過去の覚え書き 8
● 2004/06/29
WWDC関連
Tigerで気になった点など。
・64bit対応の強化
当たり前といえば当たり前だが、32/64bit両対応のFATバイナリ形式アプリケーションが作成できるのは面白い。
・Core Image
完全対応のグラフィックカードはGeForce FX 5200/Radeon 9600以上で、現行機種でもiBook/eMac/iMac 15"モデルは対象外。旧いGPUでもTiger自体は動作するようだが、Quartz Extremeのように一部の画面効果(Dashboard等)が省略される可能性はある。Tiger発売時までにはエントリーモデルでも完全対応のGPUを搭載するだろうから、これらの機種の購入を考えている場合は、もうしばらく待ったほうが良いかもしれない。
・Dashboard
この種のアプリケーション自体は良くあるアイディアだし、「Widget」という名称も割とよく使われる名前なので、それだけでKonfabulatorのパクリとは言えないと思うが、アップルのサイトの説明のよればKonfabulatorと同様にJavaScriptでWidgetを書けるようなので、どの程度類似性があるのか気になるところ。
・VoiceOver
「英語のみ対応」とのことだが、Jaguarでサポートされた手書き文字認識(Ink)はいつになったら日本語に対応するのだろうか。
● 2004/06/12
VMware 4.5.2 Build 8848
以前、アナウンスされていたように、このバージョンで64bitのホストOSに対応した。
前バージョンの4.5.1はWindows XP 64-Bit Edition上で起動できなかったが、4.5.2は起動できることを確認した。
● 2004/06/09
Appleストアで新Power Mac G5発表。
・Dual 1.8GHz/256MB DDR400 SDRAM/80GB Serial ATA/GeForce FX 5200 Ultra 64MB VRAM:251,790円
・Dual 2GHz/512MB DDR400 SDRAM/160GB Serial ATA/GeForce FX 5200 Ultra 64MB VRAM:314,790円
・Dual 2.5GHz/512MB DDR400 SDRAM/160GB Serial ATA/Radeon 9600 XT 128MB VRAM:367,290円
8倍速SuperDriveは共通。Dual 1.8GHzモデルはPCIでメモリは最大4GB、上位2機種はPCI-Xで最大8GB。
Dual 2.5GHzモデルは水冷式。
・プレスリリース
Dual 1.8GHzモデルは6/10、Dual 2Ghzモデルは6/12、Dual 2.5Ghzモデルは7月から出荷予定。
なお、継続販売されていたPower Mac G4は近日中に生産完了で、順次販売完了の予定。
● 2004/05/28
GTK+をMac OS Xネイティブ環境に移植した、gtk-osx 0.7がリリースされている。
● 2004/05/26
John Kelley氏がWindows版PearPCでネットワーク接続に成功した。
Kelley氏のサイトでバイナリや手順等が公開されている。
([Pearpc-devel] MLより)
→ 詳細はPearPCページへ移動。
● 2004/05/21
PearPC 0.1.2がリリースされている。
また、Mac OS X/Darwin用の3com 3c90x ネットワークカードドライバも配付されている。
(ただし、現状ではWindowsホストでのネットワーク機能は未サポート)
● 2004/05/14
PearPC 0.1.1がリリースされている。
● 2004/05/10-11
PearPC - PowerPC Architecture Emulator 0.1
Mac OS XやDarwin/PPC、PowerPC用Linux等を起動可能なPowerPC搭載プラットホームのエミュレータ。
Linux版とWindows版が用意されている。
→ 詳細はPearPCページへ移動。
● 2004/05/09
CPUエミュレータQEMU 0.5.5がリリースされている。
(Changelog)
● 2004/05/06-07
DarwineプロジェクトからDarwine_20040408DPがリリースされている。
ベースバージョンが本家Wine最新版となったが、x86エミュレーション機能はまだ実装されていない。
参考:2月2日-3日の記事
【追記】
旧バージョンのDarwine 1.06 DPがインストールされている場合、本バージョンのインストール前にアンインストールしておく必要がある。
