過去の覚え書き 10
● 2005/06/30
Lismore SystemsからGuest PC 1.5 updateがリリースされている。
● 2005/06/23,25
・CodeWeavers、WindowsからMacへのアプリ移植ソフトを提供(ITmedia)
・CodeWeavers社プレスリリース
CodeWeavers社は、Linux上でMS OfficeやPhotoshop、iTunesなどのWindowsアプリケーションを動作させるCrossOver OfficeというWineベースの製品を販売(39.95ドル)している。Wineはまだ全てのWindowsアプリケーションが動作するというレベルには達していないが、CrossOver Officeはサポートするアプリケーションを限定し、それに合わせてチューニングすることで互換性を高めている。
ただし、今回発表されたのは、WindowsからのMac OS Xへのアプリケーション移植ツールということなので、Windowsアプリケーションを直接Intel版Mac OS X上で動作させるものではなく、Darwine SDKのようにWineのソースコード互換機能を利用したものだと思われる。
もっとも、CodeWeavers社がバイナリ互換機能を提供しなくても、Darwineプロジェクトがバイナリ互換機能の開発を進めているので、ユーザーはある程度のWindowsアプリケーションを直接Intel版Mac OS X上で動作させることが可能になるだろう。現バージョンのDarwineはX11必須であるが、現在Quartzへの移植作業が進められており、将来的にはX11が不要となる予定である。また、CodeWeavers社CEOの Jeremy White氏がDarwine-devel MLにプロジェクトへの支援についてポストしており、Darwineの開発もより活発化することが期待される。
なお、Wineと同様のソフトウェアにはMainsoft社のVisual MainWinがある。これはMicrosoftからWindowsのソースコードのライセンスを得て、Win32 APIをUnix/Linux上に移植したものであるため、Wineのようにフリーソフトウェアというわけにはいかないが互換性は高い。Microsoft自身もUnix版Internet Explorer(現在は公開されていない:Internet Watchの記事)の開発でMainsoftの技術を利用していた。

Windows版IEのAbout画面にもUnix版IEにMainsoftの技術が使用されていることが記載されている
従ってAppleやMicrosoft、Mainsoftがその気になれば、より互換性の高いWindows互換環境(ソース/バイナリ)をMac OS X上に構築することも不可能ではないだろうが、可能性は低いだろう。
【追記】
Jeremy White氏にメールで確認したところ、Intel版Macではバイナリ互換機能を提供する(PPC版はソースコード互換のみ)とのことだった。
また、日本語対応についても聞いてみたところ、「開発を始めたばかりなので、その質問に正しく答えることができない」と前置きしたうえで「Linux版CrossOver Officeは日本語をサポートしているので、Mac版もそうあることを願っている」との回答を得たので期待したいと思う。
ついでと言っては何だが、Guest PCのLismore SystemsにIntel版Macへの対応について質問したところ、「すでにIntel版の開発に着手した」との回答を得た。
Intel版Macの正式な製品ではWindowsの直接起動はできなくなると私は思っているが、Windowsアプリケーションを動作させる方法は複数利用可能になりそうだ。
● 2005/06/11
各所でIntel版Macの試作品のマザーボードがほぼPC/AT互換機そのものであることが報じられているが、開発期間やコスト、部品供給などの理由で汎用品を使っているだけと考えるのが妥当で、最終的な製品も同様の構成になるとは限らない。
(専用のマザーボードを使用していたら、レンタルとはいえ999ドルという低価格でデベロッパに提供できなかっただろう)
今の段階でBIOSが採用されているとか、Windowsが起動できるとか、そんなことで一喜一憂しても全く意味がない。
ついでに、基調講演でJobsがデモに使用したマシンがPentium 4を4個搭載していたという話は限りなくガセに近いと思われる。
そもそもPentium 4はデュアル以上の構成に対応していないし、元ネタとなったApple Insiderの当該記事はすでに削除されている。だから、この話を元に、CPU 1個では相当遅くなるのではないかなどと心配する必要もない。
● 2005/06/07(3),9
樋山氏から話をふられたのでRosettaに関して。
公式な発表が無いので断定はできないが、おそらくQuickTransitをベースにしているものと思われる。
