はじめに

Beautiful vintage guitars

BEAUTIFUL VINTAGE GUITARS

アメリカ製のエレクトリック・ギターが大好きで、数本所有もしています し、その何倍も楽器店で試奏してきました。またそういったギターの写真を見るのも好 きで、写真集や資料本もかなり持っています。
2006年1月に BEAUTIFUL VINTAGE GUITARS(発行・有限会社平林社 東京出版センター 発売・株式会社 青雲社)という写真集が発売されていて、書店で手に取ってうれしくなって購入しました。

写真は最高級に美しく、素材のギターも良いコンディションであることがよくわかる力作です。
解説を読み始めたところ、ギター弦のことを一貫して「絃」と表現してあって、ちょっと読みにくさを感じました。ちなみにどちらも間違いではないのですが、グーグルで検索したところ、「弦」の方がメジャーなようです。(弦 の検索結果 約 6,760,000 件/絃 の検索結果 約1,590,000件 2006年2月21日現在)
おそらくこだわりのある方が単語を選んでいるようで、文章も期待できるのではないか、とわくわくしました。

読み進めていくうち、事実誤認ではないかと思われる箇所を発見しました。また単語の用法の間違い、機種名違い等見受けられました。分量が多すぎるので、これを読む若者が間違った知識をそのまま吸収しないように、正誤表を作った方が良いのではないか、との考えに至り、このページを立ち上げたものです。

正誤表

備考
P4 レギント レキント レキントとは、スペイン語 でrequinto「5度高い」とい う意味
スパニッシュギターのことをレキントギターと呼びます。
P5 ジョイント・プレートの写真 テレキャスターの解説ページで使用する写真なのに、ストラトキャスターのもの を使用している 間違いでなく意図してそうしているのなら、そのように明記すべき
P6 ブリッジプレートにカバーがつい た、ごく初期のモデル 、ごく初期のモデル、この写真のギター はカバーがついた状態 テレキャスターは一貫してカバー付きだと 思います。
P11 テレキャスター・シンライン・モ デル
シンライン・モデルとはボディの中に空洞をもうけたモデル
 (中略)
その空洞がちょうど音叉の役割を果たし、絃の鳴りがボディに伝わり、
その反響音をピックアップがひろう
独自の音色を作ることに成功している。
TELECASTER SIN LINE
テレキャスター・シンライン・モ デル
フェンダーのいうシンライン・モデルとは、ボディをくり抜いて空洞を設けたモデル
(中略)
その空間がアコースティックギターのようにボディを揺らし、
再度弦に振動が伝わることにより、
弦振動が複雑化する。
独自の音色を作ることに成功している。
TELECASTER THINLINE
シンラインはTHIN LINE、つまり「薄型モデル」程度の意味。(なんだ、罪のラインって?)
本来はギブソンがフル・アコースティックの半分程度の厚さの新機種ES-350Tを発売したとき、フルに対するシンという意味で使用した言葉。
元々ソリッドだったテレキャスターに空洞を設けた新モデルに、ギブソンっぽい名前を付けて空洞をアピールしたかったものと思われます。
フェンダーが発売したときのモデル名はTHINLINE(1単語)

「音叉」という言葉は「音叉の共鳴箱」という意味で使用しているのでは?音叉の役割を果たすんだったら、440Hzにしか共鳴しないですよ。

さらに電磁ピックアップはボディの振動「音」を拾いません。反響が弦を再度揺らし、複雑化した(磁性体である)弦の振動だけを拾います。
P13 TELECASTER/DE LUX '74 NAT TELECASTER CUSTOM/'74 NAT スラッシュ「/」の位置がほかのギターの 表記と違う。
TELECASTER DE LUX/ '74 NAT
とモデル名の後に来るべき(他は全部そうなっているじゃない)。
またデラックスはDELUXEとしてフェンダーが発売してるのだか ら、フランス語風に分解しなくてもいいのでは?フランス語でもDE LUXEだ けど