アンインストーラはDarwineプロジェクトのページから入手できる。
● 2004/05/04
Appleが、来月のWWDCでMac OS Xの次期メジャーリリース「Tiger」のプレビューを行うことを発表している。
これまでにもウワサは出ていたが、次期Mac OS Xのコードネームが「Tiger」であることが正式に発表されたことになる。
● 2004/04/29
オープンソースなWindows NT互換OSとして開発されているReactOSの0.2.2がリリースされている。
→スクリーンショット(QEMU on Windows上で動作するReactOS)
● 2004/04/27
CPUエミュレータQEMU 0.5.4がリリースされている。
PowerPC System Emulationがサポートされ、PC上でPReP用のLinuxのブートが可能となった。
● 2004/04/23
Finkを使用してGTK+2とGIMP2(画像)をインストールしたついでにGNOME2関連のアプリケーションをいくつかインストールしようとしたところ、gnome-vfs2のインストールで「configure: error: XML::Parser perl module is required for intltool」となる。
unstableパッケージのためかファイルの依存関係を正しく解決できないようで、fink-gnome-core MLの同様の報告を参考に「libxml-pm560」と「xml-parser-pm560」をインストールして再実行した。
しかし、Nautilusを使用するとすぐに固まってしまう。試しにデスクトップの描画にNautilusを使用しない設定にしたところ、正常に動作するようになった(画像)。Nautilusのメニューでは設定できないためgconf-editorで/apps/nautilus/preferences/show_desktopのキーの値をfalse(オフ)にした。
● 2004/04/22
VMwareが同社の仮想マシン技術をAMD64/Intel 64EMTに対応させることを発表している。
まずは今四半期中にVMware Workstation 4.5のアップデートで64bitのホストOSに対応する予定とのこと。
仮想マシンの64bit化はまだ先になりそうだが、個人的にAMD64マシンを使用しているので期待している。
● 2004/04/20
マイクロソフトがWindows版のVirtual PC 2004(日本語版)を発表している。
このバージョンでもゲストOSでのUSB機器はサポートされていないが、Enterprise Watchの記事によれば年内提供予定のアップデートでUSB 2.0に対応するとのこと。
(大澤氏よりお知らせ頂いた)
いくつかのサイトで「VirtualPCで使用する古いゲストOSのライセンスが入手できないため、OSの不正コピーを助長させるのではないか」という意見を目にしたが、私はそのようなことが現実に問題になることはほとんどないのではないかと思う。
通常のパッケージ版の発売(5/14)よりボリュームライセンス版の発売が先行(5/6)することでも分かるように、VirtualPCの主なターゲットはアプリケーションの互換性の問題から新OSに移行できない企業ユーザーだろう。このような企業はOSもボリュームライセンスを購入している場合が多いのでライセンスが問題となることは少ないだろう。
また、VirtualPC等の仮想マシンは開発ツールとしても使用されており、マイクロソフトではMSDN会員向けにVirtualPCを配布している。MSDN会員であればWindows 98やNt 4.0等のOSも入手可能(開発/テスト目的での使用に限定される)であるため、ライセンスが問題になることもない。
(参照:日経IT Proの記事)
こうした用途以外で、一般的なユーザーが古いOSの動作を必要とするケースはあまり多くないと思われる。
一部の悪質なユーザーによるOSの不正利用はあるかもしれないが、それはVirtualPCが無くても同じことだろう。VirtualPCが原因で不正コピーが増えるということは無いと思う。
こうした誤解で仮想マシンに対するイメージが悪くならないことを願う。
● 2004/04/19
アップルストアで新iBookG4と新PowerBook G4発売。
iBookG4
・12"液晶/G4 1GHz 512KB L2/256MB DDR266/30GB HD/Combo Drive:125,790円
・14"液晶/G4 1GHz 512KB L2/256MB DDR266/40GB HD/Combo Drive:146,790円
