★ 旧秦野峠道を探る・4
(玄倉側篇)
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| 今回は旧秦野峠の玄倉側を探索しました。 古い地図を見ると玄倉から塔ノ平までの小菅沢右岸の山腹道と、 塔ノ平から田代沢沿いに旧秦野峠に至る道、山神峠から旧秦野峠に至る道が確認できます。 昭和54年修正測量の「山北」「中川」の25000図をみると、 昭和63年版の昭文社「山と高原地図」では、まだ田代沢沿いに旧秦野峠に至る道が その後の平成5年版「山と高原地図」を見ると林道秦野峠線の工事が進展し、 これら時代の変遷とともに経路を変えた道々がどのような状態になっているのか |
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| まずは玄倉から塔ノ平までの古道探索です。 林道秦野峠線が完成する以前は奥山に入る幹線道だったはずなので 状態の良い道が残っていると予想できます。 玄倉集落内の本線を登りつめ、最終民家先の茶畑の中の分岐路で登り勾配の左の道を選択します。 道の状態は予想通りほぼ良好で、ここがかつての登山ルートでもあったことを示す |
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| 前半部の二箇所に大きな崩壊が見られます。 最初の崩壊は沢筋の斜面が数メートル滑り落ちていますが設置されているトラロープを頼りに通過できます。 二番目の崩壊は林道建設の影響でしょうか地滑りで道が完全に消えています。 トラロープに沿って巻くように斜面を登り、鉄製の梯子で小尾根を乗り越えて消えた道の先に着地します。 その後も沢筋で小さな崩壊はありますが、鉄製の橋が設置されており通行の支障となることはありません。 進行方向の右手下にはチラチラと林道も見え隠れします。 |
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| 沢を越え、尾根を越え、また沢を越え、尾根を越えと道は続いています。 沢に建設された大きな堰堤を跨ぎ越したり、小尾根を切り通しで抜けたりして先に進みます。 わりと変化に富んだ道で飽きることはありません。 ひらけた場所にミツマタの群落があり満開の黄色の花々が迎えてくれます。 |
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| 玄倉〜塔ノ平間の古道に残る登山指導標はイタドリ沢のそれだけです。 「山神峠・ユーシン→」の文字はありますが「秦野峠」を指し示してはいません。 かつての住宅地跡を思わせるひらけた場所が塔ノ平で、落合線31号鉄塔が建ち、すぐ脇を林道が走ります。 文献によると、 |
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| 塔ノ平から林道をわずかばかり歩き、蕗平橋に向かう林道本線と分かれ、沢に降りる道を選択します。 ここから秦野峠に向かう道筋はどのように付けられていて、どのように辿るのかは不鮮明です。 林道建設や沢に連なる堰堤の築造で、ありし日の面影をとどめてはいません。 塔ノ平から秦野峠間の様子について古い資料を見ると、 小豆畑沢の右岸のこんもりとした植林地内の整備されている作業道を登り小豆畑橋の袂に 到着した田代沢上部の眺めは崩壊が著しく、進入するには躊躇してしまいます。 |
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| 田代沢沿いの探索は諦めて、手持ちの地形図にみられるp1086西尾根経由の峠道探索に切り替えます。 先程確認できた送電鉄塔への道がその登り口と思われましたが、そこに戻る前に支尾根に取り付きました。 林道の谷側に残土の盛り土があり、山側が植林になっている場所から取り付きを試みます。 植林があれば作業道もあるはずという安易な考えです。 考えは安易でしたが予想通りで、土手の石積を上がると、 勾配が緩むと鹿柵のある小ピークで、カモシカとのご対面もありました。 鹿の寝床と化している植林斜面地の踏み跡を進み、再び鹿柵の穴をくぐり抜けたりなどすると、 丁度、地形図の「中川」と「山北」の境目付近で読図が厄介なのですが間違いはありません。 |
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| ほぼ水平の道は明瞭で、幾つかの林班杭らしき標杭も埋め込まれています。 山側は植林地で、谷側は自然林となっていて、自然林の木々間から丹沢湖方面を望むことが出来ます。 やがてp1086と地形図「秦野峠」の「秦」の字とを結ぶ小尾根にぶつかります。 この小尾根は松田町と山北町との境界尾根になっています。 (p1086と秦野峠を結ぶいわゆる一般道の尾根道の西隣りの尾根です) 小尾根上にはp1086に向かう踏み跡も、秦野峠へ向かう踏み跡も確認できます。 ここまで来れば峠まではあとわずかですが、今回は時間がありません。 これは古い地形図に見られる山神峠と秦野峠を結ぶ道に違いありません。 |
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| この道はずっと鹿柵に沿って、地形図の等高線の間隔が広い緩斜面をトラバースして行きます。 小豆畑沢の源頭部と思われる植林地内のなだらかな地形を横断してp1177の西尾根を越えます。 p1177の西尾根と交わる地点にはピークからの仕事道がのびていますが「山林管理道で立入禁止」の 看板がぶら下がっていました。 反対側の送電線側に下る道はしばらく進むとヤブに埋まります。 p1177の西尾根を越えて尚も山神峠方向に向かいます。 扉の無い鹿柵をくぐり抜けると山神峠の凹はもうすぐ目前に迫ります。 下降する仕事道が植林内にあったので下ると、山神峠を越えてくる送電線の鉄塔が建つカヤトに出ました。 旧秦野峠道の田代沢沿いの道がどうなってしまったのかが心残りですが、【*3】 |
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【参考文献】 【*1】 『山と渓谷28号』 山と渓谷社 「丹沢玄倉川と周囲の山々」(坂本光雄著)より |
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