6月5日(WWDC開催前)、Mac RumorsはQuickTransit開発元のTransitive社の弁護士、Jay De Groot氏 のサイトにAppleとTransitive社のライセンス契約に関する記載があることを報じていた。現在サイトからその記載は削除されているが、Googleのキャッシュには「Represented Transitive Technologies in a co-development and licensing agreement with Apple Computer」という記載が残っている。
現在のところTransitive社からは何の発表もなく、Appleが公開した資料にもTransitive社やQuickTransitに関する記述は見当たらないが、RosettaがQuickTransitをベースとしている可能性は高いと思う。
内容的には樋山氏も言われているようにFX!32と類似の技術で、アプリケーションからのMac OS X for PPCのAPI呼び出しをMac OS X for IntelのAPI呼び出しに置き換えて実行する。PPCエミュレーションで動作させるのはアプリケーション本体だけでよく、API呼び出しから先はネイティブコードで実行されるため、速度低下が少ない。また、一旦x86コードに変換したアプリケーション本体のコードをキャッシュしておき再利用することで、エミュレーションが必要な部分を減らすことができ、さらなる高速化が期待できる。RosettaがG4/G5用のコードに対応していないのはMac OS X for IntelにAltivec関連のAPIが無く、APIの置き換えができないためだろう。
QuickTransitは不幸にも「どんなアプリケーションでも実行可能な夢の万能エミュレータ」という誤った認識が広まってしまい、Vaporwareのように見られがちだが、適用可能な環境(同種のOSでCPUが異なる2つのプラットホーム間)であれば有効な技術だと思う。
【追記】
やはりQuickTransitの技術が使われているようだ(CNETの記事)。
● 2005/06/07(2)
・ADC Select/Premier会員はPentium 4搭載MacとIntel版Mac OS Xを含むDeveloper Transition Kitを999ドルでオーダーできる。
・Intel/PowerPC両方をサポートするUniversal Binaryに対応したXCode 2.1がダウンロード可能となっている(ADC会員登録要)。
また、Universal Binary Programming Guidelines(PDF直)も公開された。
・基調講演ではPowerPC向けバイナリを再コンパイル無しにIntel版Mac OS Xで実行させる「Rosetta」が披露された。
Universal Binary Programming GuidelinesにはRosettaについても記載されている。それによるとRosettaで実行可能なPowerPCバイナリはPowerPC G3で動くものに限られ、G4/G5用のバイナリには対応していない。Kernel Extensionや、Kernel Extensionに依存するアプリケーションも動作しない。また、Mac OS 8/9用のバイナリも動作しない。
● 2005/06/07
WWDCでIntel CPUへの移行が発表された。
(プレスリリース)
個人的にはCPU自体は何でもかまわないのだが、4日に書いたように今プラットホームを移行するのはAppleにとってリスクが大きいと考えている。これにより離れていくユーザーやベンダが少なければ良いのだが。
● 2005/06/04
Apple to ditch IBM, switch to Intel chips(CNET News.com)
この手の噂話はこれまでにも何度となく出ていたが、個人的にはこのタイミングで他CPUへの移行の可能性は低いと思う。
過去の68k→PowerPCあるいはMac OS 9→Mac OS Xへの移行を見ても分かるようにプラットホームの移行にはそれなりの時間が必要である。たとえばAppleがIBM/MotorolaとPowerPCを共同開発することを発表したのが1991年10月、最初のPower Mac 6100/7100/8100が発表されたのが1994年3月だが、1995年8月にはまだ68kのPowerBook 190が発表されており、ようやくOSがPowerPC専用となったのは1998年10月発売のMac OS 8.5である。また、Mac OS Xも計画が発表されたのが1998年5月、一般ユーザーがパブリックベータを手にしたのは2000年9月(正式版は2001年3月)、Mac OS Xがデフォルトの起動OSとなったことが発表されたのが2002年1月であった。
仮に、来週のWWDCでIntelチップへの移行が発表されたとしても、実際に製品が登場し、主要アプリケーションやデバイスドライバが対応して、PowerPC版に代わってIntel版Macが主力になるまでには早くても3年程度は必要ではないだろうか。最悪の場合、その期間はIntel版Macを買ってもアプリケーションや周辺機器がそろわず、かといって将来性のないPowerPC版Macを積極的に買う理由もなく、売り上げが激減することも考えられる。やり方を間違えればAppleにとって致命傷にもなりかねない。