・14"液晶/G4 1.2GHz 512KB L2/256MB DDR266/60GB HD/Combo Drive:167,790円
14インチモデルはBTOでSuperDrive選択可能。
ビデオカードはATI Mobility Radeon 9200(32MB VRAM)で変更なし。旧モデルでは256KBだったL2キャッシュが512KBに増加している。
また、価格も旧モデル(131,040円〜178,290円)から若干値下げされている。
PowerBook G4
・12.1"液晶/G4 1.33GHz 512KB L2/256MB DDR333/60GB HD/Combo Drive:188,790円
・12.1"液晶/G4 1.33GHz 512KB L2/256MB DDR333/60GB HD/SuperDrive:209,790円
・15.2"液晶/G4 1.33GHz 512KB L2/256MB DDR333/60GB HD/Combo Drive:230,790円
・15.2"液晶/G4 1.5GHz 512KB L2/512MB DDR333/80GB HD/SuperDrive:293,790円
・17"液晶/G4 1.5GHz 512KB L2/512MB DDR333/80GB HD/SuperDrive:330,540円
ビデオカードは12インチモデルがNVIDIA GeForce FX Go5200(64MB)(旧モデルは32MB VRAM)、15/17インチモデルはATI Mobility Radeon 9700(64MB)(旧モデルはMobility Radeon 9600)。G4 1.5GHzモデルはBTOでVRAM128MBに変更可能。
SuperDriveは4倍速。全モデルAirMac Extreme標準搭載。画面解像度は全モデル変更なし。
12インチモデルはFW800とギガビット Ethernet無し、17インチモデルと15インチモデルの上位機種はバックライトキーボード付きなのは旧モデルと同じ。
価格は旧モデル(209,790〜398,790円)より引き下げられた。
● 2004/04/13
アップルストアで新eMac発売。
・Combo Driveモデル:94,290円(本体価格:89,800)
・SuperDriveモデル:115,290円(本体価格:109,800円)
主な変更点
CPU:G4/1GHz→1.25GHz
ビデオカード:ATI Radeon 7500→9200
メモリ:PC133→DDR333
USB2.0となり、内蔵Bluetoothもオプションで選択可となった。
DVD-R書き込み速度が従来の4倍速から8倍速へ高速化されている。
iMacやPower Macも近々高速ドライブが搭載されるのかもしれない。
なお、価格も若干値下げされている(旧モデルの本体価格は94,800/124,800円)
【追記】
・プレスリリース
4/16(金)より発売開始
● 2004/04/06
VMwareがVMware Workstation 4.5の価格を、従来の299(ダウンロード版)/329ドル(パッケージ版)から189/199ドルに引き下げている。
ConnectixからMicrosoftに買収され、値下げ(229→129ドル)されたVirtualPC for Windowsへの対抗の意味もあると思われる。
● 2004/04/05
CPUエミュレータQEMU 0.5.3がリリースされている。
Win32版も公式にサポートされた。
● 2004/04/04
FinkプロジェクトからFink 0.7.0(Mac OS X v10.3用)がリリースされている。
(Mac OS X v10.2ユーザー向けにはFink 0.6.3がリリースされている)
● 2004/03/30
kazu氏によって、CPUエミュレータQEMUのWindows移植版が公開されている。
(ソース:Qemu-devel mailing list)
まだ開発の初期段階とのことだが、Windows上でLinux(画像)やReactOS(画像)等のOSを起動することができる。
● 2004/03/25
X.Org財団では、XFree86とは別のX11の実装を近々リリースすることを計画している。
現状ではXFree86 4.4.0とほぼ同等の内容であるが、ライセンスが標準的なX11ライセンスとなっている。
昨年末にXFree86のコアチームが解散したり、一部開発者がX.Orgと共にfreedesktop.orgの元で合流するなど、慌ただしい動きが多かったが、結局こういうことになったようだ。
参照:japan.linux.comの記事
・XFree86コア開発チームの解散で今後はどうなる?