さらに、写真のギターはデラックスではなくテレキャスター・カスタム です
P18 裏ずける 裏付ける 国 語力
P21 ローズ・ウッド指板、フラット張 りの後期の仕様であるラウンド 張りのモデル ローズ・ウッド指板、フラット張 りの後継の仕様であるラウンド 張りのモデル 対の概念なので、「後期の」は「後継の」 とでもすべき。
原文ではラウンド張りがフラット張りの1 バリエーションと読めてしまう 。
P23 トレモロ・アームを差し込むホー ルがない装置がついたモデル トレモロ装置のないモデル 英語文献にありがちな表現かもしれません が、日本語としてこなれていないです。
P27 '70 WHITE(の表記と2本のギター写真) '70 WHITE & '6? WHITE HARDTAIL(P23のトレモロがないギターの裏側じゃないでしょうか) 裏返っているギターの写真はどうみても 1970年のギターじゃありませ ん。ノントレモロ仕様だしスモールヘッドだし、明らかに別のギターです。
年代は写真では分かりませんが、1965年以前です。
P28 ストラト・キャスター ストラトキャスター ストラトキャスター Stratocasterはフェンダーによる造語 で、その略称ストラトStratoもメジャーですが、ストラトとキャスターを分けて表記することはありません。
このページにしかない表現ですので、単純ミス だと考えて問題ないでしょう
P29 ジョイント・プレート ジャガー、ジャズマスターの解説ページで ストラトキャスターの写真の使 い回し 間違いでなく意図してそうしているのな ら、そのように明記すべき
P40 [レスポール・モデル]
サンバーストの色も鮮やかなレスポール・スタンダード・モデル。ハムバッキング・ピックアップ搭載、ストップ・テイルピース仕様、 1940年代に発表され、50 年代には早くもそのスタイルが確立していたこのモデルは、今でも変わることなく基本に忠実にリイッシューモデルが作られている。(中略)
と、同時にまだ、ロック・ミュージックの影も形もなかった40年代に、すでにスペックがすべて揃っていたことを意味しているのだ。(後略)
[レス・ポール・モデル]
サンバーストの色も鮮やかなレスポール・スタンダード・モデル。ハムバッキング・ピックアップ搭載、ストップ・テイルピース仕様。
レス・ポール氏により1940年代に提唱されたソリッド・エレクトリック・ギターは、50 年代には早くもそのスタイルが確立していた。
ギブソン社とのコラボレーションにより製品として完成したこのモデルは、今でも変わることなく基本に忠実にリイッシューモデルが作られている。(中略)
と、同時にまだ、ロック・ミュージックの影も形もなかった50年代に、すでにスペックがすべて揃っていたことを意味しているのだ。(後略)
レスポール・モデルの発売は1952年の はずで、それ以外の事実を示す 資料を見たことがないのですが、そういうものが存在するのでしょうか。あるのならぜひ出典を明らかにしていただきたいものです。
レス・ポール氏のソリッドギター構想が、 という意味なら分からなくもな い。しかしそれはギブソンの「レスポール・モデル」というギターの話ではないはず。