また、ようやくMac OS 9からMac OS Xへの移行がほぼ完了したと思ったところ、今度はIntel版Macへ移行ということになれば、ベンダの負担が大きくなる。しばらくの間はPowerPC版のサポートも継続する必要があるし、どれだけのベンダが賛同してくれるのか疑問に感じる。
ユーザーの影響はどうだろうか。まずアプリケーションについて、クラシック環境は最近のMacではプリインストールされていないことを考えると、Intel版では対応しないことも考えられる。Carbon/Cocoaアプリケーションは、おそらくハードウェアに依存するような特殊なものを除いて再コンパイル(と若干の修正)で対応可能だと思われるが、検証の手間もかかるため、当初はOS側でエミュレーションにより対応することになるのではないだろうか。エミュレーションといってもAPIは共通であるためFX!32(Alpha版Windows NT上でIntel版Windows NT用アプリケーションを動かすもの)やQuickTransitのような方式をとれば、速度低下は最小限に抑えられるだろう。問題はデバイスドライバである。ドライバはIntel版Macに対応したものが必要となるので、これまでPowerPC版Macで使用していた周辺機器は大半が使用できなくなる(一部はOSに含まれる標準のドライバで動作する可能性がある)。これはベンダの対応を待つしかないが、全ての機器が対応してくれるとは限らない。
こうした点を考えると、Intel CPUへの移行はリスクが大きく、可能性は低いように思うのだが、さてどうなるか。
● 2005/05/30
FinkプロジェクトからMac OS X v10.4 Tigerに対応したFink 0.8.0がリリースされている。
● 2005/05/24
Lismore Software Systems,Ltd.からGuest PC 1.4 updateがリリースされている。
既存ユーザーは無償でアップデートできる。
Tigerでのネットワークやプリンタの問題がFixされている。
● 2005/05/08
オープンソース化にむけて準備中とされていたCherryOSのサイトに繋がらなくなっている。
開発者であるArben Kryeziu氏のblogによればCherryOSの開発は中止された模様。
(ソース:PearPC.net)
Blogには「(我々がやらなくても)QemuのMac OS X対応が近々実現するだろう」との記述があるが、すでにMac OS Xに対応しているPearPCについては一切触れられていない。最後までコード盗用疑惑を認めなかっただけでなく、PearPC開発者の功績を認めようとしない、この態度には腹が立つのを通り越してあきれるばかりだ。
● 2005/05/03
新iMac G5発表
・G5 1.8GHz/17"液晶/160GB HD/Comboドライブ:152,040円
・G5 2GHz/17"液晶/160GB HD/SuperDrive:173,040円
・G5 2GHz/20"液晶/250GB HD/SuperDrive:209,790円
2GHzモデルのSuperDriveは8倍速(DVD+R DL/DVD±RW/CD-RW)
メモリ512MB、Radeon 9600(128MB)、Tigerプリインストール、Gigabit Ethernet、AirMac ExtremeおよびBluetooth内蔵は各モデル共通。
eMacもG4 1.42GHz、Radeon 9600(64MB)、Tigerプリインストールに変更された。
● 2005/05/02
MOLをMac OS Xに移植したMac-on-Mac v0.2がリリースされている。
(サウンド、ネットワークは未サポート)
【注意】
iMac G5で試したところ、旧バージョンと同様にカーネルパニックとなった。WebサイトにはG5対応に関する記載が見当たらなかったのだが、まだサポートされていないようだ。
● 2005/04/29
QEMU 0.7.0がリリースされている。
x86_64 System emulationがサポートされた。
● 2005/04/12(2),13
Apple StoreでMac OS X v10.4 Tigerの予約開始。
4/29出荷予定。価格は14,800円。
同梱物に「Mac OS XおよびXcode 2インストールDVD」と記載されているため、インストールメディアはDVDのみの模様。
また、システム条件に「標準装備のFireWireポート」と記載されているので、PowerBook G3(Bronze keyboard)や初期のiMac/iBook等の機種は対象外となる。
【追記】
アップグレードのページによれば、CDメディアが必要な場合は1,980円で別途入手できるとのこと。
ただ、内蔵FireWireが必須条件となっている理由がよく分からない。Pantherでは内蔵USBが必須条件であったが、これはUSB有=NewWorldマシンだったので理解できる。しかし、例えばiMac 350とiMac DV(PDF直)は、ほぼ同一のロジックボードを採用しているが、iMac 350はFireWire非搭載なのでCDメディアを入手しても公式にはインストール不可ということになる。