・X.orgとXFree86の一部開発者が1つのグループとして力を結集
現在のところ、公式にビルド可能とされているプラットホームは少ないが、基本的にXFree86と同等であるため、今後は対応プラットホームも増えるだろう。
(Mac OS X v10.3ではすでに利用可能となっている。)
将来的に、XFree86とX.Orgのリリースが平行して開発されていくのか、どちらか一方が主流となって残るのかは分からない。
XFree86 4.4.0でライセンス条項がGPLと非互換のものに変更されたために収録を見送ったDebianやRedHat等のディストリビューターがX.Orgのリリースを採用したりすれば、X.Orgが主流となる可能性もあるだろう。
(参照:ITmediaの記事)
● 2004/03/21
Linux/PPC上でMac OS(7.5.2〜10.3.3)やLinux/PPCを動かす、Mac-on-Linux 0.9.70がリリースされている。
前バージョンの0.9.69は一般公開されなかったため、一般ユーザー向けとしては2003年3月10日にリリースされた0.9.68以来、一年ぶりのリリースとなる。
修正内容に「Arch separation (yes... mol will soon run under OS X)」と記載されているように、現在molのMac OS X(Darwin)への移植が進められている。すでにBitKeeper repositoryのunstable branchにはDarwin版のコードも含まれているが、私の環境ではうまくmakeできなかった。
開発が進めばSheepShaver for Darwinと同様に面白い使い方ができそうだ。
● 2004/03/03
もともとゲーム機にはあまり興味もないし、本サイトでは噂系の記事は積極的には取り上げないのだが、話としては面白いので少し書いてみる。
Power Mac G5で動作する、NTベースのXbox2 SDKが開発者向けに配付されているという。
(ITmedia経由The Inquirer
)
これが事実であったとしても、さほど驚くようなことではないと思う。DreamcastはWindows CEカーネルをベースとしていたし、XboxはWindows 2000カーネルベースであったので、次期Xbox2がNT系のカーネルを採用するのも自然なことだと思う。もともとNTカーネルは移植性が高く、NT 3.51/4.0ではPowerPC版も存在したので技術的には何の問題もないだろう。開発ハードウェアがPower Macというのも、単に専用機を用意するよりも安価で入手が容易なものを選択しただけで、それ以上の意味は無いように思う。
The Inquirerでは、このカーネルが32/64ビットどちらのモードで動作しているかを気にしているようだが、個人的にはLittle/BigどちらのEndianモードで動作しているかのほうが気になるが、かつてのWIndows NT/PPCはLittle Endianモードで動作していたと聞いているので、このカーネルもLittle Endianモードで動作している可能性が高いだろう。
若干話がそれるが、現バージョンのVirtual PC for MacはPower Mac G5で動作しない。これはG5プロセッサが(VirtualPCが使用している)「擬似Little Endianモード」をサポートしていないためと説明されている。この「擬似Little Endianモード」に関する資料がWeb上で見つからないため推測になるが、これはおそらくLittle/Big Endianを混在して使用できるモードではないかと思われる。PowerPCではLittle/Big Endianを再起動によって切り替えることが可能であり、この「真の(?)Little Endianモード」はG5プロセッサでもサポートされているようだ。
一部ではMac(あるいは他のPowerPC搭載機)で動作するWindowsの登場を期待する声もあるようだが、もし仮にPowerPC版Windowsが再び作られたとしても、Power Mac G5でVMwareのような仮想マシン技術を使用してMac OSとWindowsを同時に動かすことは(Endian混在モードが使用できないため)不可能(または困難)かもしれない。そうであればかつてのCHRP機のように再起動して両OSを切り替える必要があるだろう。
また、PowerPC版Windowsが登場したとしても、現状のx86版Windows用のアプリケーションはそのままでは動作せず、何らかのエミュレーションが必要となる。以前のNT/PPCではエミュレーションによりx86バイナリのWin16アプリケーションが動作(PCWatchの西川氏のコラムによればWin32対応版も開発されていたらしい)したが、エミュレーションではパフォーマンスと互換性に難があり、PowerPCネイティブアプリがほとんどリリースされなかったことから、PowerPC版Windowsは全く普及しなかった。もし、今PowerPC版Windowsがリリースされたとしても同じことになるだろう。
ただし、主要なアプリケーションが(CPUに依存しない)マネージドコードに移行すれば、少しは事情が変わってくる可能性もある。しかし、マネージドコードになればOSにも依存しないため、わざわざWindows自体をPowerPCに移植する必要性も薄れてくる。(一部のマニアを除けば)Windows自体を動かすことは目的ではなく、アプリケーションが動作すれば良いので、例えばMac OS Xに.Net Frameworkを移植すればすむからだ。
