木乃葉 鳩子

アキバ系彼女(WinGame)


G.J? のデビュー作「アキバ系彼女」の主人公の姉
大人な演技の合間に見せるちょっとお茶目な演技もお楽しみください




○役の背景

 鳩子は二貴太(主人公)の姉。一人暮らしをしているも、二貴太が同じ大学に入った頃、家に戻って来ようかと告げる。 ”アキバ系”である二貴太を今までは蔑んでみていた感もあった。しかし。再び会ったとき、なぜか鳩子は二貴太がそうである”アキバ系”に興味を示し、自らも”アキバ系”になろうという行動をとる。


○役と演技について

 第一声「ちょーっとまったぁ!」
 大人びた口調とちょっとあきれた口調もまたよく、時折垣間見せるお茶目な雰囲気も許せてしまう彼女は、二貴太(主人公)の姉。大学入学から一人暮らしをはじめたのだが、家に戻ってこようかというそぶりも見せ始める。 他の学院にまで名前をとどろかす美女(本人談)、黄金比に彩られたバディは見るだけで5000円(本人段)、そんな彼女は学園のミスキャンパス。テニス部の女王にして名コーチ。好物はウニ丼。乳。『呑めば呑むほど強くなる』というように、底なしの彼女の飲みっぷり。 大人びたその声は、ウェーブのかかった長い髪から見える、ちょっとキツメの目によく合っているのです。 そんな彼女も、二貴太(主人公)の所属するサークル『ダイブ』に顔を出し、コミックイベントでコスプレをするにいたってしまいます。悪の女王様とか、そんな感じがまたお似合いで……
 そんな『女王様』な彼女が二貴太に命じた(?)着信音は、「早く出ろぉっ」というエンドレスな鳩子の声の着信音。これ……欲しい……と思っていたら、ほんとにOHPでDLできるようになりました(汗)
 各々のキャラクターはコミケにてコスプレをするのですが、えーと。もう、タマちゃんにメロメロ。 いや。ゴスロリチックない小でアキバを歩き回る鳴(しまぱん)も捨てがたい……。「にゃん」と語尾を変化させることを覚えた鳩子姉もいい……
 そんな彼女とのバトルは『知識自慢vs5000円』。 子供の頃の話の精神的攻撃は、すさまじく。忘れてしまいたいような、心の奥底に閉じ込めてなくしてしまいたいような、いや無かった事にした古傷を、こう、ごりっごりっと無理やりに穿り返してこじ開けるようなその攻撃。冷たく楽しむようなその鳩子の表情ではあるのだが、そのそこには何かしら温かい懐かしさを持っているのかもしれないのです。
 「あたしは一人でいいの」 どうして鳩子が一人暮らしをはじめたのか?どうしてまた家族に近づきたかったのか?そして、どうして鳩子は二貴太を突き放そうとしたのか? 深々と語られる彼女の運命とその心情。
 「うーん……何かねぇ……アタシ的にバカくさくなってきたのよ。無駄に時間を使うのが。」「…心境の変化ってよりは、焦りかな」「無駄に時間を費やすよりは、家族との親睦を深めた方がよさげじゃない?」
 しかし。妹の鳴は鳩子を憎む。3人は本当の兄弟ではないからだ。 自分は、二貴太と鳩子の間に入ってきたという気持ちを拭いきれない鳴。自分が知らない二貴太を鳩子が知っているということに対する言葉に出来ない気持ち。自分が及ぶことが出来ない鳩子の大人の考え。たとえ離れていても二貴太は自分を忘れ無いだろうという余裕を見せられているような気にもなる鳴。
 そんなイロイロなものを見せ付けられた鳴は、鳩子に、そして二貴太にも食いかかるのです。
 しかし、鳩子はそんな鳴をたしなめます。それは、厳しくもあり優しくもあり、そして愛しんでもいるのです。
 「……でもね。人間って意外と違うんだなぁ。ちょっと長持ちすることなんかより……無茶しても……最期に楽しもうとするんだよねぇ」 「私は、あれだ。『今の自分』と『自分の運命』を信じるほうだから。……与えられた現実を受け入れることしかないってのも運命。そのなかで、じたばたするのだって、結局は運命なんだよ」(声なし)
 二貴太は姉を『強い』と感じる。自分に自信と信念を持ち生きている彼女の生き方。その『強さ』を十分に引き出す歌織さんの演技が聞き所であります。



○まとめ

 鳩子と鳴と二貴太。兄弟ではあるが、全員が血のつながっていない兄弟姉妹。危ういバランスでもあったが上手くやってきたのだ。今までは。 ふっといなくなって、そして戻ってきた鳩子。そんな鳩子を、鳴は好ましく思いません。そして、衝突。ぎすぎすとした空気が聞こえてきそうな2人。
 そんな急展開な後半を予想もさせない前半のとばし具合とノリのよさは、好きな人は好きな展開でしょう。ワタシはダイスキです。 そして、後半からはがらっと変わってシリアスな展開に。メインヒロイン(?)は恋・鳩子・鳴の3人となりますが、個人的には鳩子のEDはもう一息…… いや。後半から終盤に欠けての盛り上がりはヒジョウによろしく、歌織さんの演技はヒシヒシとその感情を伝えてくれるのです。 贅沢を言えば……もうちょっと掘り下げてEDとしてもらいたかったなー。と。ええ。あまりに余韻を残しすぎ…と言うか、もっとあの後の2人の姿を書いてもらいたかったな。と。『物足りないー』って感じです。
 鳴ルートに入っても、もう少し話に絡んでくれたらなァ、というのもちょっと思いました。 そうすれば、もっと葛藤入った鳩子を書き込んでくれて、それによって歌織さんの演技も楽しめたのになーって。
 あと、完全なフルボイスでないというのもちょっと……ここまで声いれたんだから、もうちょっとがんばってフルボイスにしてよ!ッて。
 この作品。『アキバ系彼女』というタイトルどおり、ゲームありアニメありコミケありコスプレありとかなり『アキバ系』なノリとなっています。そんな二貴太の世界に飛び込む鳩子。今まで見向きもしなかった世界に戸惑いながら、徐々にその色になっていくのでありました。随所に見せるそのようなセリフの少々恥ずかしげに言うさまはいいものです。  C.F.『ダメかニャ…?』:「語尾の変化で、男性人大喜びな事実」
 もちろん、それではない『オトナ』な鳩子の表情とセリフにもクラクラでございます。 くわえて『バトル』。コトバゼメが好きな方にはたまらないことでしょう(笑
 そして。前半の『アキバ系』のノリとは打って変わって展開する後半。「ばかげー」と思わせつつの急展開。 前半の鳩子の、二貴太を馬鹿にした様なおちょくっているような口調とは一変してシリアスでお姉さんな鳩子と、そして迎える終局。
 二貴太が好きで、鳴も好きで、でも不器用で。鳴との”姉妹”のやり取りと終盤の二貴太とのやり取り。 やり場の無い何かと、切なさと、優しさがあふれる歌織さんの演技なのです。


○台詞
 「姉の顔も三度までぇ〜!表に出ろ〜〜!!」
 「ふふ…ブラック無糖な感じ?」
 「あたしみたいな素敵なドロボーがいる分けない!」
 「そろそろ、アタシにボンドガールの依頼が来てもいいと思わない?」(声なし)






もどる


2004/03/26