Fender Esquier 1962

フェンダー・エスクアイアー1962年製造フェンダー社(米国)ストラトキャスター

フェンダー社 テレキャスター/エスクアイアー について

スパニッシュ・スタイル(抱えて弾くタイプ)のソリッドボディ・エレクトリック・ギターの商用第1号はフェンダーのブロードキャスターとエスクアイアーである。資料が少ないため発売年月が正確に分からないが、大体1950年あたりというのが定説になっている。ブロードキャスターとエスクアイアーの違いはピックアップの数で、ブロードキャスターが2、エスクアイアーは1である。

アッシュ(トネリコの1種)ボディをブロンド仕上げ(シースルーホワイト)して、メイプル(カエデの1種)ネックを4本のボルトで止めたスタイルは、シーンを驚かすに充分だった。また指板をもたず直接フレットが打たれたネックも衝撃的であった。

ブロードキャスターには3ウェイスイッチが付いており、フロントに倒すとフロントピックアップが音を拾い高音が出ないこもった音が出た。これはハイカットコンデンサーによるものである。センターポジションでフロントとリアのピックアップの音のミックス、リアでリアピックアップのシャープな音を拾った。エスクアイアーも1ピックアップにもかかわらず3ウェイスイッチを装備している。これはどうなってるか忘れた。

ブロードキャスターという商品名がグレッチ社のドラムキットとバンジョーに既にあった為テレキャスターと改名された(1950) が、新名称が決まるまでに出荷された数本はデカールから"BROADCASTER" を切り取って名前がないままであった。これらは「ノーキャスター」と呼ばれている。
1954年にピックガードが黒から白に変更される。同時にボディのブロンドが黄ばまないものへと変わった。スイッチの配線が変わった。

1959年バリエーションモデルとして「カスタム」が加わる。ボディは3トーンサンバーストに塗装され、バインディング(縁取り)された。材はアルダーでアッシュより柔らかなトーンで人気がある。

同年よりストラトキャスターと同じくネックの指板にローズウッドが用いられる。初期はスラブボードと呼ばれる厚めの指板が用いられ、63年からはラウンドボードに変わったのもストラトキャスターと同様である。

エスクアイアーは1970年に製造中止になった。

バリエーションモデル

1968年テレキャスター・シンラインというボディの左側にだけFホールのあるセミソリッド・ボディのモデルがラインアップに加わる。最初シングルコイルピックアップだったが後にハムバッカーに変更される。(1972)
1969年ジョージ・ハリソン使用で有名なオール・ローズウッド・モデルが限定で発売される。ローズウッドのソリッドでは重過ぎるので、真ん中にメイプルを挟んだセミソリッド構造である。これはその後1970年1972年にも発売された。
ピンクペイズリーとブルーフワラーという布のパターンをそのまま張りつけたモデルが1968、69年に発売された。
テレキャスターカスタムが1970年に全く別の機種として発売される。フロントにハムバッカーを搭載したこのモデルはキース・リチャーズ使用で有名である。テレキャスターデラックスの発売は1973年。これは2個のハムバッカーを搭載し、ストラトキャスターのラージヘッドと同じ形のヘッドをもっていた。

代表的使用例

キース・リチャーズ
ロイ・ブキャナン
ジャームス・バートン
アルバート・リー

(写真)エスクアイアーカスタム 1962年

テレキャスターの1ピックアップ・バージョン、エスクアイアーのカスタム・モデル。本来黄・赤・黒の3トーンサンバーストだったものですが、赤が経年変化で抜け2トーンサンバーストのようになっています。

カスタムはアルダーボディで、アッシュボディのスタンダードモデルより軽く、柔らかな音になります。3ポジションのスイッチは本来はフロント位置でフロントピックアップをハイカットした音、ミドル位置でトーンコントロールが効いた音、リア位置でトーンをパスした音が出ますが、このギターはフロントにギブソンのナンバードPUを載せ、スイッチはレス・ポールのようにフロントでフロントのみ、リアはリアのみ、センターで両方のピックアップのミックス音が出るように改造されています。

他のフェンダーギター同様、ローズウッド指板がフラット貼りです。

ベース並みに太いフレットですが、本来は細いヴィンテージ・フェンダー・フレットだったわけで、以前の所有者が自分のプレイスタイルに合わせてリフレットしたのでしょう。

購入時はピックガードに隠れていましたが、フロントピックアップ部分はハムバッカー用にエグられていました。そこでそれを生かしてギブソンのナンバードを載せました。アルダーの枯れた感じのトーンにハムバッカーはピッタリです。

リアはオリジナルのままですが、アルダーボディなのにテレキャスターっぽい音がちゃんとします。金属プレートにマウントされているという構造のお陰なのでしょうか。


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