おそらく、そう遠く無い将来(Longhorn以降?)にはMicrosoftの主要アプリケーションはマネージドコードに移行するだろう。しかし、現時点では、MicrosoftはWindows以外の環境への.Net Frameworkの移植にはあまり積極的では無い(もちろん、まずはWindows上で普及させることが重要であり、他環境のサポートはその後になるのは理解できるが)。
しかしながら、Xbox2 SDKのアプリケーションにAppleロゴが表示されるという話が事実であれば、SDKの開発においてAppleから何らかの(ハードウェア仕様の提供やファームウェアの開発等で)技術協力があった可能性もある。もしかしたら、その代わりにMac OS X環境への.Net Framework移植の約束を取り付けたかもしれない、等と想像(妄想)してみるのも楽しい。
● 2004/02/02-03
ITmedia PCUPdateにDarwineの記事が掲載されたためか、「Darwine」等の検索ワードで本サイトを訪問される方が多いようなので、先週の記事に関して少し補足しておく。
・Darwineプロジェクトについて
ITmediaにとってはタイミングの悪いことに、記事と前後してバイナリインストーラ(Darwine 1.01)がリリースされ、FAQやToDoリスト等も大幅に変更されている。ITmediaの記事は変更前に書かれたようで、内容がすでに古くなっている。
現在のFAQによれば、このプロジェクトの第一段階は「Darwin/PPC+X11の環境へのWineの移植」であり、第二段階は「QEMUのx86エミュレーションエンジンと統合」、そして最終的には「Mac OS Xにおいては(X11を使用せずに)ネイティブGUIを使用」する計画とのことだ。ToDoリストによれば現在のx86エミュレーションの実装作業の進捗状況は25%程度らしい。
・Wineについて
Unix系OSでWindowsアプリケーションを使用するには、大別して2つの方法がある。
一つ目の方法は、VMwareやBochsのような「仮想PC環境」を用意してWindowsをインストールする方法である。この方法はWindowsそのものが動作するため互換性が高く、Windowsがバージョンアップした場合も仮想PCにインストールするWindowsをバージョンアップするだけでよいというメリットがあるが、その反面OSをまるごと一つ実行するために多くのメモリやハードディスク容量が要求され、またWindowsのライセンスも必要となる。
もう一つの方法は、大雑把に言えば「UnixにWindows互換機能を追加する」方法である。WineはWindowsアプリケーションが使用するAPIをUnix/X11のAPIで置き換えて実行するので、Windowsアプリケーションを(Windows自体を使用することなく)Unix上で直接起動することができる。
しかし、WindowsのAPI全てを実装することは容易ではなく、Windowsのバージョンアップに追従する必要もあるため大変な手間がかかる。Wineの開発は1993年に開始され、すでに10年が経過しているが、未だにアルファ版の段階であり、全てのWindowsアプリケーションが動作するというレベルには達していない。
・Wineの実用性
アルファ版の段階ではあるが、完成度が低く全く使い物にならないというわけではない。
過去にもCorel社のWordPerfectやIBMのTopPage(日本ではホームページ・ビルダー)のLinux版はWineを利用していたし、最近ではジャストシステムが一太郎のLinux版の開発にWineを利用している。Linux上でOffice XPやPhotoshop等を動作させるCodeWeavers社のCrossOver OfficeもWineを基盤としている。
このように、特定のアプリケーション向けにチューニングを行えば商用アプリケーションにも利用できるほどに完成度は高くなっているのだが、一般のユーザーがごく普通に使用できるようになるまでにはまだまだ時間がかかると思われる。
ITmediaの記事には「移植が成功すれば、Virtual PCやWindowsをインストールしなくても、Mac OS XでWindows用ソフトウェアを動かすことが可能となる」との記載があるが、これは少々先走りの感があり、まずは本家Wineの完成度が高まらないことにはVirtual PCの代用にはならないだろう。
・日本語の扱い
スクリーンショットを見ても分かるように、現在のDarwineでも日本語環境ではメニュー等は(文字化けする部分もあるが)日本語で表示される。ただし、日本語の入力はできない。
本家WineではWine-20040121版においてIMEがサポートされている(Full IME support for Asian locales.)。Darwine 1.01はWine-20031016版をベースとしているため現状では日本語入力はできないが、ベースとなっているWineのバージョンが上がればこちらも改善されることが期待される。
ただし、Darwineで日本語入力が可能になったとしても、日本語入力にはCanna等のX11用の日本語入力プログラムが必要となる。Appleが「ことえり」をX11に対応させるか、DarwineがMac OS XネイティブGUIに移植されないかぎり、「ことえり」による日本語入力はできないだろう。
【追記】
Darwine 1.06 DPがリリースされた。