レスポール・モデル」という表記はおかしいです。「レス・ポール・モデル」とするべき。同書中でもチェット・アトキンス氏のモデル は「チェットアトキンス・モデル」じゃなくて「チェットアトキン ス・モデル」ってなっています。統一しましょう。
P41 ネックヘッド/上◆52年〜57 年頃、初期のレスポール・モデ ルのネックヘッド。ギブソンのロゴの位置が低く、クラウンと呼ばれるインレイも入っていない57年以降ヘッドにレスポール・モデルの文字が入る ネックヘッド/上◆52年〜57 年頃、初期のレスポール・モデ ルのネックヘッド。ギブソンのロゴの位置が低い。
ヘッドにレスポール・モデルの文字が入る
1952年のデビューから一貫してヘッド にはLes Paul modelの金文字がシルクスクリーンで入れられています。
レス・ポールでクラウンインレイはレア中のレア。
例示している写真にだって、Les Paulの文字が入っているじゃないですか。
P44 '53 GOLD TOP (間違い箇所はありません) 一般に知られているブランコ・テイルピー スと逆に弦を張っている大変珍 しい1本ですので、ぜひこれはレアであることを明記していただきたいです。
初めて本を見る人にはこれくらい親切な方 がいいと思います。
P47 '59 SUNBURST (間 違い箇所はありません) ビグスビー・トレモロを取り付けていた跡 があることを明記していただき たい。初めて本を見る人にはこれくらい親切な方 がいいと思います。
P49〜52 ESS-335 ES-335 6カ所にわたってこのモデル名が左のよう に表記されています。誰もチェックしなかったのでしょうか
P49 ボディに空間を持つホロウ・ボ ディとピックアップとの掛けあわ せによる音の融合は、アコースティック・ギターとソリッド・ギターの理想的な合体を意味している。 ボディに空間を持つホロウ・ボディと、 センターブロックとの掛けあわ せによる音の融合は、アコースティック・ギターとソリッド・ギターの理想的な合体を意味している。 ホロウ・ボディにピックアップを載せたギ ターはそれこそ戦前から存在し ていますので、わざわざ持ち出す内容ではありませんし、「ソリッド・ギターと合体」の部分は意味が通りません。
「ピックアップ」の箇所を「センターブロック」に換えると、セミ・ア コースティックの概念を上手く表現できるのではないでしょうか。
P50 指板はブロックのサインである 指板にはブロックのインレイがある サインっていう呼び方があるんですか?ポ ジションマークとかインレイと か称するのが一般的ですよね。英語ではこういう言い方をするのだとした ら、申し訳ないです。
P54 ピックアップ/右◆ピックアップ はギブソン伝家の宝刀 「PAF」 (写真違い) Flying Vの解説文としては合っているのですが、写真はファイアーバード VII(ノンリバース)で、ピックアップはミニハムバッカーです。
ミニハムバッカーにも特許出願中シール期がありますから、PAFではないとは言えませんが、この場合のPAFはレギュラーサイズのハムバッカーのことでな いと、Flying Vの解説になりません。
ちなみに本書ではここでしか登場しません>ファイアーバー ド VII(ノンリバース)
P57 '63 FIREBIRD WHITE(中略)タイトルもファイアー・バード・ファイブとなった '63 FIREBIRD III/WHITE(中略)ネーミングもファイアーバード・スリーとなった ファイアーとバードは1単語であり、分か れません。
さらに「ファイブ」 じゃなくて「III(スリー)」の写真なんですけど。
その写真の右にある別のギターが「V (ファイブ)」
P57 '65 FIREBIRD SUNBURST(中略)テイルピースの形状が違う、チューンアームはOマチックとロングバイブローラとの組み合わせが装着されている。 テイルピースの形状が違う、チューンO マチックとロングバイブローラ との組み合わせが装着されている。 意味が通じません
P58 サイド・プルウェイ・トレモロ サイドウェイ・トレモロ swing away pull sideway tremoro unitが正式名称なので、省略の仕方がおかしい
P59 '64 CHERRY '6? CHERRY ラージ・ピックガードを持つ写真のモデル が1964年のSGとは考えら れません。1967年以降のモデルと思われます。
ところがもう1枚の裏返っているSGはそれ以前のもののようで、裏表で違うギターを1ページに掲載してあるのです。違うギ ターの写真が紛れ込んだ?
P62 絃巻き/オーソドックスなオープ ンタイプの絃巻き 写真違い 写真はカバーのついたクルーソン社のものがついています。確 認不足
P62 ピックアップ2/上の写真と同系 の小型のピックアップ 同じものを指していると思われますが、同 じトースターピックアップの中 に複数種のサイズが存在するように読めます。
