山歩きとお金儲け

 

晩秋の峠路を歩いていて、足元のふかふかの落ち葉を袋に詰めて
売れはしないかと考えたことがある。培養土として園芸店で売り出せたら原価0で
ボロ儲けだなと下世話なことを思ってしまった。
丹沢産〇〇山の腐葉土とか、秩父産〇〇山の腐葉土とか
山好きの園芸愛好家に需要は無いだろうか・・・
白神山地産などは魚沼産コシヒカリのように高値がついたりして。

沢の詰めで、鹿の住処に迷い込んで、大量の鹿のフンを見つけたとき
やはりこれを袋に詰めて天然有機肥料として売り出せたら原価0で
ボロ儲けだなとまた思ってしまった。
‘ゴリラのはなくそ’というお菓子が売れているらしいが、
‘鹿のフン’というお菓子を作って奈良公園あたりで売り出したら儲かりそうな気もする。

植林地帯に無造作に捨てられた、間伐材や丸太などを見ると
大金が転がっているように思えてならない。
我が家にも拾ってきた丸太イスがあるが、ホームセンターあたりでは
3000円ぐらいで売りさばいているのだ。

低山・籔山で道なき道を漕ぎ進んでいるとき
よく見ると薔薇だったり、躑躅だったり、馬酔木だったりするわけで
この籔を引っこ抜いて、鉢植えにして売り出したら
ガーデニング流行の中、儲かったりしないかと思ったりしてしまう。
もちろん思うだけで、かわいそうだから引っこ抜いたりはしないけど。

岩の多い山道や、川原の石を踏んで歩くとき
この無数の石がお金にならないかなぁと思ったりする。
自宅の本棚には山の本と共に、山で拾った石が並べられている。
この一つにでも貴重な石が紛れ込んではいないだろうか。
知らずのうちに、金の鉱脈でも発見したらば
ボロ儲けだ・・・

明るい平和な山村を歩いていると、ここらへんのどっしりした門構えの
お屋敷の娘さんと、ふとしたことで知り合って結ばれて婿養子になったりして
広大な山地と蔵付きの屋敷が手に入ったりしまいかと
期待して、犬に吠えられたりする。

 

山を歩いてこんなことを考えているのは私だけなのかしら
自然の美しさに癒されに行っているはずが、
俗世間の薄汚れた功利的感情や強欲をひきずっているのか。

それでも僕は今日も、
峠路を一つ越して、
バスに乗らず、
小銭を節約するのでした。