インストーラー周りの不具合が修正されている。
● 2004/01/28-29
Mac OS X(Darwin)環境へのWineの移植を進めているDarwineプロジェクトから、Darwine 1.01のバイナリパッケージがリリースされている。
まだ一般ユーザー向けと言えるレベルではないが(そもそもWine自体が一般向けとは言えないが)、Mac OS Xの標準インストーラ形式なので比較的手軽に試すことができる。

(Wine版Notepad)
ウィンドウマネージャーとしてqvwmを使用すると、かなりそれっぽい感じになる。
→スクリーンショット
昨年7月の記事にも書いたように、現在Darwineはソースコード互換機能のみであり、バイナリ互換機能はまだ実装されていない。また、さらに先の話になるだろうが、最終的にはX11を使用せずネイティブGUI(Carbon)を使うことも考えているとのこと。
● 2004/01/25
Mini vMac 2.2.0(unstable)がリリースされている。
Macintosh発売20周年を記念し、従来のPlusエミュレーション版に加えて「Macintosh 128K」エミュレーション版も公開されている。
(Macintosh 128Kまたは512Kの64KB ROMイメージファイルが必要)
● 2004/01/19
SheepShaverのCVSにDarwin版のコードがcommitされた。

現状ではネットワークが使用できない等、機能的な制限はあるが、Classic環境で動作しない古いアプリケーションをMac OS Xで動かすといった使い方もできる。
● 2004/01/18
オープンソースなWindows NT互換OSとして開発されているReactOSの0.2 RC1がリリースされている。
0.2正式リリースは1/25の予定。
バイナリやisoイメージの他、フリーのPCエミュレータ「bochs」とハードディスクイメージファイルのセットでも配布されているので簡単に試すことができる。
(ただし、Athlon 64 3200+でも重い)

● 2004/01/15
尾崎氏より、「OpenOffice.org日本語入力対応版」についてご連絡いただきました。ありがとうございます。
尾崎氏のサイトで、Mac OS XのX Window System上でXIM経由で日本語入力を可能にするパッチを当てたOpenOffice.orgのバイナリが配布されています。また、日本語入力に関するバグを修正したlibX11.6.2.dylibも配布されています。
「使ってみる方、興味を持って開発に参加される方が増加して、Mac版の開発が加速することに期待してます。」とのことです。
● 2004/01/06
Aqua風ウィンドウマネージャー、OroborOSX v0.9がリリースされている。
● 2004/01/05-06
KDE on Darwinでは、Qt/Mac Free版を使用して、KDEアプリケーションのMac OS Xネイティブ環境への移植を進めている。
今回、開発途上版のKOfficeのバイナリも公開されたので試してみた。

KWord(クリックで拡大)
なぜか私の環境ではKPresenterは起動できなかったが、KWordやKivio等のアプリケーションは起動できた(画像)。
ただし、KWordで日本語の表示やコピー&ペーストはできたが、ことえりによる日本語入力はできなかった。
(できるのかもしれないが方法が分からない)
まだ不安定な部分もあるようだが、完成度が高まれば開発の遅れているOpenOfficeのMac OS Xネイティブ版の代替手段となるかもしれない。
Qt/Mac以外でも、GimpのMac OS Xネイティブ版が動きつつある(2003/12/20の記事参照)。こちらも合わせて今後に期待したい。
【追記】
yatsu氏によればイベントは渡っているが処理されていないとのこと。KSpread等では日本語入力できているので、KWord側の実装に問題があるのかもしれない。
● 2004/01/01
XFree86 プロジェクトがコアチームの解散を発表している。
現在のところ詳細不明。
【追記】
公式サイトに解散の理由や今後の計画等に関する詳細が記載されていないため、様々な憶測を呼んでいるようだが、XFree86 CommitterでもあるTorrey Lyons氏(XonXプロジェクト リーダー)にメールで聞いてみたところ、単に「XFree86内の組織変更」ということらしい。これまでコアチームによって定められていた事柄は、今後Commiter達やメーリングリスト(devel@xfree86.org)において議論され、決定されることになるようだ。
Torrey氏によれば、「むしろ、この変更はXFree86プロジェクトのより大きな開放につながる」とのこと。
昨年、Keith Packard氏がコアチームによる開発体制への不満から、別プロジェクトを立ち上げようとし、その結果コアチームから除名されるという事件(japan.linux.comの記事)があったが、
残ったコアチーム側もこの時の反省から、よりオープンな開発を目指して体制を変更することにしたということだろうか。
いずれにしても、今回のコアチームの解散が、即XFree86プロジェクト自体の解散や開発停止ということには繋がらないようなので、まずは一安心といったところだ。
(それならそれで公式サイトにもう少し詳しく経緯や今後の計画等について掲載してほしかったが)
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