Darwin/x86 インストール メモ Part 2.

2005/05/20 Update


目次
Part 1.
はじめに
Darwin 7.0.1 リリース
VMware 4.5βへインストール
Darwin 8.0.1 リリース
参考資料

Part 2.(過去の記事)
Darwin 1.3.1 リリース
Darwin 1.4.1 リリース
GNU-Darwin Distributionのインストール(失敗編)
Darwin 1.4.1のインストール(成功編)
パッケージの利用
その他の覚え書き
Darwin 6.0.2 リリース

Darwin 1.3.1 リリース

2001年4月、Mac OS X v10.0の基盤部分に相当するDarwin 1.3.1が公開された。
このバージョンからはx86版のブータブルCDイメージも利用可能となった。

x86版の動作環境は以下のとおり。

・PIIX4 IDE コントローラーとUltraDMA/33以上のHD
・Intel 8255xコントローラを搭載したネットワークカード
・VESA 2.0互換のビデオカード

さっそくインストールを試みたものの、ハードウェアの制限が予想以上に厳しく、手持ちのPCにはインストールできなかった。
唯一Virtual PC(Mac版)にはインストールできたが、Virtual PCがエミュレートするネットワークカードに対応しておらず、Ethernetが使用できないため実用的ではなかった。

なお、Virtual PC(Windows版)およびVMware(Windows版)にはインストールできなかった。
Virtual PC(Windows版)はIDEコントローラのエミュレーションが不完全なようで、VMwareはビデオカードのエミュレーションがVESA 2.0と完全互換ではないのが原因らしい。

結局、Darwin 1.3.1の使用は諦めざるを得なかった。
Darwin 1.4.1 リリース

2001年10月、Mac OS X v10.1の基盤部分に相当するDarwin 1.4.1が公開された。

ハードウェアのサポート範囲が拡大されていることを期待していたのだが、予想に反してVirtual PC(Mac版)でも使用できなくなってしまった。
(インストール自体は一応できるが再起動後のrootのパスワード設定で必ずフリーズする)

その後、Virtual PCやVMwareのバージョンが上がるたびに試していたのだが、一向に改善されないため、動作しそうな構成でPCを1台自作することも考えた。しかし、相性問題で動作しない可能性もあるので、ノートPCで唯一公式にDarwin 1.4.1の動作確認がされているIBM ThinkPad A21m(Pentium III@750MHz)を中古で購入することにした。
GNU-Darwin Distributionのインストール(失敗編)

まずはAppleから配付されているDarwin 1.4.1ではなく、以前から興味のあったGNU-Darwin Distributionを試してみることにした。

GNU-DarwinはDarwinをベースにGNUソフトウェアを追加したディストリビューションである。
PowerPC版ではインストールするだけで様々なアプリケーションやウィンドウマネージャーも同時に導入することが可能である。x86版はまだそこまで開発が進んでいないようで、あまり導入する意味は無いのだが、一応試してみることにした。

サイトからGNU-Darwin beta 2.5 x86 CD-ROMイメージをダウンロードし、 焼いたCD-RからThinkPadを起動してインストーラーの指示に従ってインストールを行った。
いくつかエラーや警告メッセージが出たのが気にはなったが、一応インストールは完了した。

再起動し、ログイン後、startxでX Window Systemも起動したのだが、X11上でマウスポインタが動かない(キーボード入力は可能)。
ThinkPadのトラックポイントが悪いのかとPS/2マウスを接続して再起動するが、状況は変わらない。
また、viエディタを起動しようとすると「vt100: unknown terminal type」で起動できなかった。

GNU-Darwinのrrp氏にメールで問い合わせたところ、マウスポインタに関しては/System/Library/Extensions.mkextファイル(デバイスドライバのキャッシュ)を削除して再起動、viに関してはtermcapファイルが無いのが原因とのアドバイスを頂いた。

GNU-Darwin CD-ROMの/usr/share/miscにあるtermcapファイルを/usr/share/miscにコピーしたところ、viエディタは起動するようになったが、Extensions.mkextファイルを削除してもX11でマウスポインタが動かない問題は解決しなかった。

GNU-Darwinは、まだベータ版の段階であるため環境によっては問題があるのだろう。
Darwin 1.4.1のインストール(成功編)

そこで、(安易ではあるが調べる根性も無いので)やはりDarwin 1.4.1をインストールすることにした。

インストール手順
(1) DarwinのサイトからDarwin/x86 1.4.1のISO CDイメージをダウンロードし、CD-Rに焼く。

(2) 作成したCD-RからThinkPadを起動する。boot:プロンプトが表示されるので「Enter」キーを押して続行する。

(3) インストール先ディスクを選択する。以下のようなメッセージが表示される。ディスクは1台しか無いので「1」を入力する。

The following devices are available for installation:
1. HITACHI_DK23BA-20B @ disk0 (18.6GB)
Which device would you like to install Darwin onto?

