************ 古神道・滝行 ************

   場所:東京都桧原村 ・九頭竜の滝
    日時:1999年7月20日(祝) 
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武蔵五日市駅からバスに揺られる事1時間以上。車窓からときどき山百合の群生が

目を楽しませてくれたが、ずっと立ちっぱなしの車内は、滝行の前にすでに修行という感じだった。

『数馬』に着き、全員が白装束に着替え、ワラジや白い地下足袋に履き替える。 指南役の小林美元先生、

ミュートの河野先生から「みそぎ」の説明や滝に入るお話を聞いてから九頭竜神社にご挨拶。

「天照大神…馬宿の大神…ナンタラカンタラ」滝壷を前にした沢では、人の声など聞き取れないほどの水の音。

そんな中、その水音を切り裂くような高い笛の音。"ピーッ♪"回りの空気を一段と凛とさせる。

 河野智聖先生やミュートの内藤さん等が"ヤーッ!""イェーッ!"と気合いを入れ、場を支える中、

順番に滝壷に入っていく。滝の水量、勢い共に予想以上に激しい。私の立っている場所は滝壷に

近い方…。順番に行くともうスグだ。「うわぁ〜困った…(>_<)」 「こわい」  「どうしよう…」

大勢いるんだからサッサといかなくちゃ!と自分のオシリを叩き、怖さを押し殺して、

「滝の神さま〜いじわるしないで守ってください…守ってください」と念じながら滝に入る。

水の多さと勢いで何度も前に倒れそうになるのをこらえて、やっとのことで足元が落ち着く。

すると、さっきからずっと入っている男の人の"ウワァ〜ガウォ〜"と叫び続けている声が聞こえてきた。

みんな待ってるし、私が出なくちゃ・…と思わず飛び出てきてしまった。出てみたら、足はヨタヨタで

気を張っていないと倒れてしまいそうだ。そしてドンドン寒くなってくる。丹田のあたりで手を組み

力の神さまの名前を唱え続ける。しかし、一向に震えが治まらなかった。全員が滝に入り、2回目

入りたい人はどうぞと声がかかる。そのとき私は「とんでもない!もう結構…」とっさに思った。

それから滝に入る人を見ている事ほんの3〜4分だろうか。急に"あっ!行こう!"と思い立って滝の列に

並んだ。今から思うとホントに不思議だ。まるで滝に呼ばれたのか、誰かが手をひいてくれたのか、

何も考えられず、滝に引き込まれるように入った。1回目のような辛さはもうなく、ただ何も考えられず、

なにか『ほれ〜』とした心地よさを感じて"わぁ〜もっともっと、ここに居られそう"と感じた時1回目に

出てきた時のヨレヨレの自分を思い出し滝から出る事にした。やはり足元はフラフラで片方のゾウリが

脱げた状態で戻ってきた。でも、体はヨレヨレでもさき程とは違い、辛さより嬉しさが満ちてきた。

はじめに美元先生が、滝に入る時は母親の子宮に戻っていくつもりでという言葉が、よみがえってきた。

 帰りの中央線の中、美元先生が"これは星のかけらだよ"とチャメッケたっぷりに滝で吹いた石の笛の

話をしてくれた。その不思議な石は数年前に美元先生の手の中に飛び込んできた隕石らしい。先生は、

この笛の音は電車の音にも負けないよといって車内で笛を吹いてまわりを驚かせたり、お話もどこまでが

本気か冗談かよくわからないような(私だけだろうか ^^;)『おちゃめなおじいちゃま』であった。


 

人の事や回りの事ばかりに意識があると、自分の事が感じられなくなる。

自分の感覚を無視して動くと辛さばっかり残ってしまう。

本当に私がどう動きたいのかは、私自身の体が一番良く知っているのだから

丁寧に聞いてあげなくちゃ。

  ………滝が、私を呼んでくれて良かった。………




94'ネパールの旅

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