授業実践
One Minute Chatと音読指導について紹介します。音読指導のページへ行くには、一番下のnextをクリックしてください。

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 One Minute Chatについて

<One Minute Chatとは>
生徒同士がペアとなり,教師が与えた質問文やトピックをきっかけとして1分間自由に会話を展開していく活動を『One Minute Chat』と呼んでいる。現在、『チャット(chat)』という活動名は、教科書等でかなり使われるようになった。生徒同士の自由会話が、『チャット(chat)』として広まったのは、1994年の「ELEC英語教育研究大会」の実演授業で私が紹介したのがきっかけである。
One Minute Chatの特長は,
ア.応答する内容を生徒が自分で考え即興的に表現できること
イ.自分の持っている知識・技能を駆使して英語で表現できること
ウ.話し手相互が協力して対話をつないで話の内容を深められること
である。生徒が日頃,休み時間や放課後に気楽に行っている友人同士のおしゃべりがチャットである。日本語で行っているときは滑らかな会話も,英語で行わせるとぎこちない感じを受ける。もちろん,言いたいことを表現するための語彙や構文を十分に知らないこともその原因である。しかし,何より聞き手にその原因がある。会話を行っているとき,聞き手にまわっている方は,「そうなんだ」「すごいね」などの相づちや短いコメントを挟んでいる。この聞き手の発する言葉が会話を滑らかにしているのである。チャットの指導では,話し手だけではなく,聞き手についても段階的に指導している。One Minute Chatは1年生の10月頃からはじめている。

<活動の方法>
(1)3回分を1ユニットとし,いずれの回も同じ文で会話を始める。1回の授業で1回の会話を行うので,1ユニットを終えるのに3日かかる。
(2)生徒をペアにする。出席番号を書いたマグネットシートを2つずつ組み合わせ,黒板に貼る。生徒は自分の番号を見て、パートナーを確認する。
(3)最初の質問文(話題)を提示する。生徒が関心をもち,話しやすい話題となるように配慮する。Do you like sports? How was your weekend?など、日常会話でもよく出る話題を中心に取り上げる。
(4)1分間の会話を行わせる。1組のペアの会話を録音する。計時はキッチン・タイマーを用いる。
(5)会話終了後,次のことを評価カード(資料参照)に書かせる。
 ア パートナー名
 イ 会話で得たパートナーについての情報
 ウ 自己評価
   評価項目は活動の目標でもあるので,1回目から3回目に進むにしたがってレベルが高くなるように設定している。また,3番目の評価項目は,教師が設定したり,各生徒が自由に設定したりするために空欄にしている。
 エ 「こんな表現が言えたら」欄
   会話を続けたり発展させられたりするために言えたらいいなという表現を日本語で書かせる。これらはあとで,生徒が各自で調べたり,教師がまとめて教えたりする。
(6)録音したペアの会話を全員で聞き,会話の発展のさせ方や表現についての助言を与える。
(7)第2回目,第3回目はそれぞれパートナーを替えて行わせる。
(8)第3回目終了後,「今回の反省」欄に反省や感想を記入させ,評価カードを提出させる。教師は英文の誤りを添削し,A〜Cの評価に励ましのことばを添えて生徒に返す。



 One Minute Chat ワークシート(罫線なし・内容のみ掲載)

(技術上の問題で罫線なしとなっています。ご了承ください。)
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One Minute Chat ___年___組___番氏名______________________

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Unit-
最初の文:
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【第1回目】
Date:
Your Partner:
相手から得た情報:



<評価>
@eye contact・・・・・・・ABCD
AWell等を使った ・・・・・ABCD
B            ・・・ABCD
 TOTAL ・・・・・・・・・ABCD
<こんな表現が言えたら>



--------------------------------------------------------
【第2回目】
Date:
Your Partner:
相手から得た情報:



<評価>
@2文以上の情報 ・・・・・ABCD
A相手を助けた・ ・・・・・ABCD
B             ・・・ABCD
 TOTAL ・・・・・・・・・ABCD
<こんな表現が言えたら>



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【第3回目】
Date:
Your Partner:
相手から得た情報:



<評価>
@話の内容 ・・・・・・・・ABCD
A1分間続いた ・・・・・・ABCD
B             ・・・ABCD
 TOTAL ・・・・・・・・・ABCD
<こんな表現が言えたら>