【追記2】
読者のN氏より、「Tigerのシステム条件はVRAM容量が関連しているのではないか」とのメールを頂いた。
調べてみると、例えばiBookでは
・300/366MHzモデル:FireWire無し/VRAM 4MB/RAGE Mobility
・366/466MHzモデル:FireWire有り/VRAM 8MB/RAGE Mobility 128
となり、VRAM 8MBあるいはRAGE (Mobility) 128あたりをTigerの最低ラインと仮定するとFireWireの有無とほぼ一致する。
このためユーザーに分かりやすいようにVRAM容量やビデオカードの種別ではなくFireWireの有無で線を引いたとも考えられる。
もしそうであるならば、唯一の例外となったiMac 350が不憫ではあるのだが。
● 2005/04/12
・CherryOS開発元が語るコード公開の理由(ITmediaの記事)
突っ込みどころ満載でキリが無いので一点だけ言っておくと、「オープンソース」とは単にソースコードを公開するということではない。
(OSIによる「オープンソースの定義(原文,日本語版)」を参照のこと)
● 2005/04/05-09
現在、CherryOSの公開が停止されている。
Webサイトにはそれ以上の情報が無いため現時点では詳細不明。
【追記】
PearPC.netのフォーラム等ではCherryOS以外のソフトについても様々な指摘が行われている。
CherryOS開発者のArben Kryeziu氏は、MXS社とは別にMbloomというサイトを運営している(Googleのキャッシュ)。
Mbloomは、PDFファイルをHTMLファイルに変換する「PdfConv」というシェアウェア(19.95ドル)を販売していたが、昨年のCherryOS騒動の最中、GPLで公開されている「Xpdf」および「PDF2HTML(verypdf.com,Inc)」との類似性を指摘され、サイトが閉鎖されていた。今年になってサイトが復活(Googleのキャッシュ)し、PdfConvのソースコードもGPLで公開されたため一件落着かと思われたが、公開されたソースコードからXpdfとverypdf.comの著作権表示が削除されていた(参考:Ryan氏による検証)ため、再びGPL違反の指摘を受け、現在サイトは閉鎖されている。
また、MXS社の主力商品であるストリーミング関連製品(VX30)についても、XvidやLAME等、複数のGPLソフトウェアのソースコードを流用している可能性が指摘されている。
(参考:Ryan氏による検証)
VX30も含めて、今後の動向が注目される。
【追記2】
CherryOSのサイトが再度更新された。
5/1に「Cherry Open Source Project」を立ち上げるとのこと。
理由は「Due to Overwhelming Demand(要求が多かったため)」としか書かれておらず、意地でも謝罪する気はないらしい。
【追記3】
サイトが更新され、当初掲載されていたGNUのシンボルマークであるウシ(ヌー)の画像が削除されている。
また、プロジェクト立ち上げの日(5/1)に関する言及も削除された。
理由は不明。
● 2005/03/30
Lismore Software Systems,Ltd.からGuest PC 1.2 updateがリリースされている。
既存ユーザーは無償でアップデートできる。
● 2005/03/29
CherryOSがv1.2にバージョンアップしている。
また、価格が99.95ドルに値上げされている。
これまでにもGPLに違反したソフトウェアがいくつかあったが、違反を指摘されて改善するか、自然消滅する場合が大半であり、ここまで図々しい会社は初めて見た。
● 2005/03/18
Fedora Core 4 test1が公開されている(ITmediaの記事)。
ITmediaの記事にも書かれているように、test1は元々2/28にリリースされる予定であったが、gcc 4の開発が遅れているためtest1のリリースも延期された。
最近、次期Mac OS X v10.4 Tigerが4月リリースという噂が出ているようだが、Tigerでもgcc 4が採用されることが明らかにされている。
Tigerに含まれるgcc 4はAppleによるカスタマイズ版なので、gcc 4正式版のリリースを待つ必要はないだろうが、完成度や検証に要する時間などを考慮すると、個人的にはTigerのリリースは5月か6月になるのではないかと思う。
● 2005/03/17
3/8付けで公開された時点のCherryOSのバージョンは1.0.1であったが、現在ダウンロードできるバージョンは1.0.2となっている。
詳しくは調べていないが、ビデオドライバやプロパティに残っていたMac-On-LinuxやHFV Explorerに由来する文字列が消されているようだ。
昨年から継続してCherryOSの話題を取り上げているWired Newsにも続報が掲載されている。
・再リリース『チェリーOS』、やはり『ペアーOS』を盗用?