(4) 次に、パーティションの設定方法を選択する。

For partitioning the disk, you have the following choices:
1) Auto-partition the disk (Destroys all disk contents)
2) Manually partition the disk using fdisk
3) Use existing partitions
Choice:

以下の3種類の方法が選択できる。

「1」は、自動でパーティション設定を行う。この場合、ブート用に8MBの領域が確保され、残りがルート領域となる。
「2」は、fdiskで自分でパーティションを編集する。
「3」は、既存のパーティションを利用する。

今回はとりあえず「1」の自動設定を選択した。

(5) パーティション設定が自動的に行われると、インストール作業が開始される。
すべてのパッケージのインストールが終わると、以下のようなメッセージが表示されるので、CDドライブからメディアを取り出し「1」を選択して再起動を行う。

Cleaning up
Installation is now complete.
You may:
1) Reboot
2) Spawn a shell
Your choice:

(6) 再起動し、rootのパスワード設定を行う(確認のため2回入力する)と、しばらくしてログインプロンプトが表示される。

さすがに動作確認されているハードウェアだけのことはあり、インストールは問題なく完了し、X Window Systemや 内蔵Ethernetポートもそのまま使用できている。
パッケージの利用

Darwin/x86に対応したバイナリパッケージはあまり多くないが、GNU-Darwin Distributionのパッケージが利用可能である。

Darwin x86

その他の覚え書き

・新規ユーザーを作成し、パスワードを設定してwheel グループに加える。

niutil -create / /users/ユーザ名
niutil -createprop / /users/ユーザ名 shell /bin/tcsh
niutil -createprop / /users/ユーザ名 realname "ユーザの実名"
niutil -createprop / /users/ユーザ名 uid 1000
niutil -createprop / /users/ユーザ名 gid 1000
niutil -createprop / /users/ユーザ名 home /Users/ユーザ名
niutil -createprop / /users/ユーザ名 _shadow_passwd
passwd ユーザ名
niutil -appendprop / /groups/wheel users ユーザ名

・CD-ROM(ISO9660形式)のマウント。

mkdir -p /mnt/cdrom/
mount -t cd9660 /dev/disk1s0 /mnt/cdrom

・IPアドレスがDHCPで取得できない場合。

/etc/iftabファイルを編集し、「-AUTOMATIC-」を「-DHCP-」に書き換える。
(ただし、私の環境ではAUTOMATICのままでIPアドレスが取得できている)

・画面解像度を変更する。

/private/Drivers/i386/System.config/Default.tableファイルをエディタで開き、"Graphics Mode"の値を編集して再起動。
(参照:Setting the screen resolution on Darwin/x86
Darwin 6.0.2 リリース

2002年9月、Mac OS X v10.2の基盤部分に相当するDarwin 6.0.1が公開された。

バージョン番号が前バージョンの1.4.1から大きく上がっているが、これはバージョン番号の命名規則が変更されたためで、機能的に大きな変更があったわけではない。
(従来のDarwin 1.4.1は新しい命名規則ではDarwin 5.xに相当する)

Darwin 6.0.1はPowerPC版のみのリリースで、x86版のバイナリは利用できなかったが、10月にDarwin/PPC 6.0.2が公開され、少し遅れてDarwin/x86 6.0.2も公開された。

さっそくiso CDイメージをダウンロードし、前バージョンと同様にThinkPad A21mへインストールを行った。アップグレードの手段は用意されていないので、初期化してクリーンインストールを行うことになる。

・インストール手順は前バージョンのDarwin 1.4.1とほぼ同様だが、再起動後のrootのパスワード設定の手順が無い。
初回起動時はユーザ名「root」、パスワード無しでログインする。
Installation Notesには前バージョンと同様に「初回起動時にrootのパスワードを設定する」と書かれているのだが。)

・従来のDarwinではDebian形式のパッケージが採用されていたが、Darwin 6.0.xではrpm形式に変更されている。

・XFree86 4.2.1が標準でインストールされるが、デフォルトでは /usr/X11R6/bin にパスが通っていない(Darwin 1.4.1では最初からパスが通っていた)。
パスの設定を行うとstartxコマンドでX11が起動できるが、デフォルトの色数(256色)では表示色がおかしくなる。
色数を変更する場合は上記のようにDefault.tableファイルをエディタで開き、"Graphics Mode"の値を編集して再起動する。

・ThinkPad固有の問題かもしれないが、X11でマウスボタンの挙動がおかしい。

Darwin/x86

x86版に関しては、前バージョンよりも完成度が落ちているように感じられた。

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