郡内地方 気になる地名T 「墓村」と「オモレ」

 山梨県郡内地方に、音の響き、字面としては両極端の地名があります。
一方は、おどろおどろしい名前の「墓村」、もう一方は笑ってしまうような「オモレ」です。


地図に見られる墓村の名

 地形図を見ていて前から気になっていた「墓村」に訪れました。
「八つ墓村」のイメージから、おどろおどろしい土地かと思っていましたが、
期待を裏切って(?)明るい山間の平和的な集落でありました。


明るい墓村の集落

なぜ「墓村」などというドキッとするような名前になったかは不明です。
しかし実際に現地を訪れて、急勾配な道や斜面に作られた畑を見て、
地形語の「ハガ・ハカ」からきた言葉ではないかと考えてみました。

「ハガ」は「崖地・斜面地・崩壊地」を表わす地形語です。
しかし、「芳賀・羽賀」などと表記されることが一般的ですので、
「墓」の字をあてるのには無理があるかもしれません。
なにもわざわざ不気味な字を使う理由がありませんものね。

墓村の地名語源は謎ですが、あれこれ想像して山里の道を
歩くのは楽しいものです。

   


おもしろい名前のオモレ

 「オモレ」とは、不思議な地名です。
それもカタカナであるというのも意味ありげです。

語源は何でしょうか?
まさか「面白い」の「オモレェ〜 (^O^)」ではないでしょう。
東北、山形と宮城境に「面白山」があったり、
北海道、釧路近くに「大楽毛(おたのしけ)」があったりしますが、
オモシロ系の地名も興味をひくところです。

「オモレ」とは、「御守」や「御室・小室」からの転化でしょうか?
「大室(群)山」の「オオムロ」の言葉の響きに近いものも感じます。
あるいは、「モレ」は「モリ(森)」かもしれませんね。

謎ではありますが、「墓村」とは対照的に 
ニヤリとしてしまう地名であります。

* 「墓村」は1/25000地形図『上野原』に、「オモレ」は1/25000地形図『七保』に記載されています。
* 「墓村」は、御林峠(十文字峠)や和見峠の峠行の際に、「オモレ」は西原峠や佐野峠の峠行の際に訪れることができます。
* 「オモレ沢」というのが、大井川鉄道の尾盛駅近くにあります。沢筋を詰めたところに尾栗峠という峠があります。