この記事中でデイブ・シュレーダー氏が「こんなに厚かましい人たちがいるのかと、驚くばかりだ。」と語っているが、私も同感である。
● 2005/03/10
その後もPearpc-devel MLやPearPC.netではCherryOSの盗作疑惑やGPL違反について話題が続いているが、新たな事実が判明した。
CherryOSの機能として「PCとMac間でドラッグ&ドロップでファイルのコピーが可能」というものがある。当初は詳しい説明が無かったためVirtual PCのような機能(Mactopiaの記事)を想像していたのだが、実際にはMacのハードディスクイメージファイルをWindows上で操作する機能(CherryOSサイトの説明)であることが分かった。
そして、この機能を実現するために、オープンソースのファイルユーティリティ、HFV Explorerのソースコードが盗用されている可能性が高い。
CherryOSと同じフォルダにインストールされる「chktarakh.ctq」というファイルのプロパティを表示すると、「会社名」の項目にHFV ExplorerのサイトのURLなどがそのまま残っている。おそらく「HFVExplorer」→「Cherry」という単純な文字列の置き換えしかしなかったのだろう。
→プロパティ画像
ちなみに、この「chktarakh.ctq」というファイルの実体はアプリケーションであり、拡張子を「.exe」に変更すると単体で起動することもできる。
HFV Explorerの公式サイトではソースコードは配布されていないが、ライセンスはGPLを採用しており、作者に連絡すれば、誰でもソースコードを入手することができる。
その他、ネットワークアダプタに関してはOpenVPNとの類似点が指摘されている。
● 2005/03/09
3/8付けでPower Mac G4エミュレ−タ、CherryOSの正式版($49.95)とトライアル版のダウンロードが開始された。
トライアル版をダウンロードし内容を確認してみたが、予想通りオープンソースのPearPCに独自GUIフロントエンドを追加しただけのものであることを確信した。開発者の主張するような性能、機能は全く実現されていない。

MXS社から昨年10月に発表されたCherryOSは、PearPCよりも高速、USBやFireWireも使用可能ということで話題を集めたが、サーバートラブル(アクセス過多と悪質な攻撃の両方が原因という)のため製品をダウンロード購入することはできなかった。
当初からPearPCとの類似性が指摘されていたが、開発者のArben Kryeziu氏はこれを否定。しかし後に「他のプログラマーが勝手にやったこと」とPearPCのソースコードが混入していることを認めている。
参考:Wired Newsの記事
・『マックOS X』が走る高性能エミュレーター『チェリーOS』
・『ペアーPC』の盗作? マックエミュレーター『チェリーOS』
・渦中の『チェリーOS』、正式リリース日を11月25日と発表
その後、リリース日が2005年第一四半期に延期されるが、理由はどうであれGPLで公開されているPearPCのソースコードが混入しているのは事実であるため、そのまま公開することはできない。リリースするには「PearPCに由来するコードを全て取り除き、独自のコードで置き換える」か「PearPCの派生物としてGPLで公開する」という2つの選択肢があるが、どちらも困難だと思われるため、このままリリースされないだろうと考えた人が(私も含めて)多かったようだ。だが、そんな大方の予想に反して「GPL違反のまま販売する」という強硬手段に出たのには驚いた。
トライアル版は、14回までの起動が可能であり、起動回数以外の機能制限については記載されていない。起動回数が制限に達した場合、正しいシリアル番号を入力すると、そのまま正式版として使用できるようだ。
また、リリースノートによれば、このバージョンではサウンドおよびネットワークブリッジは未サポート。これらは今後のバージョンで対応予定とされている。
なお、以前のCherryOSのWebサイトにはMac OS 9の起動、USB/FireWire/PCMCIAなどの(PearPCに無い)機能をサポートしていると記載されていたが、現在のWebサイトやドキュメントにはこれらに関する言及がない。設定項目にも見当たらなかったので、サポートされていないと考えるのが妥当だろう。
肝心の速度だが、体感速度でPearPCと同程度であり、開発者の言う「PearPCのほうがはるかに遅い」という主張は全く信用できない。
Wired Newsの記事に開発者が「比較できるよう、PearPCの開発者にソースコードを提供する」と述べたと書かれているが、現在までのところ、そのような提供は行われていないようだ。
