検索でたまたま見つけた「築地市場ツアー」に、マイミクのチャンディカを誘って行ってきた。ツアコンは、某大手荷受会社に勤め築地で鮭を扱ってきたという中村さんと、同じ商社に勤め築地に長年携わってきたという吉野さん。
集合朝4時。雨が降ってて寒い寒い。
このツアーはたまたま検索で見つけたものだけど、マグロのセリと解体を目玉とする通常のものとは違い、冷凍・生のマグロ、鮮魚、活魚、ウニにカジキなど、競られる商品のそのほとんどを、下見の段階から実際の競りまですべて見て廻れる。場内には他のツアーや、勝手に入ってきちゃってる外国人なんかもワンサカいたけど、私たちのツアーほど効率的に場内を廻れたツアーはなかったんでは…と思う。
さすが元関係者の攻略ルートだけあって、無駄のない2時間半だった。
深夜2時に起きるなんて久しぶりすぎて、緊張のあまり目覚ましを止める夢で目覚め、集合場所の前にある「ジョナサン」でお茶を飲み、ようやく目が覚める。でも場内に一歩入ると、そこはもうガンガンに始動していた。
騒然と人やトラックやターレット(場内を荷物積んで走る専用車)が動き、誰ひとり「歩いて」なんかいない。
邪魔にならぬよう全神経尖らせて小走り。
いやー、テレビで見てはいたものの、想像を超える迫力でした。
なんつーか、地底探検で洞窟に潜り込んだら、目の前に突然地底人の巨大工場がっ!
みたいな感じ。自分が普段眠っている時間に、こんなにたくさんの人が、こんなにたくさんのモノが動きまわっているなんて、わかってはいるものの改めて驚き。そして何より興奮せずにはいられない場内の雰囲気。無駄なく全身で動き廻っている人たちを見て、「労働とはこういうモノよ」と痛感させられる。
きゃーマグロって大き〜いとかいう歳でもなく、好奇心のままに場内のシステムや商品の流通などばかり聞く私にツアコンのお二人は少々戸惑いモードだったけれど、足場に気を配りながら実に丁寧に説明をして下さった。
明らかに場違いな女を見て、「この魚はなんだか知ってる?」なんて話しかけてきてくれるオジサン達との交流も面白い(怖くてこっちからは話しかけられない)。
扱う素材によって競りの雰囲気も違うし、いつもテレビで見てる、手を挙げて競り落とす側の人たちだけでなく、声高に商品を読み上げていく側の人たちの様子も興味深かった。
数分で終わる競りの中でも、ちゃんと自分が商品を読み上げる前に、「おはようございますっ! 宜しくお願いしますっ!」と脱帽するんだよ。
こういうところ見られるとなんか嬉しくなるヘンな私。
コンクリートの塊みたいな冷凍マグロが、トラックの荷台から下に置かれたタイヤ(クッション代わり)に向かってどんどん放り投げられていく様子、
活魚の競りの前に、水槽の魚を素早く掴んで競り落とすべくものを品定めしている中卸のヒト達。世界中のウニが陳列されている冷蔵室には「最近目に余る試食が増えています…」という張り紙に「食べていーの?」と思わず驚く。衛生面で問題が多々あるという市場だけれど、道中、一度もあの“害虫”には出会わなかった。
そこかしこに「ネコに餌をあげるな」と張り紙があるけれど、「ネコに餌をあげたヒトには、ネコのフンを掃除してもらいます」なんて、なんだか笑っちゃう罰則。
場内の奥は昔鉄道が入ってきていた名残のホームがある。
そしてその奥には、船着場がある。これまた当たり前ながら、暗い抜け道を通って突然目の前に海が広がった時には「あーそうか、そうだよねぇ」と妙に感心してしまった。
仕事で出張に出たときは必ずその土地の市場を見に行くし、築地には時々昼ごはんを食べに行くほどだけれど、今回のツアーで初めて、「市場を見た」という気持ちになった。
場内を見学して、終了したのは朝7時過ぎ。ツアコンと別れた私たちは、すぐに場内の喫茶店に飛び込み熱いコーヒーを一杯。それから朝食を食べる算段をしたけれど、いわゆる「築地ならでは」の寿司屋系はすでに大行列(絶対そこまで並ぶほどのことはないと思う)。そこで場外に出て、昔仕事でお会いした某築地生まれの有名人がオススメのお店「ひかり」で朝食。
「ここでカツ丼を注文し“カレーかけてください”と頼め」と教わったのだけど、気持ち的には温かいお味噌汁とご飯がよくて、ふたりでサシミ定食930円を注文。たっぷりのマグロの刺身にドンブリご飯にシジミの味噌汁お漬物付き。「なに、遊びに来たの?」という店のオヤジに、「せりの見学に来ました!
勉強になりました!」と妙に意気込んで答え、オットの朝食にするカツサンドを受け取って家路につきました。
正直いうとね、参加費7500円って、最初は「高いなー」と思ったけれど、このツアーならモトとれた気分になれます。誰でも勝手に入れるところですが、元市場関係者というエキスパートがコーディネイトしてくれるだけのことはあったよ。
御興味あれば是非。
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