私の知識不足でしたら申し訳ありません。 1サイズしかないと思うんです けど。
P65 テイル・ピース(中略)右上/◆ エピフォン・リビエラの特徴で ある二段式・高低差のあるフリクエンサツアー・テイルピース(P68にも登場) テイル・ピース(中略)右上/◆ エピフォン・リビエラの特徴で ある二段式・高低差のあるフリークエンセイター・テイルピース Frequencator tailpieceをどう読むべきか。フリークエンセイターだと私は思う。少なくとも「ツアー」はないのではない か
P65 絃巻き/セットネック仕様である ネック・ジョイント/セットネック仕様で ある ちなみに写 真に絃巻きは写っていないです
P69 シンクロ・マチック シンクロマチック Synchromatic1単語です。 「シンクロマチック」と表記して いただきたい。造語が多いですよね、この業界
P75 '62 TENNESSEAN フィルタートロン・ピックアップは(後略) '62 TENNESSEAN 写真のギターにはハイロー・トロン・ピッ ク アップがついています。文章全体がフィルタートロンについて書か れているのですが…
P76 '62 JET FIRE BIERD グレッチの小型モデル、ジェット・ファイアー・バード・モデル '62 JET FIRE BIRD グレッチの小型モデル、ジェット・ファイアー・バード・モデル ギブソンのfirebirdは1単語なの に対して、グレッチは2語。単語分割は合っていますが、綴りにミスが。惜しい
P79 トレモロ/上◆63〜65年、ビ ブラミュートまたはバイブラ ミュート(中略)
中◆65年後半〜、モズレーミュート。(中略)
下◆65年後半〜、12絃モデル用のモズレーミュート
写真が入れ違い。文章に揃えると、ビブラ ミュートは一番下の写真が、モ ズレーミュートの写真は一番上、12絃用は真ん中となります。 全部間違え る確率も低いのになぜ?
P88 トラディショナル・ロゴ
(P92にも同様表現)
トランジション・ロゴ transition(過渡期)の誤りで すが、インタビュー記事なので本人がそう喋った可能性もあります。
その場合は、「編集者注」として解説すべき内容だと思います。
金色文字の黒ブチというカラーリングのま ま字体は'70年代のモダン・ロゴという「過渡期」ロゴを指します。
P92 PAVE PAF 手書き原稿 なんですね、きっと
P94 内臓 内蔵 定番
P99 Backeite ベークライト Bakelite ベークライト
P99 ウォルルナット ウォールナット
P99 Bridge ブリッジ
(中略)ギブソンABR-1、バーブリッジ、シンクロナイズド等はブリッジとトレモロユニットが一体化している。
Bridge ブリッジ
(中略)シンクロナイズドト レモロはブリッジとトレモロユニットが一体化している。
バーブリッジはブリッジとテールピースが一体化している。
P99 クロイシア クロアチア 読みとして間違いではない
P99 contourd contoured
P100 Flet フレット Fret フレット
P100 Hum Backing Humbacking 1単語
P100 G$L G&L 社名です。
P106 準ぞり 順ぞり
P107 写真14−2 該当する番号がありません。「14」ならあります。 13の番号の付け方も普通じゃありませ ん。
P107 創生期 創成期 創世記でもありません。
P110 ボディ
オールドUS製のギターはすべてラッカーで仕上げられているので、構造その他もギブソンのパートを参照してください。日本製、韓国製のモデルは一部 ('64カジノ)をのぞき、ウレタンでの仕上げになります。オールドUS製のギターはすべてラッカーで仕上げられているので、構造その他もギブソンのパー トを参照してください。日本製、韓国製のモデルは一部('64カジノ)をのぞき、ウレタンでの仕上げになります。 
ボディ
オールドUS製のギターはすべてラッカーで仕上げられているので、構造その他もギブソンのパートを参照してください。日本製、韓国製のモデルは一部 ('64カジノ)をのぞき、ウレタンでの仕上げになります。
同じ文章が繰り返されています。一番最初 に「この本よく見ないとおかしい」と気付いたきっかけです。
P111 スティービー・レイボーン スティービー・レイボーン Stevie Ray Vaugham
下記ジミー・ボーンの実弟。レイボーンでは苗字が違うじゃないですか。
イングヴェイ・マルムスティーンジミー・ボーン イングヴェイ・マルムスティーンジミー・ボーン イングヴェイならヴォー ンじゃないですか?表記に統一感がないですね

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