盗作疑惑についてはPearpc-devel MLやPearPC.netでも話題が続いているが、本サイトでも分かりやすい例をいくつか挙げておくことにする。
・ビデオドライバ
PearPCは、Linux/ppc上のMac OS実行環境であるMac-On-Linuxのビデオドライバを利用している(もちろんどちらもGPLで公開されているソフトウェアであり、ライセンス上の問題はない)。
CherryOSのビデオドライバはC:\CherryOSにインストールされる「CASE.EXM」というファイルであるが、このファイルをテキストエディタで開くと「MacOnLinuxVideo」などの文字列が含まれていることが分かる。
CherryOSの開発者は"PearPC"などの文字列は削除したようだが、"MacOnLinux"という文字列までは気がまわらなかったようだ。
→ビデオドライバ画像
・設定ファイル
CherryOSの起動時、実行ファイルと同じ場所に「Xeminga」という名称で設定ファイルが自動的に作成される。
このファイルの内容を見ると、サポートされているネットワークカードの種類が「3c90x」と「rtl8139」であることも含めて、PearPCの設定ファイルと酷似している。
→設定ファイル画像
その他、UnixのstringsコマンドでPearPC(ppc.exe)とCherryOS(cherryos.exe)に含まれる文字列を取り出すと、一致する文字列が多数見つかるなど、CherryOSのGPL違反は明白だと考える。
また、MXS社にMacエミュレータを独自開発する能力が無いということが判明したので、今後のバージョンアップなども期待できないということも確かだろう。
● 2005/02/19
オークションにWebObjects 4.5が安く出ていたので、単体リリースされなかった
YellowBox for Windows(画像)
で遊ぶために落札してみた。
本来WebObjectsはその名が示すようにWebアプリケーションの開発・実行環境だが、スタンドアロンのアプリケーションを作成することもできる。
定番サンプルのCurrency Converterをビルドしてみた。

YellowBoxはクロスプラットホームのツールキットとして高い完成度を誇っていたのだが、Appleの戦略変更により一般ユーザーには縁遠い存在になってしまったのは残念に思う。私は以前、「x86版Mac OS XよりもCocoa for Windowsを出すべきではないか」と書いたことがあるが、考えは今でも変わっていない。
● 2005/02/15
Lismore Software Systems,Ltd.からGuest PC 1.0.1 updateがリリースされている。
● 2005/02/02-04,08,17
Lismore Software Systems,Ltd.からMac OS X v10.3以降で動作するPCエミュレータ、Guest PC 1.0が発売されている。価格は69.99ドル。
同社は以前旧Mac OS上で動作するPCエミュレータ、Blue Label Power Emulatorを販売していた。
【追記】
予想していた価格より少し高かったので躊躇していたが、Blue Labelの登録ユーザー向けの優待販売の案内が来たので購入してみた。
→About 画面
・Blue Labelはフルスクリーン表示のみのサポートであったが、Guest PCではウィンドウモードもサポートされている。
・Blue Labelと同様、MS-DOS互換のPTS-DOS 32のディスクイメージファイルが付属しており、Windows 95等、CD-ROMから起動できないOSのインストールも容易に行うことができる。
・Virtual PCのようにMac側のフォルダをWindowsのドライブとして共有したり、ドラッグ&ドロップによるファイルコピーを行うことはできない。
・体感的には速度は「QEMUよりは早いがVirtual PCよりは遅い」といったところ。
69.99ドルという価格はVirtual PC 7(1万4000円程度)のおよそ半分の価格ではあるが、速度や機能の差を考えると微妙なところ。Blue Labelのように35ドル程度であれば、もう少し手軽に利用できるのだが。
【追記2】
・エミュレートしているハードウェア以下のとおり。
CPU:Pentium Pro、ビデオカード:Cirrus Logic 5430(VRAM 2MB)、ネットワークカード:DEC Ethernet 21040
・プリンタはApple LaserWriterをエミュレートし、Mac側のデフォルトプリンタに出力される仕組み。
・USBは未サポート。