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【今回の反省】





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 指導内容

「最初の文」を How was your summer vacation? とすると、どのようなことが指導できるのか列挙する。
@ eye contact  相手の目を見ながら会話を行う。
A fillers 相手に伝えたいことがあるが,単語や表現が思いつかなかったときにWellまたはUm…などを使って,自分に話す意思があることを相手に知らせる。
B response 最初の質問に対する応答文を確実に言えるようにさせておく。この場合は,It was great. It was not very exciting.などである。
C expansion 応答文にもう1つの情報(文)を付け加える。
          (例) It was great. I went to Okinawa with my family.
D reaction words 相手の話した内容に対しての相づち。That’s great. I see. Really? Oh, do you? などの相づちを使う。
E echo 私の名付けた会話技術で、相手の言ったことをオウム返しに言い返すことで,相手の言っていることを確認したり,聞いているという態度を示したりする働きがある。
          (例) A: I went to Okinawa with my family.
B: Oh, you went to Okinawa.
F questions When? Where? Who with? How long did you stay in Okinawa?などの質問を行うことで話を継続させたり,発展させたりする。
G acknowledgement “Uh-huh” “Yes” など,「あなたの話を聞いていますよ」というサインを出す。
H cooperation 会話を続けるために2人で協力する。相手が言葉を探しているときや少し沈黙しているときに助け船を出す。
            (例) A: I usually watch baseball games on TV. Er….
B: What team do you like the best? (話題を引き出す)
I Clarification 相手が言ったことが聞き取りなかったり、理解できないときは聞き返し(確認)を行う。Pardon? Sorry? You like what? Where?などの表現を指導する。


 「最初の文」とその応答例

・Do you like sports?
Yes, I do. I play baseball.
・What kind of music do you like (best)?
I like pop music. My favorite singer is  Kuwata Keisuke.
・What kind of food do you like (best)?
I like Japanese food. I love sushi.
・What’s your favorite TV program?
I like “Sazae-san” very much. It’s interesting.
・What do you usually do on Sundays?
I play baseball at school. We have baseball practice on Sundays.
・How was your school trip?
It was great. Kinkaku-ji was beautiful.
・Do you have any plans for the summer vacation?
Yes. I’m going to go to Yamanashi with my family.
・What do you like to do?
I like to read books. I’m reading “Harry Potter” now.
・Have you ever been to Hokkaido?
No, I haven’t. I want to go there.


 チャット指導を成功させる10のコツ

その1 1年の2学期から指導可能。はじめは食べ物系,テレビ系,スポーツ系,音楽系の話題で,30秒からはじめる。最初の質問に対し,その応答とプラス1の情報を相手に与えることができればOKとする。
その2 継続的に行う。「コミュニケーション・タイム」に列や班の中で相手を替え,同じ話題を数回は行う。同じ話題を数回行うことで,生徒はパートナーから学んでいく。
その3 聞き手への指導が大切。これで会話らしくなっていく。echoなどのテクニックを少しずつ教えていく。
その4 1度に多くのことを望まない。たとえば,fillerの方法を1つ教えたら,それをチャットの中で意識して使用させる。(使用場面は気にせず,とにかく使う。使っているうちに適切な場面で使用できるようになる。)
その5 さまざまな質問の仕方を教えるなど,話の広げ方を少しずつ指導していく。
その6 慣れてきたら少しずつ時間を増やしていく。基本は1分間。
その7 2年次後半から3年次前半にかけて,Chat & Reportなど目的がはっきりしたチャットを2〜3分間で行わせる。このあとの通常のチャット(1分間)はとても短く感じるようになる。
その8 3年次ではさまざまなトピックをなんとかこなせるようにする。会話技術の習得だけではなく,どんな話題でも相手に合わせてある時間会話を続けることのできるコミュニケーション能力や態度の育成を行う。
その9 テープに録音してフィードバックする際は,「褒めてから1つのアドバイスを与える」が基本。
その10 チャットだけでは話せるようにはならない。音読指導,スピーチ,インタビュー活動などさまざまな英語を聞く・話す活動を平行して行っていく。


 リンク集

 ELEC同友会英語教育学会
ELEC同友会英語教育学会のホームページです。私はこの学会の副会長を行っています。また、実践研究部会の部長をしています。
 英語授業研究学会(英授研)
英語授業研究学会(英授研)のホームページです。私はこの学会の理事を行っています。
 財団法人 語学教育研究所(語研)
語研のホームページです。
 Big Tree's Garden
都内公立中学校英語教師であるM氏のホームページです。
 財団法人 英語教育協議会(ELEC)
財団法人 英語教育協議会(ELEC)のホームページです。教員研修を長期休業中に行っています。私もよく講師を行います。
 関東甲信越英語教育学会
関東甲信越英語教育学会のホームページです。


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