必ず揃えておく必要がある。『霊枢講義』における諸家注の引用には、時に節略や要約、あるいは転写の際の誤写すら見られ、また注解書の原本に当たってみなければ理解できないような章句もあるからである。
 B 稿本『靈樞講義』解読のための参考書 自筆稿本『靈樞講義』は、多くの注解書の引用のほか、数度にわたる書き込みや訂正を経ているため、現在の形のまま、抽斎の意思にそって読んでいくことはなかなか難しい。稿本だけに依拠して読む場合、文意を完全に正確に読みとることの困難な場合すらある。そこで〈解読のための参考書〉が必要となる。学習のための第一の参考書として、傍らに置いて常に参照しなくてはならないものは、多紀元簡の『霊枢識』である。『霊枢講義』が『霊枢識』に依拠する側面は極めて多く、ある意味では『霊枢識』の築き上げた巨大な精華の上に、更に幾つかの業績を積み立てたという感じすらする。これに加えて必要なのは『霊枢講義』の二つの異本、すなわち山田業広旧蔵本と伊沢氏旧蔵本である。これらによって抽斎による第二回講義頃までの『霊枢講義』の姿をうかがうことが可能となり、また浄書されていることから、自筆稿本では難読となっている箇所の理解の助けにもなる。各本に見える独自の按語の価値は言うまでもない。

  東京鍼の会  〒169-0074 東京都新宿区北新宿1−3−17−401 篠原方   tokyoharinokai@yahoo.co.jp
         受講についての問い合わせ先:045(983)5266[上田]まで