・Virtual PCのように、動作中のPC状態を保存・回復する機能が無い。
iMac G5 1.8GHzでWindows XPをインストールしてHDBENCHを実行したところ、総合評価は10311という値であった。
若干テスト環境が異なるので単純な比較はできないが、同じマシンでVirtual PC 7の結果は19000程度。
【追記3】
安倍氏がクレジットカードでGuest PCを購入したところ、約80万円の請求を受けるというトラブルにあってしまったとのこと。本来7,700円のところ誤りで7,700ドルの請求となってしまったらしい。私も気になってオーダーの控えを確認してみたが、私はドルでオーダーしており、正規の金額で受注されているようなので一安心した。
私が購入した際もRegsoftのサイトには日本円で「7,700 Japanese Yen」と表示されていたのだが、「Foreign Currency for Visa and MasterCard ONLY」との記述があり、私のカードはAMEXなのでプルダウンメニューからドルを選び直してオーダーした。もし、日本円でそのままオーダーしていたら安倍氏と同様のトラブルに巻き込まれた可能性もあり、他人事とは思えない。早期解決を祈るばかりである。
【追記4】
その後解決した模様。
● 2005/01/31
アップルストアで新PowerBook G4発表。
・12.1"液晶/1.5GHz/512MB DDR SDRAM/60GB HD/Comboドライブ:178,290円
・12.1"液晶/1.5GHz/512MB DDR SDRAM/80GB HD/SuperDrive:199,290円
・15.2"液晶/1.5GHz/512MB DDR SDRAM/80GB HD/Comboドライブ:230,790円
・15.2"液晶/1.67GHz/512MB DDR SDRAM/80GB HD/SuperDrive:272,790円
・17"液晶/1.67GHz/512MB DDR SDRAM/100GB HD/SuperDrive:314,790円
全モデルAirMac ExtremeとBluetooth 2.0+EDR(nhanced Data Rates)標準装備。
トラックパッドはスクロール機能付き。
SuperDriveは8倍速でDVD+R/+RWにも対応。
15.2"/17"モデルはバックライトキーボード標準装備。
ビデオカードは12.1"モデルがGeForce FX Go5200 (64MB)、15.2"モデルがMobility Radeon 9700 (64MB)。
17"モデルはMobility Radeon 9700 (128MB)でデュアルリンクDVI出力をサポートし、30" Cinema HD Displayに対応(15.2"/1.67GHzモデルもBTOで可能) 。
● 2005/01/12
Mac mini発表
・G4 1.25GHz/256MB DDR SDRAM/40GB HD/Comboドライブ:58,590円
・G4 1.42GHz/256MB DDR SDRAM/80GB HD/Comboドライブ:70,140円
BTOでSuperDrive選択可。重量1.32kg。
ビデオカードはATI Radeon 9200 (VRAM 32MB)で、次期Mac OS X(Tiger)のCore Imageには完全対応していない。
● 2005/01/09
SoftPear Preview Releaseが公開されている。
SoftPearは、PC上で動作する「Mac OS X バイナリ互換レイヤ」である。
PearPCのように仮想ハードウェア上でMac OS Xを動かすのではなく、Linux/x86やFreeBSD等のOS上でMac OS X用アプリケーションを直接動作させることを目的としている。
ただし、現状ではCarbon/Cocoa APIが実装されていないため、いくつかのコマンドラインアプリケーションが動作するだけである。
プロジェクトリーダーのMichael Steil氏にメールで聞いてみたところ、Cocoa APIの実装についてはGNUStepを利用することを考えているようだが、「長い時間がかかるだろう(but it'll be a long time...)」とのことだった。
返信にはCarbon APIについての言及は無かったが、こちらはスクラッチから書く必要があるのでさらに長い時間がかかるだろう。
まだまだ先は長そうではあるが、今後に期待したい。
→SoftPearを使ってppc Mach-OバイナリをLinux/x86上で動作させたところ
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